真偽
猪野くんの同級生のお名前は?
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通り沿いにあった飲食店で4人は食事をとると再び指定された場所へと向かう。設定したナビが目的地付近です、とアナウンスした場所は街の外れ、郊外を通り越して田舎と呼んでもおかしくないくらいに何もない場所だった。寺院の様な建物がポツンとあるだけ、補助監督はそこに車を停めた。車を降りた猪野が呟く。
「…京都って結構田舎なのな?」
「場所によるよね。…東京の高専だって田舎でしょ」
「そー言われりゃそーだな」
改めて猪野は周囲をぐるりと見渡した。建物の入口へ向かって歩いて行く補助監督と、入口の近くでこちらの様子を見ている七海が見える。
「…だいじょぶか?」
ちはるは隣に立つ猪野をちらと見上げ、小さく息を吐くと建物へ向かって歩き出した。猪野もそれに続く。
「…私はもう東京校の人間だし、東京を拠点にしてる術師だから。京都は関係ない」
「…そっか」
2人はそれ以上何も言わず、先に歩き出した七海の後を追った。建物は外観通りに寺院そのものだった。長い廊下、そして以前は仏像が置かれていた本堂だったのであろう広間。その広間で伊地知と京都の補助監督が顔を突き合わせて何かしらの話し合いをしていた。
「お疲れ様です。任務の途中に突然申し訳ありません」
「状況の説明をお願いします。可能な限り早めに任務に取り掛かりましょう」
七海の言葉に伊地知は頷き、3人は準備された椅子に座る。3人をここまで送り届けてきた補助監督は一礼して部屋を出て行った。
「まずはこちら、辻村さんから詳しい話を」
辻村と呼ばれた京都の補助監督は頭を下げた。
事の発端は一昨日。隣県の▲▲山での祓除の任務に出た術師と連絡が取れず、行方不明になった。任務は2級相当で術師も2級、単独での任務だったらしい。戻ってきた補助監督ともう1名が翌日改めて術師の捜索と現場の調査に向かったが、術師に続いてその2名とも連絡が取れなくなったという話だった。
「祓除の現場は山頂付近という事でしたが、捜索に出た2名の補助監督が術師も居ない状況で危険な山頂に向かうはずはありません。ですので…任務の等級が上がったか、呪霊が襲ってきたかのどちらかと想像されます」
辻村はテーブルに3枚の写真を3人の前に広げた。
「行方不明になった3名です。…水野術師、こちらの守山とは同期だったそうですね」
誰も予想しなかった辻村の言葉に、彼とちはるを除く3人の目がちはるに向いた。
「…その情報、今この話に関係ある?」
「…っ」
ちはるの剣幕に気押された辻村は慌てて口を噤んだ。
「んで?具体的にそちらさんの希望は?祓除?捜索?」
猪野が場を繕う様に口を開いた。
「通常であれば両方、となるでしょう。…辻村さん、ありがとうございました。後はこちらで考えます」
猪野の言葉を受けて七海が話を切った。辻村は酷く戸惑った顔をした。伊地知は困った様な表情を浮かべながらも3人に別室を案内しましょうと立ち上がった。
「…こちらが諸々の資料です。足りないもの、必要なものがあればいつでも声を掛けてくださいね」
いつもの穏やかな表情に戻った伊地知はテーブルに資料を置いて部屋を出た。
「伊地知さん」
ちはるは彼を追いかけ引き留めた。
「…すみませんでした」
「いいえ、大丈夫ですよ。気になさらず、任務に集中するとしましょう。何か困った事があれば遠慮なく仰ってください。…力になりますよ」
「ありがとうございます」
「では、私はこれから皆さんの宿泊先の手配と移動の準備をしてきますね」
ちはるは深々と頭を下げると部屋に戻った。七海と猪野がテーブルに広げた地図を眺めながら話していた。
「じゃ、まずは下見と現地調査ですかね」
「えぇ。ですが今日はもう日が暮れます。動くのは明日からにしましょう」
「伊地知さんが宿泊先の手配をしてくれているそうです。もう少しすれば私たちも動けるかと」
「確認ありがとうございます」
そう言う七海の表情からは何も読めないな、とちはるは小さく息を吐いた。そしてあの辻村、思えばちはるが京都校に在籍していた時からひと言余計な事が多い人間だったなと、何も変わっていないな、と辟易した。
「水野さん」
「っ、はい?」
内に向いていた意識を一気に引っ張られた気分だった。声に視線を向けると七海と目が合った。
「大丈夫ですか?傷が痛みますか?」
「っあ、そういうわけでは…、大丈夫です」
「じゃ、せっかく京都来たんだからさ、街行ったら美味いもんでも食いに行こうぜ。明日はまた移動だろ?」
「…そうだね」
京都の街を出歩くのはあまり気乗りしないが、今の自分は独りではないーちはるは頷いた。
「ちはる的におススメある?」
「…京都ならではのものだと猪野っちは物足りないかもね。味付けが関東と違ってるから、食べたいもので選んだ方が良いんじゃない?…どうせ飲むんだろうし」
スマホを見ながら猪野はどんな食事にするか、どんな店が良いかと検索し始めた。それを見て息を吐く七海にちはるは小さく笑った。
程なくして3人は再び街へと戻った。先程と同じ補助監督が車のハンドルを握る。
「…今夜は市内のホテルで1泊となります。明日の朝9時に迎えに行きますので、よろしくお願いします。その後は現場近くの街に移動し、そこを拠点に任務にあたっていただく事となっています」
宿泊先の車寄せで車は停まった。車を降りて3人はホテルのエントランスを抜け、七海がチェックインをしてきますとフロントへ向かった。
「んじゃ、もうすぐ18:30なんで…、19時にフロント集合でどうっスか?」
七海が戻ってきたところで猪野が口を開いた。
「私は構いません。水野さんはいかがですか?」
「大丈夫です。…明日もありますし、早目に行って帰って来られれば良いかなって」
ちはるの言葉に2人は頷き、その場は解散となった。
「…京都って結構田舎なのな?」
「場所によるよね。…東京の高専だって田舎でしょ」
「そー言われりゃそーだな」
改めて猪野は周囲をぐるりと見渡した。建物の入口へ向かって歩いて行く補助監督と、入口の近くでこちらの様子を見ている七海が見える。
「…だいじょぶか?」
ちはるは隣に立つ猪野をちらと見上げ、小さく息を吐くと建物へ向かって歩き出した。猪野もそれに続く。
「…私はもう東京校の人間だし、東京を拠点にしてる術師だから。京都は関係ない」
「…そっか」
2人はそれ以上何も言わず、先に歩き出した七海の後を追った。建物は外観通りに寺院そのものだった。長い廊下、そして以前は仏像が置かれていた本堂だったのであろう広間。その広間で伊地知と京都の補助監督が顔を突き合わせて何かしらの話し合いをしていた。
「お疲れ様です。任務の途中に突然申し訳ありません」
「状況の説明をお願いします。可能な限り早めに任務に取り掛かりましょう」
七海の言葉に伊地知は頷き、3人は準備された椅子に座る。3人をここまで送り届けてきた補助監督は一礼して部屋を出て行った。
「まずはこちら、辻村さんから詳しい話を」
辻村と呼ばれた京都の補助監督は頭を下げた。
事の発端は一昨日。隣県の▲▲山での祓除の任務に出た術師と連絡が取れず、行方不明になった。任務は2級相当で術師も2級、単独での任務だったらしい。戻ってきた補助監督ともう1名が翌日改めて術師の捜索と現場の調査に向かったが、術師に続いてその2名とも連絡が取れなくなったという話だった。
「祓除の現場は山頂付近という事でしたが、捜索に出た2名の補助監督が術師も居ない状況で危険な山頂に向かうはずはありません。ですので…任務の等級が上がったか、呪霊が襲ってきたかのどちらかと想像されます」
辻村はテーブルに3枚の写真を3人の前に広げた。
「行方不明になった3名です。…水野術師、こちらの守山とは同期だったそうですね」
誰も予想しなかった辻村の言葉に、彼とちはるを除く3人の目がちはるに向いた。
「…その情報、今この話に関係ある?」
「…っ」
ちはるの剣幕に気押された辻村は慌てて口を噤んだ。
「んで?具体的にそちらさんの希望は?祓除?捜索?」
猪野が場を繕う様に口を開いた。
「通常であれば両方、となるでしょう。…辻村さん、ありがとうございました。後はこちらで考えます」
猪野の言葉を受けて七海が話を切った。辻村は酷く戸惑った顔をした。伊地知は困った様な表情を浮かべながらも3人に別室を案内しましょうと立ち上がった。
「…こちらが諸々の資料です。足りないもの、必要なものがあればいつでも声を掛けてくださいね」
いつもの穏やかな表情に戻った伊地知はテーブルに資料を置いて部屋を出た。
「伊地知さん」
ちはるは彼を追いかけ引き留めた。
「…すみませんでした」
「いいえ、大丈夫ですよ。気になさらず、任務に集中するとしましょう。何か困った事があれば遠慮なく仰ってください。…力になりますよ」
「ありがとうございます」
「では、私はこれから皆さんの宿泊先の手配と移動の準備をしてきますね」
ちはるは深々と頭を下げると部屋に戻った。七海と猪野がテーブルに広げた地図を眺めながら話していた。
「じゃ、まずは下見と現地調査ですかね」
「えぇ。ですが今日はもう日が暮れます。動くのは明日からにしましょう」
「伊地知さんが宿泊先の手配をしてくれているそうです。もう少しすれば私たちも動けるかと」
「確認ありがとうございます」
そう言う七海の表情からは何も読めないな、とちはるは小さく息を吐いた。そしてあの辻村、思えばちはるが京都校に在籍していた時からひと言余計な事が多い人間だったなと、何も変わっていないな、と辟易した。
「水野さん」
「っ、はい?」
内に向いていた意識を一気に引っ張られた気分だった。声に視線を向けると七海と目が合った。
「大丈夫ですか?傷が痛みますか?」
「っあ、そういうわけでは…、大丈夫です」
「じゃ、せっかく京都来たんだからさ、街行ったら美味いもんでも食いに行こうぜ。明日はまた移動だろ?」
「…そうだね」
京都の街を出歩くのはあまり気乗りしないが、今の自分は独りではないーちはるは頷いた。
「ちはる的におススメある?」
「…京都ならではのものだと猪野っちは物足りないかもね。味付けが関東と違ってるから、食べたいもので選んだ方が良いんじゃない?…どうせ飲むんだろうし」
スマホを見ながら猪野はどんな食事にするか、どんな店が良いかと検索し始めた。それを見て息を吐く七海にちはるは小さく笑った。
程なくして3人は再び街へと戻った。先程と同じ補助監督が車のハンドルを握る。
「…今夜は市内のホテルで1泊となります。明日の朝9時に迎えに行きますので、よろしくお願いします。その後は現場近くの街に移動し、そこを拠点に任務にあたっていただく事となっています」
宿泊先の車寄せで車は停まった。車を降りて3人はホテルのエントランスを抜け、七海がチェックインをしてきますとフロントへ向かった。
「んじゃ、もうすぐ18:30なんで…、19時にフロント集合でどうっスか?」
七海が戻ってきたところで猪野が口を開いた。
「私は構いません。水野さんはいかがですか?」
「大丈夫です。…明日もありますし、早目に行って帰って来られれば良いかなって」
ちはるの言葉に2人は頷き、その場は解散となった。