幻寂SS
ドクドクドクと、心臓が肋骨を叩きつけるような音がする。気持ち悪い、臓腑が全て身体を突き破りどこかに行ってしまいそうだ。なんだってこんな目に。
「どうしたんだい、幻太郎くん。体調でも悪いのかい」
よくもまぁ、いけしゃあしゃあと。全部、貴方のせいなのに。
貴方の髪がなびく度、貴方のまつ毛が揺れる度、貴方の頬が緩む度、…貴方の指が触れる度、小生はどうにも出来ない衝動に振り回されているのです。
「…いいえ、大丈夫です。さぁ、続きを」
貴方の指先から、全身に広がっていく。
毒、毒、毒と。
「どうしたんだい、幻太郎くん。体調でも悪いのかい」
よくもまぁ、いけしゃあしゃあと。全部、貴方のせいなのに。
貴方の髪がなびく度、貴方のまつ毛が揺れる度、貴方の頬が緩む度、…貴方の指が触れる度、小生はどうにも出来ない衝動に振り回されているのです。
「…いいえ、大丈夫です。さぁ、続きを」
貴方の指先から、全身に広がっていく。
毒、毒、毒と。