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中忍選抜試験

主人公の名前

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NARUTOの夢小説。
カカシ寄りのほのぼのになる予定。
夢主

いまだ目が覚めないナルトとサスケ。二人を見守りながら、いろいろとサクラから話を聞いた。
不気味な忍の名前は大蛇丸おろちまるだということ。そいつをサスケが追い払ってくれたが、去り際に大蛇丸がサスケに術をかけていき、苦しみだしたこと。

『ナルトも変な術をかけられてからずっと気絶してるみたいだし。大蛇丸って何者なんだろう』

多彩な術やあの殺気からして、下忍のレベルを超えている。

(なんでそんなやつが中忍試験なんて受けてるのかな)

一つだけわかるのは要注意人物だということ。まだ試験は続くし、謎の多い人物だ。気をつけることに越したことはない。

「そろそろ休んで。今度は私が見張りをするわ」

サスケの熱もだいぶ下がっていたが、二人とも起きる気配はまだない。
サクラが見張りをしてくれている隣で、ケイは横になり体を休める。それでも、完全に眠りに落ちる事はなく辺りの気配に敏感になっていた。
大蛇丸の他に森の中には野生の獣や、他の受験者がまだいる。

(二人が目覚めたら遅れを早く取り戻さないと)

初めに持っていた巻物も燃やされてしまった。この試験を合格するには、相手が何の巻物をもっているか分からない以上、何度か対戦になることだろう。


「女の子だけで見張りとは健気だね」

突然の声にケイは跳ね起きた。
声の人物は第一の試験の前に仕掛けてきた音隠れの忍。

「サスケ君を起こしてくれよ。ボク達そいつと戦いたいんでね!」

「何言ってるのよ!大蛇丸って奴が陰で糸引いてるのは知ってるわ…。いったい何が目的なのよ!?」

サクラの言葉に音忍おとにん達は驚きの表情を浮かべている。

(あいつらの表情からしてサスケと大蛇丸の接触は予想外ってことかな)

現に音忍の一人が怒りをあらわに、こっちに殺意を向けている。

『かかってくるつもりなら、返り討ちにしてあげるよ』

そう言ってケイは音忍達に向き合い、サクラはナルトとサスケを庇うようにしてクナイを構えた。
三人同時にケイに向かって飛びかかってくるが、サクラが仕掛けたトラップが発動する。
大きな丸太が音忍に向かって放たれるも、三人はそれを難なく粉々にした。

「はっきり言って、君たち才能ないよ。そういうやつはもっと努力しないとダメでしょ」

そのままの勢いでケイ達に襲い掛かろうとしている三人だったが、"木ノ葉旋風"とどこからか技を繰り出した人物に吹き飛ばされた。
その人物は緑のタイツスーツに身を包んだおかっぱの少年。

「だったら、君達も努力すべきですね!」

音忍がケイ達に言った言葉を聞いていたようで、吹き飛んだ三人を見て、リーはそう言い返した。
突然の登場に相手も驚いているが、ケイ達も驚いていた。

「な、何であんたがここに」

「ボクは、あなたがピンチの時はいつでも現れますよ」

サクラを庇うようにして立ち、リーは続けた。

「前に一度言ったでしょ。死ぬまでアナタを守るって」

それは中忍試験会場で初めて会った時の言葉だ。

(リーさん、本気であの約束を守ろうとしてるんだ!)

あの時は本気で言っているなんて思えなかったが、今の状況でそれを疑う余地はなかった。わざわざこんな危険な場面に飛び込んできたのがその証拠だ。
サクラもそれが分かっているからこそ、安心してありがとうと涙を浮かべている。

『リーさん。私も一緒に戦います』

「あなたはケイさんでしたね。あなたもボロボロのようですが」

大蛇丸からやられた傷が痛むのは事実だ。
それでも、自分の仲間が狙われているのに黙って見守るなんて事はできない。

『大丈夫です。私は仲間のために負けるわけにはいかないから』

「仕方ないなぁ。ザク、サスケ君は君にあげるよ」

そう言って音忍の一人が地の巻物を、ザクと呼んだ少年へと投げる。
それを戦闘の合図に、素早い動きで襲いかかってきた。それに対してリーは木の根っこを地面から引っ張り出して盾にする。
リーは第一試験の開始前に一度技を見ているから、何かカラクリがあると警戒していた。

(そういえば、あの時カブトさんは攻撃を避けたのに、ダメージを受けていた)

ケイもそれを思い出し、自身に攻防結界を張った。

「サスケの前にお前もってやるよ」

リー達に気を取られていると、ザクと呼ばれた音忍が腕をケイに向けた。手のひらに小さな穴が開いていて、そこから斬空波が飛んでくる。
間一髪で直撃は避けたが、ケイが立っていた場所は地面が抉れていた。
さらにザクは追撃をしてくる。何とか当たらないように避けながら反撃を試みるケイだったが、大蛇丸との戦闘で受けたダメージが残っている体では思うように動くことが出来ない。

「隙だらけだな」

聞こえた時には遅かった。体に凄まじい衝撃が走って吹き飛ぶ。ザクの攻撃をまともに受けてしまった。息がつまり頭がクラクラとするが、気合いで何とか起き上がる。
周りを確認すれば、そこにはうずくまるリーの姿。音忍の音による攻撃で三半規管の機能が狂って動けないようだ。

「さて、残るはあなただけですよ」

『待って、まだ私がいる!』

ふらふらとした足取りで、狙われたサクラの元へと向かうが、ザクから追い討ちをかけられて、ケイは地面へと体が崩れた。

(大蛇丸からの、ダメージさえなければ…)

体が動かず、サクラを見つめることしか出来ないうえに、音忍のくノ一が、サクラの綺麗な髪を鷲掴みにして暴言を吐いているのをただ聞くことしかできない自分が情けなかった。
ぽたりと頬に何かが垂れてくる。それはサクラの目から流れる涙だった。

ケイ、リーさん。私はいつもみんなに守られてばかりで足手まといだった。でも今度は私がみんなを…!」

クナイを構えるサクラ。
音忍のくノ一はその姿を見て、そんなものは効かないと呆れたように笑う。
それを聞いたサクラも何を言ってるのと不敵に笑って、勢いよくクナイを振り切った。
それは一瞬の出来事で、辺りには綺麗なピンクが散った。サクラの髪の毛だ。

(サクラの大事な髪が!)

音忍の手から逃れるためにクナイで髪の毛を切り、サクラは距離を取る。
予想外の行動に反応が遅れた音忍達だったが、すぐに切り替えてサクラを襲った。
分身の術を上手く使いながらサクラが必死に戦う姿に、身動きが未だ取れないケイ
ついにザクを捕らえたサクラだったが、そこからの決定打がなく、殴られ続ける。

『女の子の顔を殴るなんて!許さないから!』

サクラの痛々しい姿を見たケイは怒りで立ち上がる。痛みなど忘れて、彼女を助けることだけを考えていた。
残るチャクラを足に集中させて、弾くように地面を蹴りサクラの元へと駆ける。そのままの勢いでザクを蹴り飛ばした。続いて残りの二人に向かおうとするも、視界がぐらりと揺れて倒れてしまう。次に感じたのは耳の激しい痛み。
あまりの痛さに耳を抑えながら叫び声をあげて地面を転がる。

「なにっ?!まさか、さっきの」

「そうだよ。ボクの技さ」

リーを襲った技をケイにも放った、と音忍の少年が笑う。
耳をやられたケイは、平衡感覚も音もない状態で周りの気配が読めない。最悪の展開だ。
ザクがサクラにとどめを刺そうと腕を向けるのが見えても、動くことが出来ない。
そこに思いもしなかった人物が現れた。見慣れた三つの影。第十班の、いの、シカマル、チョウジだった。
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