運命の人となら
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4:00
家庭科室に入り、朝食を作る。
今日のメニューは焼き鮭とサラダとお味噌汁、小松菜とベーコンの炒め物、ヨーグルトである。
こういう仕事を1人でやるのは大変だ。マネジもう1人ほしいなぁ...。時期も時期だし、新入生入るまでは我慢かな。
調理から1時間ほど経ったころ、家庭科室の扉を開ける音がした。振り返るとそこにはモトキが。
「おはよ...早起きだね」
「おう!ランニング行くついでに見に来た!」
「朝から自主練?偉いね」
「まールーティンだな。蒼も朝早くからありがとな」
「モトキもお礼が言えるんだね」
「俺のことなんだと思ってんだよ!いつも感謝してるぞ。というわけで、」
感謝のハグ!と言って抱きつかれた。
正直調理中のソレは迷惑である。
「火の近くで抱きつかないで、危ないよ」
「んー、もう少し」
そう言って今度はいとも簡単に唇を奪われた。
「...」
「ふぅ!充電完了!走ってくるわ!」
急に来たかと思えば、嵐のように去っていくわたしの彼氏。
わたしはモトキの彼女としてうまくやれているのだろうか。
モトキにはもっとふさわしい人がいるんじゃないだろうか。
なんだか考え込んじゃって、不安をかき消すかのように料理に集中した。
6:30
「はらへったー」
「メシー!」
「きょうもうまそー!」
1年生が入ってきたあと、モトキと秋丸さんも来た。何か話していたのかな。
「みんな食うぞーいただきまーす」
「「いただきます!!!」」
ガツガツもぐもぐと、寝起きとは思えない勢いでごはんたちが消えてゆく。
「一ノ瀬、おかわりあるー?」
「あるよ、でも練習に支障がないようにね」
「一ノ瀬ー俺もおかわりー」
1年生たちは食べざかりだ。多めに炊いたごはんはみるみるうちになくなっていった。
「食ったらグラウンド集合してアップ、そのあとキャッチボールからな!」
「「はいっ!!!!!」」
みんなは今日も、元気いっぱいだ。
モトキと秋丸さんは別メニュー。
「モトキ」
「どした?」
「わたし、彼女としてうまくやれてる?」
「ぶほっ」
モトキが飲みかけのドリンクを吹いてしまった。
「あ、ごめん、飲んでるときに」
「急にどうしたんだよ。うまくやれてなかったらお互い続いてないだろ?」
「そっか...そうか。ごめん、練習行ってきていいよ」
「またなんかあったらちゃんと聞けよ!」
そう言ってモトキはブルペンへ向かった。
ボケーッとしていたら、監督から野球理論の本を手渡された。この間のバッティング指導が効いたみたいだ。もっと学んで活かしてほしいとのこと。家に帰ったら勉強してみよう。
こうして昼、夜も無事練習を見届け、みんなの夕飯を作って、後片付けをしてわたしは家に帰った。
さっそく、監督に渡された本に目を通す。
「...」
考えてみれば、モトキと1年生が野球できるのはあと1年を切っている。わたしが3年生になる頃にはモトキは学校に居ない。
なんだか朝の不安がまた蘇ってきた。
どうしよう。モトキに電話してみようかな。
スマホを手にとって、しばらく画面を眺める。
ふぅ、と一呼吸おいてモトキに電話をかけた。
Prrrrrrr....
「おー蒼、どしたー?」
「...声が聞きたくなって」
「珍しいな、蒼からそんなこと言うなんて」
「なんか不安で...」
「...朝もそうだったけど、大丈夫か?今日一日上の空って感じだったぞ」
「わかんない...ぐすっ」
「泣いてんのか?」
「ぐすっ...わかんないけどなんか、モトキがどっか遠くに行っちゃう気がして...」
「...蒼、今から蒼んち行くわ、待ってろ」
「いや、いいよ。悪いよ」
「近いから大丈夫だ。お前が変になってるほうが俺は気になる」
「...ありがとう。じゃあ、待ってる」
10分ほどして、モトキが家にやってきた。
部屋にあがってもらう。
瞬間、モトキに抱きしめられた。
「どーしたんだよ、一体」
「なんか、急に寂しくなって...ぐす」
モトキと離れ離れになったらどうしようかって...
「らしくねーな。なんかきっかけとかあったのか?」
「わたしが3年になる頃にはモトキはいないから...それで...モトキいなくなっちゃうんだなって...」
「そんなこと考えてたのか」
モトキはわたしを抱きしめたまま口を開く。
「俺はプロになるために野球やってる。プロになったら埼玉からも離れることになると思う。でも、蒼と離れる気なんて全然、考えたこともねーよ。」
蒼、と名前を呼んで目と目を合わせるモトキ。
「蒼が高校卒業したら、一緒に暮らそう」
「一緒に暮らす...?」
「そう、同棲しようぜ。俺は真剣に言ってるぞ」
「ほんと?一緒にいられるの?」
「おう、約束する。指切りしようぜ!」
そう言ってモトキは小指を差し出した。
わたしもそれに応える。
「ゆーびきりげんまん嘘ついたら針千本のーます、指切った!」
ニカッと笑って、再び抱きしめてくれた。
「蒼との同棲、楽しみだなー!」
「...ちょっと不安とれたかも」
「ほんとか?!良かった!でもあんまり無理すんなよ!蒼は考え込むと悩んじゃうタイプなんだな!」
確かにモトキの言う通りだ。考えすぎていたのかもしれない。でも、それほど高校野球人生とはあっという間なのだ。
「一日一日がすぎていく度に、モトキたちと一緒にいる時間も減っていくんだなって思ったら、だんだん良くない方向に悩んでた...」
「俺から蒼と離れようということはない!安心してくれ!早く結婚したいくらいだ!」
「結婚は...したいけどまだ早すぎるよ」
「はは!そうだよな!でもそれくらい蒼を離したくないってことだ!わかるか?」
「伝わったよ。なんか、元気になったかも」
「よし!ほんとはこのまま一緒に寝たいくらいだけど、怒られっから帰るな!」
「うん...来てくれてありがとう」
今度は私の方からぎゅっと抱きしめた。
「...なんかレアな蒼を見れたな。また何かあったらすぐ言えよ」
「うん。ちゃんと言うよ」
「じゃあまた明日な!」
そうしてモトキを玄関から見送った。
なんか今日のわたしは、いつものわたしと違った。自分でもわからないくらい悲壮感に浸っていた。モトキに迷惑かけたな。
ありがとうってLINEしとこ。
家庭科室に入り、朝食を作る。
今日のメニューは焼き鮭とサラダとお味噌汁、小松菜とベーコンの炒め物、ヨーグルトである。
こういう仕事を1人でやるのは大変だ。マネジもう1人ほしいなぁ...。時期も時期だし、新入生入るまでは我慢かな。
調理から1時間ほど経ったころ、家庭科室の扉を開ける音がした。振り返るとそこにはモトキが。
「おはよ...早起きだね」
「おう!ランニング行くついでに見に来た!」
「朝から自主練?偉いね」
「まールーティンだな。蒼も朝早くからありがとな」
「モトキもお礼が言えるんだね」
「俺のことなんだと思ってんだよ!いつも感謝してるぞ。というわけで、」
感謝のハグ!と言って抱きつかれた。
正直調理中のソレは迷惑である。
「火の近くで抱きつかないで、危ないよ」
「んー、もう少し」
そう言って今度はいとも簡単に唇を奪われた。
「...」
「ふぅ!充電完了!走ってくるわ!」
急に来たかと思えば、嵐のように去っていくわたしの彼氏。
わたしはモトキの彼女としてうまくやれているのだろうか。
モトキにはもっとふさわしい人がいるんじゃないだろうか。
なんだか考え込んじゃって、不安をかき消すかのように料理に集中した。
6:30
「はらへったー」
「メシー!」
「きょうもうまそー!」
1年生が入ってきたあと、モトキと秋丸さんも来た。何か話していたのかな。
「みんな食うぞーいただきまーす」
「「いただきます!!!」」
ガツガツもぐもぐと、寝起きとは思えない勢いでごはんたちが消えてゆく。
「一ノ瀬、おかわりあるー?」
「あるよ、でも練習に支障がないようにね」
「一ノ瀬ー俺もおかわりー」
1年生たちは食べざかりだ。多めに炊いたごはんはみるみるうちになくなっていった。
「食ったらグラウンド集合してアップ、そのあとキャッチボールからな!」
「「はいっ!!!!!」」
みんなは今日も、元気いっぱいだ。
モトキと秋丸さんは別メニュー。
「モトキ」
「どした?」
「わたし、彼女としてうまくやれてる?」
「ぶほっ」
モトキが飲みかけのドリンクを吹いてしまった。
「あ、ごめん、飲んでるときに」
「急にどうしたんだよ。うまくやれてなかったらお互い続いてないだろ?」
「そっか...そうか。ごめん、練習行ってきていいよ」
「またなんかあったらちゃんと聞けよ!」
そう言ってモトキはブルペンへ向かった。
ボケーッとしていたら、監督から野球理論の本を手渡された。この間のバッティング指導が効いたみたいだ。もっと学んで活かしてほしいとのこと。家に帰ったら勉強してみよう。
こうして昼、夜も無事練習を見届け、みんなの夕飯を作って、後片付けをしてわたしは家に帰った。
さっそく、監督に渡された本に目を通す。
「...」
考えてみれば、モトキと1年生が野球できるのはあと1年を切っている。わたしが3年生になる頃にはモトキは学校に居ない。
なんだか朝の不安がまた蘇ってきた。
どうしよう。モトキに電話してみようかな。
スマホを手にとって、しばらく画面を眺める。
ふぅ、と一呼吸おいてモトキに電話をかけた。
Prrrrrrr....
「おー蒼、どしたー?」
「...声が聞きたくなって」
「珍しいな、蒼からそんなこと言うなんて」
「なんか不安で...」
「...朝もそうだったけど、大丈夫か?今日一日上の空って感じだったぞ」
「わかんない...ぐすっ」
「泣いてんのか?」
「ぐすっ...わかんないけどなんか、モトキがどっか遠くに行っちゃう気がして...」
「...蒼、今から蒼んち行くわ、待ってろ」
「いや、いいよ。悪いよ」
「近いから大丈夫だ。お前が変になってるほうが俺は気になる」
「...ありがとう。じゃあ、待ってる」
10分ほどして、モトキが家にやってきた。
部屋にあがってもらう。
瞬間、モトキに抱きしめられた。
「どーしたんだよ、一体」
「なんか、急に寂しくなって...ぐす」
モトキと離れ離れになったらどうしようかって...
「らしくねーな。なんかきっかけとかあったのか?」
「わたしが3年になる頃にはモトキはいないから...それで...モトキいなくなっちゃうんだなって...」
「そんなこと考えてたのか」
モトキはわたしを抱きしめたまま口を開く。
「俺はプロになるために野球やってる。プロになったら埼玉からも離れることになると思う。でも、蒼と離れる気なんて全然、考えたこともねーよ。」
蒼、と名前を呼んで目と目を合わせるモトキ。
「蒼が高校卒業したら、一緒に暮らそう」
「一緒に暮らす...?」
「そう、同棲しようぜ。俺は真剣に言ってるぞ」
「ほんと?一緒にいられるの?」
「おう、約束する。指切りしようぜ!」
そう言ってモトキは小指を差し出した。
わたしもそれに応える。
「ゆーびきりげんまん嘘ついたら針千本のーます、指切った!」
ニカッと笑って、再び抱きしめてくれた。
「蒼との同棲、楽しみだなー!」
「...ちょっと不安とれたかも」
「ほんとか?!良かった!でもあんまり無理すんなよ!蒼は考え込むと悩んじゃうタイプなんだな!」
確かにモトキの言う通りだ。考えすぎていたのかもしれない。でも、それほど高校野球人生とはあっという間なのだ。
「一日一日がすぎていく度に、モトキたちと一緒にいる時間も減っていくんだなって思ったら、だんだん良くない方向に悩んでた...」
「俺から蒼と離れようということはない!安心してくれ!早く結婚したいくらいだ!」
「結婚は...したいけどまだ早すぎるよ」
「はは!そうだよな!でもそれくらい蒼を離したくないってことだ!わかるか?」
「伝わったよ。なんか、元気になったかも」
「よし!ほんとはこのまま一緒に寝たいくらいだけど、怒られっから帰るな!」
「うん...来てくれてありがとう」
今度は私の方からぎゅっと抱きしめた。
「...なんかレアな蒼を見れたな。また何かあったらすぐ言えよ」
「うん。ちゃんと言うよ」
「じゃあまた明日な!」
そうしてモトキを玄関から見送った。
なんか今日のわたしは、いつものわたしと違った。自分でもわからないくらい悲壮感に浸っていた。モトキに迷惑かけたな。
ありがとうってLINEしとこ。