波の国
主人公の名前
設定NARUTOの夢小説。
カカシ寄りのほのぼのになる予定。
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タズナの家を目指す道中、ナルトはあの2人組の時のことを気にしているのか、やたら警戒をしてクナイを投げたりしていた。それが逆にサクラやカカシを困らせている。
『ナルト、警戒しすぎ。騒がしくて周りの気配を読むのにみんな気が散るよ』
「そうよ!ケイの言う通りよ」
二人から注意を受けて、ナルトは少し落ち込んでいた。しかし次の瞬間、そこだ!とまたもやクナイを茂みに投げる。
「言ってるそばから!…あんた!なんて事を!」
サクラが怒って茂みを指差す。そこには白いウサギがクナイに驚いて固まっていた。
「ごめんよー!うさこー!」
ナルトはウサギに謝りながら抱き抱える。そのウサギを見て、カカシは何やら警戒をしていた。
(先生、どうしたんだろう?)
急に辺りを警戒し始めたカカシに、ケイが話しかけようとした時、
「全員伏せろ!」
と、彼が大きな声で叫んだ。
咄嗟に伏せる皆の頭上を、大きな何かが飛んで行きそのまま木に突き刺さる。
それは特殊な形をした大きな刀だった。その柄の上には1人の人物が立っている。
「あれー、君は霧隠れの抜け忍、桃地再不斬くんじゃありませんかー」
カカシがふざけた声色でその人物に話しかける。抜け忍とは、里の許可なく組織を抜けた忍のこと。
「貴様は写輪眼のカカシだな」
再不斬と呼ばれた男はカカシをジロリと睨みつける。
そんな2人のやりとりの途中、ナルトが再不斬に向かって走り出した。
「邪魔だ!どいてろ」
厳しい表情でカカシがナルトを止める。
ここでは戦闘に加わらないことがチームワークだと。
カカシにそう言わせるほど、相手は手強いということだ。
「こいつ相手にこのままじゃぁ…ちとキツいか…」
そう言ってカカシは額当てをずらし、左目を開いた。その瞳には赤い光が宿っていた。
(瞳が赤い?なにあれ)
「さっそく写輪眼が拝めるなんてな」
写輪眼とは、うちは一族の血継限界。
その力が、なぜかカカシの左目に宿っている。
「写輪眼で一番厄介なのは相手の技をコピーすることだ。なあ、コピー忍者のカカシ」
再不斬から語られるカカシの実力。1000以上の技をコピーするほどの忍だとは、普段の様子からは想像もつかない。
そんなカカシが本気になる相手だ。凄まじい殺気が辺りに充満していく。その殺気を感じ取ったサスケが恐怖から震えてしまっている。
「サスケ、安心しろ。オレの仲間は殺させやしなーいよ」
にこっと笑いながらこちらを振り返るカカシに、ケイたちは安心して少し心が落ち着く。
しかし、その安心を打ち砕くように再不斬はケイたちへと襲いかかり、卍の陣の中心にすんなりと入り込んできたのだ。
あまりの速さに対応が出来ず固まる4人に刀が振り下ろされそうになった時、それ以上の速さでカカシが再不斬をクナイで刺した。
やったかと思う矢先、刺された再不斬は水へと変化して崩れ去る。そして、カカシの後ろにもう一人の再不斬が現れて、カカシを一刀両断にした。
だが、それもまた水へと変化して崩れ去った。再不斬の水分身をコピーしていたのだった。
「終わりだ」
カカシの冷たい声が響く。
(すごい。これが上忍の戦い)
術のかけ合いに全く目が追いつけず、ケイはただあっけに取られて見ているだけしか出来なかった。