銀ちゃんの愛する女の子
おいしい牛乳(恋人)
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【(40)いとおしさ】
汗ばんだ身体がひどく火照って息苦しい。ひと回り以上大きい銀時の腕に、***はすっぽりと包まれていた。
ひざ裏をつかんで片脚を持ち上げられた体勢に、これまでなら「やだ」とか「見ないで」と叫んだだろう。だけど、今はとても言えない。見上げるとすぐそこに、銀時のやけに神妙な顔があるから。普段の死んだ魚のような目とは別人みたいな、真剣なまなざしが少し怖い。
「………ぁ、っ、」
時間をかけて丁寧に愛撫された所は、すっかりとろけていた。自分でも触れたことのない秘密の場所を、銀時にしつこく撫でまわされて、挿れるために広げるという行為は気が狂いそうなほど恥ずかしかった。そこに舌を這わされて骨ばった指を入れられて、はしたなくよがってしまった。その快感を思い出すだけでお腹の奥がじわぁっと熱くなる。なのに、いざそこに杭のように硬いモノを銀時が押し付けた途端、***はサッと青ざめた。
「っ……ね、ねぇ、銀ちゃん」
「んー、なに?」
「な、なにって……、っっ!」
開かれた脚の間に、銀時が腰をずいっと進めた。濡れた秘部に熱い塊をこすりつける。うつむいた銀時は、名前を呼んでも目も合わせてくれない。今まさに入ろうとする場所ばかりを見て、手だけで***の頭を撫でた。
先端が蜜口に押しつけられて、先走りと愛液が混ざり合う。くちゅくちゅと卑猥な音に、***は耳を塞ぎたかった。反り返ったモノが割れ目をすべって往復する。ただそれだけで***は「あうぅ」と情けない声を上げた。恥ずかしさで気が遠のきかけた頃、銀時が腰を大きく揺すった。そして硬い先端が***のナカに、ぐにゅんっと割り込んできた。
「ぎっ、ぃッ!っぁあッ……!!」
「うぐッ、……はっ、」
ほぼ初めての挿入はやっぱり痛かった。十分濡れていても、めり込まれた内壁がこすれてひりひりした。
反射的に両手で口を覆って目をつむる。背中がシーツを滑ったが、先回りした銀時の手が***の肩を掴んでベッドに押さえつけた。
避妊具を纏わないソレはぬるついて、ヤケドしそうなほど熱い。数週間前の夜は薄いゴム膜に覆われて、こんなに熱くなかった。ただ硬い異物を入れられる感覚が強くて怖かった。やめて、と銀時を拒絶した記憶がよみがえって、***は不安に襲われた。
———うまく出来なかったらどうしよう……あの時みたいにまたダメだったら、銀ちゃんをもう一度ガッカリさせちゃったら、どうしようっ……!もう、そんなのヤダよぉ!!
「ん゛っ———、ひ、ッ……」
「っはぁ、***、目ぇ閉じんな、開けてろ」
言われてまぶたを開けば、眉間にシワを寄せた銀時と目があった。銀ちゃん怒ってる?と心配になる。銀ちゃん痛いよ、と弱音を吐きそうだ。けど一度でも痛がったらきっと泣いてしまう。そしてまた銀時を叩いたり引っかいたりしてしまう。
同じ失敗を繰り返したくなくて懸命にこらえた。あの夜の二の舞は嫌だと、恥を忍んでコンドームをしないよう頼んだのに、***が抵抗してしまったら意味がない。
「オイオイ、ちょっと***さぁーん……もう少し力抜けよ頼むから。まだ先っぽも全部入ってねぇんだって……ちょ、オイ、***、聞いてるー?」
「っっ、ひ、ゃっ、ふぁ……あ、ぎ、んちゃッ、」
銀時の呆れ顔に***は慌てた。お願い銀ちゃん諦めないで。私もっと頑張るから止めないで。そう言いたくても声が出ない。まだ先端も入ってないことが驚きだった。少しずつ体勢を変えて銀時は腰を押し進めた。その度に裂けるような痛みが走る。目に見えない場所がじんじんして、銀時に侵食された身体が真っ二つに割れそうで恐ろしい。
———もっと銀ちゃんに触れたいのに、心が銀ちゃんを求めてるのに、身体が言うことを聞いてくれないっ、
「口噛むな***、歯も食いしばんな。息しろ」
「あっ、ぅ、んぅっ……、はぁうぅ」
まるで子どもに言い聞かせるみたいに、銀時が矢継ぎばやに言うから、***は必死に従おうとした。短くて浅い息しかできずにいたら、急に口づけられた。ぶ厚い唇が***の口を覆って、閉じれなくした。噛みしめすぎて歯型のついた下唇をぺろりと舐められた。
癒すような優しい触れ方に、***は「ふぁっ」と息を漏らす。身体から力が抜けたその一瞬を見逃さずに、銀時が腰を突き出した。
「ん゛っ!ッッ———!!」
「っぐ、ぁっ……、きっつぅー……」
「ぎっ、ん、ゃあッ、う゛~~~~ッ!」
「は、ぁ……なぁ、分かるか、***、今、やっと半分、けどっ……いちばん、太ぇとこ、まで、きたっ、あぁ、やっべぇ……」
「っ、や、んぁ、ッッ———」
痛みと異物感が増して、***の瞳に涙がぶわぁっと浮かんだ。まだ半分ということに驚愕して冷や汗まで出た。押さえつけられた肩が小刻みに震える。汗で滑る膝の裏をつかまれ、大きく開脚されられた。銀時はゆっくりと腰を揺すりながら、苦しそうに吐息を漏らした。眉を寄せて、どうしたもんかと***を見下ろす表情は困っていて、不機嫌そうに見えた。
痛い、苦しい、怖い、もうやめたい。
でも、やめたくない。
ろくに呼吸もできない***はそれでも、痛みと恐怖に必死に立ち向かっていた。
「~~~~っ、ぎ、ん、ちゃぁ、んっ!!……んん゛、ゃ、止めちゃ、やだぁッ……ぉ、怒ら、な、いで……ぉ、ねがっ、ぃ」
「は……、はぁぁあ!?お前なに言ってんだよ!?誰も怒っちゃいねーだろーが!!」
「だっ、だってぇ、ぎ、ちゃ……っと、ずっと……こゎっ、こわい、顔、してっ、んぅ……ぃ、いやぁッ、あ、きらめちゃ、やだぁあっ!」
駄々をこねるようにそう言って、***は銀時の肩に両手ですがりついた。目を見開いた銀時が身を屈める。顔を寄せて***の両ほほを大きな手で包んだ。
このバカタレ、という声がした後、親指の先が***の目元を撫でて、にじんだ涙をそっと拭った。銀時は不本意そうに唇を尖らせて***の瞳をじっとのぞき込むと、静かな声で言った。
「怒ってねぇって***、お前とおんなじで俺も怖ぇんだ……このままぶっ壊しちまいそーで……***がぶっ壊れちまいそーで、怖ぇよ」
「っ……、ぎんちゃ、」
「さっき言ったろ?こんなに大事な女、抱くの初めてだって。だからぁ、銀さんも勝手が分かんなくて困ってるんですぅ~~……んぐッ!ちょっ、オイィィッ!んな急に締めんなってっ……は、我慢、が、きかなく、なるでしょーが!!」
「っっ、ぎ、銀ちゃ、ったし、私、だい、じょぶ、だよ……へーきだから、壊れ、ないからっ……我慢、しな、で……たし、痛く、ない、からぁっ……!」
「っ……、あ~~…っだよ、ちくしょう」
眉を寄せた銀時がますます困った顔になる。細められた赤い瞳が、***を射抜いた。張りつめたモノが硬さを増して、狭い秘部をぎちぎちと押し広げた。
銀時が怒ってないと分かったら安心して、***の心はほどけた。銀ちゃんも必死なんだ。そう思ったら最後までしたい気持ちがますます強まった。だから***はうわ言のように「痛くない」と繰り返した。力の抜けた両手が銀時の肩から滑り落ちた。残りはもう半分。ぼんやり***が思った瞬間、勢いよく腰を打ちつけられた。
「ん゛んんッ……!?ひぁッ———、あ!!」
「くッ、***っ、」
ずんっ、と突かれて息が止まる。涙が引っ込んで、***の身体は石のように固くなった。真上から覆いかぶさった銀時が更にもう一度、ぐんっと腰を落とす。
深い所まで貫かれたお腹の奥から、痛みが背筋を走っていく。打ち上げられた魚のように、***は口をぱくぱくとさせて、震える手が行き場を失ってさまよった。
「ごめんな、痛ぇよな……けど、も、無理、」
「あ、ぁ、はっ、ぎ、ッんぁあっ!」
細い腕ごと抱えこむように、銀時が***の全身を包んだ。汗のしたたる上半身が倒れてきて、のしかかられたら窒息しそうなほど苦しい。胸同士がくっつくと同時に銀時のモノが深くまで届いた。
***が「っっ、」と息を飲むうちに最奥を貫いた。その瞬間まるで、風船みたいに身体がパンッと破裂したような衝撃を感じた。
「はぁ、はぁっ、***っ、」
肩口に顔を伏せた銀時の息がひどく荒い。***をきつく抱きしめる腕や胸が、何かに耐えるようにこわばっていた。触れ合う場所すべてがしっとりと汗ばんで熱い。ぴたりと寄せ合った胸の間で、ふたりの心臓が同時にバクバクと脈打っていた。
恐る恐る***が横を向くと、鼻先が触れるほど近くで視線がかち合った。銀ちゃん入ったの?私たち繋がってるの?と声もなく問いかけると、フッと声もなく笑った銀時がこくりと頷いた。
「***、はい、った……ようやく、入った」
「ッ、ぁあッ、んぅっ———、」
「ははっ、最高、お前んなか、すげぇ、きもちいぃ―……」
「んぁ、ゃっ、あぁ、ぃ、たぁ、ぃッ!」
「そーだろ痛ぇだろ、***……痛くていーんだよコノヤロー、痛くなきゃダメなんだって。お前のはじめてを俺が奪ってんだから、痛ぇって叫んでもっと泣きわめけよ。どんなに痛がられても俺ァもうやめねぇから、安心しろって、なぁ?」
「っっ………!!」
鼻の頭をちょんっと触れ合って、柔らかい声で銀時がそう言うから、ついに***の瞳から涙が溢れ出した。
深い所でとどまっていたものが、ゆるゆると動き出して苦しい。あ、と開いた唇が叫びそうに震えた。見つめ合った赤い瞳は血走って、酔っている時のように熱っぽく潤んでいた。今まで一番、銀時が欲情していると気づいたら、***は心底ホッとした。
痛くて痛くてたまらない。でもこの痛みが嬉しくて仕方がない。大好きな人に初めてを捧げる証拠だから。こんなに幸せな痛みは他にない。そう思った***の瞳から、喜びが涙になって溢れ出した。わなないた唇から勝手に声が漏れ出ていった。
「たぃ……い、たぁぃ!痛いよぉ、銀ちゃぁん!」
「っ……そうそう、やればできんじゃねーか***ッ……悪ぃけど、もっと痛くすっから、辛抱、しろ、なっ!」
「ひ、っっ———、ん、ぅぁあッ……!!」
ずるんっと引き抜かれていく。そのまま出ていってしまうのではと思うほど勢いよく。しかし、まばたきをする間にまた奥まで戻ってきた。
硬さと太さを増した先端が、膣の奥の上側をぐんっと強く押す。突き抜ける痛みから逃れたくて、***の腰が揺らいだ。しかし両脚を掴まれて、上から打ちつけられたら逃げ場なんてなかった。
「ゃぁあッ、ぃ゛たぃっ……っ、んぅぁッ!」
「はぁっ、あっ、く、はぁッ、」
銀色の前髪から***の乳房に汗がパタパタと落ちた。ずんずんと突かれる振動で胸の膨らみが上下に揺れる。それを銀時がじっと見ていた。視線は下がって、くびれやおヘソを舐めるように見た後で下腹部に辿りつく。猛ったモノが出入りする秘部を凝視されて、***はたまらなく恥ずかしかった。突かれるたび「う、うぅ、」と嗚咽を上げて痛みに耐えていた***は、息も絶え絶えで「み、ない、でぇ!」と叫んだ。
「あぁー?っんでだよぉ~、見たっていーだろ別にぃ、減るもんじゃねぇしぃ。ちゃぁんと銀さんに見せろよ。俺のをくわえてる、***のやらしいとこぉ~~」
「~~~~っ、やッ、ぁあ、恥ずか、しッ……、」
***には見えない***の一部が、銀時と繋がっている。興奮しきった目がそれをじぃっと見ている。熱い塊がぐんっと沈むと、じゅぷっと音を立てて雫が溢れ出す。出入りする反りかえった竿を伝って、銀時の太ももへ垂れた液体は透明じゃなかった。初めて貫かれた***の蜜口から、シーツに伝い落ちた愛液は薄ら赤い。白い布に血液の染みが点々とできた。痛みと羞恥に耐えることに必死な***は、うつむいた銀時が口の端を上げて、嬉しそうに笑う理由が分からなかった。
「ぁッ、ぅ、っ、ぎん、ちゃ、あぁッ、」
「あー、コレ、やべ……もっと、ここ、じっくり見てぇ、けど……お前、もう限界?」
顔を上げた銀時が***のほっぺたをひと撫でした。震える太ももを腕に抱えて前に倒れて、下半身をより密着させた。***の薄い身体に、銀時の分厚い身体がぴたりと重なる。全身を包まれて外側から圧されると同時に、容赦ない抜き差しで内側からも突き上げられて、***はもう息ひとつできなくなった。
「ひっ————、っっ!!」
「っつーか、俺が、もー限界、はぁ、くっ……!」
ぐんっ、ぐんっ、と手加減なしに奥を突かれて、痛いのかどうかも***は分からなくなった。ただ手を伸ばして肩にすがりつくと、銀時の余裕のない表情だけが視界を占めていた。こんな時にしか見られない銀時の姿を、***は息を止めてじっと見つめ続けた。
「***、平気……じゃねーな、辛ぇっ、よな」
荒い呼吸の合間に銀時が問うので、***は首をふるふると振った。ツラくないから大丈夫、と言いたいのに言葉にならない。苦しさに喘ぎ声ひとつ出なかった。
涙で潤みきった瞳で銀時を見上げて、唇を噛んでもう一度首を横に振った。銀ちゃんの好きにして欲しい。心の中で***がそう思うと同時に、銀時が「うぐっ」とうめいて眉間のシワが深くなった。
くそっ、と悔しそうな声が聞こえた後で、頭を屈めた銀時の唇が***の耳に押し当てられた。熱い吐息に混ざって低い声が、甘く囁いた。
「……かわいい、***、今日のお前、めちゃくちゃ可愛いー……」
「っっ………!?な、っんぁあ!?」
「ふはっ、きゅうぅって締まっ、て……すげ、いい」
「~~~~~ッ、」
可愛いと言われて***の心臓が飛び跳ねた。ただでさえ精一杯なのに、いつもと違う艶めいた声で甘ったるいことを言われたら、ドキドキが加速して胸が張り裂けそうだ。腰を打ちつける銀時が「締まる」と言って初めて、***はそこが収縮していることに気づいた。声だけで反応してしまうのが情けない。なのに銀時が耳元で何度も「***、かわいい」と繰り返すものだから、窮屈なナカがますます狭まって、愛液が溢れてしまう。
「んっ、ん、ぅ、あぁッ……!」
「あ゛~~~~、無理、も、出ちまう……なー、出していい?このままナカでイっていい?いーよな。***がゴムすんなって、言ったんだし……なぁ、それって最後まで、していいってことだろ?」
「っっ!?ひゃ、ゃあ、っ……!?」
大きな両手が***のくびれを掴んで押さえつけた。抜き差しが速くなった。燃えるように熱い先端にどっどっと突かれて、下腹部が破れそうな気がした。銀時の思うがままに揺さぶられて、***は人形のようにガタガタ震えるしかできない。抵抗するどころか指一本動かせそうになかった。
———あぁ、でも、全然ヤじゃない……イヤどころか、そうして欲しいって思ってるかも……だってずっと欲しかったの。はしたないくらいワガママに、銀ちゃんをひとつ残らず欲しくてしょうがなかった。大好きな人をぜんぶ受け止めたいって、そうじゃなきゃ勿体ないって、ずっとずっと私、思ってたんだ……
「っ、ぎ、んっ、ちゃ、ぁあっ……!」
「ぐっ、うぁ……***っ、イ、くッ———!!」
ナカでびくびくと脈打つのが分かった。訳も分からないまま***の内壁も震えているうちに、最奥に押し当てられたモノから、ついに熱い液体が放たれた。
勢いよくほとばしった後で、数回ゆるい抜き差しをする間も、どくどくと注がれ続けた。唇を噛んで息を止めていた銀時が「んはぁっ」と吐いて倒れ込んだ。繋がったままで筋肉質な腕が***をぎゅうっと抱きしめた。
「ぁ、ぅ、ぎんっ、ちゃ、ぁのっ……」
「はぁ、はぁっ、***、っ、くっ、」
銀髪が汗で束になっている。毛先から垂れた汗が雨粒のように、***のほほに落ちた。力の入らない腕をよろよろ回した広い背中にも、滝のような汗が流れていた。肩につかまるように抱きしめ返して、ぴたりとくっついた胸はどちらも乱れた呼吸で激しく上下していた。
———これで、いいのかな……これで私、銀ちゃんのものに、なれたってことなのかな……
酸欠のような息苦しさと、上に乗られた重さでぼうっとしながら、***がそう思っていたら、ふと銀時が顔を上げた。そして言い放たれた言葉は驚愕のものだった。
「ったく、***~~~……お前、どう責任とってくれんの?勢い余って、中出ししちまったじゃねーか」
「なっ……せ、せきにっ、て、っっ!」
今それ!?しかも銀ちゃんが私に言う!?
そう***は叫びかけたが、息が詰まって口ごもってしまった。既に落ちつきはらった銀時が、すこぶるご機嫌顔でニヤニヤ笑って口を開いた。
「いやだって、お前どーすんの?どーすんだよ***~?おぼこい生娘が処女喪失と同時に妊娠とかシャレになんねーだろ?まっさらで綺麗だったのに、俺みたいなろくでもねぇ男に汚された挙句、きったねぇモンまでぶちまけられて台無しじゃねーか。あ~ぁ、かわいそうに」
「か、かわいそうじゃ、ないっ!!」
ついさっきまでの色っぽくて甘い声が嘘のよう。ペラペラ喋る軽薄な声を、***のかすれた声が遮った。抱きついた肩におでこを寄せて、違う違うと首を振る。まるで赤ん坊のような動きに、銀時が「お前はガキかよ」と言って笑った。まだ身体を繋げた状態で、こんなことを言われるなんて信じられない。とっくに涙腺が壊れた瞳から大粒の涙をこぼしながら***はつぶやいた。
「ちがうよ、銀ちゃん、前にも言ったかも、だけど……銀ちゃんは汚くなんてないです……だって私、幸せでした。銀ちゃんに初めてをあげられて。銀ちゃんを一番近くに感じられて。最後までできた自分が誇らしかったの。だから台無しとか、かわいそうとか言わないでください。私すごく嬉しかったのに、銀ちゃんは違ったの?私とは違う、気持ちってことですか?」
「っ……ち、違くねぇよ、***……あ~ぁ、これだからお前はガキなんだって。ちょっと冗談言っただけじゃねーか、本気にすんなよ馬鹿。いや、冗談っつーかアレだよ?汚れたお前を?汚した張本人の銀さんが?貰ってやる、みたいな?かわいそーな***は俺がちゃんと面倒みてやるから安心しろ、みたいな?なんつーか、そーゆー意味でだな……オイオイオイオイ、んな、ひっでぇ顔で泣くなってマジで~~~~!!!」
眉を八の字に下げてボロボロと泣き続ける***を前に、銀時は気まずそうにした。照れ隠しであんなことを言ったとは分かっていたけれど、温かい手に髪を撫でられたら***はホッとした。銀時の唇が目尻の涙をちゅうっと吸った。濡れたほっぺやまぶた、汗ばんだおでこにキスを落とされた後で、唇にも吸いつかれた。
「ぎ、んっ、ふわぁ、あ……」
「……は、***っ、」
深い口づけで舌がノドの奥まで滑りこんでくる。唇を重ねたままで銀時が「***」と名前を呼ぶと、熱波のような吐息が肺まで入ってきた。幸福なキスで身も心も満たされた***は、ふにゃふにゃと力が抜けた。顔の向きを何度も変えて濃密な口づけを繰り返す。いとおしい体温にくるまれて、頭の芯まで溶けた気がした。
ぼうっとして何も考えられない。この感じは何かに似ていると思った***は、しばらくしてそれがお酒を飲んだ時の感覚に近いと気づいた。
———ふわふわして、暑苦しいのに嬉しくって、泣きそうなほど幸せで、なのに人恋しくて誰かに触れたくて……ううん、違う、銀ちゃんに触れたくて、抱き着きたくて我慢できなくなっちゃうの。これ、この感じ、酔っぱらった時と一緒だぁ……
夢中でキスをしているうちに、銀時の身体が少しずつ***から離れていた。ベッドに肘をついて上半身を持ち上げると腰を引く。少しずつ出ていこうとする。
硬さを失ったそれがゆっくりと引き抜かれていくのに気づいて、***はハッとした。イヤだ、寂しい。そう思った時にはひとりでに手が動いていた。銀時の肩をつかんで引き戻して、すがりつくように首に抱きついたら、自然と大きな声が出た。
「ゃっ、ゃだ、ヤダ!!銀ちゃん、まだ、抜かないでっ!!もうちょっと、このままが、いいっ!!」
「ッッ………!!!」
驚愕に開かれた赤い瞳を見て、***は自分がとんでもないことをしたと気づいた。思わず口走った言葉を後から理解する。顔がボンッと爆発したかと思うほど熱くなった。私はなんて卑猥で、はしたないことを口にしたんだろう。自分でも信じられない***がわなわな震えていると、もっと予想もしないことが起こった。
「お、ま、えなぁ~~~、うぎぎぎぎッ!!!!!」
「へっ……ぎ、銀ちゃ、ぅわぁあっ!?」
抜かれつつあった銀時のモノが、***のナカで突然大きくなった。半分だけ体内に残るそれが再び膨らんだことに驚いて、***は絶句する。
銀時は苦しそうに唸ったきり、ぴたっと動きを止めて顔から汗をダラダラ垂らしていた。抱き着いた太い首にビキビキと血管が浮き上がった。鳥肌を立ててぶるるっと頭を振った銀時の髪から、汗のしぶきが飛んだ。能天気に***は「シャンプーした定春みたい」と思った。
しかし銀時が突然、ぐんっと腰を沈めてきた瞬間、***は何も考えられなくなった。
「ひゃ、ぁんんっ、ぎんっ、な、な、んでっ……!?」
「なんでっ!?そりゃこっちのセリフだっつーの!!なんなのお前っ!?なにとんでもねぇこと言ってくれちゃってんの!?さっきまでギャーギャー泣いて痛がってたヤツが、急に引っ付いてきて抜かないでぇって、なんだよソレッ!!?ヴァージン卒業と同時にビッチの誕生かよ!?銀さんの優しさを無駄にしやがってコノヤロォォォ~~~、っっっとに、お前のせーだからな!***がやらしいこと言うせーで、こんなんなっちまったんだから責任取れよなぁぁぁ!!」
「ちょ、まっ、っ……あぁっ!!」
上体を起こした銀時が***の脚を持ち上げる。脱力しきった両脚を肩にかけて腰を突き出した。こわばりの解けた***のナカを、太くて硬いモノが深くまで潜り込む。さっきまでの痛みは嘘みたいに薄れていた。かわりに現れた未知の感覚が、貫かれた瞬間に***の全身を駆け巡り、ぞくぞくっと鳥肌を立てた。
「ひぃっ、ぁああ……!!はっ、ぁ、あ、や、ヤダッ、ぎ、んゃッ、やぁああんっ……!!」
「ふは、んだよ今の声、めっさエロい反応すんじゃん。ごっさ良さそうによがってんじゃねーかよ、***」
「ちっ、ちがッ、ぅぁあんっ……!ゃ、ゃあっ……な、なに、これぇっ……!?」
溢れ出した愛液と、奥に出された白濁が混じって潤滑剤になる。元気を取り戻したモノは一度目の時よりもますます硬い。力強く反りかえった熱棒は太さを増して、***の奥まった敏感な場所を刺し続けるから、たまらなかった。
———なんで!?どうして!?何かさっきと全然違う!銀ちゃんのも、さっきよりずっと大きくって……お、お腹が破れちゃいそうっ……!!
あまりの激しいピストンに意識が飛びそうだった。引いた痛みの向こうから、知らない快感の大波が押し寄せてくる。それが何かも分からないうちに、感じたことのない気持ちよさに飲み込まれた。
「~~~~っあぁん!だ、めぇ、うごい、ちゃっ、」
「ダメじゃねーくせに。お前、自分がどんな顔してっか分かってる?ぐっちゃぐちゃのえっろい顔、ヨダレまで垂らして……俺のでいっぱいのナカが気持ちよくって、今にもイきそーって顔してんぞ***~~~」
「ゃ、ゃああっ———、ぬ、抜いてっ、銀ちゃ、ぬ、てくださっ……ぃやぁああっ……!!」
「はぁぁ~?お前が抜くなっつったんだろーが……っつーか、もう抜いてやれっかよ……あ~、さっきより、すげぇ、いいっ、っっ」
震えるばかりの***の両脚を肩に抱えたまま、銀時が身を乗り出した。薄い身体が二つ折りにされるように押しつぶされて、お腹に体重をかけられる。挿し込まれたモノのくびれた先端が、ごりっと音がするほど肉壁に深く食い込んだ。その瞬間、電流のような刺激が走って、***の視界はチカチカと点滅した。
「ッふ、~~~~っ、ぅぁあッ———!!」
「ん゛っ……、***、いまイッただろ?なぁ、ここ気持ちいい?まだ狭ぇけど深いとこまで入れっと、びくびくして締め付けてくるしっ……はぁっ」
「やぁっ、ぎ、ひゃ……ぁあっ、ゃああんっ!」
「だぁから、それ逆効果だっつーの。んな、かわいー声出されたら、もっと、したく、なっちまう、」
イヤイヤと首を振って逃げようとしても、両足を抱えられて動けない。あられもなく開かれた膝頭が、真上から押されて***の胸を押しつぶす。銀時が腰を叩きつけるたびに、ぶつかり合う肌がパンッと鳴った。その音はどんどん速く大きくなる。膨らみきったモノが最初の時よりずっと深くまで***を浸食した。いちばん奥だと思った所より更に先まで入り込まれた。苦しさと同時に感じたことのない気持ちよさが現れて、光の速さで***を支配した。
「やぁぁ、もっ、だめぇっ……!ぉ、ぉく、奥っ、やぁ、くるしっ……こっ、こわぃ、ぁあっ!ぎ、っちゃ、やあぁっ!」
「ハッ……奥が良いくせに嘘つくなよ***。ホラ、すげぇギューギューいってんの分かるだろ。俺のこと欲しくて欲しくてしょーがねぇって、もっかいナカで出してぇって、締め付けてんだってお前」
「ちがっ、ゃあッ———ずんって、しなっでぇ……!ぉ、かしく、なっちゃ、ぅ、ぁあ、んんっ……!!」
「あ~~…だよ、それぇっっ……そーゆーことをっ、そーゆーえろい顔で言うのが、煽ってるっつってんだよっ……んあ゛ー…、くそっ!」
子宮に届きそうなほど思い切り、銀時は腰を打ちつけた。ナカをうがたれる度に、稲妻のような激しい快感が***の頭のてっぺんまで走った。刺激の強さが恐ろしくて、ポロポロと涙を流しながら***は銀時の首にすがりついた。容赦なく動きながら銀時は***のほっぺにちゅうっと口づけた。そのまま下まぶたにもそっと触れて、溢れた涙を舌先で受け止めた。そして唇を***の耳にくっつけて「はぁっ」という乱れた息と一緒に、低い声でぼそぼそと呟いた。
「好きだ***、すげぇ好き、めっさ好き……あー、ちきしょー……腰、止まんねぇって……」
「っっ、ふ、ぁ、あっ、ぁああッ———!!」
好きな人が発した「好き」という言葉で鼓膜が震えた瞬間、***の視界に閃光が走った。ピカッと光った後で浮き上がった腰が激しく痙攣する。また達したと気づく余裕も無いのは、銀時が抜き差しをやめないから。
「っ、ゃぁあッ———ぎ、ひゃぁあっ……!!」
とめどなく与えられる快楽に、***の背中が弓なりになった。それを太い腕で抱きとめて、ずんっ、ずんっ、と打ちつけるモノも限界が近い。
赤い瞳が熱にうなされたようにぼうっと***を見つめる。ひどく艶めいた男らしい声で「***、好き、好きだ」と繰り返すから、心臓が痛いほど締め付けられた。
「やぁ、あ、あっ……ぎ、ん、ちゃぁ、す、好きっ……たし、も、だい、すきだ、よぉ、銀ちゃんっ、好き、だいすきぃっ、」
「くっ、***、かわいー……あぁ、も、イくっ……お前も、イって、一緒、にッ———、」
「ひ、あぁ、~~~~~ッ」
「ッは、ぁ、***っ、***っ、ん、出る……っ!!」
「っ、ぎ、ちゃ、ぁああぁっ———!!」
一番深くて敏感な場所にめりこまれて、***は再び絶頂に押し上げられた。最後にぐりゅっと強く打ちつけられて視界がぱぁっと白んだ。達しながら***はびくびく跳ねたが、銀時に全身覆われてつま先だけが震えていた。さっきより深い場所で熱いものがほとばしる。
しかめつらの銀時の首と肩がぶるっと震えるのを、ぼやけた目で見ていた。最奥でどくどくっと吐き出されるのを感じながら、***の胸はいとおしさと幸福感に満ち溢れた。
———私、銀ちゃんとこうなりたいって、ずっと思ってたんだ。こうやってひとつに繋がりたいって。誰よりも好きな人と、何よりも近くに居られたら、他に欲しいものなんてひとつもない。私の欲しいものは全部、銀ちゃんの腕のなかにあったんだ……
「ん、***……っと、……てぇ、」
汗だくの銀時が耳元でぼそぼそと何か言ったが、聞き取れなかった。なんて言ったの、と聞き返したいのに全く声が出なかった。脱力した***の腕が銀時の背中からするりと落ちた。
何も反応しない姿に銀時が慌てた顔をした。ほほをペチペチと叩かれても視界はどんどん白くかすんでいく。
ああ、もうダメだ、と思いながら***は必死で息を吸った。そして息を吐くと同時に出した声が、言葉になっているのかも分からなかった。
「ぎっ、ちゃん、銀、ちゃん、は、離さ、ないでっ……このまま、っと、ずっと……いっしょ、に……」
———ただ、それだけで私は生きていけるから
銀時をいとおしいと思う気持ちが唇から零れる。どんなに吐き出しても、この愛おしさが尽きることはなさそうだった。遠くで銀時が***の名前を呼んでいる。うん、銀ちゃん、聞こえてるよ、大丈夫だよ。そう思いながら目を閉じたら、意識が雲のように浮き上がって、やがてぷつんと途切れた。
眠りへ落ちる身体を抱きとめた腕と、その腕の力強さと温かさが、***を離さなかった。
***の望みどおりに夜明けまで、ずっと。
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【(40)いとおしさ】
"Room No.1010" (3/end)
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【(40)いとおしさ】
汗ばんだ身体がひどく火照って息苦しい。ひと回り以上大きい銀時の腕に、***はすっぽりと包まれていた。
ひざ裏をつかんで片脚を持ち上げられた体勢に、これまでなら「やだ」とか「見ないで」と叫んだだろう。だけど、今はとても言えない。見上げるとすぐそこに、銀時のやけに神妙な顔があるから。普段の死んだ魚のような目とは別人みたいな、真剣なまなざしが少し怖い。
「………ぁ、っ、」
時間をかけて丁寧に愛撫された所は、すっかりとろけていた。自分でも触れたことのない秘密の場所を、銀時にしつこく撫でまわされて、挿れるために広げるという行為は気が狂いそうなほど恥ずかしかった。そこに舌を這わされて骨ばった指を入れられて、はしたなくよがってしまった。その快感を思い出すだけでお腹の奥がじわぁっと熱くなる。なのに、いざそこに杭のように硬いモノを銀時が押し付けた途端、***はサッと青ざめた。
「っ……ね、ねぇ、銀ちゃん」
「んー、なに?」
「な、なにって……、っっ!」
開かれた脚の間に、銀時が腰をずいっと進めた。濡れた秘部に熱い塊をこすりつける。うつむいた銀時は、名前を呼んでも目も合わせてくれない。今まさに入ろうとする場所ばかりを見て、手だけで***の頭を撫でた。
先端が蜜口に押しつけられて、先走りと愛液が混ざり合う。くちゅくちゅと卑猥な音に、***は耳を塞ぎたかった。反り返ったモノが割れ目をすべって往復する。ただそれだけで***は「あうぅ」と情けない声を上げた。恥ずかしさで気が遠のきかけた頃、銀時が腰を大きく揺すった。そして硬い先端が***のナカに、ぐにゅんっと割り込んできた。
「ぎっ、ぃッ!っぁあッ……!!」
「うぐッ、……はっ、」
ほぼ初めての挿入はやっぱり痛かった。十分濡れていても、めり込まれた内壁がこすれてひりひりした。
反射的に両手で口を覆って目をつむる。背中がシーツを滑ったが、先回りした銀時の手が***の肩を掴んでベッドに押さえつけた。
避妊具を纏わないソレはぬるついて、ヤケドしそうなほど熱い。数週間前の夜は薄いゴム膜に覆われて、こんなに熱くなかった。ただ硬い異物を入れられる感覚が強くて怖かった。やめて、と銀時を拒絶した記憶がよみがえって、***は不安に襲われた。
———うまく出来なかったらどうしよう……あの時みたいにまたダメだったら、銀ちゃんをもう一度ガッカリさせちゃったら、どうしようっ……!もう、そんなのヤダよぉ!!
「ん゛っ———、ひ、ッ……」
「っはぁ、***、目ぇ閉じんな、開けてろ」
言われてまぶたを開けば、眉間にシワを寄せた銀時と目があった。銀ちゃん怒ってる?と心配になる。銀ちゃん痛いよ、と弱音を吐きそうだ。けど一度でも痛がったらきっと泣いてしまう。そしてまた銀時を叩いたり引っかいたりしてしまう。
同じ失敗を繰り返したくなくて懸命にこらえた。あの夜の二の舞は嫌だと、恥を忍んでコンドームをしないよう頼んだのに、***が抵抗してしまったら意味がない。
「オイオイ、ちょっと***さぁーん……もう少し力抜けよ頼むから。まだ先っぽも全部入ってねぇんだって……ちょ、オイ、***、聞いてるー?」
「っっ、ひ、ゃっ、ふぁ……あ、ぎ、んちゃッ、」
銀時の呆れ顔に***は慌てた。お願い銀ちゃん諦めないで。私もっと頑張るから止めないで。そう言いたくても声が出ない。まだ先端も入ってないことが驚きだった。少しずつ体勢を変えて銀時は腰を押し進めた。その度に裂けるような痛みが走る。目に見えない場所がじんじんして、銀時に侵食された身体が真っ二つに割れそうで恐ろしい。
———もっと銀ちゃんに触れたいのに、心が銀ちゃんを求めてるのに、身体が言うことを聞いてくれないっ、
「口噛むな***、歯も食いしばんな。息しろ」
「あっ、ぅ、んぅっ……、はぁうぅ」
まるで子どもに言い聞かせるみたいに、銀時が矢継ぎばやに言うから、***は必死に従おうとした。短くて浅い息しかできずにいたら、急に口づけられた。ぶ厚い唇が***の口を覆って、閉じれなくした。噛みしめすぎて歯型のついた下唇をぺろりと舐められた。
癒すような優しい触れ方に、***は「ふぁっ」と息を漏らす。身体から力が抜けたその一瞬を見逃さずに、銀時が腰を突き出した。
「ん゛っ!ッッ———!!」
「っぐ、ぁっ……、きっつぅー……」
「ぎっ、ん、ゃあッ、う゛~~~~ッ!」
「は、ぁ……なぁ、分かるか、***、今、やっと半分、けどっ……いちばん、太ぇとこ、まで、きたっ、あぁ、やっべぇ……」
「っ、や、んぁ、ッッ———」
痛みと異物感が増して、***の瞳に涙がぶわぁっと浮かんだ。まだ半分ということに驚愕して冷や汗まで出た。押さえつけられた肩が小刻みに震える。汗で滑る膝の裏をつかまれ、大きく開脚されられた。銀時はゆっくりと腰を揺すりながら、苦しそうに吐息を漏らした。眉を寄せて、どうしたもんかと***を見下ろす表情は困っていて、不機嫌そうに見えた。
痛い、苦しい、怖い、もうやめたい。
でも、やめたくない。
ろくに呼吸もできない***はそれでも、痛みと恐怖に必死に立ち向かっていた。
「~~~~っ、ぎ、ん、ちゃぁ、んっ!!……んん゛、ゃ、止めちゃ、やだぁッ……ぉ、怒ら、な、いで……ぉ、ねがっ、ぃ」
「は……、はぁぁあ!?お前なに言ってんだよ!?誰も怒っちゃいねーだろーが!!」
「だっ、だってぇ、ぎ、ちゃ……っと、ずっと……こゎっ、こわい、顔、してっ、んぅ……ぃ、いやぁッ、あ、きらめちゃ、やだぁあっ!」
駄々をこねるようにそう言って、***は銀時の肩に両手ですがりついた。目を見開いた銀時が身を屈める。顔を寄せて***の両ほほを大きな手で包んだ。
このバカタレ、という声がした後、親指の先が***の目元を撫でて、にじんだ涙をそっと拭った。銀時は不本意そうに唇を尖らせて***の瞳をじっとのぞき込むと、静かな声で言った。
「怒ってねぇって***、お前とおんなじで俺も怖ぇんだ……このままぶっ壊しちまいそーで……***がぶっ壊れちまいそーで、怖ぇよ」
「っ……、ぎんちゃ、」
「さっき言ったろ?こんなに大事な女、抱くの初めてだって。だからぁ、銀さんも勝手が分かんなくて困ってるんですぅ~~……んぐッ!ちょっ、オイィィッ!んな急に締めんなってっ……は、我慢、が、きかなく、なるでしょーが!!」
「っっ、ぎ、銀ちゃ、ったし、私、だい、じょぶ、だよ……へーきだから、壊れ、ないからっ……我慢、しな、で……たし、痛く、ない、からぁっ……!」
「っ……、あ~~…っだよ、ちくしょう」
眉を寄せた銀時がますます困った顔になる。細められた赤い瞳が、***を射抜いた。張りつめたモノが硬さを増して、狭い秘部をぎちぎちと押し広げた。
銀時が怒ってないと分かったら安心して、***の心はほどけた。銀ちゃんも必死なんだ。そう思ったら最後までしたい気持ちがますます強まった。だから***はうわ言のように「痛くない」と繰り返した。力の抜けた両手が銀時の肩から滑り落ちた。残りはもう半分。ぼんやり***が思った瞬間、勢いよく腰を打ちつけられた。
「ん゛んんッ……!?ひぁッ———、あ!!」
「くッ、***っ、」
ずんっ、と突かれて息が止まる。涙が引っ込んで、***の身体は石のように固くなった。真上から覆いかぶさった銀時が更にもう一度、ぐんっと腰を落とす。
深い所まで貫かれたお腹の奥から、痛みが背筋を走っていく。打ち上げられた魚のように、***は口をぱくぱくとさせて、震える手が行き場を失ってさまよった。
「ごめんな、痛ぇよな……けど、も、無理、」
「あ、ぁ、はっ、ぎ、ッんぁあっ!」
細い腕ごと抱えこむように、銀時が***の全身を包んだ。汗のしたたる上半身が倒れてきて、のしかかられたら窒息しそうなほど苦しい。胸同士がくっつくと同時に銀時のモノが深くまで届いた。
***が「っっ、」と息を飲むうちに最奥を貫いた。その瞬間まるで、風船みたいに身体がパンッと破裂したような衝撃を感じた。
「はぁ、はぁっ、***っ、」
肩口に顔を伏せた銀時の息がひどく荒い。***をきつく抱きしめる腕や胸が、何かに耐えるようにこわばっていた。触れ合う場所すべてがしっとりと汗ばんで熱い。ぴたりと寄せ合った胸の間で、ふたりの心臓が同時にバクバクと脈打っていた。
恐る恐る***が横を向くと、鼻先が触れるほど近くで視線がかち合った。銀ちゃん入ったの?私たち繋がってるの?と声もなく問いかけると、フッと声もなく笑った銀時がこくりと頷いた。
「***、はい、った……ようやく、入った」
「ッ、ぁあッ、んぅっ———、」
「ははっ、最高、お前んなか、すげぇ、きもちいぃ―……」
「んぁ、ゃっ、あぁ、ぃ、たぁ、ぃッ!」
「そーだろ痛ぇだろ、***……痛くていーんだよコノヤロー、痛くなきゃダメなんだって。お前のはじめてを俺が奪ってんだから、痛ぇって叫んでもっと泣きわめけよ。どんなに痛がられても俺ァもうやめねぇから、安心しろって、なぁ?」
「っっ………!!」
鼻の頭をちょんっと触れ合って、柔らかい声で銀時がそう言うから、ついに***の瞳から涙が溢れ出した。
深い所でとどまっていたものが、ゆるゆると動き出して苦しい。あ、と開いた唇が叫びそうに震えた。見つめ合った赤い瞳は血走って、酔っている時のように熱っぽく潤んでいた。今まで一番、銀時が欲情していると気づいたら、***は心底ホッとした。
痛くて痛くてたまらない。でもこの痛みが嬉しくて仕方がない。大好きな人に初めてを捧げる証拠だから。こんなに幸せな痛みは他にない。そう思った***の瞳から、喜びが涙になって溢れ出した。わなないた唇から勝手に声が漏れ出ていった。
「たぃ……い、たぁぃ!痛いよぉ、銀ちゃぁん!」
「っ……そうそう、やればできんじゃねーか***ッ……悪ぃけど、もっと痛くすっから、辛抱、しろ、なっ!」
「ひ、っっ———、ん、ぅぁあッ……!!」
ずるんっと引き抜かれていく。そのまま出ていってしまうのではと思うほど勢いよく。しかし、まばたきをする間にまた奥まで戻ってきた。
硬さと太さを増した先端が、膣の奥の上側をぐんっと強く押す。突き抜ける痛みから逃れたくて、***の腰が揺らいだ。しかし両脚を掴まれて、上から打ちつけられたら逃げ場なんてなかった。
「ゃぁあッ、ぃ゛たぃっ……っ、んぅぁッ!」
「はぁっ、あっ、く、はぁッ、」
銀色の前髪から***の乳房に汗がパタパタと落ちた。ずんずんと突かれる振動で胸の膨らみが上下に揺れる。それを銀時がじっと見ていた。視線は下がって、くびれやおヘソを舐めるように見た後で下腹部に辿りつく。猛ったモノが出入りする秘部を凝視されて、***はたまらなく恥ずかしかった。突かれるたび「う、うぅ、」と嗚咽を上げて痛みに耐えていた***は、息も絶え絶えで「み、ない、でぇ!」と叫んだ。
「あぁー?っんでだよぉ~、見たっていーだろ別にぃ、減るもんじゃねぇしぃ。ちゃぁんと銀さんに見せろよ。俺のをくわえてる、***のやらしいとこぉ~~」
「~~~~っ、やッ、ぁあ、恥ずか、しッ……、」
***には見えない***の一部が、銀時と繋がっている。興奮しきった目がそれをじぃっと見ている。熱い塊がぐんっと沈むと、じゅぷっと音を立てて雫が溢れ出す。出入りする反りかえった竿を伝って、銀時の太ももへ垂れた液体は透明じゃなかった。初めて貫かれた***の蜜口から、シーツに伝い落ちた愛液は薄ら赤い。白い布に血液の染みが点々とできた。痛みと羞恥に耐えることに必死な***は、うつむいた銀時が口の端を上げて、嬉しそうに笑う理由が分からなかった。
「ぁッ、ぅ、っ、ぎん、ちゃ、あぁッ、」
「あー、コレ、やべ……もっと、ここ、じっくり見てぇ、けど……お前、もう限界?」
顔を上げた銀時が***のほっぺたをひと撫でした。震える太ももを腕に抱えて前に倒れて、下半身をより密着させた。***の薄い身体に、銀時の分厚い身体がぴたりと重なる。全身を包まれて外側から圧されると同時に、容赦ない抜き差しで内側からも突き上げられて、***はもう息ひとつできなくなった。
「ひっ————、っっ!!」
「っつーか、俺が、もー限界、はぁ、くっ……!」
ぐんっ、ぐんっ、と手加減なしに奥を突かれて、痛いのかどうかも***は分からなくなった。ただ手を伸ばして肩にすがりつくと、銀時の余裕のない表情だけが視界を占めていた。こんな時にしか見られない銀時の姿を、***は息を止めてじっと見つめ続けた。
「***、平気……じゃねーな、辛ぇっ、よな」
荒い呼吸の合間に銀時が問うので、***は首をふるふると振った。ツラくないから大丈夫、と言いたいのに言葉にならない。苦しさに喘ぎ声ひとつ出なかった。
涙で潤みきった瞳で銀時を見上げて、唇を噛んでもう一度首を横に振った。銀ちゃんの好きにして欲しい。心の中で***がそう思うと同時に、銀時が「うぐっ」とうめいて眉間のシワが深くなった。
くそっ、と悔しそうな声が聞こえた後で、頭を屈めた銀時の唇が***の耳に押し当てられた。熱い吐息に混ざって低い声が、甘く囁いた。
「……かわいい、***、今日のお前、めちゃくちゃ可愛いー……」
「っっ………!?な、っんぁあ!?」
「ふはっ、きゅうぅって締まっ、て……すげ、いい」
「~~~~~ッ、」
可愛いと言われて***の心臓が飛び跳ねた。ただでさえ精一杯なのに、いつもと違う艶めいた声で甘ったるいことを言われたら、ドキドキが加速して胸が張り裂けそうだ。腰を打ちつける銀時が「締まる」と言って初めて、***はそこが収縮していることに気づいた。声だけで反応してしまうのが情けない。なのに銀時が耳元で何度も「***、かわいい」と繰り返すものだから、窮屈なナカがますます狭まって、愛液が溢れてしまう。
「んっ、ん、ぅ、あぁッ……!」
「あ゛~~~~、無理、も、出ちまう……なー、出していい?このままナカでイっていい?いーよな。***がゴムすんなって、言ったんだし……なぁ、それって最後まで、していいってことだろ?」
「っっ!?ひゃ、ゃあ、っ……!?」
大きな両手が***のくびれを掴んで押さえつけた。抜き差しが速くなった。燃えるように熱い先端にどっどっと突かれて、下腹部が破れそうな気がした。銀時の思うがままに揺さぶられて、***は人形のようにガタガタ震えるしかできない。抵抗するどころか指一本動かせそうになかった。
———あぁ、でも、全然ヤじゃない……イヤどころか、そうして欲しいって思ってるかも……だってずっと欲しかったの。はしたないくらいワガママに、銀ちゃんをひとつ残らず欲しくてしょうがなかった。大好きな人をぜんぶ受け止めたいって、そうじゃなきゃ勿体ないって、ずっとずっと私、思ってたんだ……
「っ、ぎ、んっ、ちゃ、ぁあっ……!」
「ぐっ、うぁ……***っ、イ、くッ———!!」
ナカでびくびくと脈打つのが分かった。訳も分からないまま***の内壁も震えているうちに、最奥に押し当てられたモノから、ついに熱い液体が放たれた。
勢いよくほとばしった後で、数回ゆるい抜き差しをする間も、どくどくと注がれ続けた。唇を噛んで息を止めていた銀時が「んはぁっ」と吐いて倒れ込んだ。繋がったままで筋肉質な腕が***をぎゅうっと抱きしめた。
「ぁ、ぅ、ぎんっ、ちゃ、ぁのっ……」
「はぁ、はぁっ、***、っ、くっ、」
銀髪が汗で束になっている。毛先から垂れた汗が雨粒のように、***のほほに落ちた。力の入らない腕をよろよろ回した広い背中にも、滝のような汗が流れていた。肩につかまるように抱きしめ返して、ぴたりとくっついた胸はどちらも乱れた呼吸で激しく上下していた。
———これで、いいのかな……これで私、銀ちゃんのものに、なれたってことなのかな……
酸欠のような息苦しさと、上に乗られた重さでぼうっとしながら、***がそう思っていたら、ふと銀時が顔を上げた。そして言い放たれた言葉は驚愕のものだった。
「ったく、***~~~……お前、どう責任とってくれんの?勢い余って、中出ししちまったじゃねーか」
「なっ……せ、せきにっ、て、っっ!」
今それ!?しかも銀ちゃんが私に言う!?
そう***は叫びかけたが、息が詰まって口ごもってしまった。既に落ちつきはらった銀時が、すこぶるご機嫌顔でニヤニヤ笑って口を開いた。
「いやだって、お前どーすんの?どーすんだよ***~?おぼこい生娘が処女喪失と同時に妊娠とかシャレになんねーだろ?まっさらで綺麗だったのに、俺みたいなろくでもねぇ男に汚された挙句、きったねぇモンまでぶちまけられて台無しじゃねーか。あ~ぁ、かわいそうに」
「か、かわいそうじゃ、ないっ!!」
ついさっきまでの色っぽくて甘い声が嘘のよう。ペラペラ喋る軽薄な声を、***のかすれた声が遮った。抱きついた肩におでこを寄せて、違う違うと首を振る。まるで赤ん坊のような動きに、銀時が「お前はガキかよ」と言って笑った。まだ身体を繋げた状態で、こんなことを言われるなんて信じられない。とっくに涙腺が壊れた瞳から大粒の涙をこぼしながら***はつぶやいた。
「ちがうよ、銀ちゃん、前にも言ったかも、だけど……銀ちゃんは汚くなんてないです……だって私、幸せでした。銀ちゃんに初めてをあげられて。銀ちゃんを一番近くに感じられて。最後までできた自分が誇らしかったの。だから台無しとか、かわいそうとか言わないでください。私すごく嬉しかったのに、銀ちゃんは違ったの?私とは違う、気持ちってことですか?」
「っ……ち、違くねぇよ、***……あ~ぁ、これだからお前はガキなんだって。ちょっと冗談言っただけじゃねーか、本気にすんなよ馬鹿。いや、冗談っつーかアレだよ?汚れたお前を?汚した張本人の銀さんが?貰ってやる、みたいな?かわいそーな***は俺がちゃんと面倒みてやるから安心しろ、みたいな?なんつーか、そーゆー意味でだな……オイオイオイオイ、んな、ひっでぇ顔で泣くなってマジで~~~~!!!」
眉を八の字に下げてボロボロと泣き続ける***を前に、銀時は気まずそうにした。照れ隠しであんなことを言ったとは分かっていたけれど、温かい手に髪を撫でられたら***はホッとした。銀時の唇が目尻の涙をちゅうっと吸った。濡れたほっぺやまぶた、汗ばんだおでこにキスを落とされた後で、唇にも吸いつかれた。
「ぎ、んっ、ふわぁ、あ……」
「……は、***っ、」
深い口づけで舌がノドの奥まで滑りこんでくる。唇を重ねたままで銀時が「***」と名前を呼ぶと、熱波のような吐息が肺まで入ってきた。幸福なキスで身も心も満たされた***は、ふにゃふにゃと力が抜けた。顔の向きを何度も変えて濃密な口づけを繰り返す。いとおしい体温にくるまれて、頭の芯まで溶けた気がした。
ぼうっとして何も考えられない。この感じは何かに似ていると思った***は、しばらくしてそれがお酒を飲んだ時の感覚に近いと気づいた。
———ふわふわして、暑苦しいのに嬉しくって、泣きそうなほど幸せで、なのに人恋しくて誰かに触れたくて……ううん、違う、銀ちゃんに触れたくて、抱き着きたくて我慢できなくなっちゃうの。これ、この感じ、酔っぱらった時と一緒だぁ……
夢中でキスをしているうちに、銀時の身体が少しずつ***から離れていた。ベッドに肘をついて上半身を持ち上げると腰を引く。少しずつ出ていこうとする。
硬さを失ったそれがゆっくりと引き抜かれていくのに気づいて、***はハッとした。イヤだ、寂しい。そう思った時にはひとりでに手が動いていた。銀時の肩をつかんで引き戻して、すがりつくように首に抱きついたら、自然と大きな声が出た。
「ゃっ、ゃだ、ヤダ!!銀ちゃん、まだ、抜かないでっ!!もうちょっと、このままが、いいっ!!」
「ッッ………!!!」
驚愕に開かれた赤い瞳を見て、***は自分がとんでもないことをしたと気づいた。思わず口走った言葉を後から理解する。顔がボンッと爆発したかと思うほど熱くなった。私はなんて卑猥で、はしたないことを口にしたんだろう。自分でも信じられない***がわなわな震えていると、もっと予想もしないことが起こった。
「お、ま、えなぁ~~~、うぎぎぎぎッ!!!!!」
「へっ……ぎ、銀ちゃ、ぅわぁあっ!?」
抜かれつつあった銀時のモノが、***のナカで突然大きくなった。半分だけ体内に残るそれが再び膨らんだことに驚いて、***は絶句する。
銀時は苦しそうに唸ったきり、ぴたっと動きを止めて顔から汗をダラダラ垂らしていた。抱き着いた太い首にビキビキと血管が浮き上がった。鳥肌を立ててぶるるっと頭を振った銀時の髪から、汗のしぶきが飛んだ。能天気に***は「シャンプーした定春みたい」と思った。
しかし銀時が突然、ぐんっと腰を沈めてきた瞬間、***は何も考えられなくなった。
「ひゃ、ぁんんっ、ぎんっ、な、な、んでっ……!?」
「なんでっ!?そりゃこっちのセリフだっつーの!!なんなのお前っ!?なにとんでもねぇこと言ってくれちゃってんの!?さっきまでギャーギャー泣いて痛がってたヤツが、急に引っ付いてきて抜かないでぇって、なんだよソレッ!!?ヴァージン卒業と同時にビッチの誕生かよ!?銀さんの優しさを無駄にしやがってコノヤロォォォ~~~、っっっとに、お前のせーだからな!***がやらしいこと言うせーで、こんなんなっちまったんだから責任取れよなぁぁぁ!!」
「ちょ、まっ、っ……あぁっ!!」
上体を起こした銀時が***の脚を持ち上げる。脱力しきった両脚を肩にかけて腰を突き出した。こわばりの解けた***のナカを、太くて硬いモノが深くまで潜り込む。さっきまでの痛みは嘘みたいに薄れていた。かわりに現れた未知の感覚が、貫かれた瞬間に***の全身を駆け巡り、ぞくぞくっと鳥肌を立てた。
「ひぃっ、ぁああ……!!はっ、ぁ、あ、や、ヤダッ、ぎ、んゃッ、やぁああんっ……!!」
「ふは、んだよ今の声、めっさエロい反応すんじゃん。ごっさ良さそうによがってんじゃねーかよ、***」
「ちっ、ちがッ、ぅぁあんっ……!ゃ、ゃあっ……な、なに、これぇっ……!?」
溢れ出した愛液と、奥に出された白濁が混じって潤滑剤になる。元気を取り戻したモノは一度目の時よりもますます硬い。力強く反りかえった熱棒は太さを増して、***の奥まった敏感な場所を刺し続けるから、たまらなかった。
———なんで!?どうして!?何かさっきと全然違う!銀ちゃんのも、さっきよりずっと大きくって……お、お腹が破れちゃいそうっ……!!
あまりの激しいピストンに意識が飛びそうだった。引いた痛みの向こうから、知らない快感の大波が押し寄せてくる。それが何かも分からないうちに、感じたことのない気持ちよさに飲み込まれた。
「~~~~っあぁん!だ、めぇ、うごい、ちゃっ、」
「ダメじゃねーくせに。お前、自分がどんな顔してっか分かってる?ぐっちゃぐちゃのえっろい顔、ヨダレまで垂らして……俺のでいっぱいのナカが気持ちよくって、今にもイきそーって顔してんぞ***~~~」
「ゃ、ゃああっ———、ぬ、抜いてっ、銀ちゃ、ぬ、てくださっ……ぃやぁああっ……!!」
「はぁぁ~?お前が抜くなっつったんだろーが……っつーか、もう抜いてやれっかよ……あ~、さっきより、すげぇ、いいっ、っっ」
震えるばかりの***の両脚を肩に抱えたまま、銀時が身を乗り出した。薄い身体が二つ折りにされるように押しつぶされて、お腹に体重をかけられる。挿し込まれたモノのくびれた先端が、ごりっと音がするほど肉壁に深く食い込んだ。その瞬間、電流のような刺激が走って、***の視界はチカチカと点滅した。
「ッふ、~~~~っ、ぅぁあッ———!!」
「ん゛っ……、***、いまイッただろ?なぁ、ここ気持ちいい?まだ狭ぇけど深いとこまで入れっと、びくびくして締め付けてくるしっ……はぁっ」
「やぁっ、ぎ、ひゃ……ぁあっ、ゃああんっ!」
「だぁから、それ逆効果だっつーの。んな、かわいー声出されたら、もっと、したく、なっちまう、」
イヤイヤと首を振って逃げようとしても、両足を抱えられて動けない。あられもなく開かれた膝頭が、真上から押されて***の胸を押しつぶす。銀時が腰を叩きつけるたびに、ぶつかり合う肌がパンッと鳴った。その音はどんどん速く大きくなる。膨らみきったモノが最初の時よりずっと深くまで***を浸食した。いちばん奥だと思った所より更に先まで入り込まれた。苦しさと同時に感じたことのない気持ちよさが現れて、光の速さで***を支配した。
「やぁぁ、もっ、だめぇっ……!ぉ、ぉく、奥っ、やぁ、くるしっ……こっ、こわぃ、ぁあっ!ぎ、っちゃ、やあぁっ!」
「ハッ……奥が良いくせに嘘つくなよ***。ホラ、すげぇギューギューいってんの分かるだろ。俺のこと欲しくて欲しくてしょーがねぇって、もっかいナカで出してぇって、締め付けてんだってお前」
「ちがっ、ゃあッ———ずんって、しなっでぇ……!ぉ、かしく、なっちゃ、ぅ、ぁあ、んんっ……!!」
「あ~~…だよ、それぇっっ……そーゆーことをっ、そーゆーえろい顔で言うのが、煽ってるっつってんだよっ……んあ゛ー…、くそっ!」
子宮に届きそうなほど思い切り、銀時は腰を打ちつけた。ナカをうがたれる度に、稲妻のような激しい快感が***の頭のてっぺんまで走った。刺激の強さが恐ろしくて、ポロポロと涙を流しながら***は銀時の首にすがりついた。容赦なく動きながら銀時は***のほっぺにちゅうっと口づけた。そのまま下まぶたにもそっと触れて、溢れた涙を舌先で受け止めた。そして唇を***の耳にくっつけて「はぁっ」という乱れた息と一緒に、低い声でぼそぼそと呟いた。
「好きだ***、すげぇ好き、めっさ好き……あー、ちきしょー……腰、止まんねぇって……」
「っっ、ふ、ぁ、あっ、ぁああッ———!!」
好きな人が発した「好き」という言葉で鼓膜が震えた瞬間、***の視界に閃光が走った。ピカッと光った後で浮き上がった腰が激しく痙攣する。また達したと気づく余裕も無いのは、銀時が抜き差しをやめないから。
「っ、ゃぁあッ———ぎ、ひゃぁあっ……!!」
とめどなく与えられる快楽に、***の背中が弓なりになった。それを太い腕で抱きとめて、ずんっ、ずんっ、と打ちつけるモノも限界が近い。
赤い瞳が熱にうなされたようにぼうっと***を見つめる。ひどく艶めいた男らしい声で「***、好き、好きだ」と繰り返すから、心臓が痛いほど締め付けられた。
「やぁ、あ、あっ……ぎ、ん、ちゃぁ、す、好きっ……たし、も、だい、すきだ、よぉ、銀ちゃんっ、好き、だいすきぃっ、」
「くっ、***、かわいー……あぁ、も、イくっ……お前も、イって、一緒、にッ———、」
「ひ、あぁ、~~~~~ッ」
「ッは、ぁ、***っ、***っ、ん、出る……っ!!」
「っ、ぎ、ちゃ、ぁああぁっ———!!」
一番深くて敏感な場所にめりこまれて、***は再び絶頂に押し上げられた。最後にぐりゅっと強く打ちつけられて視界がぱぁっと白んだ。達しながら***はびくびく跳ねたが、銀時に全身覆われてつま先だけが震えていた。さっきより深い場所で熱いものがほとばしる。
しかめつらの銀時の首と肩がぶるっと震えるのを、ぼやけた目で見ていた。最奥でどくどくっと吐き出されるのを感じながら、***の胸はいとおしさと幸福感に満ち溢れた。
———私、銀ちゃんとこうなりたいって、ずっと思ってたんだ。こうやってひとつに繋がりたいって。誰よりも好きな人と、何よりも近くに居られたら、他に欲しいものなんてひとつもない。私の欲しいものは全部、銀ちゃんの腕のなかにあったんだ……
「ん、***……っと、……てぇ、」
汗だくの銀時が耳元でぼそぼそと何か言ったが、聞き取れなかった。なんて言ったの、と聞き返したいのに全く声が出なかった。脱力した***の腕が銀時の背中からするりと落ちた。
何も反応しない姿に銀時が慌てた顔をした。ほほをペチペチと叩かれても視界はどんどん白くかすんでいく。
ああ、もうダメだ、と思いながら***は必死で息を吸った。そして息を吐くと同時に出した声が、言葉になっているのかも分からなかった。
「ぎっ、ちゃん、銀、ちゃん、は、離さ、ないでっ……このまま、っと、ずっと……いっしょ、に……」
———ただ、それだけで私は生きていけるから
銀時をいとおしいと思う気持ちが唇から零れる。どんなに吐き出しても、この愛おしさが尽きることはなさそうだった。遠くで銀時が***の名前を呼んでいる。うん、銀ちゃん、聞こえてるよ、大丈夫だよ。そう思いながら目を閉じたら、意識が雲のように浮き上がって、やがてぷつんと途切れた。
眠りへ落ちる身体を抱きとめた腕と、その腕の力強さと温かさが、***を離さなかった。
***の望みどおりに夜明けまで、ずっと。
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【(40)いとおしさ】
"Room No.1010" (3/end)
ずっと探していた愛がここにあるの