なんでもない、ただの愛
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蒼が荷物を持って、俺の家にやってきた。
「あれ?荷物それだけ?」
「あ、少々お待ちを。口寄せの術!」
どろん、とでてきた龍は、大量の荷物を抱えていた。
「蒼!こんな使い方、神聖な龍にするもんじゃねーぜ!」
「ごめんごめんハチ、今度コーラあげるから」
「ふん!タツ朗と違って俺は厳しいからな!待たせるなよ!」
「わかったよ。それじゃあね」
またどろん、と口寄せした龍はきえていった。
「荷物、これで全部です」
「部屋に運ぶの手伝うよ」
そういって蒼の荷物を空き部屋に運ぶこととなった。
「荷物…多いな」
「すみません!これでも断捨離したのですが…」
「俺はいいけど、部屋狭くない?大丈夫?」
「充分すぎる広さです!荷解きしますね!カカシ様はご自分の用事を済ませておいてください!」
「じゃあ俺、朝食作っておくよ」
「カカシ様が朝食を?!カカシ様の朝食をいただける?!」
興奮状態の蒼を落ち着かせ、荷解きに集中させた。
俺は俺で炊き込みご飯とベーコンエッグを作ったりして、蒼に朝食ができたと伝えたら走ってテーブルまでやってきた。
「…!この炊き込みご飯、美味しいです!タコとキノコの出汁が効いてて、食欲湧きますね!」
「そっか、よかった」
「カカシ様も料理得意なんですね」
「独身だったからね。自然と自分でやるようになったよ」
「私も独身だったので、自らやるのが当たり前になってました…」
…一瞬の、沈黙。
今多分、お互いに結婚を意識した。
「今日は休暇だから、荷解き済んだらでかけよう」
「それって、デートですか?!」
蒼の顔がキラキラしている。ほんと、顔に出やすいな。
「デートだよ。楽しみにしててね」
「はい!すぐに荷解き終わらせます!」
蒼の荷解きが済んだのは昼過ぎだった。
「お待たせしました!どこへ行きますか?」
「それは行ってからのお楽しみ。まずは昼食だ」
「お腹すきました!何を食べましょう?」
「焼き魚が美味い店がある。そこに行こう」
「いいですね!お魚!」
店に着くと、ギリギリ席が空いていた。
「大将、ふたりで」
「あ!カカシ様が女の子連れて!もしかして彼女?」
「はは。そんなところです」
「カカシ様が女の子連れてくるなんて初めてじゃないか?もしかしてもう結婚してるとか?」
「結婚はまだですが、ゆくゆくはしたいですね」
きゃーと蒼が顔を赤くして気絶しかけていた。
「蒼…プロポーズは改めてするから」
「…!カカシ様!私には刺激が強すぎます!」
そっか…龍に育てられたって言ってたもんな。当たり前のことが当たり前じゃないんだ。付き合うっていうのも、探り探りなんだろう。まー俺もあんまり人の事言えないけど。
「カカシ様はいつものでいいかい?」
「はい。蒼はどうする?」
「さ、鯖の味噌煮定食で!」
「ここは煮魚も美味いから、気に入ると思うよ」
「そうなんですね!楽しみです!」
料理が来るまでの間、色々な話をした。
「蒼はどうやって暗部になったの?」
「龍に育てられたのは16歳まででした。家…というか堀を寝床にしていて、木の葉の暗部に見つけられました」
「暗部に見つけられて暗部に育てられたってわけね」
「人間と関わりがもてたのはその時が初めてで、言葉や文字を教えてくれました。でも暗部というだけあって、暗部になってからは暗殺や護衛がメインになってましたけどね」
「…辛くないか?」
「あ…その辺は全然。割り切れてます」
若くして暗部に入って、殺生を強いられ、平然としていられる。これもひとつの才能だろう。
「おまたせしましたー」
料理が届くと、先程の真面目な表情とは真逆で、キラキラしている。
「いただきます!」
手を合わせて鯖の身を解し、口へ運ぶ。
「ん〜、味噌の味が濃厚でご飯が進みますね!」
「ふっ…蒼ってもしかして、食いしん坊?」
「…!バレちゃ仕方ないですね。私は大の食いしん坊です!」
「ふっ、ははっ。開き直って。面白いなぁ」
「私の娯楽は食べ物ですよ!美味しいもの、珍しいもの、勇気がいるもの、何でも食べます!」
勇気がいるものってなんだ…?
「そんなに食べるの好きなのに、全然太らないな」
「幸いにも、太りにくい体質なんです!まぁ、あとは普通に訓練してるからですね」
「まぁ暗部の訓練はきついからな」
「休みもたまにしかないし…こうやって一緒に食事できるだけで私は嬉しいです」
人生の半分以上を龍に育てられたからか、この子の純真さに感銘を受けることがある。
「俺も食事できるだけで嬉しいよ」
蒼はまた、顔を赤くしていた。
…
「よし、食べ終えたし行くか」
「結局、どこへ行かれるんですか?」
「あそこ」
俺が指さす方には、顔岩がある。
「えっ…あそこに登るんですか?!」
「うん。あそこからの景色が結構いいんだ」
「先代の火影様の顔岩の上に登るなんて…」
「そこまで気にするもんでもないよ。行こう」
少しスピードをだして走っているが、蒼は息切れることなく着いてきている。
さすが暗部…だな。
「蒼、登れるか」
「はい!大丈夫です!」
顔岩の頂上へ着くと、蒼はとても嬉しそうにしていた。
「すごい景色ですね…!里一面が展望できる!」
「暗部になって訓練ばっかりしていたら、こういう里の美しさとか素晴らしさとか、知ることもできなかっただろうなと思って」
「たしかに…カカシ様、ありがとうございます!素敵な景色が見られて感動です!」
「連れてきて良かったよ」
「私も…ここへ来て良かったです」
「蒼」
「はい」
「これから二人暮しが始まるけど、不便なことがあったら気にせず言って欲しい。あと、俺家に帰れない日もあるから、寂しい思いさせたらごめんな」
「あ…!私の方こそ、任務で里を抜けてる日もありますし、会えない日があるかもしれません!」
2人とも同じ心配をしていて、お互いに笑ってしまった。
「一緒にいられるときは、思う存分甘えてくれよ」
「カカシ様も、思う存分甘えてください!」
「これからよろしくな」
「はい!よろしくお願いします!」
マスクを外してキスをすると、本日3回目の蒼の赤面が見られた。
続きはまた夜に。
「あれ?荷物それだけ?」
「あ、少々お待ちを。口寄せの術!」
どろん、とでてきた龍は、大量の荷物を抱えていた。
「蒼!こんな使い方、神聖な龍にするもんじゃねーぜ!」
「ごめんごめんハチ、今度コーラあげるから」
「ふん!タツ朗と違って俺は厳しいからな!待たせるなよ!」
「わかったよ。それじゃあね」
またどろん、と口寄せした龍はきえていった。
「荷物、これで全部です」
「部屋に運ぶの手伝うよ」
そういって蒼の荷物を空き部屋に運ぶこととなった。
「荷物…多いな」
「すみません!これでも断捨離したのですが…」
「俺はいいけど、部屋狭くない?大丈夫?」
「充分すぎる広さです!荷解きしますね!カカシ様はご自分の用事を済ませておいてください!」
「じゃあ俺、朝食作っておくよ」
「カカシ様が朝食を?!カカシ様の朝食をいただける?!」
興奮状態の蒼を落ち着かせ、荷解きに集中させた。
俺は俺で炊き込みご飯とベーコンエッグを作ったりして、蒼に朝食ができたと伝えたら走ってテーブルまでやってきた。
「…!この炊き込みご飯、美味しいです!タコとキノコの出汁が効いてて、食欲湧きますね!」
「そっか、よかった」
「カカシ様も料理得意なんですね」
「独身だったからね。自然と自分でやるようになったよ」
「私も独身だったので、自らやるのが当たり前になってました…」
…一瞬の、沈黙。
今多分、お互いに結婚を意識した。
「今日は休暇だから、荷解き済んだらでかけよう」
「それって、デートですか?!」
蒼の顔がキラキラしている。ほんと、顔に出やすいな。
「デートだよ。楽しみにしててね」
「はい!すぐに荷解き終わらせます!」
蒼の荷解きが済んだのは昼過ぎだった。
「お待たせしました!どこへ行きますか?」
「それは行ってからのお楽しみ。まずは昼食だ」
「お腹すきました!何を食べましょう?」
「焼き魚が美味い店がある。そこに行こう」
「いいですね!お魚!」
店に着くと、ギリギリ席が空いていた。
「大将、ふたりで」
「あ!カカシ様が女の子連れて!もしかして彼女?」
「はは。そんなところです」
「カカシ様が女の子連れてくるなんて初めてじゃないか?もしかしてもう結婚してるとか?」
「結婚はまだですが、ゆくゆくはしたいですね」
きゃーと蒼が顔を赤くして気絶しかけていた。
「蒼…プロポーズは改めてするから」
「…!カカシ様!私には刺激が強すぎます!」
そっか…龍に育てられたって言ってたもんな。当たり前のことが当たり前じゃないんだ。付き合うっていうのも、探り探りなんだろう。まー俺もあんまり人の事言えないけど。
「カカシ様はいつものでいいかい?」
「はい。蒼はどうする?」
「さ、鯖の味噌煮定食で!」
「ここは煮魚も美味いから、気に入ると思うよ」
「そうなんですね!楽しみです!」
料理が来るまでの間、色々な話をした。
「蒼はどうやって暗部になったの?」
「龍に育てられたのは16歳まででした。家…というか堀を寝床にしていて、木の葉の暗部に見つけられました」
「暗部に見つけられて暗部に育てられたってわけね」
「人間と関わりがもてたのはその時が初めてで、言葉や文字を教えてくれました。でも暗部というだけあって、暗部になってからは暗殺や護衛がメインになってましたけどね」
「…辛くないか?」
「あ…その辺は全然。割り切れてます」
若くして暗部に入って、殺生を強いられ、平然としていられる。これもひとつの才能だろう。
「おまたせしましたー」
料理が届くと、先程の真面目な表情とは真逆で、キラキラしている。
「いただきます!」
手を合わせて鯖の身を解し、口へ運ぶ。
「ん〜、味噌の味が濃厚でご飯が進みますね!」
「ふっ…蒼ってもしかして、食いしん坊?」
「…!バレちゃ仕方ないですね。私は大の食いしん坊です!」
「ふっ、ははっ。開き直って。面白いなぁ」
「私の娯楽は食べ物ですよ!美味しいもの、珍しいもの、勇気がいるもの、何でも食べます!」
勇気がいるものってなんだ…?
「そんなに食べるの好きなのに、全然太らないな」
「幸いにも、太りにくい体質なんです!まぁ、あとは普通に訓練してるからですね」
「まぁ暗部の訓練はきついからな」
「休みもたまにしかないし…こうやって一緒に食事できるだけで私は嬉しいです」
人生の半分以上を龍に育てられたからか、この子の純真さに感銘を受けることがある。
「俺も食事できるだけで嬉しいよ」
蒼はまた、顔を赤くしていた。
…
「よし、食べ終えたし行くか」
「結局、どこへ行かれるんですか?」
「あそこ」
俺が指さす方には、顔岩がある。
「えっ…あそこに登るんですか?!」
「うん。あそこからの景色が結構いいんだ」
「先代の火影様の顔岩の上に登るなんて…」
「そこまで気にするもんでもないよ。行こう」
少しスピードをだして走っているが、蒼は息切れることなく着いてきている。
さすが暗部…だな。
「蒼、登れるか」
「はい!大丈夫です!」
顔岩の頂上へ着くと、蒼はとても嬉しそうにしていた。
「すごい景色ですね…!里一面が展望できる!」
「暗部になって訓練ばっかりしていたら、こういう里の美しさとか素晴らしさとか、知ることもできなかっただろうなと思って」
「たしかに…カカシ様、ありがとうございます!素敵な景色が見られて感動です!」
「連れてきて良かったよ」
「私も…ここへ来て良かったです」
「蒼」
「はい」
「これから二人暮しが始まるけど、不便なことがあったら気にせず言って欲しい。あと、俺家に帰れない日もあるから、寂しい思いさせたらごめんな」
「あ…!私の方こそ、任務で里を抜けてる日もありますし、会えない日があるかもしれません!」
2人とも同じ心配をしていて、お互いに笑ってしまった。
「一緒にいられるときは、思う存分甘えてくれよ」
「カカシ様も、思う存分甘えてください!」
「これからよろしくな」
「はい!よろしくお願いします!」
マスクを外してキスをすると、本日3回目の蒼の赤面が見られた。
続きはまた夜に。