はじまり
主人公の名前
設定NARUTOの夢小説。
カカシ寄りのほのぼのになる予定。
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晴れて下忍となったケイ。
これからは任務にあたることになる。
そこで、ふと思い当たることがあった。
下忍のうちは、スリーマンセルで担当上忍がついて行動することが基本となる。
(私の班は誰になるんだろう)
ナルトと一緒なら楽しそうだと思う。
だが、能力ごとに分けられるなら、成績最下位組の2人が一緒になる事は難しそうだ、と考えたところで悲しくなった。
イルカからスリーマンセルの発表が始まった。
それぞれ名前を呼ばれて、班が出来ていく。
「最後。うずまきナルト、春野サクラ、うちはサスケ。それから守乃ケイ。以上で班分け終了だ」
(あれ?数え間違いでなければ4人いる)
とケイは首を傾げた。
「なんでオレらの班だけ4人なんだってばよ?サスケのやつが余ってたんだろ?」
このナルトの言葉にイルカは呆れて
「サスケはトップの成績。ナルトとケイは最下位。バランスを取ると当然こうなるんだよ」
と説明した。
周りからはクスクスと笑い声が聞こえる。
同じ班の2人からも呆れたため息が聞こえていた。
教室の中が静かになる。
みんな担当上忍の先生が来て、それぞれ出て行ったからだ。
ケイの班は未だに先生が来ないため、一度昼食を取ることにした。
売店へと昼食を買いに行った間に、みんなどこかへ行ってしまったようで、教室に戻ると誰もいなくなっていた。
みんな自由だなと思いながら、ケイは仕方なく1人で昼食を済ませた。
天気も良いし少し散歩でもしようとアカデミーの周りをうろうろする。
「あれ、ケイじゃないの」
後ろから声をかけて来たのは、額当てを斜めにつけ、顔の下半分を布のマスクで隠した男性、はたけカカシが立っていた。
『カカシさん!アカデミーでお会いするなんて珍しいですね』
「うん、まあね。新しい部下の4人に会いに、ね」
マスクで隠れているが、にこりと笑っているのが分かった。
(新しい部下の4人ってまさか)
そんなことを思ったケイの考えを読んだかのように、そのまさかだよとカカシが答えた。
「今日からオレがケイ達の担当。よろしくー。んじゃ、さっそく残りの3人にも会いに行くとしますか」
カカシとは以前、火影室で会っていた。
まだケイが火影の元で暮らしていた頃の話だ。
あの頃は訪れる人達に遊ぼうと無邪気にまとわりついていた。
カカシもその中の1人だ。
「あんなに小さかったのに、成長したな」
『もう10年近く前の話ですよ』
「そうだね。もう"おにーちゃん"とは呼んでくれないのかな?」
あはは、と笑うカカシに少し恥ずかしくなる。
昔の自分はみんなの任務の邪魔をしていたのだと、今思えば申し訳なくなる。
でも、誰一人として怒る事なく相手をしてくれていた。
それは、火影の人柄のおかげだとケイは理解していた。
教室へと辿り着き、カカシがドアを開ける。
その頭上には黒板消しの罠を仕掛けてあった。
パフっと頭に黒板消しを受けるカカシを見て、ゲラゲラと笑うナルトに、謝るサクラ。サスケは呆れた様子で俯いていた。
「んー、まあなんだ。お前らの第一印象は嫌いだ」
そう言われた3人は少し落ち込んだように見えた。
(いや、当たり前だよ)
普段は穏やかなカカシでも、いきなり罠を仕掛けられれば、嫌になるのは仕方ないだろう。
それでも怒らないのはさすがだ。大人の余裕がある。
場所は変わり屋上。お互いの事を知るため、それぞれ自己紹介をする事になった。
と言っても分かったのは、カカシは名前だけ、ナルトはラーメンが好きで火影が夢という事。
サクラはサスケのことだらけで、対するサスケはある人物を殺すという物騒な野望を持っているという事だった。
「最後にケイだな」
『はい。私の名前は守乃ケイ。好きなものっていうよりも趣味になるけど、散歩です。それから、夢は強い忍になる事です』
「はい、これでみんな終わったな。じゃあ、明日から初任務だ」
ナルトがワクワクしたように
「どんな任務だってばよー?」
と尋ねる。
「サバイバル演習だ」
クククっと意地悪な笑いをしながら、カカシは説明を続ける。
この演習をクリアしないとアカデミーに逆戻りしなくてはいけない、と。
(そんな。せっかく卒業出来たのに…)
ケイもだが、残りの3人も不安そうな表情を浮かべていた。
「明日の朝5時に演習場に忍道具一式持って集合だ!」
そして最後に
「朝食は抜いておけよ吐くぞ」
と笑っていた。