銀ちゃんが好きな女の子
お礼画面(超短編小説)
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☆牛乳シリーズ第3部後想定のお話なのでふたりは経験済です
☆ほんのり微裏程度の下ネタ有り、苦手な方はお戻りください
【いいふうふの日】
寒気と怠さと節々の痛み。
冬に夜通し飲み歩いたツケで熱が出た。神楽は白い目で「いい大人が情けないアル」と言って早々に避難した。入れ違うようにやってきた***が、布団に横たわる銀時に声を掛けた。
「銀ちゃん大丈夫ですか!?風邪ひいたって新八くんから電話がきて……えっ、38度!?大変!!」
両手に持つ大きな買い物袋、から飛び出す長ネギ、を放り出して慌てる顔、その全てが愛らしい。薬や氷嚢を持って小動物のようにちょこまかと動く。銀髪をよけて額に手のひらを当てた***は「熱いです」と心配そうに眉を下げた。銀時は思わず力ない笑いを漏らした。
「……ったりめーだろ、熱があんだから」
「そうだよね……たくさん寝て、いっぱい汗をかいて熱を下げましょう。お粥作るから台所借りるね。何かあったら呼んでください。私、すぐ来るから、ね?」
そう言って***は柔らかく微笑むと、銀時の頭をぽんぽんと撫でた。
そうコレコレ。銀さんが求めてたのはコレです。思いやりっつーの?もしくは労わり?それか甘やかし?
病に臥せった時はひと恋しくなるものだ。そんな時は好きな女に隣にいてほしい。台所へ向かうエプロン姿の背中を見つめて、銀時はそう思った。
見慣れてるはずなのに、今日はやけに人妻っぽい色気がある。高熱でそんな元気はないはずなのに、じっと***を見ていたらおかしな感情が湧きおこった。
殊勝な恋人の存在を喜ぶ?有難がる?
いや違う、これは……
「……ムラムラする」
そう呟いた直後、銀時は深い眠りに落ちた。
夜に目覚めたら熱はいくらか下がっていた。布団にむくっと起き上がると、居間のテレビから「今日、11月22日は良い夫婦の日です」というアナウンサーの声が聞こえてきた。
「銀ちゃん、熱、すこし下がりましたね。顔色も朝よりだいぶ良くなったし……どうします?お粥食べますか?卵の入ったやつだけど」
「おー、食う食う。そーいや昨日の夜飯からなんも食ってねーから、腹減ったわ」
枕元にやってきた***が、れんげですくった粥をふぅっと吹いて冷まし、銀時の口元に運んだ。温かい卵粥をごくん、と飲み込みながら銀時は***を眺めた。粥を冷ますためにふぅっとすぼまった桃色の唇や、じっと見つめてくる瞳ばかりが気になって、正直味が分からない。
———なんつーか……めっさキスしてー。なんならその先もごっさしてぇー……
だが風邪をうつしてはいけないとぐっと耐える。
そんな銀時の気持ちも知らずに、***はふぅふぅと冷ました粥を差し出しながら、微笑みと一緒にふやけそうな声を出した。
「ねぇ銀ちゃん、今日は良いふぅふぅの日ですねぇ……なぁーんちゃって!あはは、変なオヤジギャグ言っちゃいました!」
「ふぐっ……!」
なんだソレ。なんだその可愛いのは。
あやうく米を吹き出しかけた。へへへと照れ笑いする顔を見たら、下がったはずの体温が急上昇した。首をかしげて「銀ちゃん?」と呼ばれたら、理性が吹き飛んだ。
銀時は***から茶碗と匙を取り上げて、それをぽいっと放り出した。えっ!?と驚いている***をあっと言う間に布団に組み敷く。ぽかんとした顔を見下ろして、馬乗りになった銀時は寝巻のシャツを脱ぎすてた。
「うわぁぁぁ!銀ちゃん、なんで脱ぐの!?」
「なぁ知ってるか、***ー……人間もしょせん動物だから、弱った時ほど生存本能が高まって性欲が増すって。こちとらお前が来てからずーっとムラムラしてっから、一緒に汗かいて熱下げんの手伝ってくんね?ふーふーどころかひーひー言わせてやっからさぁ」
「ひっ!?ぎ、銀ちゃ、ちょっ、まっ……!!」
深い口づけで熱っぽい舌をこれでもかと絡めた。粥の味が分からなくても、***の唇がめっぽう甘いのはよく分かった。抵抗をねじ伏せ、エプロンと着物をたくし上げる。ぺろっと裾がめくれて***の白くてふわふわした太ももが露わになった瞬間、身体の奥でカッと情欲の火が燃え上がった。
最初のうち***は銀時の身体を気づかって、不安そうに「銀ちゃんダメだよ」と言っていた。しかし、しばらくすると怒った声で「やめて」と言うようになり、さらに経つと涙まじりの「もうイヤ」になった。
そして最後には、言葉にならない悲鳴のような声を上げて、細い腕で必死に銀時の首にしがみついてきた。
ことが済んで、満足げに布団に倒れこむ。いつまでも荒い息が収まらず、セックスの疲労だけでない倦怠感に包まれる。背筋に走る悪寒で熱がまた上がったのが分かった。ぜぇぜぇと苦しそうに寝込んだ銀時を、着物が乱れたままの***が見下ろして、真っ赤な顔で叫んだ。
「~~~っも、もう銀ちゃんなんて知らない!!この変態エロ天パの馬鹿ァァァ!!!」
高熱を出す銀時より、***の顔の方が赤い。それがおかしくて朦朧とする意識のなか銀時は「ははっ」と力なく笑った。
反省はするが後悔はしない。良い夫婦の日なんて関係ない。病める時も健やかな時も、求めてやまないのはいつだって、愛おしい人。
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【2020-1122記念】いいふうふの日
2020-11-22
☆ほんのり微裏程度の下ネタ有り、苦手な方はお戻りください
【いいふうふの日】
寒気と怠さと節々の痛み。
冬に夜通し飲み歩いたツケで熱が出た。神楽は白い目で「いい大人が情けないアル」と言って早々に避難した。入れ違うようにやってきた***が、布団に横たわる銀時に声を掛けた。
「銀ちゃん大丈夫ですか!?風邪ひいたって新八くんから電話がきて……えっ、38度!?大変!!」
両手に持つ大きな買い物袋、から飛び出す長ネギ、を放り出して慌てる顔、その全てが愛らしい。薬や氷嚢を持って小動物のようにちょこまかと動く。銀髪をよけて額に手のひらを当てた***は「熱いです」と心配そうに眉を下げた。銀時は思わず力ない笑いを漏らした。
「……ったりめーだろ、熱があんだから」
「そうだよね……たくさん寝て、いっぱい汗をかいて熱を下げましょう。お粥作るから台所借りるね。何かあったら呼んでください。私、すぐ来るから、ね?」
そう言って***は柔らかく微笑むと、銀時の頭をぽんぽんと撫でた。
そうコレコレ。銀さんが求めてたのはコレです。思いやりっつーの?もしくは労わり?それか甘やかし?
病に臥せった時はひと恋しくなるものだ。そんな時は好きな女に隣にいてほしい。台所へ向かうエプロン姿の背中を見つめて、銀時はそう思った。
見慣れてるはずなのに、今日はやけに人妻っぽい色気がある。高熱でそんな元気はないはずなのに、じっと***を見ていたらおかしな感情が湧きおこった。
殊勝な恋人の存在を喜ぶ?有難がる?
いや違う、これは……
「……ムラムラする」
そう呟いた直後、銀時は深い眠りに落ちた。
夜に目覚めたら熱はいくらか下がっていた。布団にむくっと起き上がると、居間のテレビから「今日、11月22日は良い夫婦の日です」というアナウンサーの声が聞こえてきた。
「銀ちゃん、熱、すこし下がりましたね。顔色も朝よりだいぶ良くなったし……どうします?お粥食べますか?卵の入ったやつだけど」
「おー、食う食う。そーいや昨日の夜飯からなんも食ってねーから、腹減ったわ」
枕元にやってきた***が、れんげですくった粥をふぅっと吹いて冷まし、銀時の口元に運んだ。温かい卵粥をごくん、と飲み込みながら銀時は***を眺めた。粥を冷ますためにふぅっとすぼまった桃色の唇や、じっと見つめてくる瞳ばかりが気になって、正直味が分からない。
———なんつーか……めっさキスしてー。なんならその先もごっさしてぇー……
だが風邪をうつしてはいけないとぐっと耐える。
そんな銀時の気持ちも知らずに、***はふぅふぅと冷ました粥を差し出しながら、微笑みと一緒にふやけそうな声を出した。
「ねぇ銀ちゃん、今日は良いふぅふぅの日ですねぇ……なぁーんちゃって!あはは、変なオヤジギャグ言っちゃいました!」
「ふぐっ……!」
なんだソレ。なんだその可愛いのは。
あやうく米を吹き出しかけた。へへへと照れ笑いする顔を見たら、下がったはずの体温が急上昇した。首をかしげて「銀ちゃん?」と呼ばれたら、理性が吹き飛んだ。
銀時は***から茶碗と匙を取り上げて、それをぽいっと放り出した。えっ!?と驚いている***をあっと言う間に布団に組み敷く。ぽかんとした顔を見下ろして、馬乗りになった銀時は寝巻のシャツを脱ぎすてた。
「うわぁぁぁ!銀ちゃん、なんで脱ぐの!?」
「なぁ知ってるか、***ー……人間もしょせん動物だから、弱った時ほど生存本能が高まって性欲が増すって。こちとらお前が来てからずーっとムラムラしてっから、一緒に汗かいて熱下げんの手伝ってくんね?ふーふーどころかひーひー言わせてやっからさぁ」
「ひっ!?ぎ、銀ちゃ、ちょっ、まっ……!!」
深い口づけで熱っぽい舌をこれでもかと絡めた。粥の味が分からなくても、***の唇がめっぽう甘いのはよく分かった。抵抗をねじ伏せ、エプロンと着物をたくし上げる。ぺろっと裾がめくれて***の白くてふわふわした太ももが露わになった瞬間、身体の奥でカッと情欲の火が燃え上がった。
最初のうち***は銀時の身体を気づかって、不安そうに「銀ちゃんダメだよ」と言っていた。しかし、しばらくすると怒った声で「やめて」と言うようになり、さらに経つと涙まじりの「もうイヤ」になった。
そして最後には、言葉にならない悲鳴のような声を上げて、細い腕で必死に銀時の首にしがみついてきた。
ことが済んで、満足げに布団に倒れこむ。いつまでも荒い息が収まらず、セックスの疲労だけでない倦怠感に包まれる。背筋に走る悪寒で熱がまた上がったのが分かった。ぜぇぜぇと苦しそうに寝込んだ銀時を、着物が乱れたままの***が見下ろして、真っ赤な顔で叫んだ。
「~~~っも、もう銀ちゃんなんて知らない!!この変態エロ天パの馬鹿ァァァ!!!」
高熱を出す銀時より、***の顔の方が赤い。それがおかしくて朦朧とする意識のなか銀時は「ははっ」と力なく笑った。
反省はするが後悔はしない。良い夫婦の日なんて関係ない。病める時も健やかな時も、求めてやまないのはいつだって、愛おしい人。
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【2020-1122記念】いいふうふの日
2020-11-22