『ナルトー！お昼一緒に食べない？一楽で』

休日のお昼。
ご飯を作るのも面倒で、隣のナルトへと声をかける。
ドタドタと足音が聞こえて勢い良く扉が開いたかと思えば、

「もちろん！行くってばよ！」

とナルトが顔を出した。
あまりの急ぎように、声をかけたケイのほうが驚いてしまった。


「なににしようかなー？やっぱり今日は味噌チャーシューにするってばよ！」

あーでもなー、とお店に向かう途中からナルトは食べるメニューを考えている。

『本当にラーメン好きだよね。私も好きだけど、ナルトには負ける』

ふふっ、とケイが笑った。
するとナルトが、当たり前だ言うように胸を張って笑う。

「これだけはケイにも、誰にも負けないってばよ！」

ナルトは小さい時からラーメンを食べている。
初めはお湯を入れるだけで簡単に出来るからと言っていたが、最近は味にもこだわりが出て、食べ比べをしているほどだ。
対するケイは女の子という事もあり、火影の世話役から料理を習っていた。
簡単な物だけでも作って、きちんと自炊するように心がけているが、自分で作るものを一人で食べても美味しさは半減してしまう。なので、たまにナルトにご馳走したり、外食に誘って食べるのだ。

「決めた！味噌チャーシューのチャーシュー多めにするってばよ」

『分かった。今日は付き合ってもらったから私の奢（おご）りね』

「いいのか？じゃあお言葉に甘えるってばよ！」

頭の後ろで腕を組み、嬉しそうに笑うナルト。
ケイもナルトの笑顔につられて自然と笑顔になる。

「へい！らっしゃーい！おっ？またお前たちか。仲が良いねー」

「当たり前だってばよー！オレたちは友達だからな！」

『それに、第七班の仲間だもんね！』

「じゃあ私たちも入れてもらわないと！」

後ろから聞き慣れた声が聞こえる。

「サクラちゃーん！それにカカシせんせー！…あとサスケも」

『珍しいですね、三人揃って』

任務の日ならまだしも休日に揃うなんて、なんという偶然だろう。
ぞろぞろと入ってきた三人はカカシはケイの隣、ナルトの隣にはサクラ、サスケの順で座った。

「いやー、たまたまそこで二人に会ってな。ラーメン奢ってくれと頼まれちゃって。お前たちも俺が出すから好きなの食べちゃって」

『カカシ先生、太っ腹ー！』

「ありがとうございます！さすが先生、優しいー」

あははっ、と優しく笑うカカシ。四人に暖かな視線を向けている。

「はい！お待ちー！」

五人にラーメンが運ばれてくる。美味しそうな匂いが漂い、お腹は軽く鳴っていた。

いっただきまーす！

声が揃う。こんなところにもチームワークが出て、なんだか可笑しくなり笑いが溢れる。

「ゆっくり召し上がれ」

カカシの見守る中、第七班の育ち盛りはラーメンをお腹いっぱい食べる。

(みんなで食べると格段に美味しい！)

大満足のケイだった。