chuchu 短編
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「タカヤー」
「どうした、蒼」
蒼の家での出来事。
「ウィッグ外したらうしろの髪がからまっちゃって、ブラッシングしてくれない?」
「オレよくわかんないけど…やってみるわ」
「櫛を通すというより、ひっかけながら絡まりをとる感じかな」
「…こうか?」
「そーそー、絡まりが取れたら一気に上から下まで櫛を通して欲しい」
「よっ…と。できたかな」
「ありがとー」
「にしても、マジで白い髪だな。神秘的すぎるわ」
「ははっ。ありがとう。黒い髪にも憧れるけどね」
蒼は自分の髪を弄りながら、オレの髪にも触れる。
「髪伸びたね」
「おー、そろそろ切るわ」
「んー、今の髪の長さなら遊べそうだけどなー」
ちょっとやってみていい?とワックスを取り出す。
「ヘアアイロンで髪をねじらせながらー、ワックスでわしゃわしゃ」
きゃー!かっこいいー!と蒼が騒ぎだす。
「そんなに変わったのか?鏡貸して」
蒼から鏡を借りると、そこには誰だと思うような別人級のオレの姿があった。
「タカヤ、いつも寝癖もそのまんまで学校来るから気づかなかったけど、ちゃんとセットしたらめっちゃカッコイイよ!やり方教えるからやろ!」
目をキラキラさせながらレクチャーしたがる蒼。
「教わるだけ教わるよ…やるかはわかんねーけど」
「大丈夫!さて、教えますよー。アイロン持って」
そう言いながらアレコレ蒼に教わった。
ーーーー翌日、学校にて。
「ういっす」
先に来ていたコースケに挨拶をして、振り返ったコースケがギョッとする。
「タカヤ…どうしたんだよその髪…」
「昨日蒼に教わって、今日やってこいって言われたからいじってきたんだよ」
「はぁー、馬子にも衣装ってやつだな」
「それ褒めてんのか?」
「いやまぁ、カッケーよ」
「おっはよっ!」
蒼がやってきて、すぐさま俺の変化に気づいた。
「あー!タカヤ、髪やってきたんだー!」
「お前がやってこいっつーから」
「うんうん、似合ってるー!」
「タ、タカヤくん、コースケくん、おはよー!」
続いてレンがやってきた。
「おーす」
「!!なんか、タカヤくん、今日変だ」
「あぁ?」
「まーまー、レン、変化してるって意味のことでしょ?」
コクリコクリと頷くレン。
「お前は言葉をもっと選べ。勘違いすっから」
「ご、ごめんなさい…」
縮こまるレンを他所に、オレの周りに数名が集まって髪のことを弄られた。
「蒼ちゃん!」
「あ!ちよちゃん、おはよぉ!」
「おはよー!あのね、今日の練習なんだけど…」
篠岡と目が合った瞬間、すげーびびったらしく「ギャッ」と声に出していた。
「あ、阿部くんだよね?雰囲気が全然違うからビックリしちゃった…」
「タカヤにねー、セットの仕方教えたのー」
「へぇ〜。すごい印象変わるね」
「こっちのほうがタカヤかっこいいでしょ?」
「そ、そうだね。か、カッコイイね」
「篠岡、無理して蒼に合わせなくていいかんな」
蒼をギロっと睨むと、えへへとヘラヘラしていた。
「あっ、それで練習のことなんだけど、監督がウエイトメインにするから指揮とってほしいって」
「わかった!ありがとうちよちゃん!てなわけで、皆さん今日はゴリゴリに鍛えますよー」
蒼はどうやら別の意味でのマネージャーになったかのようだ。
授業が終わって練習ヘ。
蒼がグラウンドの水撒きを終え、投球、打撃練習が始まり、ノック、投内連携を終えておにぎりを食べて筋トレへ。
「えー、今日は野球に大事な下半身を鍛えるための筋トレを教えます。ジャンピングスクワットです。まずは肩幅程度に足を広げます。しゃがみこんだ状態から一気に上にジャンプし、着地と同時に再度しゃがみ込む、を繰り返します。しゃがみこむときは膝と腰が同じ高さになるぐらいまでしゃがんで、ジャンプするときはできるだけ高く飛ぶことを意識して行いましょう。桃前の筋肉である大腿四頭筋と、もも裏の筋肉ハムストリングスが鍛えられます」
蒼がこれを20回3セットやります、私の真似してくださいと言って1回目スタート。
「うお、腰降ろす時やべー、筋肉がブルブルする」
コースケの言った通り、ジャンプするより腰を落とす方がキツイ。
「にー、さーん、しー、ごー、ろーく」
だんだん筋肉を痛めつけてる感覚が出てきた。
「このときもオレの太ももパンパンだぜーって意識しながらやってください。家でも簡単に出来るから時間ある時やってみて」
「なぁ、蒼はなんであんなに博識なわけ?」
花井がボソッとオレに問いかける。
「知らねーけど、あいつがスポーツバカだってことは昔からわかってただろ」
「本人も家で筋トレしてそうだな」
「あいつんち、マシンあるからやってると思うぞ」
「自宅に?!ガチなんだな。俺らも負けてらんねーな」
「あいつの腹、うっすら割れてるしな」
「~〜~っ!そういうこと言うなよ!」
「は?何でだよ」
花井が顔を真っ赤にして「もういい!」と言って去っていった。なんだったんだ。
「はいじゃあ、次の筋トレ行きマース」
まだあったのか、と全員が身構える。
「次はオルタネイトビートタッチ。まずは腹筋の体制になります。その状態から肩を少し浮かして、右手で右足左手で左足のかかとを交互に触ります。
かかとを触る際横腹をつぶすようなイメージで行うといいです。これは腹横筋と腹斜筋が鍛えられます。これも20回×3セットやりましょう」
うお、意外と負荷がかかる!
筋トレしてるって感じ!
など様々な声が飛び交う。
「はーい、終わったらマシンでいつもの筋トレも忘れずにね」
「蒼、なんで俺たちにそこまで親身に尽くしてくれるんだ?」
ユウイチローが突拍子も無いことを言い放った。
周りも確かに…といった表情で蒼の答えを待つ。
「ただ見てるだけのマネージャーなんて、意味無いでしょ。ちよちゃんも対戦相手の分析とかすっごい頑張ってくれてるでしょ。そいでわたしは甲子園に行きたいの。みんなのためにってのも勿論あるけど、自分のためにやってるの」
「なるほどなー!だからバッピだけじゃなくて筋トレとかにも詳しいのか!あんがとな!」
ありがとー、ありがとー、とみんながユウイチローに次いで言う。
「蒼、ありがとな」
「タカヤまで…なんか泣きそう…みんな、絶対甲子園行こうね!」
おう!と全員が更に団結した気がした。
「ところで諸君、勉強の方はできてるのかな?」
ぎくり、とする子供が約2名。
「テスト近いの分かってるよね〜?」
「ひぃ!蒼様!お助け下さい!」
「お、オレも…!」
「じゃあユーイチローの家が近いし、そこで勉強しよう」
「蒼様!夕飯の準備も頼んでおきます!」
「くれぐれも、寝ないようにね?」
最後に釘を刺しておく。
「承知しました!オレ、頑張るよ!他の奴らはどうする?」
オレもー、オレもー、とユウト、花井くん、タカヤまでが手を挙げた。
「タカヤのバアイ蒼を送るためだろ」
「ユーイチロー、俺がホントに蒼の為だけに参加すると思ってんのか?」
「すみません…」
「私が教えるのに赤点取るとかありえないから。70点以上をとること」
ヒィイ!と断末魔が聞こえた。
…
…
ユーイチロー宅。
「おじゃまします!今日はユーイチロー君を筆頭に勉強を教えに来ました!」
「まぁまぁ一ノ瀬さん!成績優秀って聞いてるわ!ぜひうちの子を扱いてあげて!」
「任せてください!」
和室にテーブルをふたつ置き、花井、ユウト、タカヤはそれぞれで、私はレンとユーイチローに付きっきりで勉強を教えた。
…
…
「ふぅ。今日はこれくらいにしよう。あんまやっても頭に入り切らないし。明日は今日の復習から始めて、続きをやっていこう」
「やっっっと終わったー!母ちゃーーーん!飯はーー?」
「出来てるわよ!みんなそれぞれ家でも食べると思うから、おにぎり2つとお味噌汁ね。おにぎりは昆布とツナマヨです!」
「うまそお!」
「うまそお!いただきまーす!」
おにぎりを、ペロリと平らげ、帰る時間に。
「じゃ、オレ蒼送って帰るから」
「じゃーなー!」
「みんなー!また明日〜!」
大きく手を振って、みんなと離れタカヤと二人きりになった。
「なんか悪いね、送って貰っちゃって」
「この辺暗いだろ?夜道は危ねーからな。俺が気が気じゃない」
「ははっ。タカヤにもそういう緊張?することとかあるんだ」
「お前に関してはな。他はどうでもいい」
「ちよちゃんは?」
「は?なんで篠岡がでてくんの?」
「夜道が危ないのはちよちゃんも一緒じゃん」
「でも俺んちと道逆だし…」
「道が同じだったら?」
「…なんて答えてほしいんだよ」
「うーん。わかんない」
「じゃ、聞くな」
コツン、と軽く小突かれた。
タカヤは私だから送ってくれてる自信はある。
そういう所が好きだし、自分にストイックなところがすごくかっこいい。野球に一生懸命なのに些細なことでも私に気を使ってくれるところが好きだ。
「私…タカヤが野球やってなかったら好きにならなかったかもしれない…」
「お前またそーいう気持ちのわりー仮定を…」
「野球してるタカヤがかっこいいんだもん!」
そう言われて悪い気はしてないタカヤ。
可愛いんだから!
「家ついた!また明日ね!タカヤ!」
「おぅ、また明日な」
ちゅ、とタカヤから唇を重ねられて「家の前なんだからやめてよ!」
とコソッと話したら笑いながら手をヒラヒラさせて帰って行った。
こーいうとこも、嫌いじゃなかったりする…。
「どうした、蒼」
蒼の家での出来事。
「ウィッグ外したらうしろの髪がからまっちゃって、ブラッシングしてくれない?」
「オレよくわかんないけど…やってみるわ」
「櫛を通すというより、ひっかけながら絡まりをとる感じかな」
「…こうか?」
「そーそー、絡まりが取れたら一気に上から下まで櫛を通して欲しい」
「よっ…と。できたかな」
「ありがとー」
「にしても、マジで白い髪だな。神秘的すぎるわ」
「ははっ。ありがとう。黒い髪にも憧れるけどね」
蒼は自分の髪を弄りながら、オレの髪にも触れる。
「髪伸びたね」
「おー、そろそろ切るわ」
「んー、今の髪の長さなら遊べそうだけどなー」
ちょっとやってみていい?とワックスを取り出す。
「ヘアアイロンで髪をねじらせながらー、ワックスでわしゃわしゃ」
きゃー!かっこいいー!と蒼が騒ぎだす。
「そんなに変わったのか?鏡貸して」
蒼から鏡を借りると、そこには誰だと思うような別人級のオレの姿があった。
「タカヤ、いつも寝癖もそのまんまで学校来るから気づかなかったけど、ちゃんとセットしたらめっちゃカッコイイよ!やり方教えるからやろ!」
目をキラキラさせながらレクチャーしたがる蒼。
「教わるだけ教わるよ…やるかはわかんねーけど」
「大丈夫!さて、教えますよー。アイロン持って」
そう言いながらアレコレ蒼に教わった。
ーーーー翌日、学校にて。
「ういっす」
先に来ていたコースケに挨拶をして、振り返ったコースケがギョッとする。
「タカヤ…どうしたんだよその髪…」
「昨日蒼に教わって、今日やってこいって言われたからいじってきたんだよ」
「はぁー、馬子にも衣装ってやつだな」
「それ褒めてんのか?」
「いやまぁ、カッケーよ」
「おっはよっ!」
蒼がやってきて、すぐさま俺の変化に気づいた。
「あー!タカヤ、髪やってきたんだー!」
「お前がやってこいっつーから」
「うんうん、似合ってるー!」
「タ、タカヤくん、コースケくん、おはよー!」
続いてレンがやってきた。
「おーす」
「!!なんか、タカヤくん、今日変だ」
「あぁ?」
「まーまー、レン、変化してるって意味のことでしょ?」
コクリコクリと頷くレン。
「お前は言葉をもっと選べ。勘違いすっから」
「ご、ごめんなさい…」
縮こまるレンを他所に、オレの周りに数名が集まって髪のことを弄られた。
「蒼ちゃん!」
「あ!ちよちゃん、おはよぉ!」
「おはよー!あのね、今日の練習なんだけど…」
篠岡と目が合った瞬間、すげーびびったらしく「ギャッ」と声に出していた。
「あ、阿部くんだよね?雰囲気が全然違うからビックリしちゃった…」
「タカヤにねー、セットの仕方教えたのー」
「へぇ〜。すごい印象変わるね」
「こっちのほうがタカヤかっこいいでしょ?」
「そ、そうだね。か、カッコイイね」
「篠岡、無理して蒼に合わせなくていいかんな」
蒼をギロっと睨むと、えへへとヘラヘラしていた。
「あっ、それで練習のことなんだけど、監督がウエイトメインにするから指揮とってほしいって」
「わかった!ありがとうちよちゃん!てなわけで、皆さん今日はゴリゴリに鍛えますよー」
蒼はどうやら別の意味でのマネージャーになったかのようだ。
授業が終わって練習ヘ。
蒼がグラウンドの水撒きを終え、投球、打撃練習が始まり、ノック、投内連携を終えておにぎりを食べて筋トレへ。
「えー、今日は野球に大事な下半身を鍛えるための筋トレを教えます。ジャンピングスクワットです。まずは肩幅程度に足を広げます。しゃがみこんだ状態から一気に上にジャンプし、着地と同時に再度しゃがみ込む、を繰り返します。しゃがみこむときは膝と腰が同じ高さになるぐらいまでしゃがんで、ジャンプするときはできるだけ高く飛ぶことを意識して行いましょう。桃前の筋肉である大腿四頭筋と、もも裏の筋肉ハムストリングスが鍛えられます」
蒼がこれを20回3セットやります、私の真似してくださいと言って1回目スタート。
「うお、腰降ろす時やべー、筋肉がブルブルする」
コースケの言った通り、ジャンプするより腰を落とす方がキツイ。
「にー、さーん、しー、ごー、ろーく」
だんだん筋肉を痛めつけてる感覚が出てきた。
「このときもオレの太ももパンパンだぜーって意識しながらやってください。家でも簡単に出来るから時間ある時やってみて」
「なぁ、蒼はなんであんなに博識なわけ?」
花井がボソッとオレに問いかける。
「知らねーけど、あいつがスポーツバカだってことは昔からわかってただろ」
「本人も家で筋トレしてそうだな」
「あいつんち、マシンあるからやってると思うぞ」
「自宅に?!ガチなんだな。俺らも負けてらんねーな」
「あいつの腹、うっすら割れてるしな」
「~〜~っ!そういうこと言うなよ!」
「は?何でだよ」
花井が顔を真っ赤にして「もういい!」と言って去っていった。なんだったんだ。
「はいじゃあ、次の筋トレ行きマース」
まだあったのか、と全員が身構える。
「次はオルタネイトビートタッチ。まずは腹筋の体制になります。その状態から肩を少し浮かして、右手で右足左手で左足のかかとを交互に触ります。
かかとを触る際横腹をつぶすようなイメージで行うといいです。これは腹横筋と腹斜筋が鍛えられます。これも20回×3セットやりましょう」
うお、意外と負荷がかかる!
筋トレしてるって感じ!
など様々な声が飛び交う。
「はーい、終わったらマシンでいつもの筋トレも忘れずにね」
「蒼、なんで俺たちにそこまで親身に尽くしてくれるんだ?」
ユウイチローが突拍子も無いことを言い放った。
周りも確かに…といった表情で蒼の答えを待つ。
「ただ見てるだけのマネージャーなんて、意味無いでしょ。ちよちゃんも対戦相手の分析とかすっごい頑張ってくれてるでしょ。そいでわたしは甲子園に行きたいの。みんなのためにってのも勿論あるけど、自分のためにやってるの」
「なるほどなー!だからバッピだけじゃなくて筋トレとかにも詳しいのか!あんがとな!」
ありがとー、ありがとー、とみんながユウイチローに次いで言う。
「蒼、ありがとな」
「タカヤまで…なんか泣きそう…みんな、絶対甲子園行こうね!」
おう!と全員が更に団結した気がした。
「ところで諸君、勉強の方はできてるのかな?」
ぎくり、とする子供が約2名。
「テスト近いの分かってるよね〜?」
「ひぃ!蒼様!お助け下さい!」
「お、オレも…!」
「じゃあユーイチローの家が近いし、そこで勉強しよう」
「蒼様!夕飯の準備も頼んでおきます!」
「くれぐれも、寝ないようにね?」
最後に釘を刺しておく。
「承知しました!オレ、頑張るよ!他の奴らはどうする?」
オレもー、オレもー、とユウト、花井くん、タカヤまでが手を挙げた。
「タカヤのバアイ蒼を送るためだろ」
「ユーイチロー、俺がホントに蒼の為だけに参加すると思ってんのか?」
「すみません…」
「私が教えるのに赤点取るとかありえないから。70点以上をとること」
ヒィイ!と断末魔が聞こえた。
…
…
ユーイチロー宅。
「おじゃまします!今日はユーイチロー君を筆頭に勉強を教えに来ました!」
「まぁまぁ一ノ瀬さん!成績優秀って聞いてるわ!ぜひうちの子を扱いてあげて!」
「任せてください!」
和室にテーブルをふたつ置き、花井、ユウト、タカヤはそれぞれで、私はレンとユーイチローに付きっきりで勉強を教えた。
…
…
「ふぅ。今日はこれくらいにしよう。あんまやっても頭に入り切らないし。明日は今日の復習から始めて、続きをやっていこう」
「やっっっと終わったー!母ちゃーーーん!飯はーー?」
「出来てるわよ!みんなそれぞれ家でも食べると思うから、おにぎり2つとお味噌汁ね。おにぎりは昆布とツナマヨです!」
「うまそお!」
「うまそお!いただきまーす!」
おにぎりを、ペロリと平らげ、帰る時間に。
「じゃ、オレ蒼送って帰るから」
「じゃーなー!」
「みんなー!また明日〜!」
大きく手を振って、みんなと離れタカヤと二人きりになった。
「なんか悪いね、送って貰っちゃって」
「この辺暗いだろ?夜道は危ねーからな。俺が気が気じゃない」
「ははっ。タカヤにもそういう緊張?することとかあるんだ」
「お前に関してはな。他はどうでもいい」
「ちよちゃんは?」
「は?なんで篠岡がでてくんの?」
「夜道が危ないのはちよちゃんも一緒じゃん」
「でも俺んちと道逆だし…」
「道が同じだったら?」
「…なんて答えてほしいんだよ」
「うーん。わかんない」
「じゃ、聞くな」
コツン、と軽く小突かれた。
タカヤは私だから送ってくれてる自信はある。
そういう所が好きだし、自分にストイックなところがすごくかっこいい。野球に一生懸命なのに些細なことでも私に気を使ってくれるところが好きだ。
「私…タカヤが野球やってなかったら好きにならなかったかもしれない…」
「お前またそーいう気持ちのわりー仮定を…」
「野球してるタカヤがかっこいいんだもん!」
そう言われて悪い気はしてないタカヤ。
可愛いんだから!
「家ついた!また明日ね!タカヤ!」
「おぅ、また明日な」
ちゅ、とタカヤから唇を重ねられて「家の前なんだからやめてよ!」
とコソッと話したら笑いながら手をヒラヒラさせて帰って行った。
こーいうとこも、嫌いじゃなかったりする…。