運命の人となら
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「じゃあ、ほとんど記憶は戻ってきてるんだね」
「はい。でもどうしても昔のことは思い出せなくて...」
「まぁ幼い頃とか昔のことを覚えてる方が珍しいし、まだ脳が眠ってるって思えばいいよ。徐々に思い出せるから安心して」
「ありがとうございました」
診察が終わって、部活へ向かう。
「あ!一ノ瀬さんだ!ちわす!」
「一ノ瀬さんちわす!」
「みんなー、お疲れ様!すぐ飲み物準備するね!」
にっこりとした蒼の対応に1年ずはメロメロだ。
「あれで榛名先輩と付き合ってんだもんなぁ」
「勝てっこないよ、榛名さん何気にイケメンだし、エースだし、あー!勝てる要素がねぇ!」
みんなでガクーっと落ち込む。
「お、蒼戻ってきたか。病院どうだった?」
「徐々に良くなってきてるし、記憶も時期治るだろうって。時間は掛かるけど。」
「そーか!よかったな!ゆっくり治していこうな!」
「ありがとう、なんか思い出すたびに榛名が関わってる気がする」
「おう、じゃあ家に一人の時はうちにこいよ」
「それは前に約束した。覚えてるよ」
「じゃぁ全員キャッチボールして!そのあとTとトスやるぞ!」
「わたしはご飯炊いてくる」
「飯?合宿でもねーのにそこまでしなくていいぞ」
「モトキは飯トレって知ってる?」
「おう、自分でやってるな」
「他の子見た?ヒョロヒョロなのよ。そんなんじゃ夏は勝てない。だから練習の合間に炭水化物をとらせるの。もちろんな筋トレもね」
「お前の知識はどこから...て親父さんか」
「だからトス終わったあと一旦説明の時間貰うね」
「おー、まかせた」
こうして蒼による食トレの説明が始めた。
「...以上!こんな感じかな。1年生は家帰ったらご飯3杯は食べよう!」
「3杯...いけるかなぁ」
「弱気はダメ!」
蒼が1年に圧をかける。
「は、はーい」
「分かればよし!練習戻って!」
「あざっした!」
監督によるノックが始まっまた。
「今の取れただろ!甘ったれんな!」
「サボるな!取れる球打ってんだぞ!」
「あの、監督」
「どうした一ノ瀬」
「もっと部員に成功体験をあたえてみませんか?」
「ノックを甘くしろってことか?」
「違います。本来ミスはマイナス体験になって余計に体がガチガチになります。だからまた失敗する。ようは声のかけ方を変えるんです。」
「なるほどな...」
「やってみてください」
コソッと蒼か監督になにか言っていた。
なんなのか気になる。
カキンッ
ボロッ
「いいミスだ!頭の中で修正かけて次やってみろ!」
「は、はい!」
「OK!惜しかった!あと半歩早く動けるよう自主トレしろよー!」
「はい!」
なんか?監督のノックの仕方がかわった?掛け声か?
部活終わり
おやつのおにぎりをみんなでほうばる。
「今日の監督のノック、やりやすかったな」
「なんか全然怒らなかった」
「蒼かなんか監督に言ってたよな、蒼、なんて言ったんだ?」
「ん?内緒ー」
「なんで内緒にするんだよぉ!」
「だって答え言ったらみんな手抜くもん」
う...たしかに...きっと手を抜くと思う。
「お前はほんとにコーチ様様だなぁ」
モトキが褒めて?くれてくれたので良しとする。
「みんな!しっかりご飯たべてくださいね!以上!お疲れ様でした!」
「した!」
「蒼!」
「モトキ、どした?」
帰り際、モトキにとめられた。
「お前のコーチぶりは記憶が戻ったからじゃないのか?」
「記憶なくす前もしてたの?わたし」
ふふっと笑うとモトキが、戻ったわけじゃないのかァとがっくりする。
「なんか、素質みたいなものなのかもね」
「俺ァてっきり記憶が戻ったのかと思ったよ」
「ご期待に添えられず申し訳ない...」
「いや、おまえのせいじゃないんだ、大丈夫だ」
「記憶が戻る私と、今の私どっちがいい?」
「そんなのどっちも大事にきまってるだろ」
「そうかァ...ありがとね、モトキ、心配してくれて」
「礼なんかいらねーよ。俺、彼氏だし」
「あはは!確かにそうだ!これからも頼りにしてるね」
蒼の家の前でちゅっとキスをされ、こういうところは記憶をなくしても健在なんだなぁと顔を赤くした榛名だった。