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硝子さんの友達の名前は?
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着替えを取りに行くのを兼ねて小夜を自宅まで送る家入、夏油と五条。小夜が3人とはぐれた間の事を聞いた家入は、今度からは絶対にこんな事がない様お互いに気を付けようと約束を交わした。
「じゃ、ちょっと行ってくるから」
小夜の家から少し離れたところで、家入は男子2人に言い置くと、ついてくるなと言う様に一瞥し、戸惑った様子の小夜の背を押して行ってしまった。
住宅街のど真ん中で置き去りにされた格好となった2人。互いに顔を見合わせると、大きく息を吐いた。
「…どーする?」
「どうするも何も、待っているしかないだろう。硝子を置いて帰るワケにもいかない」
「けど女って色々時間かかるじゃん?」
「早く帰ったところでやる事もないだろう?」
「見たいテレビがあんだよ」
「子供みたいな事を言うね」
「ホラ、前に話したろ?すげぇシュールなバラエティ番組やってるって。意外とハマるもんでさ」
「何時から?」
「10時半。早く行かなきゃ間に合わねぇよ」
「待たせたな」
「ナイスタイミング硝子!早く帰ろうぜ!」
「住宅街で騒ぐな五月蝿い」
「…着替えなくて良かったのかい?」
戻ってきた家入は浴衣姿のままで、変わったところといえば大ぶりのバッグを肩から下げているくらいだ。
「こんな時間だ、長居も迷惑だろ」
確かに、と頷きながら3人は駅へ向かって歩き出す。
と、家入の携帯が鳴った。
「もしもーし?」
歩きながら話をする家入は、不意に前を歩く夏油を呼び止めた。え、と夏油は首を傾げた。
「…小夜から。確認したい事があるんだって」
差し出された携帯を受け取り、ひとつ深呼吸をしてから携帯を耳に当てる。
「…もしもし」
『っあ、すみません夏油さん』
「いや…、何かあった?」
『あの…、さっき助けてくれた時の事なんですけど』
「うん?」
『…すみません…、私の髪飾り、何処かで見かけたりしませんでしたか…?』
小夜の言葉に思わず息を飲んだ。そして恐る恐る懐に手を入れー指先が触れた物の感覚にため息を吐く。
「…ごめん小夜ちゃん…、拾った事をすっかり忘れていて…、今、私の手元にあるよ」
『ホントですか⁉︎良かった…』
夏油は小夜が安堵した事を嬉しく思いながら、この髪飾りを返さなくてはと思い至る。彼女にとって大切な物であるはずだ。
「今から返しに行こうか?」
『いえっ、大丈夫です!夏油さん帰るの遅くなっちゃいますし、無事なのがわかれば…、すぐ使う予定もないですから…預かっていてください』
「良いのかい?」
『はい。あと…、その、』
「…うん?」
『…連絡先、教える約束、なんですけど…、』
小夜の言葉に夏油は姿勢を正す様に背を伸ばした。ちら、と自身の身の回りを確認するー五条と家入は夏油の少し前を歩いている。夏油は歩く速度を緩め、2人の進む方向と反対方向に数歩進んだ。
『夏油さん、今携帯持ってますか?』
「え、あぁ、あるよ、」
『今から私の番号言いますから…』
なるほどそういう事かと、夏油は携帯を取り出すと小夜の言葉を聞き漏らさぬ様に意識を向ける。
「ありがとう小夜ちゃん。…じゃあ一度切って、すぐ私の携帯から掛け直すよ」
夏油は通話を切り、いつの間にか立ち止まって様子を見ていた五条と家入に声をかけ、携帯を家入に手渡すと同時に通話ボタンを押した。
「おい傑、」
早く帰ろうぜ、と言いかけた五条の言葉は人差し指を立てて口元に当てた夏油の仕草によって遮られた。
『…はい、』
「お待たせ小夜ちゃん」
「ハァ〜!…ったく…、なぁ〜にが“お待たせ小夜ちゃん”だよ、クソッタレ」
「妬くなよみっともない」
「俺は早く帰ってテレビ見てぇだけなんだよ!」
「じゃあ夏油置いて帰ろーよ。私も早く着替えたいし」
「へっ、どっかで転けねぇかなアイツ」
「悟、全部聞こえてるよ」
「聖徳太子かよ!」
「五条うるさい。電話、終わった?」
「あんな事があって小夜ちゃんも疲れているだろうからね、ゆっくり休む様に伝えたよ」
並んで歩く家入と五条に追い付き、3人並んで駅へ向かう。通りを歩く人はすっかり疎になっていた。人混みに気を煩う事もなく、さっさと改札を抜けて電車を待つ。
さして待つ事もなくやって来た電車に乗り込んだ3人は、ガラガラに空いた車内、座席にどっかりと座った。
楽しかったが人混みは少々疲れたな、と夏油が息を吐いた時、マナーモードに設定していた携帯が震えた。
「?」
こんな時間に誰だろうと携帯を取り出し、画面を見る。先程番号を登録したばかりの小夜からで、夏油は隣に座る家入と五条をちらと見遣り、再び携帯に視線を戻す。
番号を使ってのメッセージで、メールのアドレスもお知らせしておきますね、というひと言に続いてアルファベットや記号が並んでいた。
「…夏油…?」
携帯を握り締め、何かを堪える様に天井を仰いでいる夏油に、不審者を見るような目の家入が声をかける。
「やめろ硝子、目ェ合わせんな」
「どーする五条?車両移っとく?」
「君たちは優しさを何処に捨ててきたんだい?」
「で、何だよ?」
「小夜ちゃんからメールアドレスを教えてもらえたんだよ、これ程嬉しい事はないじゃないか」
「やっちまったな八重樫」
「小夜に変なちょっかいかけないでよね」
「私は至って真剣だよ。それに彼女の髪飾りも預かってるんだ、次回小夜ちゃんと会うには正当な理由がある」
「そーいう理由をいちいち並べるのがキモイ」
「私は事実を言っただけだよ」
「硝子が傑の代わりに返しときゃいんじゃね?」
「あー、五条ナイスアイディア」
「これは私が預かっているように言われたんだ、硝子といえ渡すわけにはいかないね。…っ、悟!硝子!」
「っヤベっ!」
電車は降車駅に着いていて、ドアが閉まるところだった。3人は慌てて電車を飛び降りた。
「危なかったぁ」
「サンキュー傑!んじゃ、とっとと帰ろーぜ、テレビに間に合わなくなっちまう」
3人は顔を見合わせて頷き合い、高専へと歩き出した。
「じゃ、ちょっと行ってくるから」
小夜の家から少し離れたところで、家入は男子2人に言い置くと、ついてくるなと言う様に一瞥し、戸惑った様子の小夜の背を押して行ってしまった。
住宅街のど真ん中で置き去りにされた格好となった2人。互いに顔を見合わせると、大きく息を吐いた。
「…どーする?」
「どうするも何も、待っているしかないだろう。硝子を置いて帰るワケにもいかない」
「けど女って色々時間かかるじゃん?」
「早く帰ったところでやる事もないだろう?」
「見たいテレビがあんだよ」
「子供みたいな事を言うね」
「ホラ、前に話したろ?すげぇシュールなバラエティ番組やってるって。意外とハマるもんでさ」
「何時から?」
「10時半。早く行かなきゃ間に合わねぇよ」
「待たせたな」
「ナイスタイミング硝子!早く帰ろうぜ!」
「住宅街で騒ぐな五月蝿い」
「…着替えなくて良かったのかい?」
戻ってきた家入は浴衣姿のままで、変わったところといえば大ぶりのバッグを肩から下げているくらいだ。
「こんな時間だ、長居も迷惑だろ」
確かに、と頷きながら3人は駅へ向かって歩き出す。
と、家入の携帯が鳴った。
「もしもーし?」
歩きながら話をする家入は、不意に前を歩く夏油を呼び止めた。え、と夏油は首を傾げた。
「…小夜から。確認したい事があるんだって」
差し出された携帯を受け取り、ひとつ深呼吸をしてから携帯を耳に当てる。
「…もしもし」
『っあ、すみません夏油さん』
「いや…、何かあった?」
『あの…、さっき助けてくれた時の事なんですけど』
「うん?」
『…すみません…、私の髪飾り、何処かで見かけたりしませんでしたか…?』
小夜の言葉に思わず息を飲んだ。そして恐る恐る懐に手を入れー指先が触れた物の感覚にため息を吐く。
「…ごめん小夜ちゃん…、拾った事をすっかり忘れていて…、今、私の手元にあるよ」
『ホントですか⁉︎良かった…』
夏油は小夜が安堵した事を嬉しく思いながら、この髪飾りを返さなくてはと思い至る。彼女にとって大切な物であるはずだ。
「今から返しに行こうか?」
『いえっ、大丈夫です!夏油さん帰るの遅くなっちゃいますし、無事なのがわかれば…、すぐ使う予定もないですから…預かっていてください』
「良いのかい?」
『はい。あと…、その、』
「…うん?」
『…連絡先、教える約束、なんですけど…、』
小夜の言葉に夏油は姿勢を正す様に背を伸ばした。ちら、と自身の身の回りを確認するー五条と家入は夏油の少し前を歩いている。夏油は歩く速度を緩め、2人の進む方向と反対方向に数歩進んだ。
『夏油さん、今携帯持ってますか?』
「え、あぁ、あるよ、」
『今から私の番号言いますから…』
なるほどそういう事かと、夏油は携帯を取り出すと小夜の言葉を聞き漏らさぬ様に意識を向ける。
「ありがとう小夜ちゃん。…じゃあ一度切って、すぐ私の携帯から掛け直すよ」
夏油は通話を切り、いつの間にか立ち止まって様子を見ていた五条と家入に声をかけ、携帯を家入に手渡すと同時に通話ボタンを押した。
「おい傑、」
早く帰ろうぜ、と言いかけた五条の言葉は人差し指を立てて口元に当てた夏油の仕草によって遮られた。
『…はい、』
「お待たせ小夜ちゃん」
「ハァ〜!…ったく…、なぁ〜にが“お待たせ小夜ちゃん”だよ、クソッタレ」
「妬くなよみっともない」
「俺は早く帰ってテレビ見てぇだけなんだよ!」
「じゃあ夏油置いて帰ろーよ。私も早く着替えたいし」
「へっ、どっかで転けねぇかなアイツ」
「悟、全部聞こえてるよ」
「聖徳太子かよ!」
「五条うるさい。電話、終わった?」
「あんな事があって小夜ちゃんも疲れているだろうからね、ゆっくり休む様に伝えたよ」
並んで歩く家入と五条に追い付き、3人並んで駅へ向かう。通りを歩く人はすっかり疎になっていた。人混みに気を煩う事もなく、さっさと改札を抜けて電車を待つ。
さして待つ事もなくやって来た電車に乗り込んだ3人は、ガラガラに空いた車内、座席にどっかりと座った。
楽しかったが人混みは少々疲れたな、と夏油が息を吐いた時、マナーモードに設定していた携帯が震えた。
「?」
こんな時間に誰だろうと携帯を取り出し、画面を見る。先程番号を登録したばかりの小夜からで、夏油は隣に座る家入と五条をちらと見遣り、再び携帯に視線を戻す。
番号を使ってのメッセージで、メールのアドレスもお知らせしておきますね、というひと言に続いてアルファベットや記号が並んでいた。
「…夏油…?」
携帯を握り締め、何かを堪える様に天井を仰いでいる夏油に、不審者を見るような目の家入が声をかける。
「やめろ硝子、目ェ合わせんな」
「どーする五条?車両移っとく?」
「君たちは優しさを何処に捨ててきたんだい?」
「で、何だよ?」
「小夜ちゃんからメールアドレスを教えてもらえたんだよ、これ程嬉しい事はないじゃないか」
「やっちまったな八重樫」
「小夜に変なちょっかいかけないでよね」
「私は至って真剣だよ。それに彼女の髪飾りも預かってるんだ、次回小夜ちゃんと会うには正当な理由がある」
「そーいう理由をいちいち並べるのがキモイ」
「私は事実を言っただけだよ」
「硝子が傑の代わりに返しときゃいんじゃね?」
「あー、五条ナイスアイディア」
「これは私が預かっているように言われたんだ、硝子といえ渡すわけにはいかないね。…っ、悟!硝子!」
「っヤベっ!」
電車は降車駅に着いていて、ドアが閉まるところだった。3人は慌てて電車を飛び降りた。
「危なかったぁ」
「サンキュー傑!んじゃ、とっとと帰ろーぜ、テレビに間に合わなくなっちまう」
3人は顔を見合わせて頷き合い、高専へと歩き出した。
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