運命の人となら
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「ただいまー」
玄関から声をかけると、お父さんがやってきた。
「あれ、榛名くんも一緒?」
「あ、言ってなかった、ごめん。実は彼氏になりました」
「お、それはおめでとう...それにしてももっと嬉しそうに紹介してもいいんじゃないか?真顔だったぞ」
「通常運転だよ」
「蒼さんと付き合うことになりました。よろしくお願いします!おじゃまします!」
「榛名くんメシまだだよね?今日俺が作ったからよかったら食っていきなよ」
「いいんすか?!ありがとうございます!」
「モトキ、手洗って、ハンドソープはこれ」
「お、おう。なんか外で親父さんとあった時より緊張すんな〜」
「まぁ人の家行くのって緊張するしね」
「そういう感じじゃなくて、もっとこう親として構えてる感じ」
「そう?変わらないよ?あーお腹すいたぁ
お父さん今日何?」
「今日は肉と汁もんとメシ」
「料理名を教えてよ...」
「肉野菜炒めと豚汁とメシだよ」
「まぁバランスのいいこと...」
「榛名くんは牛乳飲む?」
「いいんすか?ありがとうございます」
3人囲んで、いただきまーす。
「そーいやお母さんは今日いないんですか?」
「今日は飲み会行ってる。はぁ、バテバテで帰ってくるぞ〜」
「わ〜、お母さんめんどくさいやつじゃん」
「??」
「ああ、榛名くんごめん。うちの母さん、酒癖悪いんだよね、すげー悪い。」
「モトキにウザ絡みしそう」
「それはあるな。まーでも帰り遅くなるって言ってたしそれまでに帰れば大丈夫だろ。」
「ご飯食べたらわたしの部屋に避難だね!」
「そんなにベロンベロンになるんすね...」
「ベロンベロンなんてもんじゃないよ、あれは人格から変わっちゃうね。困ったもんだよ」
「じゃあ挨拶は素面のときがいいですね...」
「うん、それがいい」
「それにしても、メシがうまいです。よく料理されるんですか?」
「俺が作る日もあるけど蒼が作る日が多いかな」
「お母さん料理苦手なんだよね」
「そうなんすね...俺、1個気になることがあるんですけど」
これは親父さんに聞いてもいいものなとかとおもったけど、思い切って聞いてみた。
「蒼があんまり笑わないのってもともとなんですか?」
「ちょ...モトキ...」
「いや?小学生のころなんてキャッキャしてたよ」
ということは、やっぱり中3のときに付き合っていた奴が原因なのかもしれない...。
「キャッキャしてる蒼、見てみたいんですけどねーなかなかハードル高くて」
「ははっ、でもたまに、たまーに笑うだろ?ツボが全然わかんねーの」
「そうなんすよ!えっ今ので笑った!って思う場面も多々あって」
「2人とも私をネタにしないでよね」
「蒼が爆笑してるところ見てみたいっす」
「俺も随分見てないなぁ。ま、機嫌が悪いわけじゃないからいいやと思ってるけど」
「逆に怒りもしないんですよね。ある意味器用というか...」
「はい!もう私の話は終わり!せっかくなんだなら野球の話しなよ」
「そうだ、野球といえば、榛名くんはどうしてARCこなかったの?」
また答えにくい質問が...コーチの前で言っていいのか?これ。
「いくつか理由はあるんすけど、監督が不干渉なところがよかったんです」
「へぇ、なんでか聞いてもいいの?」
「俺、中学の野球部の頃えらい監督に気に入られてて、でも、半月板損傷してからまるっきり無視されるようになったんです。治ってからシニアにいきましたけど、あんときは相当監督不信でしたね」
「なるほどな〜、不運だったわけか。いやー、うちにきてほしかったよ。でもそんな理由があったなら仕方ないね」
「今の高校は気に入ってるし、俺はそこで頑張ろうと思います」
「はーい、食器片付けるから各自シンクにもってきてくださーい」
「はいよ」
「ごちそうさまでした!」
あんまり深堀されたくなかったので、蒼が話を終わらせてくれてちょうどよかった。
「よし、じゃあモトキと私は部屋に行くから、お父さんはお母さんをよろしくね」
「わかったよ」
2階に上がって、「ここが私の部屋だよ」と案内してくれた。
「ヤベー、なんか緊張する」
女子の部屋ってだけで初めてだし、なんかいい匂いするし、かわいいぬいぐるみとか置いてあるし、なんか全体的に
「女子!って感じの部屋だな」
「女子だから当たり前でしょ」
下から飲み物もってくるから適当に寛いでて、と言って蒼の部屋に1人になった。
色々見たい。色々見たいけど、見ちゃいけない気がしてでもやっぱり見たい。
まずは机から。テキストとかきちんと整理されてて、綺麗に片付いてる。逆に触ったら俺が散らかしてしまいそう。手はつけないでおこう。
次に棚...いろんな小説とか、野球の本まで置いてある。あいつホントに野球好きなんだな。
棚の上に目線を置くと、写真立てが並べられていた。小さい頃の蒼と家族だ。確かにこの頃は笑っている気がする。
「かわええ...」
ガチャ
「!!」
蒼が戻ってきたので、すかさずその場に正座した。
「なんつーとこで正座してるの。寛いでていいって言ったのに」
「いやーまーなんかキンチョーして」
「ふーん。ベッドに座りなよ。床硬いし。」
じゃあ、失礼します...と言ってベッドに座ると、
蒼が隣に座ってきた。
「...やべぇ、緊張して何話したらいいかわかんね」
「言われてみれば私も男子を自分の部屋に入れるなんて...なんか今更ドキドキしてきた」
固まる2人。でも、蒼も緊張してんだな。なんか可愛く見えてきた。
「蒼...」
真っ直ぐなストレートヘアを撫でる。
何〜といいながら、蒼も俺の頭を撫で始めた。
段々と、2人の距離は縮まっていく。
そっと口付けをして、榛名はこれは理性的にまずいな、と思い話題を変える。
「あのさ、言いにくかったらいいんだけど」
「うん?」
「なんでお前、笑わなくなったの?」
真剣な眼差しで、冗談で聞いてる訳では無いことを蒼に証明する。
「...いつかは話そうと思ってたけど」
蒼はゆっくりと話し出した。
「中三の冬に、彼氏が亡くなったって話したじゃん」
「おう」
「それはそれは大泣きしてわたし、ご飯も食べられないで、睡眠もとれなくて、衰弱状態だったのよ。何ヶ月だったかな?かなり長い間、そんな状態だった。」
そりゃ、恋人が急に死ぬなんて、想像もできないだろう。俺は黙って話を聞き続ける。
「そしたらね、ぽっかり穴が空いたわけよ、心に」
ショック症状というやつだろうか。精神的に参ったやつが、よくなるイメージがある
「心に穴が空いて、悲しいとか、嬉しいとか、そういう感情がなくなったんだよね」
「おまそれ...病院いった方が良いんじゃねぇか?」
「ううん、それからというものの、私は普通に生活できるようになったの。ご飯も食べて、眠れるようになった。喜怒哀楽が無くなるのって、そう悪いことじゃないんだなって思ったよ。むしろ、感情的にならずに済んでる。」
それは、お前の心がストッパーをかけてるからじゃねぇの?
そう聞きたかったけど、蒼は別に困っていないと言うので、何も言うことが出来なかった。
「お前がそれでいいならいいんだろうけどよ、でも楽しいと思った時は楽しんで、悲しい時は悲しんで、俺はやっぱりそっちの方がいいと思う」
だから
「これからおれが蒼にたくさんいい思いをさせてやる」
「...ありがとう。私のために一生懸命になってくれてありがとう」
「あんま責任感じるなよ。」
少し話をして、じゃあ、そろそろ帰るか、と言ってモトキは帰っていった。
「楽しいことたくさん...」
これからの私たちは、どうなっていくんだろう。
私が笑えばモトキは喜ぶのかな。
鏡に向かって笑顔の練習。
玄関から声をかけると、お父さんがやってきた。
「あれ、榛名くんも一緒?」
「あ、言ってなかった、ごめん。実は彼氏になりました」
「お、それはおめでとう...それにしてももっと嬉しそうに紹介してもいいんじゃないか?真顔だったぞ」
「通常運転だよ」
「蒼さんと付き合うことになりました。よろしくお願いします!おじゃまします!」
「榛名くんメシまだだよね?今日俺が作ったからよかったら食っていきなよ」
「いいんすか?!ありがとうございます!」
「モトキ、手洗って、ハンドソープはこれ」
「お、おう。なんか外で親父さんとあった時より緊張すんな〜」
「まぁ人の家行くのって緊張するしね」
「そういう感じじゃなくて、もっとこう親として構えてる感じ」
「そう?変わらないよ?あーお腹すいたぁ
お父さん今日何?」
「今日は肉と汁もんとメシ」
「料理名を教えてよ...」
「肉野菜炒めと豚汁とメシだよ」
「まぁバランスのいいこと...」
「榛名くんは牛乳飲む?」
「いいんすか?ありがとうございます」
3人囲んで、いただきまーす。
「そーいやお母さんは今日いないんですか?」
「今日は飲み会行ってる。はぁ、バテバテで帰ってくるぞ〜」
「わ〜、お母さんめんどくさいやつじゃん」
「??」
「ああ、榛名くんごめん。うちの母さん、酒癖悪いんだよね、すげー悪い。」
「モトキにウザ絡みしそう」
「それはあるな。まーでも帰り遅くなるって言ってたしそれまでに帰れば大丈夫だろ。」
「ご飯食べたらわたしの部屋に避難だね!」
「そんなにベロンベロンになるんすね...」
「ベロンベロンなんてもんじゃないよ、あれは人格から変わっちゃうね。困ったもんだよ」
「じゃあ挨拶は素面のときがいいですね...」
「うん、それがいい」
「それにしても、メシがうまいです。よく料理されるんですか?」
「俺が作る日もあるけど蒼が作る日が多いかな」
「お母さん料理苦手なんだよね」
「そうなんすね...俺、1個気になることがあるんですけど」
これは親父さんに聞いてもいいものなとかとおもったけど、思い切って聞いてみた。
「蒼があんまり笑わないのってもともとなんですか?」
「ちょ...モトキ...」
「いや?小学生のころなんてキャッキャしてたよ」
ということは、やっぱり中3のときに付き合っていた奴が原因なのかもしれない...。
「キャッキャしてる蒼、見てみたいんですけどねーなかなかハードル高くて」
「ははっ、でもたまに、たまーに笑うだろ?ツボが全然わかんねーの」
「そうなんすよ!えっ今ので笑った!って思う場面も多々あって」
「2人とも私をネタにしないでよね」
「蒼が爆笑してるところ見てみたいっす」
「俺も随分見てないなぁ。ま、機嫌が悪いわけじゃないからいいやと思ってるけど」
「逆に怒りもしないんですよね。ある意味器用というか...」
「はい!もう私の話は終わり!せっかくなんだなら野球の話しなよ」
「そうだ、野球といえば、榛名くんはどうしてARCこなかったの?」
また答えにくい質問が...コーチの前で言っていいのか?これ。
「いくつか理由はあるんすけど、監督が不干渉なところがよかったんです」
「へぇ、なんでか聞いてもいいの?」
「俺、中学の野球部の頃えらい監督に気に入られてて、でも、半月板損傷してからまるっきり無視されるようになったんです。治ってからシニアにいきましたけど、あんときは相当監督不信でしたね」
「なるほどな〜、不運だったわけか。いやー、うちにきてほしかったよ。でもそんな理由があったなら仕方ないね」
「今の高校は気に入ってるし、俺はそこで頑張ろうと思います」
「はーい、食器片付けるから各自シンクにもってきてくださーい」
「はいよ」
「ごちそうさまでした!」
あんまり深堀されたくなかったので、蒼が話を終わらせてくれてちょうどよかった。
「よし、じゃあモトキと私は部屋に行くから、お父さんはお母さんをよろしくね」
「わかったよ」
2階に上がって、「ここが私の部屋だよ」と案内してくれた。
「ヤベー、なんか緊張する」
女子の部屋ってだけで初めてだし、なんかいい匂いするし、かわいいぬいぐるみとか置いてあるし、なんか全体的に
「女子!って感じの部屋だな」
「女子だから当たり前でしょ」
下から飲み物もってくるから適当に寛いでて、と言って蒼の部屋に1人になった。
色々見たい。色々見たいけど、見ちゃいけない気がしてでもやっぱり見たい。
まずは机から。テキストとかきちんと整理されてて、綺麗に片付いてる。逆に触ったら俺が散らかしてしまいそう。手はつけないでおこう。
次に棚...いろんな小説とか、野球の本まで置いてある。あいつホントに野球好きなんだな。
棚の上に目線を置くと、写真立てが並べられていた。小さい頃の蒼と家族だ。確かにこの頃は笑っている気がする。
「かわええ...」
ガチャ
「!!」
蒼が戻ってきたので、すかさずその場に正座した。
「なんつーとこで正座してるの。寛いでていいって言ったのに」
「いやーまーなんかキンチョーして」
「ふーん。ベッドに座りなよ。床硬いし。」
じゃあ、失礼します...と言ってベッドに座ると、
蒼が隣に座ってきた。
「...やべぇ、緊張して何話したらいいかわかんね」
「言われてみれば私も男子を自分の部屋に入れるなんて...なんか今更ドキドキしてきた」
固まる2人。でも、蒼も緊張してんだな。なんか可愛く見えてきた。
「蒼...」
真っ直ぐなストレートヘアを撫でる。
何〜といいながら、蒼も俺の頭を撫で始めた。
段々と、2人の距離は縮まっていく。
そっと口付けをして、榛名はこれは理性的にまずいな、と思い話題を変える。
「あのさ、言いにくかったらいいんだけど」
「うん?」
「なんでお前、笑わなくなったの?」
真剣な眼差しで、冗談で聞いてる訳では無いことを蒼に証明する。
「...いつかは話そうと思ってたけど」
蒼はゆっくりと話し出した。
「中三の冬に、彼氏が亡くなったって話したじゃん」
「おう」
「それはそれは大泣きしてわたし、ご飯も食べられないで、睡眠もとれなくて、衰弱状態だったのよ。何ヶ月だったかな?かなり長い間、そんな状態だった。」
そりゃ、恋人が急に死ぬなんて、想像もできないだろう。俺は黙って話を聞き続ける。
「そしたらね、ぽっかり穴が空いたわけよ、心に」
ショック症状というやつだろうか。精神的に参ったやつが、よくなるイメージがある
「心に穴が空いて、悲しいとか、嬉しいとか、そういう感情がなくなったんだよね」
「おまそれ...病院いった方が良いんじゃねぇか?」
「ううん、それからというものの、私は普通に生活できるようになったの。ご飯も食べて、眠れるようになった。喜怒哀楽が無くなるのって、そう悪いことじゃないんだなって思ったよ。むしろ、感情的にならずに済んでる。」
それは、お前の心がストッパーをかけてるからじゃねぇの?
そう聞きたかったけど、蒼は別に困っていないと言うので、何も言うことが出来なかった。
「お前がそれでいいならいいんだろうけどよ、でも楽しいと思った時は楽しんで、悲しい時は悲しんで、俺はやっぱりそっちの方がいいと思う」
だから
「これからおれが蒼にたくさんいい思いをさせてやる」
「...ありがとう。私のために一生懸命になってくれてありがとう」
「あんま責任感じるなよ。」
少し話をして、じゃあ、そろそろ帰るか、と言ってモトキは帰っていった。
「楽しいことたくさん...」
これからの私たちは、どうなっていくんだろう。
私が笑えばモトキは喜ぶのかな。
鏡に向かって笑顔の練習。