このサイトは1ヶ月 (30日) 以上ログインされていません。 サイト管理者の方はこちらからログインすると、この広告を消すことができます。

【小話】

夢小説設定

この小説の夢小説設定
主人公

麦わらの一味には有能な戦闘員がいる。そのうちの1人がシロだ。動物系ゾオンけいの能力を活かした戦闘でそこらの敵では敵わない。

「1回手合わせしてみてェな」

強い相手と戦うことが好きなゾロは独り言のつもりでそう呟いた。

「いいよ!ぼくも強くなりたいから手合わせしてみたい」

届かないと思っていた声に反応したシロに、ゾロは少し驚くも、そういやこいつは耳が良かったな、と納得した。

「じゃあ、次に上陸した時にでもやるか」

「お願いします!」

ニヤリと意地悪な表情を見せるゾロに、シロもやってやると笑って返す。
そのやりとりがあった数日後、食料調達のために少しの間島に上陸することとなった。

「サンジ!今日はちょっとゾロと用事があるから、食料調達はチョッパーにお願いしたから…ごめんね?」

「はっ?マリモと?」

普段はサンジと一緒に食料調達へと向かうシロから、突然の報告に驚くサンジ。しかもゾロとの用事と言われて不安になる。

「おれも急に言われてびっくりしたんだけど、何の用事なのか教えてくれないんだ…」

チョッパーも不安そうにしている。そんな彼らの心配なんて他所に当の本人はすでにゾロと船を降りて姿を消してしまった。

「よし、ここなら邪魔は入らなそうだな」

「ゾロは人気の無い場所に来るのが上手いね」

「お前それ褒めてねェだろ…」

よく迷子になるゾロはシロにそう言って困ったように頭を掻いた。

「では、さっそく」

「おう、始めるか」

互いに武器を構える。ゾロは愛刀の三本を、シロは人獣型に姿を変えて爪を。
普段は獣型で戦うシロだが、ゾロ相手にはより戦闘向きな姿の方が良い。

「初めから本気で行くよ!」

「当たり前だ。負けてから言い訳されても困るからな」

刀と爪がぶつかり合い、激しい音が鳴り響く。スピードはシロの方が勝って、ゾロは慣れるまでシロの手数に押されていた。だが、それも長くは続かない。ゾロのパワーに今度はシロが押されていく。
一旦距離を取ったところで、「もう終わりか?」とゾロが挑発的に声をかけると、シロは息を切らしながら「…っ!まだまだ、これからだよ!」と返す。
再度ぶつかり合うその瞬間に、2つの影が割って入った。

「なにやってんだ!」

飛び込んで来たのはサンジとチョッパーだった。チョッパーはシロを、サンジはゾロを止めている。

「おい、マリモ!シロは女の子だぞ!怪我したらどうする!」

「うるせェ、ぐる眉。ただの手合わせだ」

ゾロの物言いにサンジは「あ゛ぁん?」といつものように突っかかる。

シロシロだよ!隠れてこんな…。ほら、ちょっと擦りむいてる」

チョッパーは目を潤ませながらシロに訴える。その姿にシロは「心配かけてごめん」とチョッパーを抱きしめた。

「今度からはちゃんと言ってからするね!」

「そういう問題じゃねェんだよ…」

シロの発言にサンジとチョッパーは呆れたように首を横に振った。
船に戻るとチョッパーに怪我の手当てをされ、その後しばらくシロはサンジによって、ゾロ近づき禁止令が発令された。

「今度シロに怪我させたら3枚に下ろすからな!」

「へいへい。うるせェ眉毛だぜ」

遠ざけられるゾロにシロは「ゾロ、ごめんね…」と呟くのだった。
5/9ページ
スキ