chuchu 短編
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「思ったより点が入っちゃったもんで、早かったですね、カントク」
「ちょっと残念ね、もう少し登板しててほしかったわ」
「わたしも残念です。もっと打ちたかったー!」
「次の投手は未知だから、まずはしっかりボール見てきてね!」
「「「はい!!!」」」
次はコースケだ。2アウトで一塁にユウがいるからここは打つしかない。
ビュンッ
パァンッ
「ストライク!」
「スライダーか?」
ビュンッ
パァンッ
「ストライク!」
「またスライダー。1球遊んで...」
ビュンッ
「?!」
ブンッ
「ストライク!アウト!チェンジ!」
コースケがベンチに帰ってきた。
「最後の球ツーシームじゃない?」
「マジか。俺にはわからなくてから振ってしまった」
「カントクー、おそらく相手はスライダーとツーシームで勝負してきます」
「あら、蒼ちゃんからの報告なのね、泉くんはどう思った?」
「最後の球がわかりませんでした。でも一ノ瀬にツーシームと言われれば、その通りだなと思います。バッピで一ノ瀬のツーシーム散々打ってきたので次は打ちます!」
「その意気で次はお願いね!」
「はい!」
チェンジになったので、マウンドに向かう。
次は4番だ。よく鍛えた体してる。ホームランが打てる体格だ。
「蒼!気抜くなよ!」
「わたしが気抜いたことあるかー!こらー!」
相手は右打ち。中右ギリギリのところに全力投球!
ビュンッ
カキーーーーーーン!!!
「...ホームラン」
「タイム!」
「蒼、ショックうけんなよ。1点入っただけだ。オレらは勝ってる」
「ホームランを打たれてしまった...」
「そりゃ4番だから充分可能性はあっただろ」
「このわたしが...?」
「おい、お前大丈夫か?」
「このわたしからホームラン打つなんて、いい度胸してるじゃない。次は滅多刺しにしてやる」
「お前はあと1回だから4番と当たることはないと思うぞ」
「オーマイガッ」
「切り替えていくぞ!」
「うーい」
5番...猫背だなぁ。右打ちで中右にシンカー。
利き手を変えて...
全力投球!!
パァンッ!
「監督?!見ました?!今投手利き手変えてましたよ?!」
「見てたよ、一体幾つ球種があるんだ?」
次はフォーク。
ヒュンッ
パァンッ!
「よく落ちる...フォークか?」
フン、悩め悩め。こっちの思うつぼだ。
利き手を左に戻す。
「あ!利き手戻した!」
パパパ
タカヤの指示はインハイにパームボール。
ビュンッ
パシィンッ
「なんだ今の球...もう一球来ないかな」
パパパ
次は中から外にいくスクリュー
クイッ
ビュンッ
パァンッ!
「?!」
相手ベンチ
「今のスクリューだったな」
「お前も思う?球種が多すぎて振れねー」
「制球力もあるし、一筋縄じゃいけねーな。なんて点差が...このままじゃコールドになっちまう」
次は6番
正直下位打線から打たれる気がしない。
タカヤの指示はまっすぐにチェンジアップ
ビュンッ
ブン
「ストライク!アウッ!チェンジ!」
2回目は1点で抑えることが出来た。
超くやしい。
「あんま顔に出すなよ。」
「2回1失点は下手っぴよ!やっぱりタカヤが練習制限なんかするから下手くそになってるんだわっ」
「次打たれないように俺ももっと考えるよ。だから機嫌直して応援行くぞ」
「ハッ、わたしってばデータ活用を忘れてた!そっちにまわるわ!ちよちゃーん!」
「ひとりでバタバタしてなんだあいつは...」
「蒼が大人しい時は怖ぇときだよ。俺最近気づいたね」
栄口がボソッと阿部に耳打ちする。
「確かにあいつはキレてる時の方が大人しいな」
「だろ?だったら騒がしい方が俺はまだマシだと思うよ」
「確かにな。キレねーように気使うのも疲れっけどな」
「おーい、ふたりとも応援ー」
「ショージ打てるぞー」
「打てるよー!」
ショージが内野安打で塁に出た。
「ショージナイバッチー!」
「ショージカッケー!」
「かっこよくはねーよっ」
ナイスツッコミ、ショージ。
4番は花井くん。
(1球目は見る...!)
ビュンッ
パンッ
「ストライーク!」
(ストレートかな...130くらい?もう1回見よ)
ビュンッ
パァンッ
「またストライク...次は一球遊ぶのが定石」
ビュンッ
「ボール!」
(決め球は...)
シュッ
クンッ
(ツーシームか...ここ!)
カキーン
フライになってしまったが、ユウを2塁に送れた。
「ツーシーム、よく打てたね」
「お前が練習で投げてくれるおかげだよ、フライだったけど」
「あはは!それはそれは、やりがいあるなぁ!
ユウを送れただけでも大きいよ、まだまだ回はあるから大量得点狙っていこう!」
次は5番、タカヤだ。
「タカヤファイトー!」
「ツーシームくるぞー!」
相手の初球は...
(ツーシームか!)
カキーーーン!
「初球ツーシーム打ったァ!」
「タカヤナイスー!」
「ナイバッチー!」
タカヤが塁にでて、ユウも3塁に行けた。
ツーアウト1.3塁だ。
次はユウト。
ビュンッ
カキン
あっ...内野ゴロだ
ユウが走り出した!
間に合うか?!
ボールがショートに向かう。
どっち?!
どっちが早かった?!
「セーフ!セーフ!」
1点追加だァ!
ユウトはアウトなのでチェンジになった。
「さっ!蒼ちゃん最後の登板がんばって!」
「はい!楽しんできます!」
「あはは、楽しんでくるって、蒼ちゃんらしい」
最後の登板だ。
6番、しっかり鍛えた体してるなぁ。
こういう相手には変化球でゆさぶるしかないのよね。
1球目インハイにパームボール
ビュンッ
パシィッ
「ストライク!」
2球目対角線にパームボール
ビュンッ
パァンッ!
「ストライク!」
なんだ?この6番打つ気ないのか?
最後、右下に入るようにカットボール
ビュンッ
パァンッ!
「ストライク!アウト!」
振りもしなかったな。
「タイム!」
「6番全然振らなかったね」
「お前の変化球を確かめてるんだと思う」
「だったらパームボール、スクリュー、クイックあたりが有効じゃない?パームボールは気づかれないと思う」
「オレもそう思う。それ中心で組み立てていこう」
7番、なーんかバントしてきそうな気がする。
「内野前進!セーフティ警戒!」
またわたしの指示に驚く相手ベンチ。
しかも監督がまた指示変えてた。思惑は当たってたわけだ。
でも位置はこのままでいい。内野ゴロで刺す!
タカヤの指示はパームボール
ビュンッ
パァンッ
「ストライク!」
もういっちょパームボール!
ビュンッ
パシィッ
「ボール!」
クイック!
「ストライク!」
最後にもういっちょパームボール!
「ストライク!アウト!」
2人をアウトにした。
次で私の最後の登板になる。
8番くんはこれと言って体格に特徴はない。
でも振るしかない場面だから振ってくると思う。
1球目インハイにパームボール
「ストライク!」
2球目左下にスクリュー
「ストライク!」
3球目中右にパームボール
「ストライーク!アウト!チェンジ!」
あっけなく終わった。
もっと投げたかったな。
特に4番ともう一度勝負したかった。
「蒼ちゃん!お疲れ様!みんなに、とくに堀井くんと三橋くんに選手の特徴を伝えてちょうだい!」
「はい!いってきます!」
今度は応援する番だ!