chuchu 短編
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「タカヤ、別れよう」
「は?急になんだよ…」
「他に好きな人が出来た」
「他って…」
「…レン」
「レン?!なんであいつなんか…」
「なんかって言わないで!好きになったの」
「理由はなんだよ」
「タカヤのために性格変えようと頑張ってるレンが素敵だなって」
「そんなの…オレだってあいつのためにできることなんでもやってきた…!」
「…ごめんね…気持ちは変わらない…」
「もうオレのことは好きじゃないのかよ」
「うん…ごめん…」
「ごめんじゃ納得できねぇよ!」
ガバッ
「………夢、か…?」
急いでスマホを覗く。
「タカヤおはよ!今日は仕事だから会えないけど明日のデート楽しみにしてるよ!」
……よかった…。夢だった…。
「なんつーリアルな夢みたんだ…」
蒼がオレよりレンを選ぶなんて……ないない。
ない…よな…?
気持ちが焦ってしまい、つい蒼に電話をかけてみた。
prrrrr....
「もしもし?タカヤ?」
「お前…仕事は?」
「今休憩中だよー」
「そうか…急に電話して悪ぃ。ちょっと悪夢を見て…」
「ははっ、それで私に電話してきたの?どんな夢見たの?」
言おうかどうか迷ったが、言うことにした。
「お前がレンのこと好きになる夢」
「…ぷっ。あははっ!なにそれ!おもしろ!」
「すげーリアルな夢だったんだからな」
「ふふっ。大丈夫だよ。私はタカヤ一筋だよ!」
「…おう、その言葉が聞けて夢だって確信できた。仕事、頑張れよ」
「うん!ありがとう!じゃあね!」
プツッ ツーツー
「……何焦ってんだ俺…カッコ悪ぃ…」
蒼がよりにもよってレンを好きになることなんて天地がひっくり返ってもないという自信はあった。けどそれ以上に自分に自信がなかった。いつ蒼に飽きられてもおかしくない、あいつはそれだけ色々な人間と関わりを持っている。同じ高校生だけど、同じじゃない。
……会いてぇな…。
prrrr....
電話が来た。蒼からだ。
「もしもし?」
「あ、タカヤー?今日さー、17時に仕事終わるからそのあと会わない?」
「会う」
「あはは、即答。じゃ、終わったらタカヤの家まで行くね」
「わかった。待ってる」
蒼に会える。胸の高鳴りを感じた。
…
…
…
17:50
ピンポーン
ガチャ
「やっほー、タカ…」
玄関先で、思わず抱きしめてしまった。
「タカヤ…」
離れようとする蒼に疑問を抱き、なぜ避けると問いただす。
「後ろ…」
振り返ると、母さんが気まずそうに棒立ちしていた。
「ごほんっ…蒼ちゃん、いらっしゃい。タカも、そんなところで立たせてないで中に入れてあげて」
「夕飯できたら呼んで。上にいる」
「はいはい。蒼ちゃん、ゆっくりしててね」
「ありがとうございます!おじゃまします!」
急いで二階に上がり、再び蒼を抱きしめた。
「タカヤ、どうしたの。もしかして夢のこと?」
「うん…」
「大丈夫だよ。私はタカヤが一番好きだよ」
マジでカッコ悪ぃ。蒼からこの言葉を聞かないと安心できないなんて。
「オレも蒼が一番好き」
「ふふ、今日のタカヤかわいい」
「なんとでも言え。今日の俺はおかしいんだ」
「おかしくなんかないよ。あんな夢みたら私でも不安になると思う」
タカヤに鬼電しちゃう、と蒼はふっと笑う。
抱きしめたまま、会話は続く。
「リアルだったら俺泣いてたかも…」
「泣いてるタカヤかぁ…レアだね」
「はぁーー………蒼、今日は来てくれてありがとな」
仕事終わりに会いに行こうかと悩んでいた矢先だったから。蒼の方から連絡が来るとは思ってもなかった。
でも逆の立場だったら、俺も蒼に会いに行ってただろう。安心させるために。
「私も会えて良かったよ。逆の立場だったら会いたくなってただろうし」
こいつは本当にーーーー。
「あー、蒼と付き合えて幸せ者だ、オレは」
「私も幸せ者だー!タカヤと付き合えて!」
二人で顔を合わせ、唇を重ねる。
「タカーー!ご飯できたわよーーー!」
「…タイミング…」
「ははっ、思ったより早かったね。ご飯、行こー」
今日は最悪な日になるかと思ったけど、いいこともあった。オレは蒼が好きで、蒼もオレが好き。二人で再確認できた。これは変わらない事実。自信を持とう。夢なんかに惑わされないくらいの自信を。
蒼、今日は本当にありがとう。
ーーー明日のデートで、花束をプレゼントしよう。
「は?急になんだよ…」
「他に好きな人が出来た」
「他って…」
「…レン」
「レン?!なんであいつなんか…」
「なんかって言わないで!好きになったの」
「理由はなんだよ」
「タカヤのために性格変えようと頑張ってるレンが素敵だなって」
「そんなの…オレだってあいつのためにできることなんでもやってきた…!」
「…ごめんね…気持ちは変わらない…」
「もうオレのことは好きじゃないのかよ」
「うん…ごめん…」
「ごめんじゃ納得できねぇよ!」
ガバッ
「………夢、か…?」
急いでスマホを覗く。
「タカヤおはよ!今日は仕事だから会えないけど明日のデート楽しみにしてるよ!」
……よかった…。夢だった…。
「なんつーリアルな夢みたんだ…」
蒼がオレよりレンを選ぶなんて……ないない。
ない…よな…?
気持ちが焦ってしまい、つい蒼に電話をかけてみた。
prrrrr....
「もしもし?タカヤ?」
「お前…仕事は?」
「今休憩中だよー」
「そうか…急に電話して悪ぃ。ちょっと悪夢を見て…」
「ははっ、それで私に電話してきたの?どんな夢見たの?」
言おうかどうか迷ったが、言うことにした。
「お前がレンのこと好きになる夢」
「…ぷっ。あははっ!なにそれ!おもしろ!」
「すげーリアルな夢だったんだからな」
「ふふっ。大丈夫だよ。私はタカヤ一筋だよ!」
「…おう、その言葉が聞けて夢だって確信できた。仕事、頑張れよ」
「うん!ありがとう!じゃあね!」
プツッ ツーツー
「……何焦ってんだ俺…カッコ悪ぃ…」
蒼がよりにもよってレンを好きになることなんて天地がひっくり返ってもないという自信はあった。けどそれ以上に自分に自信がなかった。いつ蒼に飽きられてもおかしくない、あいつはそれだけ色々な人間と関わりを持っている。同じ高校生だけど、同じじゃない。
……会いてぇな…。
prrrr....
電話が来た。蒼からだ。
「もしもし?」
「あ、タカヤー?今日さー、17時に仕事終わるからそのあと会わない?」
「会う」
「あはは、即答。じゃ、終わったらタカヤの家まで行くね」
「わかった。待ってる」
蒼に会える。胸の高鳴りを感じた。
…
…
…
17:50
ピンポーン
ガチャ
「やっほー、タカ…」
玄関先で、思わず抱きしめてしまった。
「タカヤ…」
離れようとする蒼に疑問を抱き、なぜ避けると問いただす。
「後ろ…」
振り返ると、母さんが気まずそうに棒立ちしていた。
「ごほんっ…蒼ちゃん、いらっしゃい。タカも、そんなところで立たせてないで中に入れてあげて」
「夕飯できたら呼んで。上にいる」
「はいはい。蒼ちゃん、ゆっくりしててね」
「ありがとうございます!おじゃまします!」
急いで二階に上がり、再び蒼を抱きしめた。
「タカヤ、どうしたの。もしかして夢のこと?」
「うん…」
「大丈夫だよ。私はタカヤが一番好きだよ」
マジでカッコ悪ぃ。蒼からこの言葉を聞かないと安心できないなんて。
「オレも蒼が一番好き」
「ふふ、今日のタカヤかわいい」
「なんとでも言え。今日の俺はおかしいんだ」
「おかしくなんかないよ。あんな夢みたら私でも不安になると思う」
タカヤに鬼電しちゃう、と蒼はふっと笑う。
抱きしめたまま、会話は続く。
「リアルだったら俺泣いてたかも…」
「泣いてるタカヤかぁ…レアだね」
「はぁーー………蒼、今日は来てくれてありがとな」
仕事終わりに会いに行こうかと悩んでいた矢先だったから。蒼の方から連絡が来るとは思ってもなかった。
でも逆の立場だったら、俺も蒼に会いに行ってただろう。安心させるために。
「私も会えて良かったよ。逆の立場だったら会いたくなってただろうし」
こいつは本当にーーーー。
「あー、蒼と付き合えて幸せ者だ、オレは」
「私も幸せ者だー!タカヤと付き合えて!」
二人で顔を合わせ、唇を重ねる。
「タカーー!ご飯できたわよーーー!」
「…タイミング…」
「ははっ、思ったより早かったね。ご飯、行こー」
今日は最悪な日になるかと思ったけど、いいこともあった。オレは蒼が好きで、蒼もオレが好き。二人で再確認できた。これは変わらない事実。自信を持とう。夢なんかに惑わされないくらいの自信を。
蒼、今日は本当にありがとう。
ーーー明日のデートで、花束をプレゼントしよう。