Chuchu

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「タカヤ!この間レンのこと泣かせてたでしょ?!」

「あ?あいつが勝手に泣いてただけだろ」

「は?いい?何のための10分会話やってると思ってるの?貴方らの仲をよりよくするためにやってんの」

「おー、分かってる」

「全然進歩してないじゃん!大体なんでいちいち怒鳴るの?怒鳴らないと伝わらないことでもあるの?」
タカヤはだまりこくってしまった。

はぁ、せっかく最近は打ち解けられたかなと思ったけど。まだまだ主導権がタカヤに傾いている。

「タカヤ、自分の悪い部分って理解してる?」

「いちいち考えた事ねーよ」

「それだよ!そんなんだからレンのことも理解できてないし、意思疎通もできないし、挙句の果てに泣かせてるし、タカヤの目指すバッテリーってなんなの?自分の言う通りにするピッチャーならいいの?」

ぐうの音も出ないタカヤ。

「今からやるべきこと、分かるよね?」

「わかったよ。でもお前もついてこい」

一体全体なにがおきているのか。なぜレンは泣いたのか。タカヤに聞いてもうるさそうだから聞くのはやめた。

「レン」
レンのクラスにくるなりそそくさとレンの席にいく。当たり前に他のクラスにスタスタ入っていっていいものだろうか。

「レン。この間はオレ悪かった。」
突然のタカヤの謝罪に驚くレン。

なにかもごもご言ってるけど、よくわからない。

「あべ、くんは、悪くないんだ!オレのせいだ!」

今度はレンも謝った。何があったか聞きたいけど、今はそっとしておこう。

「レンはもう、大丈夫?」
これこそタカヤの出番なのに。

「オレは!大丈夫!」

「そ。なら良かった。なんかあったら私に話してもいいからね」

「う、うん!ありがとう!」

教室に戻る途中タカヤはいかにも不機嫌そうなオーラをただよわせていた。

「お前らはさ、なんでレンの言ってることが意味わかんだ?」

「うーん。レンってけっこう大事なキーワードはしっかりいえてるんだよね。でも途切れ途切れになるからタカヤとかはわかんなくなるんだと思う。」

ゆっく聞いて、単語を繋げてみたらよくわかるようになるよ、と教えると、ムーっとした顔をする。

「はぁ、あいつが部員じゃなかったら絶対仲良くなれねータイプだわ」

「そんなこと言わないの。」

レンだって、タカヤのこと理解しようと一生懸命なんだよ、と伝えると
「俺の話が通じてるのか通じてないのかがわかんねー」
と、うなる始末。

「そういうのもレンにちゃんと伝えなきゃダメだよ」

捕手とピッチャーは一心同体!

は簡単に言うが、やっぱり、オレにはイミフメーなことの方が多い。

「そのための10分会話なんだよ」

「...なるほどな」

ただ話して仲良く終わりじゃなくて、
レンが気づいてほしいこと
タカヤが気づいてほしいこと
両方が通じ合わなきゃいけないんだ。

「次から頑張ってみるわ」

「今日からさっそくやってみな」

そう言っては自分のクラスに戻って行った。


次10分会話やるときは、あいつの事をもっと知るつもりで、色々聞こう。


意味のある時間にしていこう。
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