Chuchu
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今日は14時から蒼と出かける予定だ。
10分くらい前についたけど、あいつはまだ来てないか。
付き合って初めての...デート、になるのか。
いつも通りの格好で来たけど大丈夫だろうか。
黒のパーカーに黒のスキニー。ま、無難だろうと思って着てきたはいいけど、蒼は撮影っつってたし、もしかして撮影の服のまんまくるんじゃねぇか。
学校に着てきたときみたいな格好だったら、だいぶ浮くな、オレら。
「タカヤ!」
ポンっと両肩を叩かれ振り向くと、蒼が走ってきた様子で息を切らしていた。
「はぁ...はぁ...先に来てたんだね!」
「おう、にしてもお前、その格好...」
全体的には膝丈の黒のワンピースに黒のロングコートなんだが、ワンピースの肩周りがレース?っていうのか?透けている感じでなんつーか、妙に色っぽかった。
「撮影のまま来たの!どう?似合ってる?ていうか、私も全身黒いけど、タカヤも全身黒だね!おそろいみたいだね!」
「おう、なんか今日はよくしゃべるな」
「だって初めてのデートなんだよ?!撮影のときからテンションあがっちゃって、待ち合わせ場所にタカヤがいたから更にテンションあがってつい走っちゃったよー」
顔をちょっと赤らめながら楽しそうに話す蒼を見て、なんだがオレも嬉しくなった。楽しみにしてたのはオレだけじゃなかったわけだ。
「撮影おつかれさん」
「うん!ありがとう!今日は映画見て、お目当てのカフェ行って、そのあとどうしようか」
「あー、そのあとの事なんだけど、夜はオレん家こねぇ?」
「えっ?!」
「オレの母親が蒼を連れて来いってうるさくてさ。さすがにしょっぱなじゃきちーか?」
さっきより顔が赤い。さすがに家に行くのはハードル高すぎたか、と思ったが、蒼はぶんぶんと首を横に振った。
「お、おじゃましていいのかな...」
「おー、誘ったのはこっちだし遠慮すんな。」
「じゃ、じゃあ!カフェのあと手土産買いたいからタカヤつきあって!」
「だからお前は遠慮しなくていいんだよ」
「ダメ!絶対いる!お願い!」
「わかったわかった、でもあんま高いもんは買わなくていいからな。」
「うん!ありがとう!その...タカヤの家族に会うのも楽しみにしてる!」
「そいじゃ、ほら」
手を差し伸べると、蒼が挙動不審に慌て出す。レンみてーな動きすんなよな笑
て言うか、こいつこんなに表情豊かだったんだな。
「手、つながねーの?」
「つ、つなぎます」
そっとオレの手に触れた蒼の手は思ったよりも小さくて。
「オレとお前が手繋ぐと、オセロみてーだな」
繋いだ手を持ち上げてそう言うと、蒼もたしかに!と笑みを浮かべた。
流行ってる映画を見て、蒼が前から行きたがっていたカフェについた。少し並んで待って、やっと店に入ったら、注文は蒼がオススメがあるから!と言って任せることにした。
「タカヤにやっと見せられる」
「何をだよ」
「おまたせしましたー、くまちゃんホイップのチョコバナナワッフルと、ホットカフェラテ2つになります」
店員が持ってきた商品は、クマの顔、形をしたホイップクリームが乗ったワッフルに、クマのラテアートが描かれたカフェラテと、とにかくクマだらけだった。店の名前もクマカフェだし、そういうことだったのか。
「見て、タカヤ。これが映えってやつよ」
カシャッカシャッと色んな角度から写真を撮る蒼は真剣そのものだった。
「あぁ、なんか前言ってたな。つーかこんな店、男一人じゃ絶対入らねぇよ」
「ほら、次はタカヤもよ。インカメで撮るから一緒に写って。」
何気に初のツーショットをついでに、といった感じで撮られる。
「女ってのはお前みたいなやつばっかなのか?」
「タカヤが映えを知らないから私が伝授したかったのよ。女の子全員がってわけじゃない」
「映えねぇ...オレはあんまり気にならねーや」
「だと思った!とりあえず食べよ!クリーム溶けちゃう」
いただきまーすと手を合わせて、フォークとナイフで上手く切り分けていく蒼。
『くまちゃんホイップ』も容赦なく真っ二つに切られ思わず笑ってしまった。
「お前、容赦ねぇなー」
「胃に入ればみんな同じなのよ。写真は撮れたし、いいのいいの」
はいどーぞ、ととりわけ皿に分けてくれた。
味は...まぁ普通にうまい。
普段あんまり食べないから、味の基準なんてわかんねーけど。
「タカヤ、このあとこの洋菓子店に行きたい。ここからすぐだし、ここで手土産買う」
蒼がスマホを見せながらGoogleMAPで道を確かめる。
「OK。さっきもいったけど、無理しなくていいからな。誘ったのこっちだし」
「わかったよー。タカヤのお母さんってどんな人?」
「んー、まぁ、野球好きではあるな」
「そうなんだ、お父さんは?」
「親父の方が野球にはうるさいな、バッテリーがどうだの、うるさい」
「お父さん、見る目あるね。私も前から言ってるけど、バッテリーとしてまだまだ成長しなきゃいけないよ」
「ここにも野球バカがいたわ」
「野球バカはタカヤもでしょ!レンとは10分会話でだいぶ話すようになったけど、何故か禁止してる野球の話にすぐ逸れちゃうし、もっと他の人の他のことにも興味もってよね!」
「へいへい。そーいやお前、モデルの仕事っていつからやってんの」
「すぐ話そらす!5歳からだよ」
「5歳?!ガキンチョじゃねーか」
「見た目が洋風だからアパレルにウケがいいの」
「へー、5歳から社会に出てんのかー」
「ふふ、そーです。タカヤたちより立派に社会人やってる」
「オレには縁のない世界だな。将来の夢とかあんの?」
「うーん、モデルの仕事をやりたいけど、大学は出たいかな」
「まぁーそうだよな。大学は出た方が安心だよな。親はなんて?」
「うちは放任主義だから、やりたいようにやりなさいって感じ。応援はしてくれるよ。」
「蒼の学力ってどれくらいなんだ?」
「うん?国立大は行けるって先生言ってたなー」
マジか。こいつそんなに頭良かったのか。
つーか、学業に仕事に野球部のマネジにって、やること多すぎねーか?
「...どっかでパンクすんなよ。たまには気ィ抜いて休めよな」
「うん!全部楽しいから全然苦しくないけどねー」
ある意味、ユウイチローのような逞しさを感じた。普通の人間じゃない。周りがほっとかないタイプ。
オレはすごいヤツと付き合ってんだなと改めて実感した。
「そろそろ出るか」
「そうだね!美味しかったー。さっきの洋菓子店も、可愛いお菓子いっぱいあるんだよ。いこいこ」
「そこも映えってやつ?」
「お、わかってきたねータカヤ!鬼映えだよ!」
こうして、カフェをあとにした。
また、手を繋いで蒼の歩幅に合わせてゆっくりと歩く。オレたち、他から見たらちゃんとカップルに見えてんのかな、なんて考えながら。
10分くらい前についたけど、あいつはまだ来てないか。
付き合って初めての...デート、になるのか。
いつも通りの格好で来たけど大丈夫だろうか。
黒のパーカーに黒のスキニー。ま、無難だろうと思って着てきたはいいけど、蒼は撮影っつってたし、もしかして撮影の服のまんまくるんじゃねぇか。
学校に着てきたときみたいな格好だったら、だいぶ浮くな、オレら。
「タカヤ!」
ポンっと両肩を叩かれ振り向くと、蒼が走ってきた様子で息を切らしていた。
「はぁ...はぁ...先に来てたんだね!」
「おう、にしてもお前、その格好...」
全体的には膝丈の黒のワンピースに黒のロングコートなんだが、ワンピースの肩周りがレース?っていうのか?透けている感じでなんつーか、妙に色っぽかった。
「撮影のまま来たの!どう?似合ってる?ていうか、私も全身黒いけど、タカヤも全身黒だね!おそろいみたいだね!」
「おう、なんか今日はよくしゃべるな」
「だって初めてのデートなんだよ?!撮影のときからテンションあがっちゃって、待ち合わせ場所にタカヤがいたから更にテンションあがってつい走っちゃったよー」
顔をちょっと赤らめながら楽しそうに話す蒼を見て、なんだがオレも嬉しくなった。楽しみにしてたのはオレだけじゃなかったわけだ。
「撮影おつかれさん」
「うん!ありがとう!今日は映画見て、お目当てのカフェ行って、そのあとどうしようか」
「あー、そのあとの事なんだけど、夜はオレん家こねぇ?」
「えっ?!」
「オレの母親が蒼を連れて来いってうるさくてさ。さすがにしょっぱなじゃきちーか?」
さっきより顔が赤い。さすがに家に行くのはハードル高すぎたか、と思ったが、蒼はぶんぶんと首を横に振った。
「お、おじゃましていいのかな...」
「おー、誘ったのはこっちだし遠慮すんな。」
「じゃ、じゃあ!カフェのあと手土産買いたいからタカヤつきあって!」
「だからお前は遠慮しなくていいんだよ」
「ダメ!絶対いる!お願い!」
「わかったわかった、でもあんま高いもんは買わなくていいからな。」
「うん!ありがとう!その...タカヤの家族に会うのも楽しみにしてる!」
「そいじゃ、ほら」
手を差し伸べると、蒼が挙動不審に慌て出す。レンみてーな動きすんなよな笑
て言うか、こいつこんなに表情豊かだったんだな。
「手、つながねーの?」
「つ、つなぎます」
そっとオレの手に触れた蒼の手は思ったよりも小さくて。
「オレとお前が手繋ぐと、オセロみてーだな」
繋いだ手を持ち上げてそう言うと、蒼もたしかに!と笑みを浮かべた。
流行ってる映画を見て、蒼が前から行きたがっていたカフェについた。少し並んで待って、やっと店に入ったら、注文は蒼がオススメがあるから!と言って任せることにした。
「タカヤにやっと見せられる」
「何をだよ」
「おまたせしましたー、くまちゃんホイップのチョコバナナワッフルと、ホットカフェラテ2つになります」
店員が持ってきた商品は、クマの顔、形をしたホイップクリームが乗ったワッフルに、クマのラテアートが描かれたカフェラテと、とにかくクマだらけだった。店の名前もクマカフェだし、そういうことだったのか。
「見て、タカヤ。これが映えってやつよ」
カシャッカシャッと色んな角度から写真を撮る蒼は真剣そのものだった。
「あぁ、なんか前言ってたな。つーかこんな店、男一人じゃ絶対入らねぇよ」
「ほら、次はタカヤもよ。インカメで撮るから一緒に写って。」
何気に初のツーショットをついでに、といった感じで撮られる。
「女ってのはお前みたいなやつばっかなのか?」
「タカヤが映えを知らないから私が伝授したかったのよ。女の子全員がってわけじゃない」
「映えねぇ...オレはあんまり気にならねーや」
「だと思った!とりあえず食べよ!クリーム溶けちゃう」
いただきまーすと手を合わせて、フォークとナイフで上手く切り分けていく蒼。
『くまちゃんホイップ』も容赦なく真っ二つに切られ思わず笑ってしまった。
「お前、容赦ねぇなー」
「胃に入ればみんな同じなのよ。写真は撮れたし、いいのいいの」
はいどーぞ、ととりわけ皿に分けてくれた。
味は...まぁ普通にうまい。
普段あんまり食べないから、味の基準なんてわかんねーけど。
「タカヤ、このあとこの洋菓子店に行きたい。ここからすぐだし、ここで手土産買う」
蒼がスマホを見せながらGoogleMAPで道を確かめる。
「OK。さっきもいったけど、無理しなくていいからな。誘ったのこっちだし」
「わかったよー。タカヤのお母さんってどんな人?」
「んー、まぁ、野球好きではあるな」
「そうなんだ、お父さんは?」
「親父の方が野球にはうるさいな、バッテリーがどうだの、うるさい」
「お父さん、見る目あるね。私も前から言ってるけど、バッテリーとしてまだまだ成長しなきゃいけないよ」
「ここにも野球バカがいたわ」
「野球バカはタカヤもでしょ!レンとは10分会話でだいぶ話すようになったけど、何故か禁止してる野球の話にすぐ逸れちゃうし、もっと他の人の他のことにも興味もってよね!」
「へいへい。そーいやお前、モデルの仕事っていつからやってんの」
「すぐ話そらす!5歳からだよ」
「5歳?!ガキンチョじゃねーか」
「見た目が洋風だからアパレルにウケがいいの」
「へー、5歳から社会に出てんのかー」
「ふふ、そーです。タカヤたちより立派に社会人やってる」
「オレには縁のない世界だな。将来の夢とかあんの?」
「うーん、モデルの仕事をやりたいけど、大学は出たいかな」
「まぁーそうだよな。大学は出た方が安心だよな。親はなんて?」
「うちは放任主義だから、やりたいようにやりなさいって感じ。応援はしてくれるよ。」
「蒼の学力ってどれくらいなんだ?」
「うん?国立大は行けるって先生言ってたなー」
マジか。こいつそんなに頭良かったのか。
つーか、学業に仕事に野球部のマネジにって、やること多すぎねーか?
「...どっかでパンクすんなよ。たまには気ィ抜いて休めよな」
「うん!全部楽しいから全然苦しくないけどねー」
ある意味、ユウイチローのような逞しさを感じた。普通の人間じゃない。周りがほっとかないタイプ。
オレはすごいヤツと付き合ってんだなと改めて実感した。
「そろそろ出るか」
「そうだね!美味しかったー。さっきの洋菓子店も、可愛いお菓子いっぱいあるんだよ。いこいこ」
「そこも映えってやつ?」
「お、わかってきたねータカヤ!鬼映えだよ!」
こうして、カフェをあとにした。
また、手を繋いで蒼の歩幅に合わせてゆっくりと歩く。オレたち、他から見たらちゃんとカップルに見えてんのかな、なんて考えながら。