出会い
恵の幼馴染のお名前は?
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「芙蓉さぁ、伏黒恵、って知ってる?」
学校から帰ってきて家のドアを開けると、突然声をかけられた。どこかで見たことがある男の人ー誰だっけ。
その人はスラっと背が高くて、おじいちゃんでもないのに髪は綺麗な真っ白。それと正反対の、真っ黒なサングラスに真っ黒な服を着ている。
私は今年小学生になったばかり、ピカピカの1年生。まだ傷もついていない綺麗なランドセルを下ろして、玄関でお母さんと話をしている、テレビで見たモデルさんみたいな男の人を見上げるーあ、思い出した。
「…悟くん?」
「そ、お前のハトコの悟くんだよ」
そうだ、五条悟くん。前に会ったのはいつだったっけ。ていうか、こんな感じの人だったかな、前はもっと怖い感じだった気がするんだけど。
そんな事を考えていると悟くんはへらっと笑ってみせる。そしてまた恵の事を聞いてきた。
「うん、知ってるよ」
そう言うと、悟くんは嬉しそうに笑った。
知ってるなんて当たり前。だって、恵は、
「…私の一番の友達だもん」
恵の家まで連れてってくれ、なんて言われて、私は悟くんと一緒に家を出て、帰ってきた道を戻るように恵の家を目指していく。
すれ違う人がたまに私と悟くんを見てるー何か変かなって気になったけど、悟くんの髪の色が珍しいからかもしれない。
「あそこのアパートだよ」
何回か遊びに行った事があるアパート。
私の家の方が学校から近いから、恵はまだ帰ってきていないみたいだった。
学校に行く道を見れば、ちょうど恵がアパートに向かって歩いてくるのが見えた。
「悟くん、恵」
恵の顔を見て、私はなんだか嬉しくなって恵の方へ走って行った。
「なんだよ芙蓉」
今日は遊ぶ約束をしていないからか、恵はちょっとびっくりしたみたいだった。
「伏黒、恵くんだね?」
「…アンタ、誰?」
悟くんが恵に話しかけると、恵はあからさまにしかめ面をした。知らない人が自分の名前を知っていたら、そうだよねー悟くんは恵に構わず話を始める。
私は少し離れて、近くの家の塀に寄りかかって2人の様子を見ていた。
恵の家がちょっと複雑なのは知ってる。お父さんとお母さんが居なくなっちゃって、お姉さんの津美紀ちゃんと2人で暮らしてる。クラスの中にはかわいそうだとか、恵とは仲良くしないなんていう子がいるけど、それは恵のせいじゃないし、恵が悪いわけじゃない。
私と同じで本を読むのが好きみたいで、仲良くなれたら嬉しいなって思って恵に話しかけた。最初はちょっとびっくりしたような、迷惑そうな顔をしてたけど、本のお話をきっかけに、恵もいろんなことを話してくれるようになった。
そして何より私と恵には、同じ力があるらしい事がわかったーほんの1週間前の事だった。帰り道に“アレ”が居座っていて、帰れなくて困っていたところを恵が助けてくれた。
そんな事もあって一緒に遊んだり、いろんな事を話したりするくらいに仲良くなれたんだ。
「お待たせ。…じゃ、帰ろうか」
話が終わったみたいだった。悟くんは私に声をかけると、さっさと家に向かって歩き始める。
恵を見れば、その場に立ったまま悟くんの後ろ姿を睨むように見つめていた。
悟くんは恵を気にする事なくどんどん歩いていく。私は慌てて恵に手を振り、走って悟くんの後を追った。
「何話してたの?」
いくら聞いても、悟くんは笑うだけで何も教えてくれない。その代わり
「芙蓉、恵のこと、よろしくね」
それだけ言って、笑っていた。
「当たり前じゃん。私の大切な友達だもん」
私の家の前に着いたところで悟くんはこのまま帰るね、と言った。何と返事をして良いかわからず、悟くんを見上げたままの私に、また遊びに来るからと言い残して行った。
家に入れば、お母さんがおやつを準備して待っていてくれた。手を洗ってリビングのテーブルでおやつを食べる。
「芙蓉、恵くんとは仲良く出来そう?」
「うん!また今度遊ぶ約束してるよ」
「お姉さんの津美紀ちゃんはどう?一緒に遊べるの?」
「うん、津美紀ちゃんいつも優しいよ」
私がそう答えると、お母さんは嬉しそうに笑っていた。
学校から帰ってきて家のドアを開けると、突然声をかけられた。どこかで見たことがある男の人ー誰だっけ。
その人はスラっと背が高くて、おじいちゃんでもないのに髪は綺麗な真っ白。それと正反対の、真っ黒なサングラスに真っ黒な服を着ている。
私は今年小学生になったばかり、ピカピカの1年生。まだ傷もついていない綺麗なランドセルを下ろして、玄関でお母さんと話をしている、テレビで見たモデルさんみたいな男の人を見上げるーあ、思い出した。
「…悟くん?」
「そ、お前のハトコの悟くんだよ」
そうだ、五条悟くん。前に会ったのはいつだったっけ。ていうか、こんな感じの人だったかな、前はもっと怖い感じだった気がするんだけど。
そんな事を考えていると悟くんはへらっと笑ってみせる。そしてまた恵の事を聞いてきた。
「うん、知ってるよ」
そう言うと、悟くんは嬉しそうに笑った。
知ってるなんて当たり前。だって、恵は、
「…私の一番の友達だもん」
恵の家まで連れてってくれ、なんて言われて、私は悟くんと一緒に家を出て、帰ってきた道を戻るように恵の家を目指していく。
すれ違う人がたまに私と悟くんを見てるー何か変かなって気になったけど、悟くんの髪の色が珍しいからかもしれない。
「あそこのアパートだよ」
何回か遊びに行った事があるアパート。
私の家の方が学校から近いから、恵はまだ帰ってきていないみたいだった。
学校に行く道を見れば、ちょうど恵がアパートに向かって歩いてくるのが見えた。
「悟くん、恵」
恵の顔を見て、私はなんだか嬉しくなって恵の方へ走って行った。
「なんだよ芙蓉」
今日は遊ぶ約束をしていないからか、恵はちょっとびっくりしたみたいだった。
「伏黒、恵くんだね?」
「…アンタ、誰?」
悟くんが恵に話しかけると、恵はあからさまにしかめ面をした。知らない人が自分の名前を知っていたら、そうだよねー悟くんは恵に構わず話を始める。
私は少し離れて、近くの家の塀に寄りかかって2人の様子を見ていた。
恵の家がちょっと複雑なのは知ってる。お父さんとお母さんが居なくなっちゃって、お姉さんの津美紀ちゃんと2人で暮らしてる。クラスの中にはかわいそうだとか、恵とは仲良くしないなんていう子がいるけど、それは恵のせいじゃないし、恵が悪いわけじゃない。
私と同じで本を読むのが好きみたいで、仲良くなれたら嬉しいなって思って恵に話しかけた。最初はちょっとびっくりしたような、迷惑そうな顔をしてたけど、本のお話をきっかけに、恵もいろんなことを話してくれるようになった。
そして何より私と恵には、同じ力があるらしい事がわかったーほんの1週間前の事だった。帰り道に“アレ”が居座っていて、帰れなくて困っていたところを恵が助けてくれた。
そんな事もあって一緒に遊んだり、いろんな事を話したりするくらいに仲良くなれたんだ。
「お待たせ。…じゃ、帰ろうか」
話が終わったみたいだった。悟くんは私に声をかけると、さっさと家に向かって歩き始める。
恵を見れば、その場に立ったまま悟くんの後ろ姿を睨むように見つめていた。
悟くんは恵を気にする事なくどんどん歩いていく。私は慌てて恵に手を振り、走って悟くんの後を追った。
「何話してたの?」
いくら聞いても、悟くんは笑うだけで何も教えてくれない。その代わり
「芙蓉、恵のこと、よろしくね」
それだけ言って、笑っていた。
「当たり前じゃん。私の大切な友達だもん」
私の家の前に着いたところで悟くんはこのまま帰るね、と言った。何と返事をして良いかわからず、悟くんを見上げたままの私に、また遊びに来るからと言い残して行った。
家に入れば、お母さんがおやつを準備して待っていてくれた。手を洗ってリビングのテーブルでおやつを食べる。
「芙蓉、恵くんとは仲良く出来そう?」
「うん!また今度遊ぶ約束してるよ」
「お姉さんの津美紀ちゃんはどう?一緒に遊べるの?」
「うん、津美紀ちゃんいつも優しいよ」
私がそう答えると、お母さんは嬉しそうに笑っていた。