「ほら、腕を上げて？」

「こう？ねぇ、やっぱり自分でするよ」

現在シロは着替え中。手を使ってはいけないとチョッパーによるドクターストップがかかっており、ナミに手伝ってもらっている。

「いいから。あんたには看病してもらってたから、今度は私がする番よ」

大人しくお世話されなさいと、手際よく服を脱がされそして着せられる。

「ほら終わったわ。朝食食べに行くわよ」

「ありがとう」

着替えも終わり今度は食堂へと連れて行かれる。そこにはすでにサンジが朝食の準備を終えて待ち構えていた。

「おっ、ナミさん、シロ。おはよう。もう朝食出来てるぜ」

「おはよう、サンジくん。ほら、お待ちかねよ」

野菜がたくさん入ったスープにスクランブルエッグ、焼きたてのパンにサラダなど、バランスが良く美味しそうな食事が机の上に並んでいる。シロの席の横にはサンジが座り、手招きしてシロを待っていた。

「おはよう、サンジ。ぼく、自分で食べるよ？」

「ダメだ。まだチョッパーから許可が出てねェだろうが」

大人しく世話されろと、席をポンポンと叩き座るように促される。

「ほれ、いっぱい食えよ」

サンジはスプーンにふわふわのスクランブルエッグを乗せて、シロの口元へと運ぶ。

「…いただきます。っ！美味しい！」

シロが美味しそうに食べる姿を見て、サンジは優しく微笑む。それを見てナミが「まあまあ、嬉しそうな顔しちゃって」とサンジをにやにやとした表情で見る。

「いやッ、これは！美味しいって食ってくれるのが嬉しくて…！」

なぜか慌てる様子のサンジを見て、シロは「どうしたの？」と首を傾げるのだった。