Chuchu
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「タカヤ!」
練習が終わって、私はタカヤを自転車置き場で呼び止めた。
「どうした?」
どうしたもこうしたもあるか、タカヤの顔は既にニヤついていて待ってましたと言わんばかりの状態だ。
「ちょっと寄り道しよう」
タカヤは自転車を押しながら、私の歩幅に合わせて一緒に歩いてくれた。こういうところも優しさなんだよなぁ。
「で、用件はなんだよ」
「...」
いざ口に出そうとすると、なかなか出てこないもので、しばらくの沈黙が続いた。
ダメだ、言わなくちゃ。言わなくちゃ。
「わたし、さ」
「おう」
「タカヤのこと、好きになったみた、いなの」
両手で顔面を隠し、タカヤに見られないようにする。恥ずかしさのあまり、相手の顔なんて見てられない。
キィ、という音とともに、タカヤが道の途中で自転車を停めた。
「腕外せ」
両腕を下に降ろされて、タカヤとはっきり目線が合った。
「ッ...」
あまりの恥ずかしさに顔を下に向けてしまう。なんでだろう、なんか泣きそうだ。
「こっち見ろよ」
タカヤの優しい声が耳に響く。私はまたゆっくりと目線をタカヤに戻した。
「お前がオレのこと気にしだしたのは、薄々...というかはっきり気づいてた。」
「えっ...」
「練習中ガン見してくるし、目が合えばそらしてくるし、これは確定だなって思ってた。でも、あえて何も言わなかった。お前からちゃんと気持ちを聞きたかったから。」
「そ、そんなに見てたの私...はっず...」
「ま、こっちはわかりやすくて楽だったけどな。オレの言うとおり、1週間だったな」
「すぐニヤニヤする!わかってたならタカヤからもっかい告るのがオトコでしょう!」
「お前の口から聞きたかったんだよ。それより...」
ふわっとタカヤの両腕が私を包んだ。
「ずっとこうしたかった。オレの気持ちはあれからも変わってなくて、むしろ増すばかりだった。」
私もタカヤの腕をそっと受け止める。
「待たせてごめん...」
「あっという間だったよ」
「私もタカヤのこと好きになるの、あっという間だっ...」
突然、タカヤから唇を塞がれた。とても優しくて、数秒だけだったけど。時が止まったかのように感じた。
「んっ....ふぅ...」
「オレは遠慮なんかしねーからな」
「いきなりのキスでよく理解したよ」
二度目のキス。長くて、タカヤの舌がゆっくりと私の舌を撫でる。私はどうしたらいいか分からず息を止めてしまっていた。
「んん....はぁ....はぁ...」
「普通に呼吸すりゃいいんだぞ」
「だって、初めてだからわからなくて...」
「ふっ」
「笑わないでよっ」
「お前が初めてマネとして野球部に来た時、オレはお前が彫刻みたいなキレーな芸術品に見えたよ。なんつーか、遠い存在だ。好きになるとは思ってなかった。でもある日、お前が告られてる時誰かに取られるのは嫌だ、お前はオレの宝物なんだと思った。」
タカヤが突拍子もないこと言うから、私も思ったことをそのまま伝えた。
「私もタカヤに告白されるまでは何とも思ってなかったよ。でも気づいたら目で追いかけてた。クラスの女子の子が、タカヤの連絡先聞いてきた時も嫌だと思った。」
「お前、単純だなぁ」
「べっ...別に良いじゃん!ていうかタカヤも似たような理由じゃん!」
「オレは花井に相談してこれが恋だと教えてもらったんだよ」
「あ、私も花井くんに相談して恋だって言われたんだけど」
「...アイツに礼言っとくか...」
「そだね...」
この日はタカヤが初めて家まで送ってくれた。私の家は西浦の近くだからすぐ着いてしまったけど。
「今日はありがとう。...えっと、これからよろしくね?」
「おう、よろしくな、じゃあな。ちゃんと寝ろよ」
「タカヤもね」
そう言ってタカヤは自転車を漕ぎながら帰って行った。
私たち...彼氏彼女になったんだ...
自室に戻り、ベッドに顔を埋める。
目で追ってたとかそらしてたとか、
何もかも知られていたのが恥ずかしい...
ティロリン
スマホの着信が鳴った。
花井くんからだった。
『タカヤから聞いた。おめでとう。よかったな』
「花井くん、相談のってくれてありがとうっと」
花井くんがいなければ、私もタカヤもお互いに気持ちに気づくことなく過ごしていただろう。
この気持ちが恋だとわかって本当に良かった。
好きな人と両思いになれた。
好きな人がタカヤで良かった。
これからもっと彼を知っていきたい。
まあ、相当な野球バカには変わりないんだろうけど。
そういうとこでも力になりたいと思った。
私はそのまま深い深い眠りについた。
練習が終わって、私はタカヤを自転車置き場で呼び止めた。
「どうした?」
どうしたもこうしたもあるか、タカヤの顔は既にニヤついていて待ってましたと言わんばかりの状態だ。
「ちょっと寄り道しよう」
タカヤは自転車を押しながら、私の歩幅に合わせて一緒に歩いてくれた。こういうところも優しさなんだよなぁ。
「で、用件はなんだよ」
「...」
いざ口に出そうとすると、なかなか出てこないもので、しばらくの沈黙が続いた。
ダメだ、言わなくちゃ。言わなくちゃ。
「わたし、さ」
「おう」
「タカヤのこと、好きになったみた、いなの」
両手で顔面を隠し、タカヤに見られないようにする。恥ずかしさのあまり、相手の顔なんて見てられない。
キィ、という音とともに、タカヤが道の途中で自転車を停めた。
「腕外せ」
両腕を下に降ろされて、タカヤとはっきり目線が合った。
「ッ...」
あまりの恥ずかしさに顔を下に向けてしまう。なんでだろう、なんか泣きそうだ。
「こっち見ろよ」
タカヤの優しい声が耳に響く。私はまたゆっくりと目線をタカヤに戻した。
「お前がオレのこと気にしだしたのは、薄々...というかはっきり気づいてた。」
「えっ...」
「練習中ガン見してくるし、目が合えばそらしてくるし、これは確定だなって思ってた。でも、あえて何も言わなかった。お前からちゃんと気持ちを聞きたかったから。」
「そ、そんなに見てたの私...はっず...」
「ま、こっちはわかりやすくて楽だったけどな。オレの言うとおり、1週間だったな」
「すぐニヤニヤする!わかってたならタカヤからもっかい告るのがオトコでしょう!」
「お前の口から聞きたかったんだよ。それより...」
ふわっとタカヤの両腕が私を包んだ。
「ずっとこうしたかった。オレの気持ちはあれからも変わってなくて、むしろ増すばかりだった。」
私もタカヤの腕をそっと受け止める。
「待たせてごめん...」
「あっという間だったよ」
「私もタカヤのこと好きになるの、あっという間だっ...」
突然、タカヤから唇を塞がれた。とても優しくて、数秒だけだったけど。時が止まったかのように感じた。
「んっ....ふぅ...」
「オレは遠慮なんかしねーからな」
「いきなりのキスでよく理解したよ」
二度目のキス。長くて、タカヤの舌がゆっくりと私の舌を撫でる。私はどうしたらいいか分からず息を止めてしまっていた。
「んん....はぁ....はぁ...」
「普通に呼吸すりゃいいんだぞ」
「だって、初めてだからわからなくて...」
「ふっ」
「笑わないでよっ」
「お前が初めてマネとして野球部に来た時、オレはお前が彫刻みたいなキレーな芸術品に見えたよ。なんつーか、遠い存在だ。好きになるとは思ってなかった。でもある日、お前が告られてる時誰かに取られるのは嫌だ、お前はオレの宝物なんだと思った。」
タカヤが突拍子もないこと言うから、私も思ったことをそのまま伝えた。
「私もタカヤに告白されるまでは何とも思ってなかったよ。でも気づいたら目で追いかけてた。クラスの女子の子が、タカヤの連絡先聞いてきた時も嫌だと思った。」
「お前、単純だなぁ」
「べっ...別に良いじゃん!ていうかタカヤも似たような理由じゃん!」
「オレは花井に相談してこれが恋だと教えてもらったんだよ」
「あ、私も花井くんに相談して恋だって言われたんだけど」
「...アイツに礼言っとくか...」
「そだね...」
この日はタカヤが初めて家まで送ってくれた。私の家は西浦の近くだからすぐ着いてしまったけど。
「今日はありがとう。...えっと、これからよろしくね?」
「おう、よろしくな、じゃあな。ちゃんと寝ろよ」
「タカヤもね」
そう言ってタカヤは自転車を漕ぎながら帰って行った。
私たち...彼氏彼女になったんだ...
自室に戻り、ベッドに顔を埋める。
目で追ってたとかそらしてたとか、
何もかも知られていたのが恥ずかしい...
ティロリン
スマホの着信が鳴った。
花井くんからだった。
『タカヤから聞いた。おめでとう。よかったな』
「花井くん、相談のってくれてありがとうっと」
花井くんがいなければ、私もタカヤもお互いに気持ちに気づくことなく過ごしていただろう。
この気持ちが恋だとわかって本当に良かった。
好きな人と両思いになれた。
好きな人がタカヤで良かった。
これからもっと彼を知っていきたい。
まあ、相当な野球バカには変わりないんだろうけど。
そういうとこでも力になりたいと思った。
私はそのまま深い深い眠りについた。