なんでもない、ただの愛

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目が覚めたら、カカシ様の腕の中で眠っていた。
鍛えられた体に包まれ、瞬間、身体が熱くなった。

「カカシ様…」
胸筋、腹筋、上腕二頭筋、ゆっくり筋肉を撫でていると、ぱちっとカカシ様の目が開いた。

「わっ…起こしてすみません」

「ん〜」

カカシ様が私を抱き抱える。

「カカシ様…」

「様はいらない」

「っ…カカシさん…いや、やっぱり無理です!カカシ様って呼ばせてください!」

「仕方ないな…じゃあ、仕事の時は様付けで良いからさ、プライベートではさん付けにしてよ。呼び捨てでもいいけど」

「ぜ…善処します」

「腹減ったな。何か食べに行こう」

「あ!わたし、作りますよ!材料があれば!」

いうやいなや、カカシ様はうーんと唸りながら冷蔵庫を漁っていた、

「卵と、ひき肉ならあるよ。あと食パンがそこに」

「!!じゃあ、オムレツを作りましょう!」

、料理好きなんだ?」

「はい!人のために作る料理は特に大好きです!」

「じゃ、お願いしようかな」

カカシ様に手料理が振る舞える!オムレツは得意だ。ひき肉に下味をつけて炒め、綺麗なフライパンにといた卵を敷く。少し火が通ったらひき肉を入れ、フライパンを振りながら卵をひっくり返す。

「おお、すごいな」

見られてると、恥ずかしいのだけれど…。

「パンを切り分けて焼いて…オムレツはケチャップをかければ完成です」

ふふん、と鼻高々にしていると、カカシ様が笑っていた。

は顔に出やすいな」

「そんなこと、ありますけど…」

「あるんだ。見てて飽きないけどね」

「さぁさぁ、食べますよ!」

いただきます、と手を合わせてオムレツを口にするカカシ様。

ドキドキ…。

「うん、うまいよ。は料理得意なんだな」

「ほんとですか?良かったです。料理はよくしますからね。慣れですね」

「これから俺の弁当作ってよ。なんてね」

「いいんですか?!」

ガタン、と前のめりになると、カカシ様がびっくりして、一呼吸おいて「お願いしてもいいかな?」と返してくれた。
もちろんいいに決まってるので、OKのサインをし私の生活にまたひとつ彩りが出来ると思うと嬉しかった。

「ていうか、一緒に住む?部屋余ってるし」

どどどどど同棲?!そんな、いきなりダメですよ!

「いいんですか…?」

あぁああ心の声と裏腹に答えてしまったぁあああ。

「いいよ。スペアキーわたしておくからいつでも入って」

「ま、まずは荷造りからします!」

「ふっ…了解。一緒に住めるの楽しみにしてるよ」

カ、カカシ様のおうちのスペアキーを手にしてしまったぁああ!

なんというサプライズ!嬉しすぎてぎゅっと鍵を握りしめているとカカシ様がニコニコと笑っていた。

「そんなに嬉しいんだ?」

「はい!とても!カカシ様、さん、と一緒に生活できるの楽しみにしています!」

よしよし、とカカシ様に頭を撫でられる。

大きくて温かい手。

「初めて人に頭を撫でられました…」

「…そっか…龍に育てられたんだもんね」

「はい…暗部になってからも、鍛錬の毎日でしたから、人に甘えるとか、甘えられるとか、知らない事ばかりです…」

「じゃ、俺にたくさん甘えたらいいよ」

「…!ほ、ほんとですか?」

「うん。が喜ぶことしたいし」

この人は…どこまでも心が広い人だ。

「じゃ、じゃあまた、頭を撫でてください。寝る前とか、起きた時とか」

「よしよし。今まで一人でよく頑張ったな」

またカカシ様に頭を撫でられ、よく頑張ったな、という言葉に感動して泣いてしまった。

「大丈夫か?」

「はい…嬉し泣きです…」

嬉しすぎて、その手を離して欲しくなかった。まぁ、そんなことは物理的に無理なのだけれど。

カカシ様の手が離れ、じゃ、仕事に行くか。と言って2人で職場に向かった。途中で別れ私は暗部へ、カカシ様は火影室へ。


昨日今日といろいろあったけど、どれも忘れたくないことばかりだ。
この想いと思い出を大切にしよう。

カカシ様と二人で暮らせるんだ。

そう思うとドキドキがとまらなかった。
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