Love to you
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6月。天気が良くなったり悪くなったりを繰り返すけど、どんな天気になっても日本の嫌な湿度の高さは毎日のように続く。むしっとしていて、息苦しい。
私はというと、研修という名の労働で目まぐるしい日々を送っている。
そんな中、やっとゆっくり休める日に、鉄が熱を出した。
「蒼チャンごめん...今日二人ででかける約束だったのに...ゴホッ」
「ごめんとか言わない。でかけるのはまた今度でもいいでしょ」
「せっかくの貴重な休みだったのに...俺、風邪ひくし」
「そんなこと言わないで。辛いんだから頼ってよ」
「でも...でもさ...」
「いいからほら、おかゆ。薬飲む前に胃になにか入れないと」
「うぅ〜...食べさせて」
あーん、とおかゆを口にし、鼻水と涙を同時にドバドバ出しながらもぐもぐしている。かわいい。
おかゆを完食し、薬を飲ませた。
「蒼、熱い。汗かいたからシャツ着替えさせて」
「自分で脱げないの?」
「うん...頭痛い。動きたくない」
「(上半身ちょっと動かすだけなのに)......んしょ...はい、脱げたよ。これ着るよ」
「うん...蒼、今日は離れないで...そばにいてほしい」
鉄は小学生に戻ったのかというくらい甘えん坊に変化してしまいました。
「どうしたの...ただの風邪なのに...なんかあったの?」
あの雨宮鈴々香の件以来、落ち着いた生活を送れていたと思うんだけど...私のいない所で鉄にとってしんどいことがあったのかもしれない。話を聞くくらいならできるだろう。
「なにかあったなら、話しなよ。聞くよ?」
鉄はぶんぶんと首を横に振った。
「なんにもない...なんにもないけど...なんか...蒼が離れていく気がして...」
なんにもないのにそんな発想になるのだろうか...。いや、熱のせいでナーバスになっているのかもしれない。ここは受け入れ態勢でいよう。
「私はどこにもいかないよ。でかけないし、家にはいるから何かあったら呼んで」
立ち上がろうとすると、服の裾をつかまれて「お願いだから離れないでくれ」と懇願された。
いよいよ何かあったに違いない。でも話したくないのだろう。
「うーん。じゃ、今日はリビングで寝ようと思ってたけど一緒に寝ようかな」
そう言うと鉄の表情がパァッと明るくなった。
「うんうん、一緒に寝よう。俺マスクしてるし、全身アルコールでシュッてするし、風邪移さないようにするから」
「この部屋にずっといる為に、飲み物と軽い食べ物の補充、私の食事と早めのシャワーと着替えが必要だから一回部屋出させて」
「...わかっ............た......」
どう見ても嫌そうな顔をしている。顔に出過ぎて思わず笑ってしまった。
「蒼、なんで笑ってるの?」
「いやぁ...鉄、かわいいなぁと思って」
「そうなの。俺、かわいいんだよ」
「冗談はいいから病人は病人らしくしときなさい」
冷えピタを貼り直し部屋から出て扉を閉めると、「早く帰ってきてねー」と声が聞こえた。
本当に、今日の鉄はどうしたのだろうか。
とりあえず食事とシャワーと着替えを済ませ、二人分の飲み物や鉄用のゼリー飲料、アルコールスプレーを持って部屋に戻った。
「蒼!こっち!こっち来て!」
ニコニコ顔の鉄がベッドまで急げ急げと急かしてくる。
「どうしたっ...」
ギューーーーーーーーッ
「くっ、くるしっ...て、つ...」
ギューーーーーーーーッ
「やめんかーい!」
無理やり鉄から引き離れ、あまりにも苦しかったので呼吸を整える。
「蒼...嫌だった?」
しゅんとする鉄...なんか、今日は本当に変だ。性格変わった?ってくらいおかしい。そういえば、鉄の"色"がおかしい。真っ赤な色に少し焦げ茶がかった色が混ざっている。
「鉄...何もないわけないよね。ちゃんと話してくれなきゃ、一緒に寝ないよ。誰に何言われたの?」
シーンとする間。こんなことめったにない。少し緊張してきた。
「......実は...」
ゴクリ、と唾を飲み込む。
「(めちゃくちゃ早口)一昨日占い好きな社員に占ってもらったら『近いうち体調くずしますよ』とか『そしたら恋人が離れていきますよ』って言われて嘘だろと思ってたらガチで風邪ひいたし熱出るしそしたら次は蒼が離れていくのも本当になるじゃん?!って思って、俺はどうしたらいいんだろうって思ったら蒼にずっとそばにいてもらうしかないと思ってだから風邪ひいたのを使って離れないでそばにいてってお願いしてとりあえず風邪が治るまで一緒にいてくれたら大丈夫かなぁと思って会社行けるようになったらソイツにまたみてもらおうかなってそんで...」
......。
「蒼、怒ってる?」
「上目遣いするな!巨体!」
呆れた〜!てっきりまた雨宮鈴々香と何かあったとか仕事が上手くいってないとかそういう"ちゃんと"した感じかと思ってたのに〜!!
"色"が混ざってるのはおそらく占いしたヤツの色だな...たぶんだけど、占いはまぁまぁ当たるやつだ。鉄が影響を受けてる...。
「そんなアホみたいなことで心配しない!鉄がいつもどおりでいたら私は離れない!鉄もわたしから離れない!なんで信じないの!」
「ほんとに体調くずしたから怖くなってさ...」
「そんなのたまたまの確率の方が高いっての!」
「そうか...まぁ、そうだよなぁ......」
「そもそもなんでそんなことが言えなかったの!」
「蒼のこと怒らしたくなくて...」
「矛盾してる!鉄、普段はちゃんとしてるのにやっぱり体調くずしておかしくなってるよ」
魂胆はわかったけど、おかしいはおかしい。
「もう寝なさい!私はリビングで寝る!」
「えー...寂しいからさ、イッショに寝よ?」
「ウインクするな!」
鉄がかまちょな理由は結構どうでもいいことだった。
翌日、熱も下がったということでキッチンに行ってもリビングに行ってもどこを歩いてもずっとハグされていた。
私はというと、研修という名の労働で目まぐるしい日々を送っている。
そんな中、やっとゆっくり休める日に、鉄が熱を出した。
「蒼チャンごめん...今日二人ででかける約束だったのに...ゴホッ」
「ごめんとか言わない。でかけるのはまた今度でもいいでしょ」
「せっかくの貴重な休みだったのに...俺、風邪ひくし」
「そんなこと言わないで。辛いんだから頼ってよ」
「でも...でもさ...」
「いいからほら、おかゆ。薬飲む前に胃になにか入れないと」
「うぅ〜...食べさせて」
あーん、とおかゆを口にし、鼻水と涙を同時にドバドバ出しながらもぐもぐしている。かわいい。
おかゆを完食し、薬を飲ませた。
「蒼、熱い。汗かいたからシャツ着替えさせて」
「自分で脱げないの?」
「うん...頭痛い。動きたくない」
「(上半身ちょっと動かすだけなのに)......んしょ...はい、脱げたよ。これ着るよ」
「うん...蒼、今日は離れないで...そばにいてほしい」
鉄は小学生に戻ったのかというくらい甘えん坊に変化してしまいました。
「どうしたの...ただの風邪なのに...なんかあったの?」
あの雨宮鈴々香の件以来、落ち着いた生活を送れていたと思うんだけど...私のいない所で鉄にとってしんどいことがあったのかもしれない。話を聞くくらいならできるだろう。
「なにかあったなら、話しなよ。聞くよ?」
鉄はぶんぶんと首を横に振った。
「なんにもない...なんにもないけど...なんか...蒼が離れていく気がして...」
なんにもないのにそんな発想になるのだろうか...。いや、熱のせいでナーバスになっているのかもしれない。ここは受け入れ態勢でいよう。
「私はどこにもいかないよ。でかけないし、家にはいるから何かあったら呼んで」
立ち上がろうとすると、服の裾をつかまれて「お願いだから離れないでくれ」と懇願された。
いよいよ何かあったに違いない。でも話したくないのだろう。
「うーん。じゃ、今日はリビングで寝ようと思ってたけど一緒に寝ようかな」
そう言うと鉄の表情がパァッと明るくなった。
「うんうん、一緒に寝よう。俺マスクしてるし、全身アルコールでシュッてするし、風邪移さないようにするから」
「この部屋にずっといる為に、飲み物と軽い食べ物の補充、私の食事と早めのシャワーと着替えが必要だから一回部屋出させて」
「...わかっ............た......」
どう見ても嫌そうな顔をしている。顔に出過ぎて思わず笑ってしまった。
「蒼、なんで笑ってるの?」
「いやぁ...鉄、かわいいなぁと思って」
「そうなの。俺、かわいいんだよ」
「冗談はいいから病人は病人らしくしときなさい」
冷えピタを貼り直し部屋から出て扉を閉めると、「早く帰ってきてねー」と声が聞こえた。
本当に、今日の鉄はどうしたのだろうか。
とりあえず食事とシャワーと着替えを済ませ、二人分の飲み物や鉄用のゼリー飲料、アルコールスプレーを持って部屋に戻った。
「蒼!こっち!こっち来て!」
ニコニコ顔の鉄がベッドまで急げ急げと急かしてくる。
「どうしたっ...」
ギューーーーーーーーッ
「くっ、くるしっ...て、つ...」
ギューーーーーーーーッ
「やめんかーい!」
無理やり鉄から引き離れ、あまりにも苦しかったので呼吸を整える。
「蒼...嫌だった?」
しゅんとする鉄...なんか、今日は本当に変だ。性格変わった?ってくらいおかしい。そういえば、鉄の"色"がおかしい。真っ赤な色に少し焦げ茶がかった色が混ざっている。
「鉄...何もないわけないよね。ちゃんと話してくれなきゃ、一緒に寝ないよ。誰に何言われたの?」
シーンとする間。こんなことめったにない。少し緊張してきた。
「......実は...」
ゴクリ、と唾を飲み込む。
「(めちゃくちゃ早口)一昨日占い好きな社員に占ってもらったら『近いうち体調くずしますよ』とか『そしたら恋人が離れていきますよ』って言われて嘘だろと思ってたらガチで風邪ひいたし熱出るしそしたら次は蒼が離れていくのも本当になるじゃん?!って思って、俺はどうしたらいいんだろうって思ったら蒼にずっとそばにいてもらうしかないと思ってだから風邪ひいたのを使って離れないでそばにいてってお願いしてとりあえず風邪が治るまで一緒にいてくれたら大丈夫かなぁと思って会社行けるようになったらソイツにまたみてもらおうかなってそんで...」
......。
「蒼、怒ってる?」
「上目遣いするな!巨体!」
呆れた〜!てっきりまた雨宮鈴々香と何かあったとか仕事が上手くいってないとかそういう"ちゃんと"した感じかと思ってたのに〜!!
"色"が混ざってるのはおそらく占いしたヤツの色だな...たぶんだけど、占いはまぁまぁ当たるやつだ。鉄が影響を受けてる...。
「そんなアホみたいなことで心配しない!鉄がいつもどおりでいたら私は離れない!鉄もわたしから離れない!なんで信じないの!」
「ほんとに体調くずしたから怖くなってさ...」
「そんなのたまたまの確率の方が高いっての!」
「そうか...まぁ、そうだよなぁ......」
「そもそもなんでそんなことが言えなかったの!」
「蒼のこと怒らしたくなくて...」
「矛盾してる!鉄、普段はちゃんとしてるのにやっぱり体調くずしておかしくなってるよ」
魂胆はわかったけど、おかしいはおかしい。
「もう寝なさい!私はリビングで寝る!」
「えー...寂しいからさ、イッショに寝よ?」
「ウインクするな!」
鉄がかまちょな理由は結構どうでもいいことだった。
翌日、熱も下がったということでキッチンに行ってもリビングに行ってもどこを歩いてもずっとハグされていた。