【出会い編】
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「何で誰も帰ってこない」
シロは思わず呟く。
麦わらの一味の観察をして、しばらく。船長のルフィは1番に島へ上陸し、青髪の少女と大きな鳥を連れて未だ帰らず。次に緑髪の少年と金髪の少年が何やら口喧嘩しながら上陸。彼らも帰ってこない。最後に残ったオレンジ髪の少女と長鼻の少年は、この島に住む巨人族に連れられて行ってしまい戻らない。
「見張りが誰もいなくなるなんて。前代未聞だ」
いくらこの島に人が住んでいないとはいえ、不用心にも程があるし、大事な船が壊されても困る。シロは迷った末にこっそりと船に乗り込んだ。
「彼らが戻る気配がしたら離れればいいし、これは自分の為でもあるしね」
それでも念のため能力を発動し獣型へと姿を変える。驚かさないように、大きさは猫サイズに調整した。
悪魔の実の能力"ネコネコの実モデル:ホワイトタイガー"彼女がこの厳しい環境を生きてこられたのはこの能力のおかげが大きい。
「初めは嫌いだったけど、やっぱりこの能力便利だな」
船に乗ったせいか、昔乗っていた海賊船の頃を少し思い出してしまう。奴隷として働かされていたが、ある時悪魔の実を見つけた。その実は動物系 に分類され、珍しいからと無理矢理に悪魔の実を食べさせられた。カナヅチになるのは本当なのかと水で溺れさせたり、サーカスの様に鞭で叩かれ芸を仕込まれたりと、今思い出しても腹が立ってくる。
「でも、そのおかげで1人生き残れたのはラッキーだった」
あの頃、今のように記録が溜まるのを待っている間、シロはジャングルへと逃げ込み、しばらく身を隠し逃げ回っているうちに、彼らは勝手に全滅してくれたのだ。乗ってきた船は恐竜達が食料を漁ったようで壊れてしまい、結果10年もこの島で暮らす羽目になるとは思わなかったが。
「それにしても遅い。どこまで行ってしまったんだ」
はっきりとは分からないが、すでに何時間も経っている。1人くらい戻ってきても良さそうなものだが。
あまりにも暇な時間にシロをだんだんと眠気が襲う。少しだけ仮眠するかと身を隠せる場所を探すと、珍しいものが積んであった。それは海賊船には普通無いであろう、みかんの木。その木の根元で丸くなり、シロは昼寝をする事にした。木陰になったその場所はなんだか安心感があり、彼女はすぐにスヤスヤと寝息を立てて寝てしまうのだった。
※
急に体が引っ張られ、グラグラと揺れる感覚にシロは、ハッと目を覚ます。気づけば船が動いているでは無いか。
イカリでも外れてしまったのかと、飛び起きて辺りを見渡せば、そこにはいつの間に戻ったのか麦わらの一味が「出港だー!」と島を出るところだった。もちろんシロを乗せたまま。
なぜだとシロは焦る。この島の記録は1年。今出たところで次の島への指針はない。
(この人たちバカなの?!)
戻ろうにも、もう島は離れてしまっている。そういえば島喰いはどうしたのだろうと島の方をよく見ると、島の端に巨人族が見え、手前の海には大きな穴の空いた島喰いが浮いていた。
(巨人族が倒したのか?)
寝てしまっていた為真実は分からないが、無事に出られた事にホッとしたところで、指針がないことを思い出す。
「とりあえず挨拶くらいはしとかないと厄介だよね…」
人と話すのなんて随分と久しぶりだ。どういえば良いだろうかと悩んでいると、ふと影が差した。
「なんだァ?ジャングルからついてきたのか?」
声が降ってきたと思えば、ふわりと体を浮遊感が襲い、思わず「わわっ!」と声を出してしまう。
「うわっ!何だこいつ猫のくせに喋った!おーい、みんなァ!おもしろ猫見つけたぞ!」
シロを抱えて嬉しそうに叫びながらその人物は走る。逃げる間もなく連れられた先は船のど真ん中で、気づけば麦わらの一味に、取り囲まれてしまっていた。
シロは思わず呟く。
麦わらの一味の観察をして、しばらく。船長のルフィは1番に島へ上陸し、青髪の少女と大きな鳥を連れて未だ帰らず。次に緑髪の少年と金髪の少年が何やら口喧嘩しながら上陸。彼らも帰ってこない。最後に残ったオレンジ髪の少女と長鼻の少年は、この島に住む巨人族に連れられて行ってしまい戻らない。
「見張りが誰もいなくなるなんて。前代未聞だ」
いくらこの島に人が住んでいないとはいえ、不用心にも程があるし、大事な船が壊されても困る。シロは迷った末にこっそりと船に乗り込んだ。
「彼らが戻る気配がしたら離れればいいし、これは自分の為でもあるしね」
それでも念のため能力を発動し獣型へと姿を変える。驚かさないように、大きさは猫サイズに調整した。
悪魔の実の能力"ネコネコの実モデル:ホワイトタイガー"彼女がこの厳しい環境を生きてこられたのはこの能力のおかげが大きい。
「初めは嫌いだったけど、やっぱりこの能力便利だな」
船に乗ったせいか、昔乗っていた海賊船の頃を少し思い出してしまう。奴隷として働かされていたが、ある時悪魔の実を見つけた。その実は
「でも、そのおかげで1人生き残れたのはラッキーだった」
あの頃、今のように記録が溜まるのを待っている間、シロはジャングルへと逃げ込み、しばらく身を隠し逃げ回っているうちに、彼らは勝手に全滅してくれたのだ。乗ってきた船は恐竜達が食料を漁ったようで壊れてしまい、結果10年もこの島で暮らす羽目になるとは思わなかったが。
「それにしても遅い。どこまで行ってしまったんだ」
はっきりとは分からないが、すでに何時間も経っている。1人くらい戻ってきても良さそうなものだが。
あまりにも暇な時間にシロをだんだんと眠気が襲う。少しだけ仮眠するかと身を隠せる場所を探すと、珍しいものが積んであった。それは海賊船には普通無いであろう、みかんの木。その木の根元で丸くなり、シロは昼寝をする事にした。木陰になったその場所はなんだか安心感があり、彼女はすぐにスヤスヤと寝息を立てて寝てしまうのだった。
※
急に体が引っ張られ、グラグラと揺れる感覚にシロは、ハッと目を覚ます。気づけば船が動いているでは無いか。
イカリでも外れてしまったのかと、飛び起きて辺りを見渡せば、そこにはいつの間に戻ったのか麦わらの一味が「出港だー!」と島を出るところだった。もちろんシロを乗せたまま。
なぜだとシロは焦る。この島の記録は1年。今出たところで次の島への指針はない。
(この人たちバカなの?!)
戻ろうにも、もう島は離れてしまっている。そういえば島喰いはどうしたのだろうと島の方をよく見ると、島の端に巨人族が見え、手前の海には大きな穴の空いた島喰いが浮いていた。
(巨人族が倒したのか?)
寝てしまっていた為真実は分からないが、無事に出られた事にホッとしたところで、指針がないことを思い出す。
「とりあえず挨拶くらいはしとかないと厄介だよね…」
人と話すのなんて随分と久しぶりだ。どういえば良いだろうかと悩んでいると、ふと影が差した。
「なんだァ?ジャングルからついてきたのか?」
声が降ってきたと思えば、ふわりと体を浮遊感が襲い、思わず「わわっ!」と声を出してしまう。
「うわっ!何だこいつ猫のくせに喋った!おーい、みんなァ!おもしろ猫見つけたぞ!」
シロを抱えて嬉しそうに叫びながらその人物は走る。逃げる間もなく連れられた先は船のど真ん中で、気づけば麦わらの一味に、取り囲まれてしまっていた。