修行
主人公の名前
設定NARUTOの夢小説。
カカシ寄りのほのぼのになる予定。
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三代目火影から話を聞いた後日、ケイはカカシを探していた。様々な技を使えるカカシなら結界術の類いも扱えるのではないかと思ったからだ。
里のあちこちを探し回って、演習場の木の上にいるカカシを見つけた。どうやらいつもの本を読んでいるところだったようだ。
『カカシせんせーい!修行に付き合ってもらえませんか?』
木の下から声をかけると、カカシは眠たげな眼でケイを見て、シュッと軽やかに降りてきた。
『結界術の修行がしたいのですが、先生は結界術も扱えますか?』
「残念ながら結界術はそれほど得意じゃないよ。でも、ケイの得意な水遁の術ならいくつか教えてあげられるかもね」
カカシは考え込むように顎に手を当てながらそう答えた。
『そうなんですね。では、私にも扱える水遁の術を教えてください』
ぺこりと頭を下げて頼むケイの頭をカカシは優しくなでて、任せておけと笑った。
「まずはチャクラを練る修行からだ。ケイは水枷の術を扱えたな?それを応用して水牢の術からやっていこう」
『それって、再不斬が使ってた術ですね。でも、あれって水があるところじゃなくても出来るものなんですか?』
確か再不斬は湖の水にチャクラを流して水牢を作り出していた。
ケイの質問にカカシは、だからチャクラを練るところから始めるんだよと、手にチャクラを練り始めた。
練ったチャクラがカカシの手のひらで水に変わり溜まっていく。
「チャクラを練り性質変化を行えば水を作り出すことが出来る。オレの雷切は雷遁の性質変化で雷を作り出している」
今度はチッチッチと音を立てて雷がカカシの手を覆った。
『チャクラってこんなことも出来るんですね!』
「ただし、これは自分のチャクラ性質によるところがある。オレは水と雷の性質があるからな。ケイは水の性質があるから上手く出来れば水を作り出せるはずだ」
カカシに習ってケイはチャクラを手のひらに練り始める。本来の力を出せるようになってからはチャクラを練ることも上達していた。
手のひらにチャクラが集まっているのを感じる。しかし、それは水に変わることはなかった。
『はぁ、はぁ。なかなか、難しいですね…』
「難しく考えすぎてない?ちょっと水枷の術やってみて」
カカシに言われるままに水枷の術を発動する。枷はケイの手のひらでふよふよと揺らいでいた。
「ほら、出来たでしょ。要するにこの枷になる前の状態、ただの水を作るってこと」
『そっか!よーし!』
アドバイスを受けてもう一度チャクラを練り上げる。今度は上手く水を作り出すことが出来た。それを見てカカシはやるねぇと笑う。
「飲み込みが早くて助かるよ。じゃあ今度はこれいっぱいに水を作ってごらん」
カカシが土遁で地面に大きな甕を作り出す。それはケイの背丈の半分ほどもあった。
『こ、これいっぱいですか?手のひらだけでも結構かかったのに…』
「とりあえずやってみること。これに水が満杯に溜めれるようになったら次に進むから。ちなみに、この甕は土で作ったものだから一日で水を溜めないと次の日には吸収されるから」
にこりと笑うカカシに、えー!っと驚愕の声を出すケイ。
「じゃあ頑張って。無理はするなよ。ちゃんと休憩もとること」
そう言ってカカシは手をひらひら振りながら演習場から姿を消した。
『泣き言なんて言ってても仕方ないよね。強くなるためだ。頑張るしかない』
さっそく甕に水を作って溜めていく。底のほうに溜まった水は微量。
本当に溜めることが出来るのかな、なんて思いながらケイは修行を続けた。
カカシから言われた修行を続けること数日。ようやく甕の2割程度までは水を溜めることが出来ていた。カカシの言っていた通り、甕の中身は一日立つと空っぽになってしまうため、なかなか満杯にはならない。
「調子はどうかな?おー、結構いい感じじゃない」
カカシが甕の中を覗いてケイに頑張ってるねと笑いかける。ケイはカカシに褒められて頬を赤らめた。
『だいぶコツが掴めてきました。絶対満杯にして見せますからもう少し待っててください』
「そう?じゃあオレも次の修行を考えておくから」
カカシはケイのやる気に満ちた表情を見て満足したようだ。
それからしばらくケイの様子を見守っていた。この日は1日で4割程度まで水を溜めることが出来た。
『先生がいてくれたからいつもよりやる気が出て、こんなに溜まりましたよ!』
嬉しそうに報告をしてくるケイを可愛く思いながら、カカシは頑張ったなとケイの頭をポンポンと軽く叩いた。
頑張りを認めてもらえることが嬉しくて、ケイは満面の笑みになる。
「頑張ったご褒美に帰りに何か食べていくか。ごちそうするよ」
『やったー!先生大好き!私、一楽のラーメン食べたいです』
「ナルトと一緒でラーメン好きだねぇ。分かったよ、行こうか」
わーいとカカシのあとをついて、一楽へと向かった。
修行でお腹を空かせていたケイはカカシが驚くほどラーメンを食べるのだった。