不思議な体験の後、シロ達は＂ジャヤ＂へと船を進めている。海底にまで情報収集に出かけたが、ルフィ達が持ち帰った物からは必要な情報は手に入らず、ナミはガラクタばっかり！と怒っていた。そんな彼女にロビンは永久指針を渡す。それがジャヤの物だった。
マシラ達から盗んでおいた、と言うロビンに対して、涙ながらに喜ぶナミ。ロビンは改めて苦労してるのねと同情していた。
気候も安定しており、ジャヤまではそう遠くないようだ。永久指針の指す方へしばらく船を進めると島が見えてきた。記録指針の記録が書き換えられる前に、空島の情報を見つけなければならない、時間との戦いだ。

「ここがジャヤか。何だか荒れてるね」

港には堂々と海賊船が停まり、町からは怒声も聞こえてくる。どう見てもただの町ではないようだ。
怯えるナミ達に比べてルフィとゾロは楽しそうな町だとさっそく上陸している。2人が上陸したのを見て、あの2人がトラブルを起こさないはずがない、とナミは急いで後を追った。
その間にロビンも船を降りようとしている。ナミ達も気になるところだが、シロはロビンの行動も気になりついて行こうと声をかけた。

「ロビン。…ぼくも一緒に行く」

「いいわよ。無法者が多いみたいだから気をつけてね」

ロビンは警戒するシロを、子供扱いしクスクスと笑う。彼女は買い物を済ませながら、しっかりと空島への情報も集めていた。その無駄がない動きにシロは大人の余裕を見せつけられた気がした。

「…情報集めるの、上手いんだね」

「裏社会で生きていくには必要なスキルなのよ」

ロビンと一緒に聞いた話では、島の東にはみ出し者の＂モンブラン・クリケット＂という、夢を語りこの町を追われた人物が住んでいるということだった。
ルフィ達に報告しようと船に戻ると、ボロボロなったルフィとゾロの姿があった。

「2人ともどうしたの！？」

幸いナミに怪我はないようだが、彼女がなぜか1番気分が荒れている。どうやら、町で空島の話をして馬鹿にされ、喧嘩を売られたルフィとゾロは一方的に殴られたようだ。

「そんなやつら相手にしなくて正解だよ…。それよりさ、ロビンが面白い情報を手に入れたんだ」

はみ出し者、モンブラン・クリケットの話をすると、ルフィはさっそく会いに行こうと船を出した。