修行
主人公の名前
設定NARUTOの夢小説。
カカシ寄りのほのぼのになる予定。
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性質変化の修行を始めてから2週間。ケイはようやく甕に水を満杯に溜めることが出来るようになった。
「思ったよりも早く終わったな。ま、もともと水遁が使えてたし」
カカシは上出来と微笑んで、次の修行を始めた。それは形態変化の修行だ。
演習場の川へと手を突っ込んで、カカシが水の球を作って見せる。
「まずは普通の水にチャクラを練って球を作ってみること。枷が作れるケイなら難しくないと思うけどね」
『川の水でやるんですか?』
せっかくたくさんの水が作れるようになったのに、とケイは少し残念な様子だ。
「だから、まずはって言ったでしょ。それは次の段階でやるから」
カカシが苦笑する。どうやら何か意図があるようだ。
ケイはカカシに言われた通りに川に手を突っ込んで球を作り出してみた。お手本でカカシが作ったものよりも小ぶりな球がふよふよと出来上がる。それを見て、カカシはうんうんと頷く。
「いいね。チャクラコントロールが上達してる」
『先生の修行のおかげですよ!前に比べたら不思議なくらい思い通りにいくんです』
ケイ自身も感じていたようで、成長できていることを喜んでいる。
そこで、カカシは次の段階へと修行を進めた。
「この調子なら次に進めそうだ。今度はチャクラを練って水を作りながら形態変化も同時に行なう。川の水で作ったように水の球を作ってみて」
『分かりました!やってみます』
さっそくチャクラを練り上げて水の球を作ろうとした。しかし、水は出来てもなかなか形を維持するのが難しく、球はぶよんぶよんと不安定な姿をしている。
『こ、これは、なかなか。あー!崩れちゃった』
「はは。さすがにいきなりは出来なかったか。でもケイなら出来るよ」
水で枷が作り出せるのだからこれもいずれ出来るとカカシは念を押してくれる。その言葉にケイはやる気を貰い、修行を続けた。
形態変化を始めて数時間。初めの不安定さはなくなり、きちんと形を保てるようになった。
『出来ました!今度はちゃんと球になりました』
「よく出来ました。じゃあ、水牢の術をやってみよう」
カカシに印を習って術を発動させる。修行の成果が実り無事に水牢が完成した。
『やったー!新しい術が増えた!』
「喜ぶのは早いぞ。性質変化と形態変化を習得したケイなら、ほかの術も印を覚えればある程度出来るはずだよ」
そう言ってカカシは再不斬との戦いでコピーした術の印も教えてくれた。
ケイは必死にその印を覚えて試してみる。チャクラが足りなくて上手く発動できないものもあったが、何とか形になった。
『こんなに使える術が増えるなんて!先生、修行つけてくれてありがとうございました』
「いやいや、習得出来たのはケイが頑張ったからでしょ」
よく頑張った、とカカシはにっこりと笑った。
カカシの笑顔につられてケイも笑顔になる。
それから、あっと思い出したようにカカシにもう一つお願いあると言い出した。
『また、試したいことがあるのでお相手してもらってもいいですか?』
「今度は結界術のほうかな?」
さすがはカカシ。ケイの思っていることなんてお見通しだった。
『この間は守りだけだったんですけど、攻撃にも利用出来ないかなっと思いまして』
そう言って、ケイは手をパンっと叩き合わせるとチャクラを練って体に薄くまとわせた。
まるで結界で鎧を作ったようだった。
「これは見事だ。守りながら攻撃力も上げてるって感じかな」
『そうなんです。私、体術はそんなに得意じゃないけど、これなら少しは戦えるかなっと思って』
拳に力を込めて地面に叩きつける。ボコッと音を立てて地面は丸く抉れた。なかなかの威力だ。
「攻撃力はいい感じだな。あとは防御力か」
『先生、殴ってください。痛くても我慢できますので』
ケイが目をギュッと瞑る。カカシはいやいやと嫌がるも、お願いしますと頼まれて、仕方ないと手加減して殴る。思ったよりも固くカカシの手の方が痛みを感じた。
『手加減しましたね。今度は本気で殴ってください』
「もー!怪我しても知らないよ」
観念したようにカカシは本気でケイを殴る。バコッと痛そうな音がしてケイは後ろに吹き飛んだ。
慌ててカカシが駆け付けると、涙目のケイが倒れていた。
「ほ、ほら!言わんこっちゃない!大丈夫?」
『だ、大丈夫です。これはびっくりしちゃって…』
強がっているけどカカシが殴ったところが薄っすらと赤くなっている。
だが、それだけだった。血が流れている様子もなく、腫れてくることもない。
カカシはそのことに驚いていた。本気で殴っても結界は壊れることなくケイも無事だった。
「すごいけど、赤くなってるところはちゃんと治療はするから。今日はこれでおしまい」
えー!と頬を膨らませるケイを見て、カカシは膨らんだ頬を突きながら休憩も大事って言ったでしょと困り顔をする。
これからどこまで強くなるのか楽しみにしながら、大切な部下をカカシは見守っていた。