chuchu 短編
夢小説設定
ご利用の端末、あるいはブラウザ設定では夢小説機能をご利用になることができません。
古いスマートフォン端末や、一部ブラウザのプライベートブラウジング機能をご利用の際は、機能に制限が掛かることがございます。
「タカヤ、ボール受けて」
準備万端、といったところだろうか。蒼がジャージから練習着に着替えてやってきた。
「おう、いいけど。もしかしてまた球種増やしたとかじゃねーよな」
「ふふ、そこまでやってないよ」
「とりあえずマウンドたてよ。受けっから」
蒼はおおきく振りかぶって、全身の力を込めてミットにボールを放った。
パァンッ
「...」
ただのストレートだ。ストレートだけど。
「急速伸びてねぇ?」
「よくわかったね!実は筋トレしたりリリースポイントとかフォーム改造したりして急速アップに勤しんでたのよ」
それにしたって、今まで120ちょいくらいあったのが125は余裕で超えてただろう。コイツ、いつのまにそんな鍛えてたんだ。
いきなり練習着を脱ぎ出しアンダーの姿になる。
おいおい、なにしよーってんだよ。
「見て、お腹」
よくみると、うっすら腹筋が割れてるのがわかる。
「お前、走ったり地獄坂やったりはしてたけど、筋トレなんかやる時間なかったろ。いつのまにそんな鍛えたんだ」
「家にトレーニングマシン置いてもらってそれで鍛えてた」
は...家にトレーニングマシン?親が許可したのか?いくらくらいするんだ?どんなトレーニングしたんだ?
聞きたいことが山ほどあるけど、またひとつ、こいつの努力を目の当たりにした。
「上半身だけじゃないよ、下半身も鍛えた。一番大きいのはフォーム改造だけど。家でシャドウでやってたんだよね」
「そんな、コーチもつけないでやって大丈夫なのかよ」
「無理はしてないからね。許してくれるでしょ」
オレだったら怒鳴り散らすけどな...。
「にしても、130近くはでてただろ。純粋にすげーよ」
「ふふ!これでより練習に貢献できるね!」
「みんな驚くだろうな。見物だわ」
さて、いったんマネジの仕事に戻るね、と言って蒼は去っていった。
あいつの努力が報われるように俺らも強くなんなきゃいけねぇ。みんなどう思うだろうか。蒼の努力に感化されるといいんだが。
「次、バッピねー」
カントクの声で蒼も参加する。
「コースケ、いくよー」
ビュンッ
「?!」
ビュンッ
カキンッ
「待て待て、蒼、急速あがってねぇ?!」
「えっ」と周りも困惑する。
「ふふーん、新・一ノ瀬蒼爆誕よ!」
振りかぶって、投げるッ
ビュンッ
周りも蒼の変化に気づく。
「次俺ー!俺受けたい!」
ユーイチローが目をキラキラさせながらやってきた。
「おー、受けた方がいいぞ」
「蒼、頼むぞー!」
「はいよー!!」
クンッ
ビュンッ
ブンッ
「あー空ぶった!にしても綺麗な回転だなぁ!もういっちょー!」
ビュンッ
カキーーーン!
さすがにユウはすぐ対応してきたか。
ビュンッ
カキーーーン!
「いいボールだなー!」
「いい練習になるでしょ?」
「そだな!さぁもっとこい!」
しばらくバッピを続けて、素振りをして、今日のメニューはおわった。
「蒼ちゃん、130近くでるようになったんだって?」
カントクも目をキラキラさせながらきゅっと手を握ってきた。
「ですよ!練習相手になると思って!」
「〜〜〜ッ!!!ありがとう!ホント頼もしいわ!!」
「みんなの役に立てたら嬉しいです!」
「絶対みんなのためになってるよ!間違いなく!」
カントクの言う通りだ。並の男子と同等まで投げられるのだから。
「わたしが男だったらレンと競い合ってたのにな!」
突然話を振られるレンはビクッとして口をもごもごさせていた。
「あはは!冗談だよ!レンがエースだよ!」
エースだよ!の声に顔を真っ赤にするレン。
蒼の人たらしはホント治んねぇな...
素振りを終えて、帰宅時間。
「タカヤ!帰ろー!」
今日もコイツは元気だなあ...なんて思いながら一緒に自転車を押して帰る。
「急速あげたのはスゲーけど、あんま無理すんなよ。怪我したら終わりだぞ」
「心配ありがとう。怪我はほんとに気をつけないといけないね」
「だから、誰も見てないとこであんま練習するな」
「ははっ、タカヤは過保護だなぁ。レンにも同じこと言ってるでしょ?」
「たりめーだろ。新入生入るまであいつが1人で背負わなきゃいけねーんだ。怪我されちゃ困るだろ」
「タカヤはやさしいね」
「んなことねーよ。ふつーだふつー」
「タカヤのふつーはレベルが高いよ」
「そうか?自覚ねーわ」
「そういうところがいいのよねぇ」
ゆるゆると話していると家についてしまった。
「じゃあまた明日学校でね」
「おー、また明日な」
今日も今日とて蒼の努力を見れたわけで。
あいつは目指してるもんがオレらと少し違うから、オレらに合わせてくれるのはかなり負担をかけていると思う。
どーすりゃあいつは報われるんだろう。
そんなことを考えながら帰路に着いた。
準備万端、といったところだろうか。蒼がジャージから練習着に着替えてやってきた。
「おう、いいけど。もしかしてまた球種増やしたとかじゃねーよな」
「ふふ、そこまでやってないよ」
「とりあえずマウンドたてよ。受けっから」
蒼はおおきく振りかぶって、全身の力を込めてミットにボールを放った。
パァンッ
「...」
ただのストレートだ。ストレートだけど。
「急速伸びてねぇ?」
「よくわかったね!実は筋トレしたりリリースポイントとかフォーム改造したりして急速アップに勤しんでたのよ」
それにしたって、今まで120ちょいくらいあったのが125は余裕で超えてただろう。コイツ、いつのまにそんな鍛えてたんだ。
いきなり練習着を脱ぎ出しアンダーの姿になる。
おいおい、なにしよーってんだよ。
「見て、お腹」
よくみると、うっすら腹筋が割れてるのがわかる。
「お前、走ったり地獄坂やったりはしてたけど、筋トレなんかやる時間なかったろ。いつのまにそんな鍛えたんだ」
「家にトレーニングマシン置いてもらってそれで鍛えてた」
は...家にトレーニングマシン?親が許可したのか?いくらくらいするんだ?どんなトレーニングしたんだ?
聞きたいことが山ほどあるけど、またひとつ、こいつの努力を目の当たりにした。
「上半身だけじゃないよ、下半身も鍛えた。一番大きいのはフォーム改造だけど。家でシャドウでやってたんだよね」
「そんな、コーチもつけないでやって大丈夫なのかよ」
「無理はしてないからね。許してくれるでしょ」
オレだったら怒鳴り散らすけどな...。
「にしても、130近くはでてただろ。純粋にすげーよ」
「ふふ!これでより練習に貢献できるね!」
「みんな驚くだろうな。見物だわ」
さて、いったんマネジの仕事に戻るね、と言って蒼は去っていった。
あいつの努力が報われるように俺らも強くなんなきゃいけねぇ。みんなどう思うだろうか。蒼の努力に感化されるといいんだが。
「次、バッピねー」
カントクの声で蒼も参加する。
「コースケ、いくよー」
ビュンッ
「?!」
ビュンッ
カキンッ
「待て待て、蒼、急速あがってねぇ?!」
「えっ」と周りも困惑する。
「ふふーん、新・一ノ瀬蒼爆誕よ!」
振りかぶって、投げるッ
ビュンッ
周りも蒼の変化に気づく。
「次俺ー!俺受けたい!」
ユーイチローが目をキラキラさせながらやってきた。
「おー、受けた方がいいぞ」
「蒼、頼むぞー!」
「はいよー!!」
クンッ
ビュンッ
ブンッ
「あー空ぶった!にしても綺麗な回転だなぁ!もういっちょー!」
ビュンッ
カキーーーン!
さすがにユウはすぐ対応してきたか。
ビュンッ
カキーーーン!
「いいボールだなー!」
「いい練習になるでしょ?」
「そだな!さぁもっとこい!」
しばらくバッピを続けて、素振りをして、今日のメニューはおわった。
「蒼ちゃん、130近くでるようになったんだって?」
カントクも目をキラキラさせながらきゅっと手を握ってきた。
「ですよ!練習相手になると思って!」
「〜〜〜ッ!!!ありがとう!ホント頼もしいわ!!」
「みんなの役に立てたら嬉しいです!」
「絶対みんなのためになってるよ!間違いなく!」
カントクの言う通りだ。並の男子と同等まで投げられるのだから。
「わたしが男だったらレンと競い合ってたのにな!」
突然話を振られるレンはビクッとして口をもごもごさせていた。
「あはは!冗談だよ!レンがエースだよ!」
エースだよ!の声に顔を真っ赤にするレン。
蒼の人たらしはホント治んねぇな...
素振りを終えて、帰宅時間。
「タカヤ!帰ろー!」
今日もコイツは元気だなあ...なんて思いながら一緒に自転車を押して帰る。
「急速あげたのはスゲーけど、あんま無理すんなよ。怪我したら終わりだぞ」
「心配ありがとう。怪我はほんとに気をつけないといけないね」
「だから、誰も見てないとこであんま練習するな」
「ははっ、タカヤは過保護だなぁ。レンにも同じこと言ってるでしょ?」
「たりめーだろ。新入生入るまであいつが1人で背負わなきゃいけねーんだ。怪我されちゃ困るだろ」
「タカヤはやさしいね」
「んなことねーよ。ふつーだふつー」
「タカヤのふつーはレベルが高いよ」
「そうか?自覚ねーわ」
「そういうところがいいのよねぇ」
ゆるゆると話していると家についてしまった。
「じゃあまた明日学校でね」
「おー、また明日な」
今日も今日とて蒼の努力を見れたわけで。
あいつは目指してるもんがオレらと少し違うから、オレらに合わせてくれるのはかなり負担をかけていると思う。
どーすりゃあいつは報われるんだろう。
そんなことを考えながら帰路に着いた。