真偽
猪野くんの同級生のお名前は?
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「「なんでいるのぉ⁉︎」」
互いが互いの存在を認識したちはると猪野は開口一番にそう声を上げ、状況に七海は顔を顰めた。
「なんでって…、俺は七海サンの1番助手だからさ。連続で任務が入ってる時はいつも手伝いさせてもらってんのよ。あ、もしかしてちはるは別件?」
「…私は、」
「今回は私の連絡ミスですね、大変失礼しました」
ちはるが口を開こうとするのを遮る様に七海が口を開く。その表情は幾分険しい。
「今回の任務に水野さんの同行を高専に依頼しました。
…水野さんが来てくれるのなら猪野くんが同行する必要は無くなるのですが…、水野さんと私にとっての余計な面倒事を避ける為に、3人での任務という事にしてもらいました。…それが確定したのが昨日の夜、お2人への連絡まで手が回りませんでした、申し訳ありません」
「七海サンが謝る必要ないっすよ!なぁちはる⁉︎」
淡々と話す七海に恐縮しきりの猪野は同調を求める様にちはるを見た。確かにそこまでの根回しと気遣いをしてくれた七海には感謝するべきだろうと、猪野に同調してちはるは頭を下げた。
「お気遣いありがとうございます。猪野っちの言う通り、七海さんが謝る事はないですよ」
「そう言っていただけると助かります。…では、参りましょうか。そろそろ電車の時間です」
先を行く七海と猪野の後を追いながら、ちはるは現場までの移動手段について思い出していたー今回は地方の現場から現場へと連続で移動する為、基本的に補助監督の同行はなく、現場での合流もしくは補助監督不在での任務の予定となっている。
「なぁちはる、…荷物、多くね?」
「…うん、今正にその事考えてた」
鉈1本あれば任務に支障はない七海、降霊術で自身の身体を媒体にする猪野と違い、クロスボウでの遠隔攻撃を主にしているちはるは消耗品となる矢を携帯しなくてはいけない。近接戦が不得手というわけではないのだが、自身の術式を有効に扱うとなると遠隔攻撃の方が都合が良い。身軽な2人を見、任務の間はその辺に置いておくしかなさそうーちはるは仕方ないとトランクを持ち直し、到着した電車へと乗り込んだ。
予め高専から準備された指定席は3人掛け、問題は誰が何処に座るかー3人は座席を前に顔を突き合わせた。
「七海さん、窓際にしますか?」
「いえ、補助監督から連絡が来るかもしれませんので、すぐ立てる通路側だと助かります」
「じゃあ俺窓際座るよ。ちはるが真ん中の方が俺も七海サンも少しゆったり座れるし」
場所が決まり、猪野が窓際の座席に滑り込む。ちはるが荷物棚にトランクを押し込もうとした時に出発のアナウンスが車内に響く。
「っわ…!」
予想以上の振動にちはるがバランスを崩した。トランクが棚から落ちる事は防げたものの、よろめいたちはるはそのまま転倒するーところだった。
「大丈夫ですか?」
目の前に七海の顔があり、ちはるは思わず息を飲んだ。後ろ向きに倒れそうになった彼女の腰を抱く様に七海がちはるを支えていた。
「…失礼しました」
固まった様子のちはるに対し、七海は彼女の無事を察すると素早くちはるから手を離した。
「あ、いえ…、ありがとう、ございます」
「荷物は私が。どうぞお座りください。気が利かず申し訳ありません」
「…七海サンかっけ〜…」
七海はちはるを座席へ促すと、半端な位置で引っ掛かっているトランクを棚の奥へと押し込んだ。
「…補助監督へ連絡をしてきます」
トランクを片付けた七海はそう言い残して車両前方のデッキへ向かって歩き出した。それを見送る猪野の足をちはるが軽く蹴り上げる。
「ってぇ!」
「…猪野っちが手伝ってくれれば良かったのに。…もうカッコ悪いし恥ずかしいじゃない」
「なんでよ!…別に良いじゃん、問題ないっしょ」
「…確かに問題はないけどさ、」
七海が戻って来るのが見え、ちはるは口を閉じた。
「これからの予定ですが」
座席に着いた七海が改めて任務の概要を話し始める。当初の予定通りに3人は現場へ向かい、状況の確認が出来次第、祓除を開始。任務が完了し次第、宿泊先へ移動との事。地方任務の経験が皆無に等しいちはるは驚いた。
「…なかなかハードなのね?」
「地方で連続任務ってこんなもんよ?」
「移動が大変って意味で。全部自力移動なんでしょ?」
ちはるの言葉に七海は何か考える様に押し黙った。
「…今日の予定ではそうなりますね。明日の朝は補助監督と合流予定です。…何なら先に水野さんは宿泊先へ向かっていても構いませんよ」
「結構です。仕事ですからしっかりやりますよ。地方任務は経験が殆ど無いので驚いただけです」
毅然と言い返すちはるを隣の猪野が慌てた様に彼女を小突いた。ちはるは猪野を一瞥し、再び七海に向き直る。
「私も単独で任務に出る術師です。…仮にも1級を目標にしていますし、変な気遣いは要りません」
「ちょっとちはる!」
「…そうですね、申し訳ありませんでした。…率直な思いが聞けて良かったです」
七海の言葉にちはるは自分が試されていたのだと気付くと、彼女はお手洗いへ、と席を立った。
「…七海サン、」
「私はまだ彼女がどの様な術師なのか知りません。…昇級を目指す理由は人それぞれですが、いずれにせよ楽な事ではありません。些細な事で楽をしようとか手を抜く様な人物なら間違いなく死にます。…そんな人物であれば査定任務の同行を断るつもりでしたので」
「けどちはるは、」
「えぇ。彼女がそんな方ではないと伺っていますが、私は実際に見て判断したいと思っています」
互いが互いの存在を認識したちはると猪野は開口一番にそう声を上げ、状況に七海は顔を顰めた。
「なんでって…、俺は七海サンの1番助手だからさ。連続で任務が入ってる時はいつも手伝いさせてもらってんのよ。あ、もしかしてちはるは別件?」
「…私は、」
「今回は私の連絡ミスですね、大変失礼しました」
ちはるが口を開こうとするのを遮る様に七海が口を開く。その表情は幾分険しい。
「今回の任務に水野さんの同行を高専に依頼しました。
…水野さんが来てくれるのなら猪野くんが同行する必要は無くなるのですが…、水野さんと私にとっての余計な面倒事を避ける為に、3人での任務という事にしてもらいました。…それが確定したのが昨日の夜、お2人への連絡まで手が回りませんでした、申し訳ありません」
「七海サンが謝る必要ないっすよ!なぁちはる⁉︎」
淡々と話す七海に恐縮しきりの猪野は同調を求める様にちはるを見た。確かにそこまでの根回しと気遣いをしてくれた七海には感謝するべきだろうと、猪野に同調してちはるは頭を下げた。
「お気遣いありがとうございます。猪野っちの言う通り、七海さんが謝る事はないですよ」
「そう言っていただけると助かります。…では、参りましょうか。そろそろ電車の時間です」
先を行く七海と猪野の後を追いながら、ちはるは現場までの移動手段について思い出していたー今回は地方の現場から現場へと連続で移動する為、基本的に補助監督の同行はなく、現場での合流もしくは補助監督不在での任務の予定となっている。
「なぁちはる、…荷物、多くね?」
「…うん、今正にその事考えてた」
鉈1本あれば任務に支障はない七海、降霊術で自身の身体を媒体にする猪野と違い、クロスボウでの遠隔攻撃を主にしているちはるは消耗品となる矢を携帯しなくてはいけない。近接戦が不得手というわけではないのだが、自身の術式を有効に扱うとなると遠隔攻撃の方が都合が良い。身軽な2人を見、任務の間はその辺に置いておくしかなさそうーちはるは仕方ないとトランクを持ち直し、到着した電車へと乗り込んだ。
予め高専から準備された指定席は3人掛け、問題は誰が何処に座るかー3人は座席を前に顔を突き合わせた。
「七海さん、窓際にしますか?」
「いえ、補助監督から連絡が来るかもしれませんので、すぐ立てる通路側だと助かります」
「じゃあ俺窓際座るよ。ちはるが真ん中の方が俺も七海サンも少しゆったり座れるし」
場所が決まり、猪野が窓際の座席に滑り込む。ちはるが荷物棚にトランクを押し込もうとした時に出発のアナウンスが車内に響く。
「っわ…!」
予想以上の振動にちはるがバランスを崩した。トランクが棚から落ちる事は防げたものの、よろめいたちはるはそのまま転倒するーところだった。
「大丈夫ですか?」
目の前に七海の顔があり、ちはるは思わず息を飲んだ。後ろ向きに倒れそうになった彼女の腰を抱く様に七海がちはるを支えていた。
「…失礼しました」
固まった様子のちはるに対し、七海は彼女の無事を察すると素早くちはるから手を離した。
「あ、いえ…、ありがとう、ございます」
「荷物は私が。どうぞお座りください。気が利かず申し訳ありません」
「…七海サンかっけ〜…」
七海はちはるを座席へ促すと、半端な位置で引っ掛かっているトランクを棚の奥へと押し込んだ。
「…補助監督へ連絡をしてきます」
トランクを片付けた七海はそう言い残して車両前方のデッキへ向かって歩き出した。それを見送る猪野の足をちはるが軽く蹴り上げる。
「ってぇ!」
「…猪野っちが手伝ってくれれば良かったのに。…もうカッコ悪いし恥ずかしいじゃない」
「なんでよ!…別に良いじゃん、問題ないっしょ」
「…確かに問題はないけどさ、」
七海が戻って来るのが見え、ちはるは口を閉じた。
「これからの予定ですが」
座席に着いた七海が改めて任務の概要を話し始める。当初の予定通りに3人は現場へ向かい、状況の確認が出来次第、祓除を開始。任務が完了し次第、宿泊先へ移動との事。地方任務の経験が皆無に等しいちはるは驚いた。
「…なかなかハードなのね?」
「地方で連続任務ってこんなもんよ?」
「移動が大変って意味で。全部自力移動なんでしょ?」
ちはるの言葉に七海は何か考える様に押し黙った。
「…今日の予定ではそうなりますね。明日の朝は補助監督と合流予定です。…何なら先に水野さんは宿泊先へ向かっていても構いませんよ」
「結構です。仕事ですからしっかりやりますよ。地方任務は経験が殆ど無いので驚いただけです」
毅然と言い返すちはるを隣の猪野が慌てた様に彼女を小突いた。ちはるは猪野を一瞥し、再び七海に向き直る。
「私も単独で任務に出る術師です。…仮にも1級を目標にしていますし、変な気遣いは要りません」
「ちょっとちはる!」
「…そうですね、申し訳ありませんでした。…率直な思いが聞けて良かったです」
七海の言葉にちはるは自分が試されていたのだと気付くと、彼女はお手洗いへ、と席を立った。
「…七海サン、」
「私はまだ彼女がどの様な術師なのか知りません。…昇級を目指す理由は人それぞれですが、いずれにせよ楽な事ではありません。些細な事で楽をしようとか手を抜く様な人物なら間違いなく死にます。…そんな人物であれば査定任務の同行を断るつもりでしたので」
「けどちはるは、」
「えぇ。彼女がそんな方ではないと伺っていますが、私は実際に見て判断したいと思っています」