守りたいものと同一人物
守りたいもの <番外編>
主人公の名前
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それは些細なことだった。
いつもカカシが読んでいる本。その内容が気になったケイは直接カカシに尋ねたのだ。
「んー。これはまだケイが読むには早いよ。大人になったらね」
子供扱いされている事にむくれるケイだが、そんな姿を見てさらにカカシから、そういうとこだよと笑われてしまった。
(こうなったら、何としてでも中を覗いてやるー!)
これは極秘任務だとケイは一人で奮起する。
まずはカカシの尾行を始めた。ちょうど任務は休み。今日ぐらい気も緩んでいるはず、と思うが相手はカカシ。ケイは風向きにも注意しながら気配を消し、行動を観察した。
(今のところは町の中を散歩してるだけって感じかな?)
しばらく町を見て回った後は、慰霊碑のところに向かった。確か親友の名前があると前に聞いたなと思い出す。
(親友さんに会いに来たんだ…。あんな表情のカカシ先生、初めて見た)
ケイは見てはいけなかっただろうかと思い、少しのあいだ視線を外してカカシの気配だけを感じる。
随分と長い事そのまま時間が過ぎて、お昼を過ぎた頃、ようやくカカシが動き出した。
近くの木陰に座り込み、例の本を片手にくつろぎ始めた。
(やった。チャンスだ!)
本に集中してしまえば、流石のカカシでも隙が出来るはず、とジリジリと距離を詰める。
慎重に足音を消し、カカシがいる木の反対側まで来た。そこからゆっくりと本の中を覗き込む。
本の一行目が見えた。
『"本当に…"』
そこまで読んだところでカカシがぼふんと消えた。
ケイは突然な事に驚いていると、急に背後に気配が現れる。
「"愛してる?"」
『ひゃっ!』
突如耳元で囁かれた聞き慣れた声に、ケイは頬を染めて驚き飛び上がる。
囁いた人物は見なくても分かる。カカシだ。
「だからまだ早いって言ったでしょ?」
『きゅ、急にだったから驚いただけですよ!いつ影分身と入れ替わったんですか?!』
「んー?オレが慰霊碑にいるところで、だな。目を離したりするから隙が出来るんだよ」
ニヤリと笑うカカシ。
『もしかして!気づいててあんな表情をしていたんですか?』
「ん?オレ、どんな顔してた?」
『…いや、何でもないです』
不思議そうな顔をするカカシに、あれは無意識だったのかと少し複雑な気持ちになる。
「ま、いいけど。今度はもっと上手く尾行するんだな。オレはいつでもいいぞ?」
『うっ。随分と余裕なんですね。今度はそうはいきませんから!見てて下さいよ!』
ケイは未だ冷めない頬の熱もそのままに走り去る。
その様子をカカシは、可愛いなあと思いながら見送っていた。
いつもカカシが読んでいる本。その内容が気になったケイは直接カカシに尋ねたのだ。
「んー。これはまだケイが読むには早いよ。大人になったらね」
子供扱いされている事にむくれるケイだが、そんな姿を見てさらにカカシから、そういうとこだよと笑われてしまった。
(こうなったら、何としてでも中を覗いてやるー!)
これは極秘任務だとケイは一人で奮起する。
まずはカカシの尾行を始めた。ちょうど任務は休み。今日ぐらい気も緩んでいるはず、と思うが相手はカカシ。ケイは風向きにも注意しながら気配を消し、行動を観察した。
(今のところは町の中を散歩してるだけって感じかな?)
しばらく町を見て回った後は、慰霊碑のところに向かった。確か親友の名前があると前に聞いたなと思い出す。
(親友さんに会いに来たんだ…。あんな表情のカカシ先生、初めて見た)
ケイは見てはいけなかっただろうかと思い、少しのあいだ視線を外してカカシの気配だけを感じる。
随分と長い事そのまま時間が過ぎて、お昼を過ぎた頃、ようやくカカシが動き出した。
近くの木陰に座り込み、例の本を片手にくつろぎ始めた。
(やった。チャンスだ!)
本に集中してしまえば、流石のカカシでも隙が出来るはず、とジリジリと距離を詰める。
慎重に足音を消し、カカシがいる木の反対側まで来た。そこからゆっくりと本の中を覗き込む。
本の一行目が見えた。
『"本当に…"』
そこまで読んだところでカカシがぼふんと消えた。
ケイは突然な事に驚いていると、急に背後に気配が現れる。
「"愛してる?"」
『ひゃっ!』
突如耳元で囁かれた聞き慣れた声に、ケイは頬を染めて驚き飛び上がる。
囁いた人物は見なくても分かる。カカシだ。
「だからまだ早いって言ったでしょ?」
『きゅ、急にだったから驚いただけですよ!いつ影分身と入れ替わったんですか?!』
「んー?オレが慰霊碑にいるところで、だな。目を離したりするから隙が出来るんだよ」
ニヤリと笑うカカシ。
『もしかして!気づいててあんな表情をしていたんですか?』
「ん?オレ、どんな顔してた?」
『…いや、何でもないです』
不思議そうな顔をするカカシに、あれは無意識だったのかと少し複雑な気持ちになる。
「ま、いいけど。今度はもっと上手く尾行するんだな。オレはいつでもいいぞ?」
『うっ。随分と余裕なんですね。今度はそうはいきませんから!見てて下さいよ!』
ケイは未だ冷めない頬の熱もそのままに走り去る。
その様子をカカシは、可愛いなあと思いながら見送っていた。