Love to you
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蒼の近くのスーパーに着いた。
ちょっとリッチなスーパー。
成常石井みたいな。
「カレーに何の具入れたい?」
「蒼の手作りだから、蒼に決めて欲しい」
「それは助かる。じゃがいも使わないけど大丈夫?」
「おー、平気だ。むしろなくていい」
太るからな!と言ったら、毎日ウーバー生活してるクセに...とぐうの音も出ない言葉が返ってきた。
「ひき肉買って、パプリカ買って、玉ねぎ...は家にあるか。こんなもんかな」
「そんなもんでいいのか?」
「うん。シンプルイズベストよ。」
「あーなんかもう腹減ってきた」
「会計終えて帰ろう」
「あ、俺がだすわ。カードで」
「...鉄、あれくらいなら私でも払えるから無理しないでよ」
「作ってもらう身だから、出して当然だろ?
飲食店だってそうだろ?」
俺の訳の分からん理論に、蒼は小さくはぁ、とため息をついた。ウケなかったようだ。
蒼の家...マンションに着いた。いざ、弾丸ツアー。
カードキーで扉が開くと、エントランスがめちゃくちゃ広くてソファとテーブルなんかが用意されていた。洋風の絵がいくつも額縁に収められ、飾られていた。
「部屋行くよ」
蒼の部屋は、10階。俺と同じだ。
扉を開けるとそこには、大量の絵や筆記体の文字が飾られていた。飾ると言っても額縁じゃなくて、テープでペタッと貼っただけの。
「蒼、これなに?」
「授業で習ったやつを壁に貼り付けてる。そこ、子宮の絵とかあるでしょ」
ホントだ。にしても...
「蒼、英語わかるのか?」
「卒論は全部英語で書いたよ」
びっくりだらけだ。
部屋を案内してもらうと、壁には研究の紙、紙、紙。
蒼の勤勉さを改めて身に染みた。
にしても、広いリビング・ダイニングだなぁ。
「なにか手伝うか?」
蒼に促すと、米を洗ってほしいと頼まれた。
「任せろ」
米は力を入れると崩れるから優しく洗う...というのを雑誌で呼んだことがある。最近の米は精米機が優秀だからそこまで洗わなくていいということも。
「できたぞ」
「じゃ、圧力鍋にいれて炊いて。水の量はお米の表面の1.5cmくらいを目安にして」
なんだなんだ、急に難しくなったぞ。
「蒼さん...圧力鍋の使い方が分かりません...」
「ふっ...なんで敬語...」
圧力鍋の使い方を教わって、あとは蒼の仕事になった。
髪結んでる蒼、可愛いなぁ。
たまねぎが入った鍋にクミンを入れた瞬間、もうカレーの匂いがしてきた。
「蒼!あと何分?」
「20分くらいでできるんじゃないかな」
ヨーグルト、トマト、スパイスを何種類か入れ、最後に塩で味の調整をすると蒼は言った。
はやく20分経たないかなー。
...
「鉄、できたよ」
「ふぁ...寝そうだった」
「先に寝る?カレーはいつでも食べられるし」
「や、今食べるよ。せっかく作ってもらったし、出来たてを食べたい」
「そ?じゃあテーブルにカレー運んで」
「...くっそ美味そう。匂いが美味い」
「あはは、匂いが美味いって。あんましハードルあげないでよ」
「いざ、実食!」
「いただきます」
「もぐもぐもぐ...蒼、めっひゃうあい」
「食べ終わって話せばいいよ」
ゴクン
「めっちゃ美味い!」
「それはよかった」
「味に深みがある。何入れた?」
「チョコレートだよー」
「へぇーそれでこんな奥深さがでるのか」
おかわりしていい?と聞くと、その為に多めに米を炊いてあると言われたので遠慮なくいただいた。
蒼と付き合ってから1ヶ月くらい経った。
蒼はエキゾチックアニマルが好きなこと、
水族館に行くと深海魚に興味があること、
お化け屋敷は大して怖くないこと、
1年の頃から仲がいい由利香という子は親友だということ、
結婚願望はあるけど、産婦人科医になるのが先だということ。
「って、結婚願望?!」
「え?うん」
「蒼、俺と結婚したいの?!」
「うーん、現状、そうなるね」
でも、医師になるのが先ねーと軽くあしらわれた。
俺が蒼と、結婚...
「待ってくれ、まだプロポーズする準備ができてねぇ...」
「あはは!だから、院をでて、あと6年以上もかかるよ」
「そんなにかかるのか?!婚約、婚約だけでも早めにしよう!」
「それはいい案だね。その前に、うちの親に鉄を紹介しないとな」
「俺の家族にも会ってもらいたい...」
「まぁ、正式な婚約は半年〜1年後かな」
「そんなにかかるもん?俺は今すぐにでも婚約したい。蒼を誰にも取られたくない」
「大丈夫だよ。私学校じゃガリ勉の陰キャだから。モテないよ」
「でも見た目が可愛いだろ?それだけで男はやってくるだろ」
「声かけられても断る努力はしてる」
「蒼、意外と鋼のメンタルだな」
とりあえず蒼に変な虫が寄ってくることは無さそうだ。
蒼自身が自衛しているのはホッとした。
結婚か...俺と蒼が結婚したら、どんな家庭になるのかな。
そんなことを妄想しながら、蒼の家を後にしかけた。
「あ、蒼、わすれもん」
「?」
ちゅ
ぎゅ
「明日も仕事頑張れるわー、じゃあまた明日な」
ヒラヒラと手を降ると、蒼が顔を赤らめながら笑顔いっぱい両手いっぱいに手を振っていた。小動物みたいで可愛い。小型犬みたいだ。
蒼と結婚、できたらいいな。
親同士の挨拶が終わったら婚約指輪を買いに行こう。指輪のサイズをこっそり測らないとな。
なんだか楽しくなってきた。仕事ばかりの毎日だったけど、蒼という恋人ができて、知らないことを沢山知れて、俺ってこんなにも人に興味があったんだなと我ながら感心した。
ちょっとリッチなスーパー。
成常石井みたいな。
「カレーに何の具入れたい?」
「蒼の手作りだから、蒼に決めて欲しい」
「それは助かる。じゃがいも使わないけど大丈夫?」
「おー、平気だ。むしろなくていい」
太るからな!と言ったら、毎日ウーバー生活してるクセに...とぐうの音も出ない言葉が返ってきた。
「ひき肉買って、パプリカ買って、玉ねぎ...は家にあるか。こんなもんかな」
「そんなもんでいいのか?」
「うん。シンプルイズベストよ。」
「あーなんかもう腹減ってきた」
「会計終えて帰ろう」
「あ、俺がだすわ。カードで」
「...鉄、あれくらいなら私でも払えるから無理しないでよ」
「作ってもらう身だから、出して当然だろ?
飲食店だってそうだろ?」
俺の訳の分からん理論に、蒼は小さくはぁ、とため息をついた。ウケなかったようだ。
蒼の家...マンションに着いた。いざ、弾丸ツアー。
カードキーで扉が開くと、エントランスがめちゃくちゃ広くてソファとテーブルなんかが用意されていた。洋風の絵がいくつも額縁に収められ、飾られていた。
「部屋行くよ」
蒼の部屋は、10階。俺と同じだ。
扉を開けるとそこには、大量の絵や筆記体の文字が飾られていた。飾ると言っても額縁じゃなくて、テープでペタッと貼っただけの。
「蒼、これなに?」
「授業で習ったやつを壁に貼り付けてる。そこ、子宮の絵とかあるでしょ」
ホントだ。にしても...
「蒼、英語わかるのか?」
「卒論は全部英語で書いたよ」
びっくりだらけだ。
部屋を案内してもらうと、壁には研究の紙、紙、紙。
蒼の勤勉さを改めて身に染みた。
にしても、広いリビング・ダイニングだなぁ。
「なにか手伝うか?」
蒼に促すと、米を洗ってほしいと頼まれた。
「任せろ」
米は力を入れると崩れるから優しく洗う...というのを雑誌で呼んだことがある。最近の米は精米機が優秀だからそこまで洗わなくていいということも。
「できたぞ」
「じゃ、圧力鍋にいれて炊いて。水の量はお米の表面の1.5cmくらいを目安にして」
なんだなんだ、急に難しくなったぞ。
「蒼さん...圧力鍋の使い方が分かりません...」
「ふっ...なんで敬語...」
圧力鍋の使い方を教わって、あとは蒼の仕事になった。
髪結んでる蒼、可愛いなぁ。
たまねぎが入った鍋にクミンを入れた瞬間、もうカレーの匂いがしてきた。
「蒼!あと何分?」
「20分くらいでできるんじゃないかな」
ヨーグルト、トマト、スパイスを何種類か入れ、最後に塩で味の調整をすると蒼は言った。
はやく20分経たないかなー。
...
「鉄、できたよ」
「ふぁ...寝そうだった」
「先に寝る?カレーはいつでも食べられるし」
「や、今食べるよ。せっかく作ってもらったし、出来たてを食べたい」
「そ?じゃあテーブルにカレー運んで」
「...くっそ美味そう。匂いが美味い」
「あはは、匂いが美味いって。あんましハードルあげないでよ」
「いざ、実食!」
「いただきます」
「もぐもぐもぐ...蒼、めっひゃうあい」
「食べ終わって話せばいいよ」
ゴクン
「めっちゃ美味い!」
「それはよかった」
「味に深みがある。何入れた?」
「チョコレートだよー」
「へぇーそれでこんな奥深さがでるのか」
おかわりしていい?と聞くと、その為に多めに米を炊いてあると言われたので遠慮なくいただいた。
蒼と付き合ってから1ヶ月くらい経った。
蒼はエキゾチックアニマルが好きなこと、
水族館に行くと深海魚に興味があること、
お化け屋敷は大して怖くないこと、
1年の頃から仲がいい由利香という子は親友だということ、
結婚願望はあるけど、産婦人科医になるのが先だということ。
「って、結婚願望?!」
「え?うん」
「蒼、俺と結婚したいの?!」
「うーん、現状、そうなるね」
でも、医師になるのが先ねーと軽くあしらわれた。
俺が蒼と、結婚...
「待ってくれ、まだプロポーズする準備ができてねぇ...」
「あはは!だから、院をでて、あと6年以上もかかるよ」
「そんなにかかるのか?!婚約、婚約だけでも早めにしよう!」
「それはいい案だね。その前に、うちの親に鉄を紹介しないとな」
「俺の家族にも会ってもらいたい...」
「まぁ、正式な婚約は半年〜1年後かな」
「そんなにかかるもん?俺は今すぐにでも婚約したい。蒼を誰にも取られたくない」
「大丈夫だよ。私学校じゃガリ勉の陰キャだから。モテないよ」
「でも見た目が可愛いだろ?それだけで男はやってくるだろ」
「声かけられても断る努力はしてる」
「蒼、意外と鋼のメンタルだな」
とりあえず蒼に変な虫が寄ってくることは無さそうだ。
蒼自身が自衛しているのはホッとした。
結婚か...俺と蒼が結婚したら、どんな家庭になるのかな。
そんなことを妄想しながら、蒼の家を後にしかけた。
「あ、蒼、わすれもん」
「?」
ちゅ
ぎゅ
「明日も仕事頑張れるわー、じゃあまた明日な」
ヒラヒラと手を降ると、蒼が顔を赤らめながら笑顔いっぱい両手いっぱいに手を振っていた。小動物みたいで可愛い。小型犬みたいだ。
蒼と結婚、できたらいいな。
親同士の挨拶が終わったら婚約指輪を買いに行こう。指輪のサイズをこっそり測らないとな。
なんだか楽しくなってきた。仕事ばかりの毎日だったけど、蒼という恋人ができて、知らないことを沢山知れて、俺ってこんなにも人に興味があったんだなと我ながら感心した。