守りたいものと同一人物
守りたいもの <番外編>
主人公の名前
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春の陽気が訪れて、過ごしやすい日が続いてる。木ノ葉の里にある桜の木の蕾も、春の訪れを喜ぶように少しずつ膨らんできている。
『もうすぐ咲きそうだね』
蕾を見ながらケイは楽しそうにそう言った。今から任務だというのに、気持ちは桜に向いている。
「花が咲いたら、みんなでお花見でもしたいわね」
サクラはそう言って、サスケ君も来てくれるかしらと、彼を見つめて言った。
熱い視線を送るもサスケには届かず、断るとバッサリと切り捨てられた。
「サクラちゃん!サスケなんて放っといてオレたちとお花見しよーってばよ!」
ナルトはサスケを軽く睨んだ。
そんなナルトをサスケが鼻で笑う。
「こらこら…お前たち。今から任務だってわかってる?」
カカシが呆れて四人を注意する。いくらDランクの任務、畑の害虫駆除だとしても気が緩み過ぎだと。
「花見の話は任務が終わってからにしなさい」
ケイ達は渋々その言葉に従ったが、ケイの頭の中は花見の計画で浮かれていた。
(あの森の桜も綺麗だけど、高台にある桜も捨てがたいよね。そういえば、もう少しでサクラの…)
「ケイ、危ないよ」
ぐいっと体が誰かに引き寄せられる。
考えながら任務をしていたせいで、足元がお留守になっていた。
危うく畑の野菜を踏むところだ。
「オレが言ったこと覚えてる?」
カカシがじーっと、お見通しだと言うようにケイを見る。
『…お花見の話は任務が終わってから、です。ごめんなさい』
言い逃れはできないと悟ったケイは素直に謝った。それを聞いて、カカシはにこりと笑う。
「どうせ、サクラの誕生日祝いもかねて、何か計画しようとしてたんでしょ」
サクラ達に聞こえないように、こそこそとカカシは囁いた。そこまでバレていたことに、ケイは驚く。
それさえもお見通しだったカカシは、クスッと笑いながら、まずは気持ちを切り替えてしっかりと任務を遂行すること、と念を押した。
『さて、まずは場所を決めないとね!』
言いつけ通りにきちんと任務を終了させて、花見計画へと取りかかる。
「はいはい!オレってばすげー綺麗な場所知ってるってばよ!」
ナルトはうきうきと、その場所の話を始めた。
悪戯ばかりをしていた頃に、たまたま逃げ込んだところ発見したと誇らしげだ。
「そんなに綺麗な場所なの?あんたの悪戯もたまには役に立つのね」
サクラの厳しい声に、ナルトは情けない声を出す。
『じゃあ場所はそこにして、役割分担もしとこう!ナルトとサスケは場所の下見をしておいて?サクラと私はお弁当作り、カカシ先生は飲み物をお願いします』
ナルトとサスケが互いを見て少し嫌そうな顔をする。
「オレがなんでサスケと一緒なんだってばよー」
「それはこっちのセリフだ」
『代わりにお弁当作ってくれるなら変わってあげてもいいけど?』
ケイの言葉に二人はうっ、と言葉を詰まらせて大人しくなる。
日時は今度のお休みの日のお昼からに決定、それぞれが当日までに準備をする事になった。
ケイはもう一つの計画を同時に進めるため、サクラには内緒でナルト達に個別に話をしに行くことにした。
計画の内容は、プレゼントの用意。これはカカシとケイが買う事になった。それから、会場設営。これはナルトとサスケにお任せだ。
『これなんてどうでしょう?サクラの綺麗な髪に合うかなって思うんですけど…』
「髪留めか。桜がアクセントになって、オシャレじゃないの」
何にするか色々迷った結果、ケイが選んだのは、鮮やかな緑の中に桜の模様が入ったシンプルな作りの髪留めだった。髪の毛を大切にしているサクラなら喜んでくれると思う。
カカシからの評価も良くて、プレゼントはこれに決まった。
お花見当日。
朝からサクラと五人分のお弁当を作り、ナルト達が準備してくれている場所へと向かった。
どこから借りてきたのか、テーブルとイスが設置おり、テーブルの上にはサクラの好きなあんみつが用意してある。
何も知らないサクラは驚いて、ケイ達の方を見た。
「作戦は成功みたいだな」
『はい!サクラ!今日はお花見もだけど、もう一つ目的があったんだ。お誕生日おめでとう!!』
そう言うと、ケイは可愛くラッピングされた小さな包みをサクラへと差し出す。突然の事に戸惑うサクラだったが、ようやく事態が飲み込めてきたのか、顔を綻ばせてプレゼントを受け取った。
「それってば、ケイとカカシ先生が選んでくれたんだ」
「…オレ達からの誕生日プレゼントだ」
にししと笑うナルトに、少し照れくさそうなサスケ。
「開けてもいい?」
『もちろん!気に入ってもらえるといいな』
サクラはラッピングを開けて、中に入っている髪留めを手に取った。鮮やかな緑がキラキラと光を反射する。
「きれい。あっ、桜」
『そうだよ。サクラにぴったりでしょ?せっかくだからつけてみて』
ケイは水鏡を作り出し、サクラに向けた。
額当てを外したサクラは前髪を髪留めで留めると、どうかな?とケイ達を見る。
「うん。似合ってるよ」
「サクラちゃん!可愛いってばよ!」
『やっぱりぴったりだ』
「…似合ってる」
「ふふ。みんなありがとう」
照れているのか少し頬を赤くして笑うサクラは、満開の桜のどれよりも綺麗だった。
『もうすぐ咲きそうだね』
蕾を見ながらケイは楽しそうにそう言った。今から任務だというのに、気持ちは桜に向いている。
「花が咲いたら、みんなでお花見でもしたいわね」
サクラはそう言って、サスケ君も来てくれるかしらと、彼を見つめて言った。
熱い視線を送るもサスケには届かず、断るとバッサリと切り捨てられた。
「サクラちゃん!サスケなんて放っといてオレたちとお花見しよーってばよ!」
ナルトはサスケを軽く睨んだ。
そんなナルトをサスケが鼻で笑う。
「こらこら…お前たち。今から任務だってわかってる?」
カカシが呆れて四人を注意する。いくらDランクの任務、畑の害虫駆除だとしても気が緩み過ぎだと。
「花見の話は任務が終わってからにしなさい」
ケイ達は渋々その言葉に従ったが、ケイの頭の中は花見の計画で浮かれていた。
(あの森の桜も綺麗だけど、高台にある桜も捨てがたいよね。そういえば、もう少しでサクラの…)
「ケイ、危ないよ」
ぐいっと体が誰かに引き寄せられる。
考えながら任務をしていたせいで、足元がお留守になっていた。
危うく畑の野菜を踏むところだ。
「オレが言ったこと覚えてる?」
カカシがじーっと、お見通しだと言うようにケイを見る。
『…お花見の話は任務が終わってから、です。ごめんなさい』
言い逃れはできないと悟ったケイは素直に謝った。それを聞いて、カカシはにこりと笑う。
「どうせ、サクラの誕生日祝いもかねて、何か計画しようとしてたんでしょ」
サクラ達に聞こえないように、こそこそとカカシは囁いた。そこまでバレていたことに、ケイは驚く。
それさえもお見通しだったカカシは、クスッと笑いながら、まずは気持ちを切り替えてしっかりと任務を遂行すること、と念を押した。
『さて、まずは場所を決めないとね!』
言いつけ通りにきちんと任務を終了させて、花見計画へと取りかかる。
「はいはい!オレってばすげー綺麗な場所知ってるってばよ!」
ナルトはうきうきと、その場所の話を始めた。
悪戯ばかりをしていた頃に、たまたま逃げ込んだところ発見したと誇らしげだ。
「そんなに綺麗な場所なの?あんたの悪戯もたまには役に立つのね」
サクラの厳しい声に、ナルトは情けない声を出す。
『じゃあ場所はそこにして、役割分担もしとこう!ナルトとサスケは場所の下見をしておいて?サクラと私はお弁当作り、カカシ先生は飲み物をお願いします』
ナルトとサスケが互いを見て少し嫌そうな顔をする。
「オレがなんでサスケと一緒なんだってばよー」
「それはこっちのセリフだ」
『代わりにお弁当作ってくれるなら変わってあげてもいいけど?』
ケイの言葉に二人はうっ、と言葉を詰まらせて大人しくなる。
日時は今度のお休みの日のお昼からに決定、それぞれが当日までに準備をする事になった。
ケイはもう一つの計画を同時に進めるため、サクラには内緒でナルト達に個別に話をしに行くことにした。
計画の内容は、プレゼントの用意。これはカカシとケイが買う事になった。それから、会場設営。これはナルトとサスケにお任せだ。
『これなんてどうでしょう?サクラの綺麗な髪に合うかなって思うんですけど…』
「髪留めか。桜がアクセントになって、オシャレじゃないの」
何にするか色々迷った結果、ケイが選んだのは、鮮やかな緑の中に桜の模様が入ったシンプルな作りの髪留めだった。髪の毛を大切にしているサクラなら喜んでくれると思う。
カカシからの評価も良くて、プレゼントはこれに決まった。
お花見当日。
朝からサクラと五人分のお弁当を作り、ナルト達が準備してくれている場所へと向かった。
どこから借りてきたのか、テーブルとイスが設置おり、テーブルの上にはサクラの好きなあんみつが用意してある。
何も知らないサクラは驚いて、ケイ達の方を見た。
「作戦は成功みたいだな」
『はい!サクラ!今日はお花見もだけど、もう一つ目的があったんだ。お誕生日おめでとう!!』
そう言うと、ケイは可愛くラッピングされた小さな包みをサクラへと差し出す。突然の事に戸惑うサクラだったが、ようやく事態が飲み込めてきたのか、顔を綻ばせてプレゼントを受け取った。
「それってば、ケイとカカシ先生が選んでくれたんだ」
「…オレ達からの誕生日プレゼントだ」
にししと笑うナルトに、少し照れくさそうなサスケ。
「開けてもいい?」
『もちろん!気に入ってもらえるといいな』
サクラはラッピングを開けて、中に入っている髪留めを手に取った。鮮やかな緑がキラキラと光を反射する。
「きれい。あっ、桜」
『そうだよ。サクラにぴったりでしょ?せっかくだからつけてみて』
ケイは水鏡を作り出し、サクラに向けた。
額当てを外したサクラは前髪を髪留めで留めると、どうかな?とケイ達を見る。
「うん。似合ってるよ」
「サクラちゃん!可愛いってばよ!」
『やっぱりぴったりだ』
「…似合ってる」
「ふふ。みんなありがとう」
照れているのか少し頬を赤くして笑うサクラは、満開の桜のどれよりも綺麗だった。