運命の人となら
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今日も今日とて放課後は練習である。
キャプテンである榛名が指揮を執る。
「次トスバッティングな!秋丸はちょっとこい!」
2人でブルペンへ向かう。
わたしもついて行ってみる。
ビュッッッ
パシィンッッッ
「!!」
「?!...なんか榛名...球速くなってない?...」
「二球!」
ビュンッッッ
パシィンッッ!
「ちょっと、ちょっと榛名ストップ。急にどうしたの?」
「急じゃねーよ。蒼の親父さんに急速あげる指導してもらってたんだ」
「そんなすぐにできるものなの?!」
「早くて1週間でできるって言ってたよ」
「蒼、見てたのか」
「150近くはでてそうだねぇ...」
「そうだよね?!やっぱり速くなってるよね!
榛名、すごいじゃん!」
「つーか、お前もよく捕れたな」
その通りだ。150近くある球を初見で捕れる秋丸さんはやっぱりすごい。捕る力はあるから、あとは投げる力さえつけば立派なキャッチャーになれるはずだ。リードはモトキが投げたそうな球でサインをだしてるらしい。まぁ、今はそれで成立してるからいいかもしれない。
「秋丸さん、捕れたのは凄いです。練習の成果ですね」
「はぁー、ここのところ真面目にやってたからなぁ...」
「最近まで真面目にやってなかったのかよ!」
キレるモトキ。
「まぁまぁ、昔のこと掘り返しても意味ないし、今の秋丸さんを評価してあげよう」
「球、もっと速くなるかんな!捕れよ!」
「これ以上速くなったら1年の捕手とか捕れなくなるなぁ...榛名、念の為1年の捕手にも練習させていい?」
「おう、呼んでこい」
「と、言うわけで清水くん、モトキの球捕ってみて」
「俺がすか?!蒼さんさっき速くなったって言ってましたよね?!」
「俺が捕れたから、清水も捕れるよ」
「秋丸さんまで...わかりました...榛名さん!お願いします!」
「おう」
グッ
グインッ
ビュンッッッッ
ピッ
ボールがミットを弾く。
「と、捕れる気がしませんよ〜〜〜なんすか今の、150くらいでてませんか?」
「そうなんだよ。だから清水くんにも捕れるようになってほしいの」
「一ノ瀬、スパルタ〜!」
「秋丸くんに何かあったとき、頼れるのは清水くんだからね。期待してるよ!頑張れ!」
「ひぃい〜がんばりますぅうう〜」
「投げるぞ、二球!」
ビュンッ
ピッ
「三球!」
ビュンッ
ドコッ
「いってぇ...」
...
...
「十球!」
ビュンッ
パシッ
「な、何とかとれたァ」
「清水くんその調子!速いだけでコントロールはまだまだだから、受ける方は大変かもしれないけどやりがいはあると思うよ!」
その後も清水と秋丸で交代しながら球を受けた。
「もう今日は投げねー、終わりだ」
モトキも球数を気にして投げるのをやめた。
「トスバッティング行ってこい!」
「はいー」
「はい!ありがとうございました!」
「ロープ引きロープ引き...」
右手でロープ引きを始めたモトキ。
「ちゃんと続けてるんだね、偉いねぇ」
「これでケガしねーってんならやるしかないだろ」
「真面目なモトキ、好きだな」
「おう?聴き逃した、もっかい言ってくれ!」
「モトキは真面目で偉いねって」
「さっきとニュアンス変わっただろ!最初の方!蒼!もう1回!」
「はぁ...真面目なモトキ好きだよって言ったんだよ」
「ーーーッ。生きててよかったぁ!!!」
「大袈裟」
何でも頑張っちゃうもんね、と言いながらロープ引きを続けるモトキ。
でも確かに、モトキの練習に対する集中力はすごい。勉強もそれくらい頑張ってくれたらいいのだけれど。
「モトキ、そろそろ期末だけど勉強してる?」
「してない!赤点逃れればオーケー」
「どっから赤点逃れられる自信がでてくるの...勉強教えるから、しばらくウチに寄りな」
「まじ?!毎日蒼の家へ?」
「キャプテンが頭良くないって、印象良くないでしょ。全教科80点以上目標に勉強するよ。」
「蒼キビシー...」しゅんとするモトキ。
「目標達成したら、何でもひとつ言うこと聞いてあげる」
「なに?!それは名案だ!俺、勉強も頑張るよ!」
単純だなーと思いながらも、練習も勉強も頑張るというモトキは頼もしく思えた。
「あれ。でもさ、学年違うから教えるのとか無理じゃね?」
「わたし家で勉強するんだけど、もう2年の範囲まで進んでるよ」
ペカーーーーと蒼から後光がさす。
「さすが頭良い奴は違うな!」
練習と自主練が終わり、わたしの家へ向かう。
「いやー、蒼の家から学校から近くてまじ良かったな。寄りやすい」
「そうだね。忘れ物とかしたとき、こっそり寄ったりするよ」
「ははっ、蒼でも忘れ物とかするんだな」
「たまにだよ。」
徒歩5分でつくので、会話してたらあっという間に着いた。
「おじゃましまーす」
「誰もいないよ、今日は2人で飲みに行ってる」
「そうか。緊張が解けたわ」
「夕飯食べる?作るけど」
「食う!食いたい!蒼の手料理!」
「じゃ、そこ座って待ってて」
と、テーブルを指さしてモトキに座ってもらう。
「ひき肉とパプリカか...」
ナンプラーは...あった。
「ご飯は炊いてあるね。すぐ出来るから」
10分ほどして、モトキにお皿を出してもらって盛り付けする。
「はい。できたよ」
「おおお?これ何?」
「ガパオライスだよ、ナンプラー苦手かもしれないから少なめにした」
「なんだその呪文料理!」
「あと豆腐に納豆乗っけたから、それも食べな」
「バランス〜!さすが蒼、わかってるな!」
いただきまーす!と言って初めてのガパオライスを口にするモトキ。
「うめぇ!食べたことない味だ!」
「それは良かった。わたしも食べよ」
うん、我ながら上手く出来たと思う。
モリモリ食べるモトキ。
「モトキは苦手な教科ある?」
「そんなん全部だよ、全部」
「...勉強頑張ろうね」
デザートにイチゴもだして、たらふく食べたのでわたしの部屋に向かう。
「今日は数学からやろうかな」
1時間やったら休憩して、もう1時間やったら終わりね。集中力もたないから。
こうしてモトキの成績をあげる特訓が毎日行われた。
ーー期末テスト結果当日ーー
「蒼〜!」
放課後、モトキがダッシュで教室へやってきた。
「見て!これ!」
手にしていたのはテストの答案用紙。
「全部80点以上取れたぜ〜!!!」
「ほんとだ。モトキはやればできる子なんだよ」どれもギリギリだけど。
「俺こんなに点採ったの初めて!蒼のおかげだー!!」
頭をわしゃわしゃされる。わたしは犬か。
「何でもひとつ言うこと聞くって言ってたよな」
「言ったね。でも危ないことはダメだよ」
グッと身構える。なんだろう、変な要求じゃないといいけど。
「あんなー、俺、蒼とツーショットが撮りたい」
「??そんなことでいいの?」
「んでなー、笑ってる蒼と撮りたい」
あー、なるほど。それは確かに、
今までチャンスがなかったから...。
「でも、写真を撮るときどうやって蒼を笑かそーかずっと考えてたんだ...」
「なんだ、そんなこと。モトキ、スマホのカメラ開いて貸して」
「??」
よくわからないけど、カメラアプリを開いて蒼に渡す。
「ピースするよ。モトキも言う通りにしてね」
「お、おう」
「ーーーいちたすいちはー?」
「「に〜〜〜」」
パシャッ
「?!」
「はい、スマホ返す」
わけも分からずフォトフォルダを開くモトキ。
「!!!!蒼が!!笑ってる!!!」
こんな手があったなんてーーー!!!
とモトキが頭を抱えている。
「蒼!いちたすいちは?!」
「に」
「なんで真顔なんだよ!」
「でも、撮れてよかったね。願い叶ったよ」
「俺、蒼と笑顔で写真撮るのめっちゃ無理だと思ってた。それをいとも簡単に...」
「わたしにも、送ってよその写真」
「おう!俺は壁紙にする!」
「他の人に見せつけたりしないでね」
「笑顔の蒼を他のやつに見せるわけにはいかねー!惚れるから!!」
「大袈裟だなぁ...」
わたしも2人の写真撮ろ、といってモトキに近づく。
「さーん、にー、いーち」
ちゅ
カシャ
「!!!!」
蒼がモトキのほっぺたにキスをしている写真が撮られた。
顔を真っ赤にするモトキ。
「ふっ、人には見せられないな(恥ずかしくて)」
「そ、その写真俺にもくれーー!!!」
「わかったわかった、それより部活行くよ、急ごう」
「おー!今日はめちゃくちゃやる気あるぜー!」
モトキの要望が可愛らしいものだったのでホッと胸を撫で下ろす。大きい体して、考えることは子供みたいだなと思うと、くすりと笑みがこぼれた。
「蒼、今笑った?」
「気のせいだよ」
「ほんとかー?」
「ほんとほんと、1ミリも笑ってない」
なんてモトキをちゃかしながら、
2人で急いで部活に向かったーーー。
キャプテンである榛名が指揮を執る。
「次トスバッティングな!秋丸はちょっとこい!」
2人でブルペンへ向かう。
わたしもついて行ってみる。
ビュッッッ
パシィンッッッ
「!!」
「?!...なんか榛名...球速くなってない?...」
「二球!」
ビュンッッッ
パシィンッッ!
「ちょっと、ちょっと榛名ストップ。急にどうしたの?」
「急じゃねーよ。蒼の親父さんに急速あげる指導してもらってたんだ」
「そんなすぐにできるものなの?!」
「早くて1週間でできるって言ってたよ」
「蒼、見てたのか」
「150近くはでてそうだねぇ...」
「そうだよね?!やっぱり速くなってるよね!
榛名、すごいじゃん!」
「つーか、お前もよく捕れたな」
その通りだ。150近くある球を初見で捕れる秋丸さんはやっぱりすごい。捕る力はあるから、あとは投げる力さえつけば立派なキャッチャーになれるはずだ。リードはモトキが投げたそうな球でサインをだしてるらしい。まぁ、今はそれで成立してるからいいかもしれない。
「秋丸さん、捕れたのは凄いです。練習の成果ですね」
「はぁー、ここのところ真面目にやってたからなぁ...」
「最近まで真面目にやってなかったのかよ!」
キレるモトキ。
「まぁまぁ、昔のこと掘り返しても意味ないし、今の秋丸さんを評価してあげよう」
「球、もっと速くなるかんな!捕れよ!」
「これ以上速くなったら1年の捕手とか捕れなくなるなぁ...榛名、念の為1年の捕手にも練習させていい?」
「おう、呼んでこい」
「と、言うわけで清水くん、モトキの球捕ってみて」
「俺がすか?!蒼さんさっき速くなったって言ってましたよね?!」
「俺が捕れたから、清水も捕れるよ」
「秋丸さんまで...わかりました...榛名さん!お願いします!」
「おう」
グッ
グインッ
ビュンッッッッ
ピッ
ボールがミットを弾く。
「と、捕れる気がしませんよ〜〜〜なんすか今の、150くらいでてませんか?」
「そうなんだよ。だから清水くんにも捕れるようになってほしいの」
「一ノ瀬、スパルタ〜!」
「秋丸くんに何かあったとき、頼れるのは清水くんだからね。期待してるよ!頑張れ!」
「ひぃい〜がんばりますぅうう〜」
「投げるぞ、二球!」
ビュンッ
ピッ
「三球!」
ビュンッ
ドコッ
「いってぇ...」
...
...
「十球!」
ビュンッ
パシッ
「な、何とかとれたァ」
「清水くんその調子!速いだけでコントロールはまだまだだから、受ける方は大変かもしれないけどやりがいはあると思うよ!」
その後も清水と秋丸で交代しながら球を受けた。
「もう今日は投げねー、終わりだ」
モトキも球数を気にして投げるのをやめた。
「トスバッティング行ってこい!」
「はいー」
「はい!ありがとうございました!」
「ロープ引きロープ引き...」
右手でロープ引きを始めたモトキ。
「ちゃんと続けてるんだね、偉いねぇ」
「これでケガしねーってんならやるしかないだろ」
「真面目なモトキ、好きだな」
「おう?聴き逃した、もっかい言ってくれ!」
「モトキは真面目で偉いねって」
「さっきとニュアンス変わっただろ!最初の方!蒼!もう1回!」
「はぁ...真面目なモトキ好きだよって言ったんだよ」
「ーーーッ。生きててよかったぁ!!!」
「大袈裟」
何でも頑張っちゃうもんね、と言いながらロープ引きを続けるモトキ。
でも確かに、モトキの練習に対する集中力はすごい。勉強もそれくらい頑張ってくれたらいいのだけれど。
「モトキ、そろそろ期末だけど勉強してる?」
「してない!赤点逃れればオーケー」
「どっから赤点逃れられる自信がでてくるの...勉強教えるから、しばらくウチに寄りな」
「まじ?!毎日蒼の家へ?」
「キャプテンが頭良くないって、印象良くないでしょ。全教科80点以上目標に勉強するよ。」
「蒼キビシー...」しゅんとするモトキ。
「目標達成したら、何でもひとつ言うこと聞いてあげる」
「なに?!それは名案だ!俺、勉強も頑張るよ!」
単純だなーと思いながらも、練習も勉強も頑張るというモトキは頼もしく思えた。
「あれ。でもさ、学年違うから教えるのとか無理じゃね?」
「わたし家で勉強するんだけど、もう2年の範囲まで進んでるよ」
ペカーーーーと蒼から後光がさす。
「さすが頭良い奴は違うな!」
練習と自主練が終わり、わたしの家へ向かう。
「いやー、蒼の家から学校から近くてまじ良かったな。寄りやすい」
「そうだね。忘れ物とかしたとき、こっそり寄ったりするよ」
「ははっ、蒼でも忘れ物とかするんだな」
「たまにだよ。」
徒歩5分でつくので、会話してたらあっという間に着いた。
「おじゃましまーす」
「誰もいないよ、今日は2人で飲みに行ってる」
「そうか。緊張が解けたわ」
「夕飯食べる?作るけど」
「食う!食いたい!蒼の手料理!」
「じゃ、そこ座って待ってて」
と、テーブルを指さしてモトキに座ってもらう。
「ひき肉とパプリカか...」
ナンプラーは...あった。
「ご飯は炊いてあるね。すぐ出来るから」
10分ほどして、モトキにお皿を出してもらって盛り付けする。
「はい。できたよ」
「おおお?これ何?」
「ガパオライスだよ、ナンプラー苦手かもしれないから少なめにした」
「なんだその呪文料理!」
「あと豆腐に納豆乗っけたから、それも食べな」
「バランス〜!さすが蒼、わかってるな!」
いただきまーす!と言って初めてのガパオライスを口にするモトキ。
「うめぇ!食べたことない味だ!」
「それは良かった。わたしも食べよ」
うん、我ながら上手く出来たと思う。
モリモリ食べるモトキ。
「モトキは苦手な教科ある?」
「そんなん全部だよ、全部」
「...勉強頑張ろうね」
デザートにイチゴもだして、たらふく食べたのでわたしの部屋に向かう。
「今日は数学からやろうかな」
1時間やったら休憩して、もう1時間やったら終わりね。集中力もたないから。
こうしてモトキの成績をあげる特訓が毎日行われた。
ーー期末テスト結果当日ーー
「蒼〜!」
放課後、モトキがダッシュで教室へやってきた。
「見て!これ!」
手にしていたのはテストの答案用紙。
「全部80点以上取れたぜ〜!!!」
「ほんとだ。モトキはやればできる子なんだよ」どれもギリギリだけど。
「俺こんなに点採ったの初めて!蒼のおかげだー!!」
頭をわしゃわしゃされる。わたしは犬か。
「何でもひとつ言うこと聞くって言ってたよな」
「言ったね。でも危ないことはダメだよ」
グッと身構える。なんだろう、変な要求じゃないといいけど。
「あんなー、俺、蒼とツーショットが撮りたい」
「??そんなことでいいの?」
「んでなー、笑ってる蒼と撮りたい」
あー、なるほど。それは確かに、
今までチャンスがなかったから...。
「でも、写真を撮るときどうやって蒼を笑かそーかずっと考えてたんだ...」
「なんだ、そんなこと。モトキ、スマホのカメラ開いて貸して」
「??」
よくわからないけど、カメラアプリを開いて蒼に渡す。
「ピースするよ。モトキも言う通りにしてね」
「お、おう」
「ーーーいちたすいちはー?」
「「に〜〜〜」」
パシャッ
「?!」
「はい、スマホ返す」
わけも分からずフォトフォルダを開くモトキ。
「!!!!蒼が!!笑ってる!!!」
こんな手があったなんてーーー!!!
とモトキが頭を抱えている。
「蒼!いちたすいちは?!」
「に」
「なんで真顔なんだよ!」
「でも、撮れてよかったね。願い叶ったよ」
「俺、蒼と笑顔で写真撮るのめっちゃ無理だと思ってた。それをいとも簡単に...」
「わたしにも、送ってよその写真」
「おう!俺は壁紙にする!」
「他の人に見せつけたりしないでね」
「笑顔の蒼を他のやつに見せるわけにはいかねー!惚れるから!!」
「大袈裟だなぁ...」
わたしも2人の写真撮ろ、といってモトキに近づく。
「さーん、にー、いーち」
ちゅ
カシャ
「!!!!」
蒼がモトキのほっぺたにキスをしている写真が撮られた。
顔を真っ赤にするモトキ。
「ふっ、人には見せられないな(恥ずかしくて)」
「そ、その写真俺にもくれーー!!!」
「わかったわかった、それより部活行くよ、急ごう」
「おー!今日はめちゃくちゃやる気あるぜー!」
モトキの要望が可愛らしいものだったのでホッと胸を撫で下ろす。大きい体して、考えることは子供みたいだなと思うと、くすりと笑みがこぼれた。
「蒼、今笑った?」
「気のせいだよ」
「ほんとかー?」
「ほんとほんと、1ミリも笑ってない」
なんてモトキをちゃかしながら、
2人で急いで部活に向かったーーー。