【ドラム王国編】
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ようやく見つけた島に上陸を試みようとしたが、何故か島民は険しい顔をしていた。
海賊という事に警戒をされてしまっているのだろうか、とシロは心配になる。
「お前はナミさんのところに行け」
不穏な様子を見て、サンジがシロを船内へと入れる。ナミを1人にするのも心配だったシロは、交渉は任せてナミの元に戻った。
「今、ルフィたちが上陸出来る様にしてるからね。もう少しだよ」
「ありがとう、シロ。私は大丈夫よ」
熱は下がることなくナミの体を蝕んでいる。体力を考えても、この島で診てもらえなければナミは…。
不穏な考えにシロは頭をぶんぶんと振る。
(大丈夫、きっと大丈夫)
言い聞かせるように心の中で呟くも、なかなか上陸の合図はなく、銃声まで聞こえてきた。
お願いします、とシロはナミにばれないように手を合わす。
「シロ!上陸の準備だ!」
ルフィが嬉しそうに部屋に入ってきた。そして、ナミにも上陸すると声をかける。とてもじゃないが歩けないナミはサンジがおんぶして連れて行くことになった。
※
上陸を認めてくれたドルトンによると、医者の国と呼ばれたこの国、ドラム王国は海賊によって滅ぼされたという。その際に医者は訳あっていなくなり、そのために今この名もなき国には魔女と呼ばれる医者が1人いる。
「その魔女はどこにいるんだ?」
「それが、ドラムロッキーと呼ばれるあの山の上に住んでいて、滅多に降りてこないんだ」
ドルトンが指差す方には垂直で高さもかなりある煙突のような山がそびえ立っていた。あんなところ普通は登れない。
「おい、ナミ。山登らねェと医者がいねェから、山登るぞ」
ルフィの言葉に、ウソップやサンジ、ビビから心配の声が上がる。もちろんシロも心配しているが、医者に診せないといけない重要性も感じてルフィを止める気にはならなかった。周りは止めたが、ナミも納得しルフィに身を任せる覚悟を決めている。
「いいかルフィ!お前が一度でも転べばナミが死ぬと思え!」
ウソップが脅すようにルフィに言うが、事実それほどまでにナミの容体は酷い。
「ぼくも行くよ。ナミが心配だから」
「俺も行くぜ!ルフィ絶対にナミさんを落とすなよ!」
おう!任せとけ!と、ルフィはビビにしっかりとナミをくくりつけてもらい、勢いよく走り出した。それに続いてサンジ、シロが走り出す。
出来るだけ早く医者の元へと行く為に選んだ道は、ラパーンという肉食のウサギがいるとドルトンが言っていた。
シロは前を行く2人を見失わないようにしながら、周りの気配を感じ取ろうとする。
慣れない地形に少し読みづらくはあるも、横から小さな気配が来ているのに気づく。その前方にはもっと多くの気配もあった。
「ルフィ、サンジ、何か来る!」
先ほどまで雪国はどうのこうのと話していた2人も、シロの言葉にあたりを警戒していた。雪で見えづらいが、少し大きめのウサギが勢いよく飛んでくる。それをサンジ蹴り飛ばした。
「あれがラパーンか。ルフィお前は絶対に手を出すな。ナミさんに衝撃がいくからな。そんなことしたら死んじまうぜ」
サンジの言葉に「分かった…!」とルフィは顔をこわばらせる。
先ほど蹴り飛ばされたラパーンは子供だったようで、前方から熊のような大きさのラパーンの群が現れる。
「サンジ!どうしたらいい?!」
ルフィが困ったようにサンジ聞くと「とにかく避けて避けて、…そして下がるな!」とサンジは叫ぶ。
「難しいぞォ!それ!」
ナミのために懸命に避けるルフィ。シロは獣型へと姿を変えて、サンジと共にラパーンを追い払う。
「シロやるな!怪我はするなよ!」
「大丈夫!ぼくはジャングルで鍛えてるから!」
ここに来てあのサバイバル生活が役に立つなんて。あの10年も無駄じゃなかったんだなとシロは思った。
海賊という事に警戒をされてしまっているのだろうか、とシロは心配になる。
「お前はナミさんのところに行け」
不穏な様子を見て、サンジがシロを船内へと入れる。ナミを1人にするのも心配だったシロは、交渉は任せてナミの元に戻った。
「今、ルフィたちが上陸出来る様にしてるからね。もう少しだよ」
「ありがとう、シロ。私は大丈夫よ」
熱は下がることなくナミの体を蝕んでいる。体力を考えても、この島で診てもらえなければナミは…。
不穏な考えにシロは頭をぶんぶんと振る。
(大丈夫、きっと大丈夫)
言い聞かせるように心の中で呟くも、なかなか上陸の合図はなく、銃声まで聞こえてきた。
お願いします、とシロはナミにばれないように手を合わす。
「シロ!上陸の準備だ!」
ルフィが嬉しそうに部屋に入ってきた。そして、ナミにも上陸すると声をかける。とてもじゃないが歩けないナミはサンジがおんぶして連れて行くことになった。
※
上陸を認めてくれたドルトンによると、医者の国と呼ばれたこの国、ドラム王国は海賊によって滅ぼされたという。その際に医者は訳あっていなくなり、そのために今この名もなき国には魔女と呼ばれる医者が1人いる。
「その魔女はどこにいるんだ?」
「それが、ドラムロッキーと呼ばれるあの山の上に住んでいて、滅多に降りてこないんだ」
ドルトンが指差す方には垂直で高さもかなりある煙突のような山がそびえ立っていた。あんなところ普通は登れない。
「おい、ナミ。山登らねェと医者がいねェから、山登るぞ」
ルフィの言葉に、ウソップやサンジ、ビビから心配の声が上がる。もちろんシロも心配しているが、医者に診せないといけない重要性も感じてルフィを止める気にはならなかった。周りは止めたが、ナミも納得しルフィに身を任せる覚悟を決めている。
「いいかルフィ!お前が一度でも転べばナミが死ぬと思え!」
ウソップが脅すようにルフィに言うが、事実それほどまでにナミの容体は酷い。
「ぼくも行くよ。ナミが心配だから」
「俺も行くぜ!ルフィ絶対にナミさんを落とすなよ!」
おう!任せとけ!と、ルフィはビビにしっかりとナミをくくりつけてもらい、勢いよく走り出した。それに続いてサンジ、シロが走り出す。
出来るだけ早く医者の元へと行く為に選んだ道は、ラパーンという肉食のウサギがいるとドルトンが言っていた。
シロは前を行く2人を見失わないようにしながら、周りの気配を感じ取ろうとする。
慣れない地形に少し読みづらくはあるも、横から小さな気配が来ているのに気づく。その前方にはもっと多くの気配もあった。
「ルフィ、サンジ、何か来る!」
先ほどまで雪国はどうのこうのと話していた2人も、シロの言葉にあたりを警戒していた。雪で見えづらいが、少し大きめのウサギが勢いよく飛んでくる。それをサンジ蹴り飛ばした。
「あれがラパーンか。ルフィお前は絶対に手を出すな。ナミさんに衝撃がいくからな。そんなことしたら死んじまうぜ」
サンジの言葉に「分かった…!」とルフィは顔をこわばらせる。
先ほど蹴り飛ばされたラパーンは子供だったようで、前方から熊のような大きさのラパーンの群が現れる。
「サンジ!どうしたらいい?!」
ルフィが困ったようにサンジ聞くと「とにかく避けて避けて、…そして下がるな!」とサンジは叫ぶ。
「難しいぞォ!それ!」
ナミのために懸命に避けるルフィ。シロは獣型へと姿を変えて、サンジと共にラパーンを追い払う。
「シロやるな!怪我はするなよ!」
「大丈夫!ぼくはジャングルで鍛えてるから!」
ここに来てあのサバイバル生活が役に立つなんて。あの10年も無駄じゃなかったんだなとシロは思った。