「蒼！」この人は最近、部活中であっても抱きしめてくるようになった。

「モトキ、部活中は練習に集中して」

「いーや、俺はお前に集中したいね」

「馬鹿なこと言ってないでブルペンで秋丸さんと練習して」

「蒼が冷たい...でもそんなところも好き！」

急に何を言い出すかと思えばつくづく空気を読まないし、人の話聞かないし、わがままだし
私こんな人とつきあってよかったのか？！
やっぱりあれば吊り橋効果では？

なんてことを考えながらマネ仕事をしていたら、ブルペンですごい怒号が聞こえた。

「テメーは練習が足りてないんだろ！自覚はあるだろ！」
す
「そんな怒らなくてもさーただの投球練習だし 」
蒼はそれを聞き逃すことは無かった。

「秋丸さん、何があったかはわかりませんがその言い方はよくないです。人のやる気を削らないでください」

「蒼の言う通りだ！お前やる気ないならもう帰れ！」

「ごめんって〜！次はちゃん取るから！」

モトキがピリピリしている。

「モトキ、何があったか聞かないから、機嫌直して」

「フーーーーーーッ、あーマジで今のはブチ切れたね。蒼、仲裁してくれてサンキュ」

「いいよ。なんかあったらまた呼んでね」

この2人は、幼い頃からずっと一緒にいるというとにちょいちょいけ喧嘩をする。
仲が悪いけじゃなさそうだけど。

二人の仲も深める特訓をしないといけないなぁ。

でも秋丸さんの執念のなさは大問題だ。
今度ミーティングで詰めてみよう。

秋丸さん、あなた次第で武蔵野は変わるんですからね。