Love to you
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「ピアノを買おうと思うの」
突然、俺の未来の奥さんがベッドの中でポツリと呟いた。
「ピアノ?なんでまた?」
「弾きたいなぁと思って。私高校までピアノ習ってたの」
こりゃまた新情報。俺の未来の奥さんはピアノも弾けちゃうらしい。
「や…でもメンテいるし場所とるから…」
何かぶつぶつと呟く彼女。
「よし!ストリートピアノ弾きに行こう!」
「またえらい急だな…別にいいけど…」
「都庁おもいでピアノに行こう!」
場所までわかってるのね。弾きたくて弾きたくて仕方が無いのね。
そうしてさっそく都庁南展望室へ向かった。
「初めて来たけど、外国人も多いな」
「ここで記念に撮影する人も多いしねー」
「蒼は何弾くんだ?」
「ショパンのエチュード10-8だよ」
「ダメだ、全然わかんねぇ」
「一般的に聴くことはあんまりないかもね」
「お、順番来たぞ、蒼」
「うぅ、緊張するぅ」
ピアノの椅子に座り位置を調整する蒼。
準備が整った瞬間、時間が止まったかと思った。
1呼吸置き、蒼が優しく鍵盤に触れた途端、すぐに速弾きが始まった。
軽快で壮大な音。
周りの空気が変わる。
周りの視線が蒼に集中する。
撮影までしてる人が現れた。
物凄い速さで動く手が目で追えなくて、音を辿ることしか出来ない。
蒼がやってるのは多分、相当難しい曲なんだろう。
素人目にもわかる。
演奏終了後、たくさんの人に囲まれて拍手の嵐だった。
蒼も満足そうに俺の元へ戻る。
「高卒ぶりだから、弾けるか不安だったよ〜」
「なんかよくわからんけど、凄いってことはわかった」
「まぁ、私より上手い人はたくさんいるから、挫折したけど…」
聡明でなんでも出来そうな蒼にもそう感じることがあるのか。
「蒼のことだから、ちょちょいのちょいかと思ってたけど、ちゃんと普通の人間だったのね」
「あは、何それ。普通だよ、超普通」
普通に努力してるのがすごいというのに。
「蒼のこと改めて尊敬するよ」
「何それ」
「驕らず、人を傷つけず、優しくあり、丁寧に生きている。丁寧な暮らしって難しいことだよ」
ふーん?とよく分からなさそうに返事をする蒼。
「まぁ、社会にでたらわかってくるよ」
「まだまだ先だなぁ」
色々教えてください、黒尾先生。と蒼がいうので、とりあえず俺のウーバー生活はよろしくないのがいい例って言うと、何となく理解した感じだった。
「この後どうしようかなー」
「Excuse me?」
突然、蒼が外国人に話しかけられた。
「Your piano performance earlier was very good.
If you like, would you like to play with me?」
(あなたの演奏とても素敵だったよ。良かったら一緒に演奏しない?)
「Is it a violin?Let's play it together.
What would you like to play?」
(それはヴァイオリン?一緒にやろう。なんの曲にする?
)
「Beethoven Sonata for Violin and Piano No. 7 Op. 30 No. 2 ok?」
(ベートーヴェン ヴァイオリンとピアノのためのソナタ 第7番はどう?)
「Yeah.Are you ready?」
(わかったよ。準備はいい?)
「Come on!」
(やろう!)
突然、ピアノとヴァイオリンのセッションが始まった。
周りもうっとりした様子で演奏を聞いている。
初めて聴く曲だけど、初めて合わせた2人の息がぴったりなのがよく分かる。
最後は盛り上がって拍手喝采、蒼はヴァイオリニストと何かを話してたけど、聞き取れなかったのが残念だ。でも、いい演奏だった。
「ふぃ〜急に話しかけられてびっくりしたよ!」
「蒼は英語話せるのか?」
「まぁまぁだよ。早口だと聞き取れない」
「 また多才でいらっしゃる…」
「鉄も仕事で海外行くことあるなら便器しなよ」
「うっ…善処します」
「どこか近くでランチしようか。何食べたい?」
「蕎麦!」
「いいね、そういえば近くに有名な蕎麦屋さんあったからそこ行こう」
なんだか思うのだが、デートの時とかいつも蒼がリードしてくれてると思う。お店選び、出かける内容、全部任せっきりだ。
「あのさ、蕎麦屋行ったらスカイツリー登らない?」
「おーいいね。登ったことないんだよね」
俺の提案が通った。ちいさくガッツポーズする。
とりあえず、蕎麦屋へGO
「ちょっと並んでるね」
「待とうか」
……………
20分ほど待って、やっと席に座れた。
「ざるそばにするけど、鉄は?」
「俺もざるそばにする。大盛りでお願いします」
ここは十割蕎麦か二八蕎麦か選べるらしい。
「私は十割で」「俺も同じく」
「かしこまりました。少々お待ちください」
「雰囲気ある店だね。長く続いてるだけあって凄いな」
「観光客もくるからもっと並ぶ時もあるけど今日はすこしだったからラッキーだったな」
そうこうしているうちに蕎麦が来た。
「薬味はお好みでお召し上がりください。」
スーっと扉を閉めて店員さんが出ていった。
「接客も丁寧だな」
「いただきまーす」
ズルズルズル
「んー!風味が強くておいしー」
「並んだ甲斐があったね」
「うん!量が少なめだからちょうどいいー!」
「蕎麦食ったらどうする?
「んー、んー?、」
蒼が何か見つけたようだ。
「宝石展やってる!」
「蒼ちゃん石好きだったっけ」
うん!大好き!キラキラしてるのよりも原石の方が好きだけどね
「それで?なにか見つけたの?」
「これ!店員さん、これ触ってもいいですか?」
「良いですよ! 」
「やっぱり…この子は良い"気"がする…!あの、この小さいのひとつ下さい」
買っちゃうのかい
「鉄!これあげる!」
まさかの俺へのプレゼントだった。
「このガーネット、鉄のオーラと同じだから常に持ってて!」
「お守りみたいなもんか」
「そう!そういうこと」
「大事に持っておくよ」
「うん!」
鉱石を見ながら興奮している蒼。
「蒼って石も好きなんだな」
「そうなの!キラキラした宝石もいいけど、自然に作られたそのままの鉱石の方が好き!」
ここでまた、蒼のスピリチュアルが始まった。
「あそこのダイヤ、良くない…」
ちょっと見に行こう、と言うのでついて行くことにした。
「これってダイヤモンドですよね?」
「そう!このネックレスとかも天然ダイヤだよ」
「……ちがう。これは合成ダイヤです。天然ダイヤと同じ価格で売るのは詐欺です」
周りがざわつき始めた。
「なっ、なにい?!ふざけるな!これは正真正銘天然ダイヤだ!」
「じゃあ、会場にいる鑑定士さんに調べてもらいましょう」
ダイヤをひとつ持って、鑑定士がいるところへ向かった。
「これ、合成ダイヤだと思うんですけど調べてくれませんか」
「あ…わかりました、少々お待ちください」
…
…
数分後、鑑定士さんが結果を伝えに来てくれた。
「これは天然ダイヤではありません。それは断言できます」
「ありがとうございました」
「くっ…くそが!天然だろうが合成だろうが成分は同じだろうが!」
「価格が雲泥の差なんですよ。あなたがやってる事は詐欺です」
スタッフさんに事を伝え、店の店主は出禁になった。
「蒼…すごいな。見ただけで天然か合成かわかるのか」
「私は目がいいからね。しかもあの合成ダイヤからは嫌な"気"がしたから」
「またスピリチュアルなことを…」
「まぁまぁ、ひと悶着あって視線を感じまくるから出ようか」
会場を出るとすっかり夕方の空。
「次はスカイツリーだね。楽しみ」
押上まで電車に乗り、念願のスカイツリーを登る。
「350mだとこんな感じなんだ…すごい高いな。地面がガラスになってる所もあるよ、こわっ」
ぐるっと一周する。
「次、450mまであがるぞ」
エレベーターにのりどんどん上昇していくのがわかる。
ウィーン
エレベーターが開いた。
「これが450mの高さ…!
すごい!ジオラマ見てる気分!」
圧巻だ。蒼も楽しそうだし提案してよかった。
記念写真を撮ってもらって、1階まで降りた。
「いやー、充実した日だったね」
「夕飯外で食べる?」
「そうだな。蒼は何食べたい?」
「んー、中華な気分かな」
「よしゃ、旨い店知ってるからそこいくか」
「おお!楽しみ!」
今日は蒼のほかの一面が見れたり、ヴァイオリニストと共演したり、美味い蕎麦をくったあとは宝石店とスカイツリーに行ったりと、かなり充実していた。蒼が楽しんでくれたようでよかった。
今度はこっちからも色々提案きてみよう。案外食いつくかもしれない。まずはそうだな、紅葉を見に行こうかな。
突然、俺の未来の奥さんがベッドの中でポツリと呟いた。
「ピアノ?なんでまた?」
「弾きたいなぁと思って。私高校までピアノ習ってたの」
こりゃまた新情報。俺の未来の奥さんはピアノも弾けちゃうらしい。
「や…でもメンテいるし場所とるから…」
何かぶつぶつと呟く彼女。
「よし!ストリートピアノ弾きに行こう!」
「またえらい急だな…別にいいけど…」
「都庁おもいでピアノに行こう!」
場所までわかってるのね。弾きたくて弾きたくて仕方が無いのね。
そうしてさっそく都庁南展望室へ向かった。
「初めて来たけど、外国人も多いな」
「ここで記念に撮影する人も多いしねー」
「蒼は何弾くんだ?」
「ショパンのエチュード10-8だよ」
「ダメだ、全然わかんねぇ」
「一般的に聴くことはあんまりないかもね」
「お、順番来たぞ、蒼」
「うぅ、緊張するぅ」
ピアノの椅子に座り位置を調整する蒼。
準備が整った瞬間、時間が止まったかと思った。
1呼吸置き、蒼が優しく鍵盤に触れた途端、すぐに速弾きが始まった。
軽快で壮大な音。
周りの空気が変わる。
周りの視線が蒼に集中する。
撮影までしてる人が現れた。
物凄い速さで動く手が目で追えなくて、音を辿ることしか出来ない。
蒼がやってるのは多分、相当難しい曲なんだろう。
素人目にもわかる。
演奏終了後、たくさんの人に囲まれて拍手の嵐だった。
蒼も満足そうに俺の元へ戻る。
「高卒ぶりだから、弾けるか不安だったよ〜」
「なんかよくわからんけど、凄いってことはわかった」
「まぁ、私より上手い人はたくさんいるから、挫折したけど…」
聡明でなんでも出来そうな蒼にもそう感じることがあるのか。
「蒼のことだから、ちょちょいのちょいかと思ってたけど、ちゃんと普通の人間だったのね」
「あは、何それ。普通だよ、超普通」
普通に努力してるのがすごいというのに。
「蒼のこと改めて尊敬するよ」
「何それ」
「驕らず、人を傷つけず、優しくあり、丁寧に生きている。丁寧な暮らしって難しいことだよ」
ふーん?とよく分からなさそうに返事をする蒼。
「まぁ、社会にでたらわかってくるよ」
「まだまだ先だなぁ」
色々教えてください、黒尾先生。と蒼がいうので、とりあえず俺のウーバー生活はよろしくないのがいい例って言うと、何となく理解した感じだった。
「この後どうしようかなー」
「Excuse me?」
突然、蒼が外国人に話しかけられた。
「Your piano performance earlier was very good.
If you like, would you like to play with me?」
(あなたの演奏とても素敵だったよ。良かったら一緒に演奏しない?)
「Is it a violin?Let's play it together.
What would you like to play?」
(それはヴァイオリン?一緒にやろう。なんの曲にする?
)
「Beethoven Sonata for Violin and Piano No. 7 Op. 30 No. 2 ok?」
(ベートーヴェン ヴァイオリンとピアノのためのソナタ 第7番はどう?)
「Yeah.Are you ready?」
(わかったよ。準備はいい?)
「Come on!」
(やろう!)
突然、ピアノとヴァイオリンのセッションが始まった。
周りもうっとりした様子で演奏を聞いている。
初めて聴く曲だけど、初めて合わせた2人の息がぴったりなのがよく分かる。
最後は盛り上がって拍手喝采、蒼はヴァイオリニストと何かを話してたけど、聞き取れなかったのが残念だ。でも、いい演奏だった。
「ふぃ〜急に話しかけられてびっくりしたよ!」
「蒼は英語話せるのか?」
「まぁまぁだよ。早口だと聞き取れない」
「 また多才でいらっしゃる…」
「鉄も仕事で海外行くことあるなら便器しなよ」
「うっ…善処します」
「どこか近くでランチしようか。何食べたい?」
「蕎麦!」
「いいね、そういえば近くに有名な蕎麦屋さんあったからそこ行こう」
なんだか思うのだが、デートの時とかいつも蒼がリードしてくれてると思う。お店選び、出かける内容、全部任せっきりだ。
「あのさ、蕎麦屋行ったらスカイツリー登らない?」
「おーいいね。登ったことないんだよね」
俺の提案が通った。ちいさくガッツポーズする。
とりあえず、蕎麦屋へGO
「ちょっと並んでるね」
「待とうか」
……………
20分ほど待って、やっと席に座れた。
「ざるそばにするけど、鉄は?」
「俺もざるそばにする。大盛りでお願いします」
ここは十割蕎麦か二八蕎麦か選べるらしい。
「私は十割で」「俺も同じく」
「かしこまりました。少々お待ちください」
「雰囲気ある店だね。長く続いてるだけあって凄いな」
「観光客もくるからもっと並ぶ時もあるけど今日はすこしだったからラッキーだったな」
そうこうしているうちに蕎麦が来た。
「薬味はお好みでお召し上がりください。」
スーっと扉を閉めて店員さんが出ていった。
「接客も丁寧だな」
「いただきまーす」
ズルズルズル
「んー!風味が強くておいしー」
「並んだ甲斐があったね」
「うん!量が少なめだからちょうどいいー!」
「蕎麦食ったらどうする?
「んー、んー?、」
蒼が何か見つけたようだ。
「宝石展やってる!」
「蒼ちゃん石好きだったっけ」
うん!大好き!キラキラしてるのよりも原石の方が好きだけどね
「それで?なにか見つけたの?」
「これ!店員さん、これ触ってもいいですか?」
「良いですよ! 」
「やっぱり…この子は良い"気"がする…!あの、この小さいのひとつ下さい」
買っちゃうのかい
「鉄!これあげる!」
まさかの俺へのプレゼントだった。
「このガーネット、鉄のオーラと同じだから常に持ってて!」
「お守りみたいなもんか」
「そう!そういうこと」
「大事に持っておくよ」
「うん!」
鉱石を見ながら興奮している蒼。
「蒼って石も好きなんだな」
「そうなの!キラキラした宝石もいいけど、自然に作られたそのままの鉱石の方が好き!」
ここでまた、蒼のスピリチュアルが始まった。
「あそこのダイヤ、良くない…」
ちょっと見に行こう、と言うのでついて行くことにした。
「これってダイヤモンドですよね?」
「そう!このネックレスとかも天然ダイヤだよ」
「……ちがう。これは合成ダイヤです。天然ダイヤと同じ価格で売るのは詐欺です」
周りがざわつき始めた。
「なっ、なにい?!ふざけるな!これは正真正銘天然ダイヤだ!」
「じゃあ、会場にいる鑑定士さんに調べてもらいましょう」
ダイヤをひとつ持って、鑑定士がいるところへ向かった。
「これ、合成ダイヤだと思うんですけど調べてくれませんか」
「あ…わかりました、少々お待ちください」
…
…
数分後、鑑定士さんが結果を伝えに来てくれた。
「これは天然ダイヤではありません。それは断言できます」
「ありがとうございました」
「くっ…くそが!天然だろうが合成だろうが成分は同じだろうが!」
「価格が雲泥の差なんですよ。あなたがやってる事は詐欺です」
スタッフさんに事を伝え、店の店主は出禁になった。
「蒼…すごいな。見ただけで天然か合成かわかるのか」
「私は目がいいからね。しかもあの合成ダイヤからは嫌な"気"がしたから」
「またスピリチュアルなことを…」
「まぁまぁ、ひと悶着あって視線を感じまくるから出ようか」
会場を出るとすっかり夕方の空。
「次はスカイツリーだね。楽しみ」
押上まで電車に乗り、念願のスカイツリーを登る。
「350mだとこんな感じなんだ…すごい高いな。地面がガラスになってる所もあるよ、こわっ」
ぐるっと一周する。
「次、450mまであがるぞ」
エレベーターにのりどんどん上昇していくのがわかる。
ウィーン
エレベーターが開いた。
「これが450mの高さ…!
すごい!ジオラマ見てる気分!」
圧巻だ。蒼も楽しそうだし提案してよかった。
記念写真を撮ってもらって、1階まで降りた。
「いやー、充実した日だったね」
「夕飯外で食べる?」
「そうだな。蒼は何食べたい?」
「んー、中華な気分かな」
「よしゃ、旨い店知ってるからそこいくか」
「おお!楽しみ!」
今日は蒼のほかの一面が見れたり、ヴァイオリニストと共演したり、美味い蕎麦をくったあとは宝石店とスカイツリーに行ったりと、かなり充実していた。蒼が楽しんでくれたようでよかった。
今度はこっちからも色々提案きてみよう。案外食いつくかもしれない。まずはそうだな、紅葉を見に行こうかな。