【出会い編】
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そんな島に一隻の海賊船が上陸した。麦わら帽子が描かれた独特なドクロマーク。海賊モンキー・D・ルフィが率いる、麦わらの一味だ。
彼らが上陸する様子を1人の少女が、ジャングルの中で気配を消して見ている。
(麦わらの一味だ。今度こそ。上手くいけばいいけど…)
彼女はシロ。この島に上陸したのは10年前になる。シロは海賊船に奴隷として酷い扱いを受けながら乗せられていた。その頃に比べれば、この島の環境でさえ彼女にとっては悪いと思えないものだ。
たまに上陸する船からこっそり物資を頂きながら、何とかサバイバルを生き延びてきた。
「彼らなら利用できるかも。問題は
過去に何度もこの島から脱出しようと挑戦しては失敗を繰り返してきた。この島の記録が溜まる前にほとんどが死んでしまうからだ。生き残って出港した船にこっそり乗船したこともあったが、島を出てすぐに巨大な金魚"島喰い"に船を沈められて酷い目にあった。その後からはしっかりと安全な船かを見極めて乗るように心がけるようになっていた。
シロはいつものように気配を消して、少しずつ船へと接近し、様子観察が出来る場所を確保する。
まだ少年や少女ばかりの一味に、シロは驚いた。いま勢いに乗っていると風の噂は聞いていたが、お世辞にも強そうに見えず、さっそく不安がよぎる。
「でもここまで辿り着いた実力はあるって事だし」
希望を捨てたらいけない。最悪の場合は船さえ残ってしまえば奪えば良い。
「島喰いとも今なら戦えるはず。それに…」
このままずっと島から出られないのなら、いっそのこと島喰いに喰われた方がマシかもしれない、と思うほどにこの10年の月日はシロにとって長かったのだ。
外との関わりがないこの島では、毎日が同じことの繰り返し。生き残るためにやる事はたくさんあるが、常に緊張感がつきまとう。自然界は弱肉強食、油断は命取りだ。
ーーさて、実力見せてもらうよ