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2週目が終わり、小休憩をはさんですぐ3週目へ。
西浦イッチニー!イッチニー!イッチニー!
3周目ともなると、1年生がバテバテになっていた。
「乗れ!」
何人かの1年生が、2年生におんぶされながら帰ることに。もちろん走りながら。
西浦イッチニー!イッチニー!イッチニー!
「あはははは!きついー!!もう無理ー!」
「女神像が満面の笑みできついとかいってるぞ...」
と、梅原
「全然疲れてねぇな...」
と、梶山
「おつかれさまでしたー。10分休憩したら
今日の勝負は地獄坂のタイムアタックになります。1年生も今日から参加するとのことですー」
「何?!地獄坂?!やるしかないじゃない!」
「蒼は好きだなー、地獄坂」
「つーかさっき、キツくてもう無理って言ってたろ」
2年生がゲラゲラ笑ってる中、地獄坂という名前に恐れる1年生たち。
坂へ着くと、1年ズは何かを察した。
(あー...)
(ここが地獄坂かぁ...)
井原くんと武石くんは心の声が顔にでていた。
「毎日のおにぎりの具ですが今1年生は全員梅で2年生はイロイロです。2年生は毎日なにかで勝負して勝った人から順に好きな具を選べることになっています」
「そうなんすかァ?!」と武石くん。
「学年カーストかと思ってた...」と井原くん。
「今日はこの坂を登ったタイムで勝負するんだよ」
「あの、なんでマネの一ノ瀬さんもやるんすか?」と侑くんが聞いてきた。
「うん?みんなとやりたいからに決まってるじゃーん!」
パァァァと蒼の笑顔の眩しさに虜になる1年生ズ。
「タイムは自己申告制だから自分のタイム覚えといてね!5回やって合計だよ!」
5回...ときいて1年ズがズーンとする
「順位は学年ごとにする?」ユウトに聞いてみる
「上位が2年ばっかじゃ可哀想か?」
「いえ!全体でお願いします!」と侑くん。
「ポジション争いは学年関係なくやりますよね?おにぎりだけ学年考慮されたらおかしいじゃないすか!」
「あはは!そうだね!侑くんの言う通りだ!全体でやることにしよう!いいよね?ユウト」
「うん、そだね」
「浜田さんたちも参加しませんかー?」
「いや、俺らは応援してるよ!」
「女神像はこれもやんのか...タフすぎる」
「そっすかー!応援よろしくでーす!」
「今日は蒼より先に出発する!」
「あ!ユウずるい!わたしも行く!」
2人に続いて、全員が坂を登り始めた。
「あはははは!ハァーーーーー!今度こそ無理!もう無理!きついーーーー!!」
爆笑しながら坂を走って降りてきた蒼を見て、
「ぜったいまだやれそう...」
「梅原も思った?俺も思った...」
「梶山も梅原も一ノ瀬ちゃんのこと見習えっ」
「「それはおめーのほうだろっ」」
頭をチョップされる浜田さん。
「えー、何話してたんすか」
「蒼ちゃん...ふたりが蒼ちゃんのこと見習えってさ...」
「あはは、わたし見習ってたらアホ確定ですよ。わたし運動バカなんで」
「運動バカなの?そういやうち来る前は野球やってたんだってね」
「はい。高校野球に限界を感じたので大学で復帰する予定です。それまではマネやったり練習参加したりです」
「限界ってどういうこと?」
「うーん、うちが強豪だったのと、わたしがピッチャーやってる間の公式戦や地区大会は全部勝ったので、なんていうかまぁ、ちょっとつまんなくなっちゃって。引越しのタイミングでプレイヤーはやめました」
「はぁー。すごい決断だね。今楽しい?」
「楽しそうに見えませんか?」
「いや、めっちゃ楽しそうに坂走ってたね」
「そういうことですよ!」
((くっ...また女神像の笑顔...))
「梅原も梶山も蒼ちゃんの笑顔にやられちゃってるよ」
「あはは、どういう意味ですか!あ、みんな戻るみたいですね。行きましょう」
(すんなり話に入って来れる子だなー、コミュ力すごい)
なんてことを浜田は考えながら、蒼とお互いの裏事情を話しながらグラウンドに戻った。
時は夕暮れ。
志賀先生、花井くん、タカヤが抽選会から戻ってきた。
「おかえり!どうだった?」先に気づいたユウが声をかける。
「1回戦ないとこ引いた!2回戦からで川口南と志木工業の勝者!」
「うおーい!公式戦楽しみ!」
「楽しみだねー!」
「蒼も出れたらいいのになー」
「わたしが出られない分、ユウたちが頑張ってね!」
「おう!勝ちに行くぜ!」
「何日?」花井母が花井くんに尋ねる。
「12日」
「みなさーん有休使う日が決まりましたよ!」
「...よろしくお願いします...」
「親にお辞儀する花井くん、偉すぎ笑」
「なんだよー。そういや蒼んとこは試合見にこない...か。試合出るわけじゃないもんな」
「それもあるけど、仕事いそがしくてねー。合宿も手伝えなかったし、みんなの親に感謝だよー」
「大変だな...俺らその分頑張っから、応援よろしく頼むな!」
「任せて!って、ベンチに入れるマネジは記録員として1人しか入れないんだけどね。ちよちゃーん!」
「どうしたー?」ちよちゃんが走ってくる。
「公式戦の記録係、どうする?」
「そっか、1人しか入れないもんね...わたし、が出たいのもあるけど、ここはやっぱり経験がある蒼ちゃんがいいと思う」
「いいの?あとから入ったわたしで」
「むしろお願いしたい!みんなのことアドバイスも出来ると思うし、適役だと思う!」
「わかった。じゃあ、わたしがベンチに入るね。ということで花井くん、よろしく!」
「おう!」
「それじゃ、一旦既存の電気も消しますね」
「はい!」
スゥ、と辺りが真っ暗になった。
「阿部さん花井さんいいですかー!」
「はーい!」
さーん、にー、いーち
点灯ーー!!!
わああ!
「明るい!」と、カントク。
「いいですね!」とタカヤ父。
「ちょっと一塁側向き変えてみますね。
一番下少し下向けて!...うんオーケー!」
「どうでしょう」と、沼田さん。
「いいんじゃないですかね」
タカヤ父がカントクに確認する。
「はい!」
「ホームの後ろが暗いですけど気になるようでしたらスポットでお安く付けられますんで」
「ありがとうございました!」
「「した!!!」」
「さぁみんな、豚汁どうぞ〜」
「おにぎりもどうぞ〜」
「田島くん、泉くん、巣山くん、たらこ」
「ユウトとレンはしらす〜」
「沖くんシャケ」
「花井くんとタカヤは梅」
「1年生は全員梅です」
「「あざす!!!」」
「浜田さんたちもよかったらどうぞー、梅です」
「ありがと〜!梅大好き!」
「「いただきます!」」
「見ろ!たらこの色がわかる!」と巣山くんの鶴の一声でみんながおにぎりの具を見る。
「ホントだ!色が見えるとうまそうだ」 と、ユウ。
「明るいってすげぇ!」とコースケ。
「よかったなぁ。冬なんて5時で限界だったもんなぁ」感極まる浜田さん。
「保護者の域だな」苦笑いする梶山さん。
「一ノ瀬さんは走ったのにおにぎり選ばないんですか?」侑くんが聞いてきた。
「わたしは動くだけでじゅーぶん!それからモデルやってるから、食事には気をつけてるんだ」
おおおとザワつく1年ズ。
「はーおいしかった。ご馳走様でした。さぁそろそろ片付けて合宿お開きにしようか!」
「「はい!!!」」
各々のお母さんたちが食器を片付けて、志賀先生の講座を受けるとのこと。
「また後ほど!」
チームがまとまる。
「2年生合宿お疲れ様でした。去年と違って学校の合宿所を使えたので練習に集中できたと思います。明日は春休み最終日で休養日だね。
明後日から春大に向けてみっちりやるのでしっかり体休めること!」
「「ーーーはい!」」
「わたしからは以上です。で、蒼ちゃんどうぞ」
「はい!今までそれぞれが持ってるものを使っていたエナメルとウインブレですが、お揃いで西浦のものを新しく作ります。それと練習試合用に第2ユニフォームと移動時に着る ポロシャツも作ります」
武石、高山((そっか!なかったんか!))
侑(私服じゃ練習試合行きにくいもんな。かといってユニフォームで移動するのも変だし)
「LINEにそれぞれのデザイン案を上げたので確認してください!エナメルはリュックにしました。ABCとも型は同じです。刺繍の色を決めてください。ウインブレは模様の線の位置と色です。第2ユニは白ベースか黒ベースかですね。
アンケートも付けたので明日中に回答お願いします。明後日朝イチで投票数お知らせします」
千隼(テキパキすごい...)
「ちよちゃんバトンタッチ!」
「ところで1年生」
「「はい!」」
「入学式終わって教室に行ったらまず、自分が野球部員なこと、そしてマネージャーを募集していることをアピールしてください」
えっ?
「男女問わないので自分たちの学年のマネージャーを確保してください。部活の勧誘は初動が大事です。新オリでは遅い。自己紹介の時や隣前後の席の子などとにかく早く!マネージャーを勧誘してください!!!」
「「は、は、はいぃい!!」」
「以上です」
「それじゃあ明後日会いましょう!」
「「した!!!!」」
「明後日組替えか〜、なー、クラスってどうやって発表されるんすか?」
「クラコミにきたよな」
「おお」
梅原さんと梶山さんは7時にはメールが来てたと言う。
「そーいや昇降口にも貼ってあったよな」
「あーそうだった」
気づけばレンが大泣きしている。
「9組楽しかったもんな」
と浜田さんがフォローする。
「でも2年からは文系理系で分かれっからさ」と梅原さん。
「そうなんすか?!」驚くユウ。
「入学するとき芸術専攻と一緒にどっちか選んだでしょ」
「アレが関係してくんのか!俺理系って書いた!レンは?!」
「お、俺も...」
「男はほとんど理系じゃない?」
梶山さんが言うには、理系はだいたい1〜5組に集約されるそう。同じ部で固まりすぎないようにするけど、5クラスで誰かしらとは同じになれるんじゃない?とのこと。
「なるほど!そーかもっすね!」
レンがピクッと反応する。
「誰かとは一緒になれそうだな!」
「うん!!」
ちょっと元気になったみたいだ。
じゃあまたなー、と、浜田さんたちと別れる。
「俺来年は文系にするかも」
「?!」
突然のユウの言葉に驚くレン。
「大学は野球で行くけど、もし何かで推薦取れなかったら一般入試で行くことになる。
そんとき理系じゃ野球部入れないから文系で受験しなきゃなんない。
あと、埼大って理系も野球部入れるみたい。
だから埼大に入れる学力つけるか文系にするか迷ってんだ。
どっちが確実かなぁ。
お前だって大学で野球やるだろ?」
「...」
(大学、は、このチームじゃない。阿部くんだけじゃない。みんな、バラバラ。
どうにもできない、絶対、未来は来るんだ)
西浦イッチニー!イッチニー!イッチニー!
3周目ともなると、1年生がバテバテになっていた。
「乗れ!」
何人かの1年生が、2年生におんぶされながら帰ることに。もちろん走りながら。
西浦イッチニー!イッチニー!イッチニー!
「あはははは!きついー!!もう無理ー!」
「女神像が満面の笑みできついとかいってるぞ...」
と、梅原
「全然疲れてねぇな...」
と、梶山
「おつかれさまでしたー。10分休憩したら
今日の勝負は地獄坂のタイムアタックになります。1年生も今日から参加するとのことですー」
「何?!地獄坂?!やるしかないじゃない!」
「蒼は好きだなー、地獄坂」
「つーかさっき、キツくてもう無理って言ってたろ」
2年生がゲラゲラ笑ってる中、地獄坂という名前に恐れる1年生たち。
坂へ着くと、1年ズは何かを察した。
(あー...)
(ここが地獄坂かぁ...)
井原くんと武石くんは心の声が顔にでていた。
「毎日のおにぎりの具ですが今1年生は全員梅で2年生はイロイロです。2年生は毎日なにかで勝負して勝った人から順に好きな具を選べることになっています」
「そうなんすかァ?!」と武石くん。
「学年カーストかと思ってた...」と井原くん。
「今日はこの坂を登ったタイムで勝負するんだよ」
「あの、なんでマネの一ノ瀬さんもやるんすか?」と侑くんが聞いてきた。
「うん?みんなとやりたいからに決まってるじゃーん!」
パァァァと蒼の笑顔の眩しさに虜になる1年生ズ。
「タイムは自己申告制だから自分のタイム覚えといてね!5回やって合計だよ!」
5回...ときいて1年ズがズーンとする
「順位は学年ごとにする?」ユウトに聞いてみる
「上位が2年ばっかじゃ可哀想か?」
「いえ!全体でお願いします!」と侑くん。
「ポジション争いは学年関係なくやりますよね?おにぎりだけ学年考慮されたらおかしいじゃないすか!」
「あはは!そうだね!侑くんの言う通りだ!全体でやることにしよう!いいよね?ユウト」
「うん、そだね」
「浜田さんたちも参加しませんかー?」
「いや、俺らは応援してるよ!」
「女神像はこれもやんのか...タフすぎる」
「そっすかー!応援よろしくでーす!」
「今日は蒼より先に出発する!」
「あ!ユウずるい!わたしも行く!」
2人に続いて、全員が坂を登り始めた。
「あはははは!ハァーーーーー!今度こそ無理!もう無理!きついーーーー!!」
爆笑しながら坂を走って降りてきた蒼を見て、
「ぜったいまだやれそう...」
「梅原も思った?俺も思った...」
「梶山も梅原も一ノ瀬ちゃんのこと見習えっ」
「「それはおめーのほうだろっ」」
頭をチョップされる浜田さん。
「えー、何話してたんすか」
「蒼ちゃん...ふたりが蒼ちゃんのこと見習えってさ...」
「あはは、わたし見習ってたらアホ確定ですよ。わたし運動バカなんで」
「運動バカなの?そういやうち来る前は野球やってたんだってね」
「はい。高校野球に限界を感じたので大学で復帰する予定です。それまではマネやったり練習参加したりです」
「限界ってどういうこと?」
「うーん、うちが強豪だったのと、わたしがピッチャーやってる間の公式戦や地区大会は全部勝ったので、なんていうかまぁ、ちょっとつまんなくなっちゃって。引越しのタイミングでプレイヤーはやめました」
「はぁー。すごい決断だね。今楽しい?」
「楽しそうに見えませんか?」
「いや、めっちゃ楽しそうに坂走ってたね」
「そういうことですよ!」
((くっ...また女神像の笑顔...))
「梅原も梶山も蒼ちゃんの笑顔にやられちゃってるよ」
「あはは、どういう意味ですか!あ、みんな戻るみたいですね。行きましょう」
(すんなり話に入って来れる子だなー、コミュ力すごい)
なんてことを浜田は考えながら、蒼とお互いの裏事情を話しながらグラウンドに戻った。
時は夕暮れ。
志賀先生、花井くん、タカヤが抽選会から戻ってきた。
「おかえり!どうだった?」先に気づいたユウが声をかける。
「1回戦ないとこ引いた!2回戦からで川口南と志木工業の勝者!」
「うおーい!公式戦楽しみ!」
「楽しみだねー!」
「蒼も出れたらいいのになー」
「わたしが出られない分、ユウたちが頑張ってね!」
「おう!勝ちに行くぜ!」
「何日?」花井母が花井くんに尋ねる。
「12日」
「みなさーん有休使う日が決まりましたよ!」
「...よろしくお願いします...」
「親にお辞儀する花井くん、偉すぎ笑」
「なんだよー。そういや蒼んとこは試合見にこない...か。試合出るわけじゃないもんな」
「それもあるけど、仕事いそがしくてねー。合宿も手伝えなかったし、みんなの親に感謝だよー」
「大変だな...俺らその分頑張っから、応援よろしく頼むな!」
「任せて!って、ベンチに入れるマネジは記録員として1人しか入れないんだけどね。ちよちゃーん!」
「どうしたー?」ちよちゃんが走ってくる。
「公式戦の記録係、どうする?」
「そっか、1人しか入れないもんね...わたし、が出たいのもあるけど、ここはやっぱり経験がある蒼ちゃんがいいと思う」
「いいの?あとから入ったわたしで」
「むしろお願いしたい!みんなのことアドバイスも出来ると思うし、適役だと思う!」
「わかった。じゃあ、わたしがベンチに入るね。ということで花井くん、よろしく!」
「おう!」
「それじゃ、一旦既存の電気も消しますね」
「はい!」
スゥ、と辺りが真っ暗になった。
「阿部さん花井さんいいですかー!」
「はーい!」
さーん、にー、いーち
点灯ーー!!!
わああ!
「明るい!」と、カントク。
「いいですね!」とタカヤ父。
「ちょっと一塁側向き変えてみますね。
一番下少し下向けて!...うんオーケー!」
「どうでしょう」と、沼田さん。
「いいんじゃないですかね」
タカヤ父がカントクに確認する。
「はい!」
「ホームの後ろが暗いですけど気になるようでしたらスポットでお安く付けられますんで」
「ありがとうございました!」
「「した!!!」」
「さぁみんな、豚汁どうぞ〜」
「おにぎりもどうぞ〜」
「田島くん、泉くん、巣山くん、たらこ」
「ユウトとレンはしらす〜」
「沖くんシャケ」
「花井くんとタカヤは梅」
「1年生は全員梅です」
「「あざす!!!」」
「浜田さんたちもよかったらどうぞー、梅です」
「ありがと〜!梅大好き!」
「「いただきます!」」
「見ろ!たらこの色がわかる!」と巣山くんの鶴の一声でみんながおにぎりの具を見る。
「ホントだ!色が見えるとうまそうだ」 と、ユウ。
「明るいってすげぇ!」とコースケ。
「よかったなぁ。冬なんて5時で限界だったもんなぁ」感極まる浜田さん。
「保護者の域だな」苦笑いする梶山さん。
「一ノ瀬さんは走ったのにおにぎり選ばないんですか?」侑くんが聞いてきた。
「わたしは動くだけでじゅーぶん!それからモデルやってるから、食事には気をつけてるんだ」
おおおとザワつく1年ズ。
「はーおいしかった。ご馳走様でした。さぁそろそろ片付けて合宿お開きにしようか!」
「「はい!!!」」
各々のお母さんたちが食器を片付けて、志賀先生の講座を受けるとのこと。
「また後ほど!」
チームがまとまる。
「2年生合宿お疲れ様でした。去年と違って学校の合宿所を使えたので練習に集中できたと思います。明日は春休み最終日で休養日だね。
明後日から春大に向けてみっちりやるのでしっかり体休めること!」
「「ーーーはい!」」
「わたしからは以上です。で、蒼ちゃんどうぞ」
「はい!今までそれぞれが持ってるものを使っていたエナメルとウインブレですが、お揃いで西浦のものを新しく作ります。それと練習試合用に第2ユニフォームと移動時に着る ポロシャツも作ります」
武石、高山((そっか!なかったんか!))
侑(私服じゃ練習試合行きにくいもんな。かといってユニフォームで移動するのも変だし)
「LINEにそれぞれのデザイン案を上げたので確認してください!エナメルはリュックにしました。ABCとも型は同じです。刺繍の色を決めてください。ウインブレは模様の線の位置と色です。第2ユニは白ベースか黒ベースかですね。
アンケートも付けたので明日中に回答お願いします。明後日朝イチで投票数お知らせします」
千隼(テキパキすごい...)
「ちよちゃんバトンタッチ!」
「ところで1年生」
「「はい!」」
「入学式終わって教室に行ったらまず、自分が野球部員なこと、そしてマネージャーを募集していることをアピールしてください」
えっ?
「男女問わないので自分たちの学年のマネージャーを確保してください。部活の勧誘は初動が大事です。新オリでは遅い。自己紹介の時や隣前後の席の子などとにかく早く!マネージャーを勧誘してください!!!」
「「は、は、はいぃい!!」」
「以上です」
「それじゃあ明後日会いましょう!」
「「した!!!!」」
「明後日組替えか〜、なー、クラスってどうやって発表されるんすか?」
「クラコミにきたよな」
「おお」
梅原さんと梶山さんは7時にはメールが来てたと言う。
「そーいや昇降口にも貼ってあったよな」
「あーそうだった」
気づけばレンが大泣きしている。
「9組楽しかったもんな」
と浜田さんがフォローする。
「でも2年からは文系理系で分かれっからさ」と梅原さん。
「そうなんすか?!」驚くユウ。
「入学するとき芸術専攻と一緒にどっちか選んだでしょ」
「アレが関係してくんのか!俺理系って書いた!レンは?!」
「お、俺も...」
「男はほとんど理系じゃない?」
梶山さんが言うには、理系はだいたい1〜5組に集約されるそう。同じ部で固まりすぎないようにするけど、5クラスで誰かしらとは同じになれるんじゃない?とのこと。
「なるほど!そーかもっすね!」
レンがピクッと反応する。
「誰かとは一緒になれそうだな!」
「うん!!」
ちょっと元気になったみたいだ。
じゃあまたなー、と、浜田さんたちと別れる。
「俺来年は文系にするかも」
「?!」
突然のユウの言葉に驚くレン。
「大学は野球で行くけど、もし何かで推薦取れなかったら一般入試で行くことになる。
そんとき理系じゃ野球部入れないから文系で受験しなきゃなんない。
あと、埼大って理系も野球部入れるみたい。
だから埼大に入れる学力つけるか文系にするか迷ってんだ。
どっちが確実かなぁ。
お前だって大学で野球やるだろ?」
「...」
(大学、は、このチームじゃない。阿部くんだけじゃない。みんな、バラバラ。
どうにもできない、絶対、未来は来るんだ)