Love to you
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日曜日。鉄の同僚さんの元へ向かう。
家からだとちょっと距離があるので、車で。
「天気いいから、レンタカー借りていこう」
「?どゆこと」
「まぁついておいで」
言われるがまま、鉄について行くと駅前のレンタカーショップについた。
「このロードスター借りたいです」
鉄が指さしたのは、小さめのスポーツカー?
手続きを終え、さっそく乗ることに。
「よっと」
車に乗って、エンジンをかけ、鉄が車の上部を弄ると、そこには青空が。
「わぁ……オープンカーだ!」
「そ。これで運転したら多分気持ちいいよ」
「行こう行こう!早く行こう!」
出発すると、青空と、涼し気な風が私の頬を撫でる。
オープンカーってこんなにテンションあがるんだ。
「気持ちいい〜!いいね!天気よくてよかった!」
「姫が楽しそうでなにより」
姫って…。ちょっと照れる。いや、
「ホストが客のこと姫ってよぶときのやつみたいじゃん!」
「じゃあ、お姫様?お嬢様?」
「ふつーでいいよ!ふつーで!」
「蒼様」
「もういいよそれで……」
クククと笑う。鉄は鉄でなんだか楽しそうだ。
「蒼様、お昼はマックでドライブスルーでもいかがですか?」
「いいね!車でピクニックするみたい」
と、言うわけでお昼は車でマックを食べる。
なんだかいつもよりもちょこっとだけ、美味しさが増したように感じた。
「すずしー」
「たまにはこういうのもいいよな」
鉄の提案のおかげで楽しい日曜日になりそうだ。ていうか、なんか手慣れてない?元カノとかにもこんな感じだったのかな……。
ブンブンと頭を振ると、鉄に「どした?」と聞かれ……。
「鉄が……なんかこういうのに慣れてるから昔の彼女にもこうだったのかなって思うとちょっと嫉妬しちゃって……」
正直に話すと、ははっと鉄は笑ってた。
「俺はさ、バレーバカだったから、彼女よりもバレー優先してたのよ」
ポテトをひとつつまんで、話を続ける。
「梨花…覚えてるよな。梨花と別れたのも、原因のひとつがそれだし」
「梨花さん……」
以前、バレーサークルに突然現れた鉄の元カノ。鉄殺傷事件がおきて、今は刑務所に入れられている。はず。
梨花さんは好き合って別れたって言ってた。
話を蒸し返す気は無いけど、そういう過去があるのは確かなんだ。
「俺的には、蒼というかけがえのないものを見つけたから、今までのことを悔いるよりこれからの人生を大事にしていきたい。だから蒼、俺は蒼と離れるつもりはない。安心してほしい」
鉄には私の不安がお見通しなんだな。
今まで何度も愛を確かめあってきたのに、それでも不安がよぎったのは私に自信がないから。
これは私自身への試練だ。
鉄に甘えてばかりいないで、自分に自信をもてるようになろう。
「私、もっと頑張る。もっと人間力磨く」
「おー?じゃあ俺も頑張る。一緒に磨いていこう」
「えー?へへっ。じゃあ一緒に頑張ろ」
今この瞬間が、幸せだ。鉄といると、幸せがいっぱい積もる。
鉄と話をしながらドライブ気分を満喫していたら、同僚さんの家に着いた。
ピンポーン
「はーい」
ガチャっと扉が開くと、めちゃくちゃ美形の男の人が出てきた。
「おー黒尾、カノジョが噂の」
「そ、婚約者」
「こんにちは、婚約者さん」
「蒼な。蒼、こいつが同僚の安堂」
「……。」
「蒼?どうした?」
「……めちゃくちゃ美しいですね……」
(こんにちは)
思っていたことと言おうとしたことが逆になってしまった。
「わ、わぁ!私ってば、すみません、初めましてなのに」
「あははっ。面白いな、蒼さん」
「安堂が美形なのは部署内でも有名なんだよ。本人は耳にタコができるくらい言われまくってすっかり慣れちったけど」
安堂さん……なんだろう、中性的な見た目で、だけど声はしっかり男性で、脳がバグりそう。
聞きたい。聞きたい。聞きたい。
「……あのっ!じょ、女装とかしたことないですか?!」
聞いてしまったーー!
「あぁ、あるよ。写真あるけど、見る?」
「見たいです!!!」
「とりあえず、中どーぞ」
やったーー!!!
リビングに案内されると、ラックにたくさんの石たちが並べられていた。
「わー!すごい!アメジスト、キャッツアイ、モルガナイト、サファイア、トパーズ、ターコイズ、たくさんある!」
「鉱物はいいよねぇ...磨かれる前のほうが俺は好きなんだ」
「!私もそうなんです!……パイライトとか、あーいう自然の力でできあがった奇跡みたいな石とか、大好きです!」
「わかるー!いいよな!パイライトも、そこにあるよ」
「わ!ほんとだ!はぁ〜いいですねぇ〜。惚れ惚れします」
「そういえばはい、これ、女装した時の写真」
安堂さんがスマホを見せてくれた。
そこには金髪ロングのウィッグを被って真っ白なドレスを着た安堂さんの姿が。
「!!!!う、美しすぎる...!!!!」
「あーこれ、新歓のときのか」
鉄もスマホを覗き込んで「あんときは面白かったなー」と安堂さんと笑いあってる。
「鉄も見たの?!女装安堂さん!!」
「おー、見たよ。ククッ...安堂、聖母マリアって言われてたな」
それはやめろ、と鉄に小突く安堂さん。
「聖母マリア...まさにその通りだと思います!!崇めたい!!称えたい!!!」
興奮する私を見てゲラゲラ笑う鉄。 困った表情の安堂さん。
「ひー、オモシレー。あ、蒼。そーいや石のことはいいのか、"見"なくて」
「あー、そうだね。安堂さん、石ってこれだけですか?」
「ん?俺の寝室にも飾ってるよー、見る?」
「はい!見たいです!」
次は安堂さんの寝室にある石たちを見る。
「……フローライト、カルサイト、水晶、インディゴライトクオーツ、紫水晶……あっ」
「どうかした?にしてもよくパッと見で石の名前わかるね」
「この...このクンツァイト、めっちゃ良いです!」
「ん?んー?他の石よりキレイってこと?」
「いえ、良い"気"が見えます!めちゃくちゃ良いです!」
はてなを浮かべながら安堂さんは鉄と目を合わせる。
「蒼、共感覚っつーのがあってさ、人に色がついて見えるんだよ。それの延長っつーか、石見るとオーラが見えるんだって。ちなみにこの間貰ったガーネットはめちゃくちゃやばかったらしく浄化しに行った」
「あー!あのガーネットか。あれ、元カノにもらったやつなんだよね。備品整理してたら発掘したヤツ。黒尾の彼女が石好きっつってたからいいやと思って渡したんだー」
つーか、オーラとか見えんだ。すごいね。と、安堂さんは引くことなく受け入れてくれた。ちょっと安心した。あのガーネットは元カノのインネンがこもってたのかな。
「このクンツァイトは石好きの仲間からもらったやつ。大事にしてるんだ」
「うんうん!大事にしてください!持ち歩くと良いですよ!」
「そ?じゃあお守りにしようかな」
「それがいいです!安藤さんに良い風が吹きますよ!」
「ははっ。蒼さん、面白いなー」
「"俺の"蒼、頼もしいだろ?」
「黒尾、何気に牽制すんなよ。とったりしないって」
二人は仲が良い……はず?よくわかんないけど、たくさんの石が見れて楽しかった。
石の話をたくさんして、お茶もいただいたりして、安堂さん家をあとにした。
「蒼、楽しそうだったな」
「うん!すっごく楽しかった!また行きたい!」
「石が増えたら教えてくれって言っとくよ」
「ありがとー!」
数日後、安堂さんからクンツァイトをお守りにしたら財布を拾って謝礼を貰ったり電車で荷物が多い美人に席を譲ったら連絡先を聞かれたりしたと鉄から言伝を貰った。
良かったね!安堂さん!
家からだとちょっと距離があるので、車で。
「天気いいから、レンタカー借りていこう」
「?どゆこと」
「まぁついておいで」
言われるがまま、鉄について行くと駅前のレンタカーショップについた。
「このロードスター借りたいです」
鉄が指さしたのは、小さめのスポーツカー?
手続きを終え、さっそく乗ることに。
「よっと」
車に乗って、エンジンをかけ、鉄が車の上部を弄ると、そこには青空が。
「わぁ……オープンカーだ!」
「そ。これで運転したら多分気持ちいいよ」
「行こう行こう!早く行こう!」
出発すると、青空と、涼し気な風が私の頬を撫でる。
オープンカーってこんなにテンションあがるんだ。
「気持ちいい〜!いいね!天気よくてよかった!」
「姫が楽しそうでなにより」
姫って…。ちょっと照れる。いや、
「ホストが客のこと姫ってよぶときのやつみたいじゃん!」
「じゃあ、お姫様?お嬢様?」
「ふつーでいいよ!ふつーで!」
「蒼様」
「もういいよそれで……」
クククと笑う。鉄は鉄でなんだか楽しそうだ。
「蒼様、お昼はマックでドライブスルーでもいかがですか?」
「いいね!車でピクニックするみたい」
と、言うわけでお昼は車でマックを食べる。
なんだかいつもよりもちょこっとだけ、美味しさが増したように感じた。
「すずしー」
「たまにはこういうのもいいよな」
鉄の提案のおかげで楽しい日曜日になりそうだ。ていうか、なんか手慣れてない?元カノとかにもこんな感じだったのかな……。
ブンブンと頭を振ると、鉄に「どした?」と聞かれ……。
「鉄が……なんかこういうのに慣れてるから昔の彼女にもこうだったのかなって思うとちょっと嫉妬しちゃって……」
正直に話すと、ははっと鉄は笑ってた。
「俺はさ、バレーバカだったから、彼女よりもバレー優先してたのよ」
ポテトをひとつつまんで、話を続ける。
「梨花…覚えてるよな。梨花と別れたのも、原因のひとつがそれだし」
「梨花さん……」
以前、バレーサークルに突然現れた鉄の元カノ。鉄殺傷事件がおきて、今は刑務所に入れられている。はず。
梨花さんは好き合って別れたって言ってた。
話を蒸し返す気は無いけど、そういう過去があるのは確かなんだ。
「俺的には、蒼というかけがえのないものを見つけたから、今までのことを悔いるよりこれからの人生を大事にしていきたい。だから蒼、俺は蒼と離れるつもりはない。安心してほしい」
鉄には私の不安がお見通しなんだな。
今まで何度も愛を確かめあってきたのに、それでも不安がよぎったのは私に自信がないから。
これは私自身への試練だ。
鉄に甘えてばかりいないで、自分に自信をもてるようになろう。
「私、もっと頑張る。もっと人間力磨く」
「おー?じゃあ俺も頑張る。一緒に磨いていこう」
「えー?へへっ。じゃあ一緒に頑張ろ」
今この瞬間が、幸せだ。鉄といると、幸せがいっぱい積もる。
鉄と話をしながらドライブ気分を満喫していたら、同僚さんの家に着いた。
ピンポーン
「はーい」
ガチャっと扉が開くと、めちゃくちゃ美形の男の人が出てきた。
「おー黒尾、カノジョが噂の」
「そ、婚約者」
「こんにちは、婚約者さん」
「蒼な。蒼、こいつが同僚の安堂」
「……。」
「蒼?どうした?」
「……めちゃくちゃ美しいですね……」
(こんにちは)
思っていたことと言おうとしたことが逆になってしまった。
「わ、わぁ!私ってば、すみません、初めましてなのに」
「あははっ。面白いな、蒼さん」
「安堂が美形なのは部署内でも有名なんだよ。本人は耳にタコができるくらい言われまくってすっかり慣れちったけど」
安堂さん……なんだろう、中性的な見た目で、だけど声はしっかり男性で、脳がバグりそう。
聞きたい。聞きたい。聞きたい。
「……あのっ!じょ、女装とかしたことないですか?!」
聞いてしまったーー!
「あぁ、あるよ。写真あるけど、見る?」
「見たいです!!!」
「とりあえず、中どーぞ」
やったーー!!!
リビングに案内されると、ラックにたくさんの石たちが並べられていた。
「わー!すごい!アメジスト、キャッツアイ、モルガナイト、サファイア、トパーズ、ターコイズ、たくさんある!」
「鉱物はいいよねぇ...磨かれる前のほうが俺は好きなんだ」
「!私もそうなんです!……パイライトとか、あーいう自然の力でできあがった奇跡みたいな石とか、大好きです!」
「わかるー!いいよな!パイライトも、そこにあるよ」
「わ!ほんとだ!はぁ〜いいですねぇ〜。惚れ惚れします」
「そういえばはい、これ、女装した時の写真」
安堂さんがスマホを見せてくれた。
そこには金髪ロングのウィッグを被って真っ白なドレスを着た安堂さんの姿が。
「!!!!う、美しすぎる...!!!!」
「あーこれ、新歓のときのか」
鉄もスマホを覗き込んで「あんときは面白かったなー」と安堂さんと笑いあってる。
「鉄も見たの?!女装安堂さん!!」
「おー、見たよ。ククッ...安堂、聖母マリアって言われてたな」
それはやめろ、と鉄に小突く安堂さん。
「聖母マリア...まさにその通りだと思います!!崇めたい!!称えたい!!!」
興奮する私を見てゲラゲラ笑う鉄。 困った表情の安堂さん。
「ひー、オモシレー。あ、蒼。そーいや石のことはいいのか、"見"なくて」
「あー、そうだね。安堂さん、石ってこれだけですか?」
「ん?俺の寝室にも飾ってるよー、見る?」
「はい!見たいです!」
次は安堂さんの寝室にある石たちを見る。
「……フローライト、カルサイト、水晶、インディゴライトクオーツ、紫水晶……あっ」
「どうかした?にしてもよくパッと見で石の名前わかるね」
「この...このクンツァイト、めっちゃ良いです!」
「ん?んー?他の石よりキレイってこと?」
「いえ、良い"気"が見えます!めちゃくちゃ良いです!」
はてなを浮かべながら安堂さんは鉄と目を合わせる。
「蒼、共感覚っつーのがあってさ、人に色がついて見えるんだよ。それの延長っつーか、石見るとオーラが見えるんだって。ちなみにこの間貰ったガーネットはめちゃくちゃやばかったらしく浄化しに行った」
「あー!あのガーネットか。あれ、元カノにもらったやつなんだよね。備品整理してたら発掘したヤツ。黒尾の彼女が石好きっつってたからいいやと思って渡したんだー」
つーか、オーラとか見えんだ。すごいね。と、安堂さんは引くことなく受け入れてくれた。ちょっと安心した。あのガーネットは元カノのインネンがこもってたのかな。
「このクンツァイトは石好きの仲間からもらったやつ。大事にしてるんだ」
「うんうん!大事にしてください!持ち歩くと良いですよ!」
「そ?じゃあお守りにしようかな」
「それがいいです!安藤さんに良い風が吹きますよ!」
「ははっ。蒼さん、面白いなー」
「"俺の"蒼、頼もしいだろ?」
「黒尾、何気に牽制すんなよ。とったりしないって」
二人は仲が良い……はず?よくわかんないけど、たくさんの石が見れて楽しかった。
石の話をたくさんして、お茶もいただいたりして、安堂さん家をあとにした。
「蒼、楽しそうだったな」
「うん!すっごく楽しかった!また行きたい!」
「石が増えたら教えてくれって言っとくよ」
「ありがとー!」
数日後、安堂さんからクンツァイトをお守りにしたら財布を拾って謝礼を貰ったり電車で荷物が多い美人に席を譲ったら連絡先を聞かれたりしたと鉄から言伝を貰った。
良かったね!安堂さん!