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【ドラム王国編】

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主人公

医者探しの為にアラバスタへの指針を離れて一日がだった。あんなに晴れていた天気はいつしか変わり、最近は雪が降っている。偉大なる航路ではよくある事だという。

「雪が降り続けるって事は、冬島が近いのかも」

「じゃあそこに人がいれば医者もいるかな?」

ビビによれば安定した天気は島が近い証拠。あとはその島に人がいることを願うばかりだ。

「大丈夫?タオル変えるね」

熱くなったタオルを冷たい水に浸し冷やす。絞ってまたナミの頭に乗せる。シロはこれくらいしか出来ないけど、片時も離れずに看病を続けていた。

(あと、どのくらい持ってくれるだろう)

リトルガーデンにいた頃、ナミと同じように突然の高熱で倒れた冒険者がいた。船に乗せてくれると言っていたその人は、熱が出てしばらくして死んでしまった。その人の仲間はそれをシロのせいだと思い、急いで出港したところを島喰いに沈められた。

「早く医者を見つけないと」

熱に浮かされ続けるナミを見て、シロは気持ちだけが焦る。

「少し変わろうか。飯作ったから食ってこいよ」

「ありがとう。でも…」

サンジがシロの不安そうにしているのを感じとり、「俺じゃ不安か?」と尋ねる。その問いに慌ててシロは「そう言うわけじゃ!」と首を振った。

「じゃあ食ってこい。シロまで倒れたらどうする?」

「分かった。いただきます」

シロの言葉に、サンジは「おう!」と返事をして席を交代した。
甲板に上がると冷たい風が体襲った。何だかだんだんと気温も下がっているようだ。急がないとせっかくのご飯が冷めてしまうと、シロはキッチンへと走る。

「いただきます。うっわぁ、美味しい」

サンジの料理はいつ何を食べても美味しい。シロにはとても作れないものばかりで、それを伝えた時サンジはとても嬉しそうにしてくれていたっけ。そんな美味しい料理を堪能していた時、船が大きく揺れた。
何事かと食事の途中で甲板へと飛び出せば、そこには見知らぬ人達が乗り込んできていた。

「君たち、ドラム王国への永久指針エターナルポースを持っていないかね?」

カバのような口の偉そうな人がそう言っているのが聞こえる。周りからワポル様と呼ばれていると言う事は本当に偉い人なのだろう。しかし、彼の目的のものがないと分かると、勝手にゴーイング・メリー号を食べ始めたり、どう見ても良い人ではないことがわかる。

「勝手に俺たちの船を食ってんじゃねェ!」

船を守る為にワポルたちを追い出す戦闘へと発展し、船が揺れる。こんなに揺れてはナミへの負担も大きくなってしまう。シロは初めて他人の為に怒りを覚えた。

「ナミが寝てるのに!ぼくたちの船で暴れるなー!」

獣型へと姿を変え、シロは大きく威嚇をする。グルグルと唸る姿にワポル達は恐れを見せ固まり、その隙にルフィがワポルを思いっきり殴り飛ばした。吹き飛ぶワポルを追って残りの仲間もようやく船からいなくなる。

シロすげェな!ホワイトタイガーかっこいい!」

ルフィがキラキラと目を輝かせて、抱きつき毛をもふもふと触っている。

「ごめん、ルフィ。ぼくナミが心配だから!」

纏わりつくルフィをやんわりと引き剥がして、ナミの元へと駆けていくとそこにはベッドを足に乗せ揺れないようにしているサンジの姿があった。

「さっきの声はシロのか?なんかあったのか?」

ゆっくりとベッドを下ろしながらサンジがさらに尋ねる。

「もう大丈夫。ルフィが追っ払ってくれた。それよりナミ大丈夫?」

「俺がちゃんと見てたから大丈夫だ。そういえば、シロ。初めてちゃんとナミさんの名前呼んだな?」

「あっ!本当だ。とっさに言っちゃった…」

なんだか申し訳なさそうにしているシロに、サンジはグリグリと頭を撫で回した。

「いいんだよ、名前で呼んで。お前はもう俺たちの仲間なんだから!むしろ呼んでもらった方が嬉しいって」

「ごめんね、慣れなくて。頑張って呼んでみるよ。ありがとう…サンジ」

最後の方は小さくなってしまったが、きちんとサンジには聞こえたようで、「ははっ!頑張れ」と笑っていた。

シロー!サンジー!」

甲板からルフィの呼ぶ声が聞こえる。何事かと向かえば、そこには。

「島だー!医者を探すぞ!」

雪が降り積り、高い塔のようなものがある島が見える。ようやく着いた。あとは医者を見つけるだけだ!
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