雑多な短篇置き場
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【アヒルとシャボン玉】
※注意※ 若干の大人向け要素あります
浴槽から浮き上がったシャボン玉は、ほんのわずかに漂ってすぐに割れた。パチンッという微かな音が真夜中の静けさによく響く。慣れ親しんだ万事屋の風呂で胸まで湯に浸かると、銀時はいつもの癖で脚を伸ばしかけた。
だがいつもと違って浴槽の中にはもうひとり、さっきまで布団でもつれ合うように抱いた女が座っている。こちらに背を向けて膝を抱えて縮こまる姿は幼い子供のよう。緊張してこわばる***の後ろ姿に、銀時は半笑いで声を掛けた。
「オイ***、んなちっこくなってねぇで、こっち寄りかかれば」
「いや、大丈夫です、私はここで!」
「いや大丈夫じゃねーし。そんなんじゃ疲れ取れねぇだろーが」
「つ、疲れてなんか、なく、は、ないけどもっ……でも、やっぱり恥ずかしいから……」
何が恥ずかしいんだかと呆れて、銀時は目の前の薄い肩を掴んだ。軽く引いただけで小さな身体が乳白色の湯の中をすいーっと流れる。
膝を立てて座る銀時の脚の間にちんまり収まった***の背中を、筋肉質な胸が受け止めた。
「あわわわわ!み、見ないで下さい!」
「こんなぶくぶくの泡風呂じゃ見えやしねぇよ。見えたとこで今さら何だっつーの?さっきまで俺達もっと凄ぇことしてたよね?裸なんざ見慣れてるよね?こちとらとっくに***の恥ずかしいとこ全部見ちまってんだよ」
「〜〜〜〜っ、それとこれとは別ですっ!」
そう言って膝小僧に顔を伏せた***が、数十分前まで銀時の首にしがみついていた。
神楽が友達の家へ泊まりに行き、ふたりきりの夜に床の間の布団はぐちゃぐちゃに乱れた。久しぶりの機会に勢いづいた銀時は、***に声を我慢するなと幾度も命じて、途切れることなく繰り返し求めた。気づいた時には腕の中で***はぐったりしていて、枯れ果てた喉は喘ぐどころか息も絶え絶えだった。
夜通しそんなことをしていたと言うのに、一緒に風呂に入るのは恥ずかしいなんてちゃんちゃらおかしい。足腰の立たない***を脱衣所まで引きずってきた時「泡風呂だったら入ります」と悪あがきをされて、銀時は渋々、泡の出る入浴剤をバスタブに投げ入れたのだ。
「ったくよー、せっかくの泡風呂なんだし、少しはくつろげって。ほれ、アヒルも貸してやっからさ」
「あっ、アヒルさん!見つかったんですね」
「定春の寝床に落ちてた。シャンプーした時にじゃれて噛んでたから、気に入って持ってったんだろ」
湯に浮かべる黄色いアヒルのおもちゃは暫く行方不明だった。以前のそれは腹を押すと「くえっ!」と元気に鳴いたのだが、定春に噛まれて穴が開いたせいか情けない声しか出なくなっていた。
「ふぇ……、ふぇぇぇ……」
「あはは、アヒルさん、ちょっぴり声が弱ってるけど無事に見つかって良かったですね」
「ちょっぴり弱ってるどころか満身創痍だろ。ズタボロのボロ雑巾だろ。もはやこれ瀕死のアヒルさんだろ」
ふぇ、ふぇ、と鳴く憐れなアヒルを両手で持ち、嬉しそうに笑う***の横顔を銀時は斜め後ろから眺めていた。こんなに幼い顔をして、こんなに子供っぽいことを喜ぶくせに、シーツの波間で銀時に抱かれている時はしっかりと女の顔をして悦ぶから目が離せない。
アヒルのおかげで気が緩んだのか、強張っていた***の身体からようやく力が抜けた。浴槽のふちに掛けてある手拭いを掴んで、銀時は言った。
「背中、洗ってやるよ」
「え?自分で洗うからいいです」
「いーからいーから、遠慮すんな」
手拭いを湯に浸して揉めば、すぐにモコモコと泡が立つ。前屈みにさせた背中に丸っこい背骨がぽこぽこと浮くのが愛おしい。うなじから背筋へと一直線に、手拭いをゴシッと走らせた途端、***が小さな悲鳴を上げた。
「ぎゃあッ!ぃ、痛いっ!あ、あの銀ちゃん、もうちょっとだけ優しくしてもらえますか?」
「は……?え、お前、今のが痛ぇの?」
「う、うん、少しだけ」
マジでか、と銀時は絶句した。そんなに力は込めていない。自分の身体を洗う時と同じ加減で撫でただけなのに、***の柔い肌には強すぎた。擦られた首筋がほんのり赤くなるのを見て、自分とは違いすぎるほどひ弱な***の、その繊細さが怖くなった。
簪でまとめた髪の下、ほっそりした首には銀時がつけた鬱血痕がくっきり残る。湯に隠れた白い肌には、吸いつかれ噛みつかれた紅い痕がいくつもついているだろう。今夜は少しやりすぎたと思っても今さら遅い。せめて背中くらいは優しく洗おうと、銀時の手はおずおずと動き始めた。
「どーよ、これなら痛くねぇ?」
「うん、気持ちいいです。ありがとう、銀ちゃん」
「……どーいたしまして」
大きな手はうなじから首へ、鎖骨を通って肩へ、肩甲骨へと滑って泡を撫でつけた。***の背中の上で円を描けば、さっきまでの情事のさなかにその背中が快楽で弓なりに仰け反っていたのを思い出す。興奮しそうになったが、***にこれ以上無理はさせられないと堪えて、銀時は赤ん坊をあやすような弱々しい手つきを保った。男の力でたやすく砕けそうな背中に慎重に触れる銀時を、肩越しに振り向いた***が「銀ちゃん」と呼んだ。その声はやけに明るかった。
「あー?あんだよ、っ、うぉ!?」
「ふぇっ!」
銀時の唇にアヒルの赤いくちばしがくっついた。
唇に硬いビニールを感じると同時に、目が合ったアヒルが鳴く。鳴かせた張本人は楽しそうにくすくす笑って言った。
「優しくしてくれて、ありがとうのチューです」
「なっ……!!」
なぁんちゃってアハハ、と自分で自分を笑う***を、銀時は信じられない思いで見た。こんな風にこっぱずかしいことをガキっぽい顔でいきなりやるから、この女は油断できない。不意をつかれて手から落ちた手拭いが湯船に沈む。それを探すこともなく銀時は、泡だらけの手で***の頬を掴み、ぐいっと強く引き寄せた。
「うわぁっ!?銀ちゃ、んんぅっ……!?」
薄紅色の唇にがぶりと吸いつく。驚きに見開かれた瞳に欲情した男の顔が映っていた。アヒルのくちばしの感触が、ぷっくりとした弾力のある唇でかき消される。差し入れた舌で口を大きく開かせ、沸いた湯ほど熱い頬の内側をべろりと舐めれば***はびくんっと飛び跳ねた。困惑しながら銀時を見つめる瞳に涙が滲み、のぼせたようにぼうっとなる。貪る唇の細い隙間から「は、ぁ」と漏れた吐息が甘ったるかった。顔の角度を変えると口の端から唾液が垂れて湯船に落ちた。しつこく口付けてやっと離れた時、先刻までの子供じみた表情はどこへやら、扇情的な女の顔が銀時を見つめていた。
「なぁ、もっかいシてぇ」
「え?もっかい……?」
何を?と惚けていたが、銀時がニヤついているとサァッと青ざめた。嘘でしょう?と泣きそうに震える頭に手を伸ばし、簪を引き抜く。はらりと解けた髪から甘い香りと、汗と体液の混じるセックスの匂いが立った。それを吸った途端、熱い夜の断片が鮮やかに蘇って銀時の忍耐はシャボン玉のように弾けて消えた。
「煽った***が悪い」
そう言いながら薄い肩を掴んで今度は軽くひねる。小さな身体がくるりと回り、湯の中で向き合った。ヤダヤダと後ずさる***の手からアヒルのおもちゃが落っこちた。
「あ、煽ってなんかないッ!あんなにしたのに、もうムリです!し、死んじゃうよ……!」
「俺だってさっきまではもうしねぇって思ってましたぁ!なのに***が可愛いことすんのがいけないんですぅ〜!考えもなしに男を誘ってんじゃねーよコノヤロー!!」
誘ってない!
いーや誘った!
ギャーギャー騒ぎ出した。身を乗り出した銀時が***を浴槽の隅に追い込み、身体の脇に両手をついて逃げ場を無くす。息を飲んだ***がすがるような目で銀時を見上げた。
覆い被さって鼻先をかすめるほど近づけた顔はどちらも泡まみれで、耳をすますとパチパチと泡の割れる音がした。小さなシャボン玉が弾ける度に銀時の中で、少しやりすぎたと反省していたさっきまでの自分や、無理をさせたくないと欲求を抑えた数分前の自分が呆気なく消えていく。くつくつと笑いまじりに囁いた低い声は、浴室によく響いた。
「お前もさぁ、俺みてぇなドSと付き合ってんだし、いいかげん学べよ。男の優しさなんざ所詮は割れモンで、シャボン玉みてーにすぐに壊れて消えちまうってことをさぁ」
興奮しきった表情で、銀時は再び***に口付ける。
バスタブを背にした***の後頭部を、大きな手が掴んで動けなくさせた。ひと晩中、求められ続けて既に満身創痍の***が、熱っぽいキスの直前に漏らした声はおもちゃのアヒルの声によく似ていた。
「ふ、ふぇぇぇ……!」
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【アヒルとシャボン玉】end
※注意※ 若干の大人向け要素あります
浴槽から浮き上がったシャボン玉は、ほんのわずかに漂ってすぐに割れた。パチンッという微かな音が真夜中の静けさによく響く。慣れ親しんだ万事屋の風呂で胸まで湯に浸かると、銀時はいつもの癖で脚を伸ばしかけた。
だがいつもと違って浴槽の中にはもうひとり、さっきまで布団でもつれ合うように抱いた女が座っている。こちらに背を向けて膝を抱えて縮こまる姿は幼い子供のよう。緊張してこわばる***の後ろ姿に、銀時は半笑いで声を掛けた。
「オイ***、んなちっこくなってねぇで、こっち寄りかかれば」
「いや、大丈夫です、私はここで!」
「いや大丈夫じゃねーし。そんなんじゃ疲れ取れねぇだろーが」
「つ、疲れてなんか、なく、は、ないけどもっ……でも、やっぱり恥ずかしいから……」
何が恥ずかしいんだかと呆れて、銀時は目の前の薄い肩を掴んだ。軽く引いただけで小さな身体が乳白色の湯の中をすいーっと流れる。
膝を立てて座る銀時の脚の間にちんまり収まった***の背中を、筋肉質な胸が受け止めた。
「あわわわわ!み、見ないで下さい!」
「こんなぶくぶくの泡風呂じゃ見えやしねぇよ。見えたとこで今さら何だっつーの?さっきまで俺達もっと凄ぇことしてたよね?裸なんざ見慣れてるよね?こちとらとっくに***の恥ずかしいとこ全部見ちまってんだよ」
「〜〜〜〜っ、それとこれとは別ですっ!」
そう言って膝小僧に顔を伏せた***が、数十分前まで銀時の首にしがみついていた。
神楽が友達の家へ泊まりに行き、ふたりきりの夜に床の間の布団はぐちゃぐちゃに乱れた。久しぶりの機会に勢いづいた銀時は、***に声を我慢するなと幾度も命じて、途切れることなく繰り返し求めた。気づいた時には腕の中で***はぐったりしていて、枯れ果てた喉は喘ぐどころか息も絶え絶えだった。
夜通しそんなことをしていたと言うのに、一緒に風呂に入るのは恥ずかしいなんてちゃんちゃらおかしい。足腰の立たない***を脱衣所まで引きずってきた時「泡風呂だったら入ります」と悪あがきをされて、銀時は渋々、泡の出る入浴剤をバスタブに投げ入れたのだ。
「ったくよー、せっかくの泡風呂なんだし、少しはくつろげって。ほれ、アヒルも貸してやっからさ」
「あっ、アヒルさん!見つかったんですね」
「定春の寝床に落ちてた。シャンプーした時にじゃれて噛んでたから、気に入って持ってったんだろ」
湯に浮かべる黄色いアヒルのおもちゃは暫く行方不明だった。以前のそれは腹を押すと「くえっ!」と元気に鳴いたのだが、定春に噛まれて穴が開いたせいか情けない声しか出なくなっていた。
「ふぇ……、ふぇぇぇ……」
「あはは、アヒルさん、ちょっぴり声が弱ってるけど無事に見つかって良かったですね」
「ちょっぴり弱ってるどころか満身創痍だろ。ズタボロのボロ雑巾だろ。もはやこれ瀕死のアヒルさんだろ」
ふぇ、ふぇ、と鳴く憐れなアヒルを両手で持ち、嬉しそうに笑う***の横顔を銀時は斜め後ろから眺めていた。こんなに幼い顔をして、こんなに子供っぽいことを喜ぶくせに、シーツの波間で銀時に抱かれている時はしっかりと女の顔をして悦ぶから目が離せない。
アヒルのおかげで気が緩んだのか、強張っていた***の身体からようやく力が抜けた。浴槽のふちに掛けてある手拭いを掴んで、銀時は言った。
「背中、洗ってやるよ」
「え?自分で洗うからいいです」
「いーからいーから、遠慮すんな」
手拭いを湯に浸して揉めば、すぐにモコモコと泡が立つ。前屈みにさせた背中に丸っこい背骨がぽこぽこと浮くのが愛おしい。うなじから背筋へと一直線に、手拭いをゴシッと走らせた途端、***が小さな悲鳴を上げた。
「ぎゃあッ!ぃ、痛いっ!あ、あの銀ちゃん、もうちょっとだけ優しくしてもらえますか?」
「は……?え、お前、今のが痛ぇの?」
「う、うん、少しだけ」
マジでか、と銀時は絶句した。そんなに力は込めていない。自分の身体を洗う時と同じ加減で撫でただけなのに、***の柔い肌には強すぎた。擦られた首筋がほんのり赤くなるのを見て、自分とは違いすぎるほどひ弱な***の、その繊細さが怖くなった。
簪でまとめた髪の下、ほっそりした首には銀時がつけた鬱血痕がくっきり残る。湯に隠れた白い肌には、吸いつかれ噛みつかれた紅い痕がいくつもついているだろう。今夜は少しやりすぎたと思っても今さら遅い。せめて背中くらいは優しく洗おうと、銀時の手はおずおずと動き始めた。
「どーよ、これなら痛くねぇ?」
「うん、気持ちいいです。ありがとう、銀ちゃん」
「……どーいたしまして」
大きな手はうなじから首へ、鎖骨を通って肩へ、肩甲骨へと滑って泡を撫でつけた。***の背中の上で円を描けば、さっきまでの情事のさなかにその背中が快楽で弓なりに仰け反っていたのを思い出す。興奮しそうになったが、***にこれ以上無理はさせられないと堪えて、銀時は赤ん坊をあやすような弱々しい手つきを保った。男の力でたやすく砕けそうな背中に慎重に触れる銀時を、肩越しに振り向いた***が「銀ちゃん」と呼んだ。その声はやけに明るかった。
「あー?あんだよ、っ、うぉ!?」
「ふぇっ!」
銀時の唇にアヒルの赤いくちばしがくっついた。
唇に硬いビニールを感じると同時に、目が合ったアヒルが鳴く。鳴かせた張本人は楽しそうにくすくす笑って言った。
「優しくしてくれて、ありがとうのチューです」
「なっ……!!」
なぁんちゃってアハハ、と自分で自分を笑う***を、銀時は信じられない思いで見た。こんな風にこっぱずかしいことをガキっぽい顔でいきなりやるから、この女は油断できない。不意をつかれて手から落ちた手拭いが湯船に沈む。それを探すこともなく銀時は、泡だらけの手で***の頬を掴み、ぐいっと強く引き寄せた。
「うわぁっ!?銀ちゃ、んんぅっ……!?」
薄紅色の唇にがぶりと吸いつく。驚きに見開かれた瞳に欲情した男の顔が映っていた。アヒルのくちばしの感触が、ぷっくりとした弾力のある唇でかき消される。差し入れた舌で口を大きく開かせ、沸いた湯ほど熱い頬の内側をべろりと舐めれば***はびくんっと飛び跳ねた。困惑しながら銀時を見つめる瞳に涙が滲み、のぼせたようにぼうっとなる。貪る唇の細い隙間から「は、ぁ」と漏れた吐息が甘ったるかった。顔の角度を変えると口の端から唾液が垂れて湯船に落ちた。しつこく口付けてやっと離れた時、先刻までの子供じみた表情はどこへやら、扇情的な女の顔が銀時を見つめていた。
「なぁ、もっかいシてぇ」
「え?もっかい……?」
何を?と惚けていたが、銀時がニヤついているとサァッと青ざめた。嘘でしょう?と泣きそうに震える頭に手を伸ばし、簪を引き抜く。はらりと解けた髪から甘い香りと、汗と体液の混じるセックスの匂いが立った。それを吸った途端、熱い夜の断片が鮮やかに蘇って銀時の忍耐はシャボン玉のように弾けて消えた。
「煽った***が悪い」
そう言いながら薄い肩を掴んで今度は軽くひねる。小さな身体がくるりと回り、湯の中で向き合った。ヤダヤダと後ずさる***の手からアヒルのおもちゃが落っこちた。
「あ、煽ってなんかないッ!あんなにしたのに、もうムリです!し、死んじゃうよ……!」
「俺だってさっきまではもうしねぇって思ってましたぁ!なのに***が可愛いことすんのがいけないんですぅ〜!考えもなしに男を誘ってんじゃねーよコノヤロー!!」
誘ってない!
いーや誘った!
ギャーギャー騒ぎ出した。身を乗り出した銀時が***を浴槽の隅に追い込み、身体の脇に両手をついて逃げ場を無くす。息を飲んだ***がすがるような目で銀時を見上げた。
覆い被さって鼻先をかすめるほど近づけた顔はどちらも泡まみれで、耳をすますとパチパチと泡の割れる音がした。小さなシャボン玉が弾ける度に銀時の中で、少しやりすぎたと反省していたさっきまでの自分や、無理をさせたくないと欲求を抑えた数分前の自分が呆気なく消えていく。くつくつと笑いまじりに囁いた低い声は、浴室によく響いた。
「お前もさぁ、俺みてぇなドSと付き合ってんだし、いいかげん学べよ。男の優しさなんざ所詮は割れモンで、シャボン玉みてーにすぐに壊れて消えちまうってことをさぁ」
興奮しきった表情で、銀時は再び***に口付ける。
バスタブを背にした***の後頭部を、大きな手が掴んで動けなくさせた。ひと晩中、求められ続けて既に満身創痍の***が、熱っぽいキスの直前に漏らした声はおもちゃのアヒルの声によく似ていた。
「ふ、ふぇぇぇ……!」
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【アヒルとシャボン玉】end