波の国
主人公の名前
設定NARUTOの夢小説。
カカシ寄りのほのぼのになる予定。
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橋の上での激闘が終わって、海が一望できる崖の上に再不斬と白のお墓を作った。
「ねえ、カカシ先生。忍者のあり方って、やっぱりこの2人の言ってた通りなのかなぁ」
サクラが再不斬と白の墓前で呟く。
カカシは、んー、と考えてから
「忍ってのは自分の存在理由を求めちゃいけない。ただ道具として存在することが大切。それは木ノ葉でも一緒だよ」
と2人の墓を見つめながらそう言葉を紡いだ。
それを聞いたナルトは不貞腐れている。
「本物の忍者になるって本当にそう言うことなのかなぁ。なんかさー、なんかさー。オレってば、それやだ!」
確かに忍は感情を表に出さないようにと習ってきた。でも、どれだけ厳しい中で生き抜いてきたこの2人も、結局は自分の感情に嘘はつけなかったのが事実だ。
「あんたもそう思うのか?」
サスケにそう問われ、カカシは少し考えるようにして、言い聞かせるように言った。
「だから忍ってのは皆、知らず知らずそのことに悩んで生きてるのさ。再不斬やあの子のようにな…」
その言葉を聞いて、ナルトがよし!今決めたってばよ!と空に向かって宣言した。
「オレは、オレの忍道をいってやる!ぜってえ、後悔なんてしない道をまっすぐ突っ走ってやるってばよ!」
『うん!さすがナルト!すごく良いと思うよ』
晴々とした表情のナルトを見て、ケイもカカシたちも、ふっと微笑んだ。
それから数日して無事に橋が完成した。ようやく護衛の任務も終わりを迎える。
木ノ葉に帰るために完成した橋まで波の国の人々が見送りに来ていた。
「超寂しくなるのぉ」
橋が出来たことは喜ばしいが、せっかく馴染んできていたせいか、別れが寂しく感じられた。
「タズナのおっちゃん、また遊びに来るってばよ!」
ナルトが笑顔でそう言うとイナリから、絶対か?と泣きそうな声が聞こえた。
見れば目にたくさんの涙を浮かべて、一生懸命に言葉を連ねている。それを見たナルトもまた涙を浮かべていた。
素直に泣けば良いのに、ナルトたちはお互いに泣けよと促すだけで、泣こうとしない。ついにナルトが後ろを向いて泣き出した時には、同時にイナリも涙を流していた。
『2人とも素直じゃないねー』
ケイが笑う横で、この強情っぱり、とサクラは呆れている。
初めてだらけの護衛任務。怖い事や辛い事もあったが、それ以上に学んだことが多くあった。
それらはケイたちのこれからの中で絶対に基盤になってくる、そんな経験だった。
「よっしゃー!帰ったらイルカ先生にラーメンおごってもらおー」
さっきまで泣いていたくせに、すっかり元気を取り戻したナルトは、あと木ノ葉丸にもオレの武勇伝を聞かせてやるってばよ!とご機嫌だ。
「じゃあ、私は。サスケくん!帰ったらデートしましょ?」
「いや、断る」
はっきりと断られたサクラがずんっと落ち込んだ。それを見たナルトが、デートに誘うもサクラはしゃーんなろー!と怒っている。
『ははっ!相変わらずだね。…あの、カカシ先生。帰ったらちょっと付き合ってくれませんか?』
ケイの言葉に、オレ?とカカシは不思議そうな顔をする。
「えっ?ケイって年上狙い?」
『そ、そういうのじゃないよ!修行したくて、先生に見てもらおうかと』
サクラの言葉にあわあわと手を振りながら、ケイは訂正する。カカシは、そういうことね、と笑って了承した。
『ありがと、先生!私もナルトのように後悔しない道を進みたいから。いっぱい修行して強くなろうと思って』
今回の任務でケイは自分の力不足を理解した。みんなが無事にこうして帰れるのは運が良かったのかもしれない。そう思ったら無性に体を動かしたくなった。
「そうか。まあ、まずは体を休めるのが先だな。修行はその後だ」
ケイは帰ってすぐにでもと思っていたが、休むのも大切な事だとカカシに促され、結局は波の国での疲れが取れたら修行を見てくれる事で話がまとまった。