Love to you
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蒼の自殺未遂から1週間が経った。
翌日起きた日には、毎回ごめんなさいと泣きながら訴えてくるもんで、俺は大丈夫だよ、としか言えなかった。
「…もしまた死にたいと思った時は、俺に思いをぶつけてくれ。もう謝るな」
コクコクと頷く蒼。
本当に伝わってたらいいのだけれど。
「朝飯トースト焼いたから食べるか?」
「…食べる」
「はい、チーズが乗ってるぞ」
「ありがとう」
「今日、仕事終わったら少し話そうか」
ビクッとする蒼。話したくないのだろうか。
「この間鉄が言ってたとおり、死んでもお父さんに会えるわけじゃないって聞いてハッとしたよ。だからこれからは、大丈夫だと思う」
「信じていいんだな?」
「うん…意味ないから…」
ちょっと思った方向とは違ったけど、もうやらないと約束してくれた。
「この約束破ったら、親御さんの元に帰すからな」
再び蒼はビクッとして「それはやだ!!!」と叫んだ。
「約束守ればいいんだよ。守れるよな?」
「うん、絶対守る」
「よし、じゃあ俺仕事行ってくるから、またな」
「いってらっしゃい」
蒼の頬にキスをして俺は仕事に向かった。
1人にさせて大丈夫だろうか…そういやあのとき初めて蒼のことお前って言ったな。暴言すぎたかな。帰ったら謝ろう。
…
…
…
定時だ。すぐに会社を出て電車に乗り、帰宅する。
「ただいま!蒼!」
…
返事がない。
寝室か?
寝室を覗き込むと、蒼の上にジャスミンが香箱座りしていて、蒼は悪い夢を見てるのか、うなされていた。
「ジャスミン、ちょっとどいてな」
にゃーん
蒼は眠ったまま。でも今この時間に寝かせたら、朝まで眠気は残らないだろう。無理やりで申し訳ないが、起こすことにした。
「蒼、蒼ー起きろー」
「うーん、それはなめこじゃなくてしめじだよー」
なんつー夢みてんだ。
「蒼!」
ハッとした顔で蒼は目を覚ました。
「鉄…おかえり…今何時?」
「18:30だよ、寝言凄かったぞ。どんな夢見てたんだ?」
「う〜ん、全然覚えてない。あ、ご飯の準備できてるよ」
「覚えてないのかい…いつも飯作り頑張ってくれてありがとな」
ボフッと蒼が赤くなる。
「久しぶりの茹でダコだ」
「そんな…感謝されるようなことはしてないよ…」
「こうやって毎日飯作ってくれるだけでありがたいよ」
「私的にはもう日常になってたから、改めて感謝されると泣きそうになる…」
「蒼チャン、涙腺が緩くなったのかな?」
「歳かなあ」
「いや、君まだ23歳でしょ」
「まるっとしたらアラサーだよ」
「まるっとって何。あとアラサーの俺の前で言うのやめて?」
「あっはは!ご飯食べよー」
なんだかいつも通りの蒼に戻ったようだ。
「そういえば、ジャスミンが蒼の上に乗って寝てたぞ」
「嘘?!やば!写真撮った?写真」
「すまん…蒼がうなされてたから忘れてた」
あとさ、と後付けのようで申し訳ないのだけど。
「この間のあの時、お前って言ってごめんな」
「んー?気にしてないよ。大丈夫」
「ならいいんだけど…」
「今日のご飯は炊き込みご飯と鯖の煮付けと豚汁です」
「美味そう。いただきます」
もぐもぐ…
「美味い。蒼は料理得意だよな。実家でも作ってたの?」
「親が帰り遅くなる時1人になるのが多くて、自分で料理できるようにって料理教室に一時期通ってて、それでかなぁ」
「習い事に料理教室ってのも、変わってんな」
「でも作るの好きだから、教室通ってなくても作ってたと思う」
「蒼に苦手なことなんてあるのか?」
「んー、初対面の人と話す時すごく緊張する」
「ああ、それは初めからわかってたわ」
「もう!鉄、電車で私の隣に来た時のあれ、策士だったでしょう?!」
「まぁ試しにどんな反応するかなって思ってね」
「なんで?って思ったよ!」
「蒼、チラチラ見てくるからすげーわかりやすかったわ」
「それはっ…見ちゃうじゃん!」
「あはは、なつかしーな。あんとき蒼ずーっと顔真っ赤にしてさ、可愛いな〜って思ってたよ」
「面白いな〜の間違いでしょ」
「まぁ、俺が電車の立つ位置変えただけで、運命がガラッと変わったから、結果良かったでしょ?」
「〜〜〜ッ!あの時ホントにびっくりしたんだからね!受験の発表より緊張してたんだから!」
「ははっ、そんなに俺の事意識してたんだね、可愛ね」
「もー!」
「また顔真っ赤にしちゃって」
「知らない!ご飯食べ終わったら食器片すよ!」
「おかわりない?」
「あるけど自分でよそって!」
「蒼チャンご立腹?」
「怒ってないけどすごく見下された気分」
食器を洗い始めた蒼の両手を掴んで、顎をクイッと上げる。
「でも蒼、俺といれてまんざらでもないでしょう?」
「どーいう意味ッ」
互いの唇が重なる。
離れるまで、約1分。
「…ッ、はぁ、はぁ」
「ん?策士でも、俺といられて嬉しいでしょ?」
「……」
「嬉しくないの?」
「…うれしっ」
再び唇を塞ぐ。
数秒後、
「うん?聞こえなかった。もう1回言って」
「だから!うれ」
彼女が答えを出す前に唇を塞ぐ。
おおよそ、40秒。
「はぁ、はぁ、はぁ」
「ん?蒼チャン、答えられないの?」
「嬉しいですってば!!!!」
「おお、元気な声でありがとう」
「ほんとにこういうことするの好きですね!」
「うん、楽しい」
「わたしはちっとも楽しくないです!」
「でも、キスの拒否はなかったよ?」
「…もう!屁理屈!変態!」
「俺は変態だよ」
「皿洗うんでおかわり食べててください!」
「はーい」
蒼は怒ると敬語になるんだよなぁ。
真顔で食器を洗う蒼を眺めながら、
俺の奥さんは真顔でも可愛いなぁと改めて感じた。
ちょっとしたイタズラですぐに赤くなるし、
プンスカ怒るし、一緒にいて俺は楽しい。
蒼は楽しいのかな。
「なぁー、蒼さ、俺といれて楽しい?」
「楽しくなかったら婚約してないです」
そりゃそーだ。
「愚問だったな」
「でも、その、結局俺のこと好きでしょ?っていう自信たっぷりな感じは嫌です!」
「おお、気をつけるよ」
一足遅く食事を終え、自分の分の皿洗いをする。
蒼はシャワーを浴びてるようだ。
こっそり俺も服を脱いで風呂場の扉を開ける。
「きゃあっーー!!」
「安心して、俺だよ、鉄朗だよ」
「黒尾さん、マジありえないです!変質者!」
「敬語だし苗字呼びだし、相当ご立腹かな?」
「マナーの問題ですよ!」
ははっと笑っているとシャワーを顔面に当てられた。
「蒼チャ、息できない、息」
「私もうでるんで、どうぞ!」
と、シャワーのノズルを渡された。
俺も一通り風呂を済ませると、蒼は寝室で既に眠っていた。
可愛い可愛い俺の未来の奥さん。
たまらなく愛おしくなる、愛情が溢れ出る。
ご機嫌ななめにさせたから、明日はケーキでも買って帰ろうかな。
おでこにキスをして、俺もそのまま眠りについた。
翌日起きた日には、毎回ごめんなさいと泣きながら訴えてくるもんで、俺は大丈夫だよ、としか言えなかった。
「…もしまた死にたいと思った時は、俺に思いをぶつけてくれ。もう謝るな」
コクコクと頷く蒼。
本当に伝わってたらいいのだけれど。
「朝飯トースト焼いたから食べるか?」
「…食べる」
「はい、チーズが乗ってるぞ」
「ありがとう」
「今日、仕事終わったら少し話そうか」
ビクッとする蒼。話したくないのだろうか。
「この間鉄が言ってたとおり、死んでもお父さんに会えるわけじゃないって聞いてハッとしたよ。だからこれからは、大丈夫だと思う」
「信じていいんだな?」
「うん…意味ないから…」
ちょっと思った方向とは違ったけど、もうやらないと約束してくれた。
「この約束破ったら、親御さんの元に帰すからな」
再び蒼はビクッとして「それはやだ!!!」と叫んだ。
「約束守ればいいんだよ。守れるよな?」
「うん、絶対守る」
「よし、じゃあ俺仕事行ってくるから、またな」
「いってらっしゃい」
蒼の頬にキスをして俺は仕事に向かった。
1人にさせて大丈夫だろうか…そういやあのとき初めて蒼のことお前って言ったな。暴言すぎたかな。帰ったら謝ろう。
…
…
…
定時だ。すぐに会社を出て電車に乗り、帰宅する。
「ただいま!蒼!」
…
返事がない。
寝室か?
寝室を覗き込むと、蒼の上にジャスミンが香箱座りしていて、蒼は悪い夢を見てるのか、うなされていた。
「ジャスミン、ちょっとどいてな」
にゃーん
蒼は眠ったまま。でも今この時間に寝かせたら、朝まで眠気は残らないだろう。無理やりで申し訳ないが、起こすことにした。
「蒼、蒼ー起きろー」
「うーん、それはなめこじゃなくてしめじだよー」
なんつー夢みてんだ。
「蒼!」
ハッとした顔で蒼は目を覚ました。
「鉄…おかえり…今何時?」
「18:30だよ、寝言凄かったぞ。どんな夢見てたんだ?」
「う〜ん、全然覚えてない。あ、ご飯の準備できてるよ」
「覚えてないのかい…いつも飯作り頑張ってくれてありがとな」
ボフッと蒼が赤くなる。
「久しぶりの茹でダコだ」
「そんな…感謝されるようなことはしてないよ…」
「こうやって毎日飯作ってくれるだけでありがたいよ」
「私的にはもう日常になってたから、改めて感謝されると泣きそうになる…」
「蒼チャン、涙腺が緩くなったのかな?」
「歳かなあ」
「いや、君まだ23歳でしょ」
「まるっとしたらアラサーだよ」
「まるっとって何。あとアラサーの俺の前で言うのやめて?」
「あっはは!ご飯食べよー」
なんだかいつも通りの蒼に戻ったようだ。
「そういえば、ジャスミンが蒼の上に乗って寝てたぞ」
「嘘?!やば!写真撮った?写真」
「すまん…蒼がうなされてたから忘れてた」
あとさ、と後付けのようで申し訳ないのだけど。
「この間のあの時、お前って言ってごめんな」
「んー?気にしてないよ。大丈夫」
「ならいいんだけど…」
「今日のご飯は炊き込みご飯と鯖の煮付けと豚汁です」
「美味そう。いただきます」
もぐもぐ…
「美味い。蒼は料理得意だよな。実家でも作ってたの?」
「親が帰り遅くなる時1人になるのが多くて、自分で料理できるようにって料理教室に一時期通ってて、それでかなぁ」
「習い事に料理教室ってのも、変わってんな」
「でも作るの好きだから、教室通ってなくても作ってたと思う」
「蒼に苦手なことなんてあるのか?」
「んー、初対面の人と話す時すごく緊張する」
「ああ、それは初めからわかってたわ」
「もう!鉄、電車で私の隣に来た時のあれ、策士だったでしょう?!」
「まぁ試しにどんな反応するかなって思ってね」
「なんで?って思ったよ!」
「蒼、チラチラ見てくるからすげーわかりやすかったわ」
「それはっ…見ちゃうじゃん!」
「あはは、なつかしーな。あんとき蒼ずーっと顔真っ赤にしてさ、可愛いな〜って思ってたよ」
「面白いな〜の間違いでしょ」
「まぁ、俺が電車の立つ位置変えただけで、運命がガラッと変わったから、結果良かったでしょ?」
「〜〜〜ッ!あの時ホントにびっくりしたんだからね!受験の発表より緊張してたんだから!」
「ははっ、そんなに俺の事意識してたんだね、可愛ね」
「もー!」
「また顔真っ赤にしちゃって」
「知らない!ご飯食べ終わったら食器片すよ!」
「おかわりない?」
「あるけど自分でよそって!」
「蒼チャンご立腹?」
「怒ってないけどすごく見下された気分」
食器を洗い始めた蒼の両手を掴んで、顎をクイッと上げる。
「でも蒼、俺といれてまんざらでもないでしょう?」
「どーいう意味ッ」
互いの唇が重なる。
離れるまで、約1分。
「…ッ、はぁ、はぁ」
「ん?策士でも、俺といられて嬉しいでしょ?」
「……」
「嬉しくないの?」
「…うれしっ」
再び唇を塞ぐ。
数秒後、
「うん?聞こえなかった。もう1回言って」
「だから!うれ」
彼女が答えを出す前に唇を塞ぐ。
おおよそ、40秒。
「はぁ、はぁ、はぁ」
「ん?蒼チャン、答えられないの?」
「嬉しいですってば!!!!」
「おお、元気な声でありがとう」
「ほんとにこういうことするの好きですね!」
「うん、楽しい」
「わたしはちっとも楽しくないです!」
「でも、キスの拒否はなかったよ?」
「…もう!屁理屈!変態!」
「俺は変態だよ」
「皿洗うんでおかわり食べててください!」
「はーい」
蒼は怒ると敬語になるんだよなぁ。
真顔で食器を洗う蒼を眺めながら、
俺の奥さんは真顔でも可愛いなぁと改めて感じた。
ちょっとしたイタズラですぐに赤くなるし、
プンスカ怒るし、一緒にいて俺は楽しい。
蒼は楽しいのかな。
「なぁー、蒼さ、俺といれて楽しい?」
「楽しくなかったら婚約してないです」
そりゃそーだ。
「愚問だったな」
「でも、その、結局俺のこと好きでしょ?っていう自信たっぷりな感じは嫌です!」
「おお、気をつけるよ」
一足遅く食事を終え、自分の分の皿洗いをする。
蒼はシャワーを浴びてるようだ。
こっそり俺も服を脱いで風呂場の扉を開ける。
「きゃあっーー!!」
「安心して、俺だよ、鉄朗だよ」
「黒尾さん、マジありえないです!変質者!」
「敬語だし苗字呼びだし、相当ご立腹かな?」
「マナーの問題ですよ!」
ははっと笑っているとシャワーを顔面に当てられた。
「蒼チャ、息できない、息」
「私もうでるんで、どうぞ!」
と、シャワーのノズルを渡された。
俺も一通り風呂を済ませると、蒼は寝室で既に眠っていた。
可愛い可愛い俺の未来の奥さん。
たまらなく愛おしくなる、愛情が溢れ出る。
ご機嫌ななめにさせたから、明日はケーキでも買って帰ろうかな。
おでこにキスをして、俺もそのまま眠りについた。