呼応
恵の幼馴染のお名前は?
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「ねぇ芙蓉、この後どうするつもり?」
10月中旬にして、やっと芙蓉の念願叶って、1年4人での任務に出る事ができたーというのも呪霊の発生が比較的落ち着いている時期であるに加え、先日の八十八橋の任務を半泣きで任務を辞退した芙蓉を思っての、伊地知からの計らいだった。
4人もいれば当然任務もあっという間に片付き、その後の時間はフリーとなった。伏黒は高専に直帰、街で過ごすという虎杖、釘崎。芙蓉は伊地知へ何かお礼を準備しようと思い、街で過ごす事に決めた。
伏黒を除く3人は駅前で車を降りる。高専へ向かう伏黒と車を運転する伊地知を見送り、3人は歩き始める。
「虎杖は何するの?」
「応、映画見に行こうと思ってんだ。ミミズ人間の最新作がさ…」
「ごめん私それ無理かも…」
「芙蓉は買い物するって言ってたわよね、じゃあ私と一緒に行きましょ」
ジバンシィの新作が気になって、という釘崎に誘われるまま、芙蓉は虎杖に手を振ると釘崎と歩き始める。
途中で購入したタピオカを飲みながら、2人はこの後どうするかなどとあれこれ話をしながら歩いて行く。
「あ、あのっ!」
掛けられた声に2人が振り向くと、見知らぬ1人の女性がいた。比較的背の高い芙蓉と同じくらいの身長、同じくらいの年頃の女性。
「スミマセン…、さっき、虎杖くんと一緒に居ませんでした?」
「「へ?」」
釘崎と芙蓉は互いに顔を見合わせた。
釘崎、芙蓉、そして声をかけて来た女性との3人でファミレスへ移動し、互いに自己紹介を簡単に済ませると、その女性ー小沢優子の話に耳を傾ける。
「コレ、中学卒業式の時の私です」
「えっ、マジィ⁉︎半年前でしょ⁉︎何がどーしたの⁉︎」
「ちょっと野薔薇、言い方…」
「いやいや、事実ですし。その時から身長だけ15cmくらい伸びまして。それと東京に来て環境の変化のストレスでみるみる…」
「ほへぇ〜」
「野薔薇、これ…」
「虎杖じゃん」
優子が差し出したスマホを見ながら2人は声を上げた。写真の中の優子は釘崎の驚きも納得出来るくらいに素敵な女性へと変貌していた。虎杖に関しては今とほぼ変化がなく、2人はすぐに気がついた。
優子の話を聞くと、この写真を撮ったのは中学の卒業式の時で、その時には東京へ越すのが決まっていたという。本当は連絡先を聞きたかったという彼女の言葉に、3人の間に変な緊張が走る。
「…つまり、“そういう”ことね⁉︎」
「はい‼︎“そういう”ことです‼︎」
「……」
釘崎はスマホを取り出し電話をかける。
「あ、伊地知さん⁉︎伏黒まだ乗ってますー⁇お店のURL送るんでそこまで引き返してもらっていいですか?アザッス‼︎シクヨロデース‼︎」
やり取りを聞いた芙蓉は息を吐いた。恵は怒るだろうなーそう思ったところで、釘崎を止める事も出来ない。そして立場的に、何か言えば釘崎に詰め寄られそうだと、芙蓉は黙ってアイスティを口にした。
「今から私より虎杖に詳しい奴が来るわ」
「あのっ、」
「まずはソイツに話を聞きましょ」
「もし釘崎さんも、虎杖くんの事、」
「ない。天地がランバダを踊ってもない」
戸惑い気味に口を開く優子の言葉に、釘崎は食い気味にきっぱりと否定を口にした。優子の視線が釘崎の隣の芙蓉へ移動する。
「…芙蓉は大丈夫よ」
「…え?」
「…この子はホント、馬鹿みたいに一途に自分の男しか見てないから」
呆れたように口を開く釘崎と対照に、優子は興味津々といった様子で芙蓉を見る。
「えっ、高峰さん彼氏いるんですか⁉︎」
「え…と、…まぁ、その…」
芙蓉がどう答えたものかと考えている傍ら、釘崎は原因のよくわからないモヤつきを覚えていた。と、3人が座るテーブルに近づいてくる足音が聞こえー
「…おい。なんなんだよ」
「オッス伏黒ォ‼︎虎杖って彼女いるー⁇」
「は?」
苛立ちを微塵も隠そうとしない伏黒を気にかける様子も遠慮もなく言葉を投げかける釘崎。
「あ、優子、ちなみにコイツが芙蓉の彼氏ね。実はこの子がかくかくしかじか…」
釘崎が掻い摘んで優子の状況を説明する。
「!…つまり、“そういう”事か⁉︎」
「えぇ、“そういう”事よ‼︎」
先程までの苛立ちは何処へやら、伏黒は大きく頷いた。釘崎と芙蓉は少しテーブルの壁際へと身を寄せ、伏黒の座るスペースを作る。ドリンクバーを追加注文し、コーヒーを選んで席に戻った伏黒は、コーヒーをひと口飲んで居住まいを正して口を開く。
「…彼女はまずいないだろ」
「根拠は?」
「急に東京来るってなって特に困った様子もなかったし、あと部屋にグラビアポスターが貼ってある。彼女いる奴ってそういうの貼らねーんじゃねぇか?相手嫌がるだろ」
「ハイ、彼氏いる女子代表の芙蓉はどーよ?」
「はっ⁈」
「ボサっと聞いてんじゃないわよ。で、どーなの?」
別に聞き流していたワケではないが、自分に話を振られると思っていなかった芙蓉。伏黒の話は極々当たり前の、相手への気遣いだと思って聞いていた。
「…実際、アンタらの入学時期はズレてたワケだし、そん時はどーだったのよ?」
芙蓉は隣の伏黒をちらりと見遣るー特段嫌な顔や不快な顔はしていない。芙蓉はアイスティをひと口飲む。
「…話し合い、っていうか…、ちゃんと納得するまで、話はした、よね」
「じゃあグラビアポスターに関してはどう?」
そんな事まで聞くのかと思いながら、芙蓉は伏黒の部屋を思い浮かべ、そこにグラビアポスターを当てはめー頭を振った。
「…うん…、良い気はしない、よね」
伏黒と芙蓉の言葉に頷く釘崎と優子。黙ってブラックコーヒーを飲む伏黒に釘崎が絡む。と、優子が意を決したように口を開く。
「…あの、ちなみに好きなタイプとか…」
「あー…、背が高い子が好きって言ってたな」
伏黒の言葉に、釘崎と優子に衝撃が走った。2人は意気高くグラスを合わせる。
「勝算アリ‼︎虎杖を召喚するわ‼︎いいわね優子‼︎」
「はい‼︎」
正にトントン拍子ー釘崎はメッセージアプリで虎杖に、用件や理由を伝える事なく、ただこのファミレスに来るようにと伝える。伏黒はもうさして興味がないというように本を読み始め、芙蓉は口を挟む余地も無く黙って状況を見守っていた。
「あれ?伏黒もいんじゃん」
「はやっ‼︎」
予想を超える早さで現れた虎杖に驚いた釘崎は声を上げーそこで初めて自身の失策に気が付いた。自身の目の前の状況にしか意識が向いていなかったのもあり、過去の優子の姿を忘れていた。虎杖が彼女に気が付かなかった場合、優子を傷付けてしまう。
「虎杖‼︎この子はー」
「あれ…、小沢じゃん、なにしてんの?奇遇〜」
釘崎が弁明しようと口を開く前に、虎杖は優子の事を認識したようだった。正にパーフェクトな彼の振る舞いに、釘崎は悔しいが虎杖を認めざるを得ないといった表情を、伏黒は本を読んだままではあるが虎杖の対応は上出来だと頷き、芙蓉はとても素敵だと感激していた。
そろそろ戻らないといけない、という優子を駅まで送る事になった。改札を抜ける優子を見送る。
「またな」
虎杖は屈託のない笑顔で優子に声をかけた。優子は精一杯の笑顔を見せて礼を述べ、頭を下げると後ろを振り返る事なく雑踏へ溶けていった。
「…本当にいいのか?せめて連絡先だけでも、」
「私とは交換したし、まぁ大丈夫でしょ」
4人は街を歩く。伏黒と釘崎が言葉を交わしている目の前では、虎杖がやや引き気味の芙蓉にミミズ人間の面白さと奥深さについて熱心に語っている。
「それより伏黒、私、漸く自分の気持ちに気付いたわ」
「あ?」
「私が彼氏を作るより先に、虎杖に彼女ができるのがなんかムカつく。…たぶん、アンタと芙蓉に関しての話を聞くとムカつくのもきっと同じ理由」
「あっそ」
10月中旬にして、やっと芙蓉の念願叶って、1年4人での任務に出る事ができたーというのも呪霊の発生が比較的落ち着いている時期であるに加え、先日の八十八橋の任務を半泣きで任務を辞退した芙蓉を思っての、伊地知からの計らいだった。
4人もいれば当然任務もあっという間に片付き、その後の時間はフリーとなった。伏黒は高専に直帰、街で過ごすという虎杖、釘崎。芙蓉は伊地知へ何かお礼を準備しようと思い、街で過ごす事に決めた。
伏黒を除く3人は駅前で車を降りる。高専へ向かう伏黒と車を運転する伊地知を見送り、3人は歩き始める。
「虎杖は何するの?」
「応、映画見に行こうと思ってんだ。ミミズ人間の最新作がさ…」
「ごめん私それ無理かも…」
「芙蓉は買い物するって言ってたわよね、じゃあ私と一緒に行きましょ」
ジバンシィの新作が気になって、という釘崎に誘われるまま、芙蓉は虎杖に手を振ると釘崎と歩き始める。
途中で購入したタピオカを飲みながら、2人はこの後どうするかなどとあれこれ話をしながら歩いて行く。
「あ、あのっ!」
掛けられた声に2人が振り向くと、見知らぬ1人の女性がいた。比較的背の高い芙蓉と同じくらいの身長、同じくらいの年頃の女性。
「スミマセン…、さっき、虎杖くんと一緒に居ませんでした?」
「「へ?」」
釘崎と芙蓉は互いに顔を見合わせた。
釘崎、芙蓉、そして声をかけて来た女性との3人でファミレスへ移動し、互いに自己紹介を簡単に済ませると、その女性ー小沢優子の話に耳を傾ける。
「コレ、中学卒業式の時の私です」
「えっ、マジィ⁉︎半年前でしょ⁉︎何がどーしたの⁉︎」
「ちょっと野薔薇、言い方…」
「いやいや、事実ですし。その時から身長だけ15cmくらい伸びまして。それと東京に来て環境の変化のストレスでみるみる…」
「ほへぇ〜」
「野薔薇、これ…」
「虎杖じゃん」
優子が差し出したスマホを見ながら2人は声を上げた。写真の中の優子は釘崎の驚きも納得出来るくらいに素敵な女性へと変貌していた。虎杖に関しては今とほぼ変化がなく、2人はすぐに気がついた。
優子の話を聞くと、この写真を撮ったのは中学の卒業式の時で、その時には東京へ越すのが決まっていたという。本当は連絡先を聞きたかったという彼女の言葉に、3人の間に変な緊張が走る。
「…つまり、“そういう”ことね⁉︎」
「はい‼︎“そういう”ことです‼︎」
「……」
釘崎はスマホを取り出し電話をかける。
「あ、伊地知さん⁉︎伏黒まだ乗ってますー⁇お店のURL送るんでそこまで引き返してもらっていいですか?アザッス‼︎シクヨロデース‼︎」
やり取りを聞いた芙蓉は息を吐いた。恵は怒るだろうなーそう思ったところで、釘崎を止める事も出来ない。そして立場的に、何か言えば釘崎に詰め寄られそうだと、芙蓉は黙ってアイスティを口にした。
「今から私より虎杖に詳しい奴が来るわ」
「あのっ、」
「まずはソイツに話を聞きましょ」
「もし釘崎さんも、虎杖くんの事、」
「ない。天地がランバダを踊ってもない」
戸惑い気味に口を開く優子の言葉に、釘崎は食い気味にきっぱりと否定を口にした。優子の視線が釘崎の隣の芙蓉へ移動する。
「…芙蓉は大丈夫よ」
「…え?」
「…この子はホント、馬鹿みたいに一途に自分の男しか見てないから」
呆れたように口を開く釘崎と対照に、優子は興味津々といった様子で芙蓉を見る。
「えっ、高峰さん彼氏いるんですか⁉︎」
「え…と、…まぁ、その…」
芙蓉がどう答えたものかと考えている傍ら、釘崎は原因のよくわからないモヤつきを覚えていた。と、3人が座るテーブルに近づいてくる足音が聞こえー
「…おい。なんなんだよ」
「オッス伏黒ォ‼︎虎杖って彼女いるー⁇」
「は?」
苛立ちを微塵も隠そうとしない伏黒を気にかける様子も遠慮もなく言葉を投げかける釘崎。
「あ、優子、ちなみにコイツが芙蓉の彼氏ね。実はこの子がかくかくしかじか…」
釘崎が掻い摘んで優子の状況を説明する。
「!…つまり、“そういう”事か⁉︎」
「えぇ、“そういう”事よ‼︎」
先程までの苛立ちは何処へやら、伏黒は大きく頷いた。釘崎と芙蓉は少しテーブルの壁際へと身を寄せ、伏黒の座るスペースを作る。ドリンクバーを追加注文し、コーヒーを選んで席に戻った伏黒は、コーヒーをひと口飲んで居住まいを正して口を開く。
「…彼女はまずいないだろ」
「根拠は?」
「急に東京来るってなって特に困った様子もなかったし、あと部屋にグラビアポスターが貼ってある。彼女いる奴ってそういうの貼らねーんじゃねぇか?相手嫌がるだろ」
「ハイ、彼氏いる女子代表の芙蓉はどーよ?」
「はっ⁈」
「ボサっと聞いてんじゃないわよ。で、どーなの?」
別に聞き流していたワケではないが、自分に話を振られると思っていなかった芙蓉。伏黒の話は極々当たり前の、相手への気遣いだと思って聞いていた。
「…実際、アンタらの入学時期はズレてたワケだし、そん時はどーだったのよ?」
芙蓉は隣の伏黒をちらりと見遣るー特段嫌な顔や不快な顔はしていない。芙蓉はアイスティをひと口飲む。
「…話し合い、っていうか…、ちゃんと納得するまで、話はした、よね」
「じゃあグラビアポスターに関してはどう?」
そんな事まで聞くのかと思いながら、芙蓉は伏黒の部屋を思い浮かべ、そこにグラビアポスターを当てはめー頭を振った。
「…うん…、良い気はしない、よね」
伏黒と芙蓉の言葉に頷く釘崎と優子。黙ってブラックコーヒーを飲む伏黒に釘崎が絡む。と、優子が意を決したように口を開く。
「…あの、ちなみに好きなタイプとか…」
「あー…、背が高い子が好きって言ってたな」
伏黒の言葉に、釘崎と優子に衝撃が走った。2人は意気高くグラスを合わせる。
「勝算アリ‼︎虎杖を召喚するわ‼︎いいわね優子‼︎」
「はい‼︎」
正にトントン拍子ー釘崎はメッセージアプリで虎杖に、用件や理由を伝える事なく、ただこのファミレスに来るようにと伝える。伏黒はもうさして興味がないというように本を読み始め、芙蓉は口を挟む余地も無く黙って状況を見守っていた。
「あれ?伏黒もいんじゃん」
「はやっ‼︎」
予想を超える早さで現れた虎杖に驚いた釘崎は声を上げーそこで初めて自身の失策に気が付いた。自身の目の前の状況にしか意識が向いていなかったのもあり、過去の優子の姿を忘れていた。虎杖が彼女に気が付かなかった場合、優子を傷付けてしまう。
「虎杖‼︎この子はー」
「あれ…、小沢じゃん、なにしてんの?奇遇〜」
釘崎が弁明しようと口を開く前に、虎杖は優子の事を認識したようだった。正にパーフェクトな彼の振る舞いに、釘崎は悔しいが虎杖を認めざるを得ないといった表情を、伏黒は本を読んだままではあるが虎杖の対応は上出来だと頷き、芙蓉はとても素敵だと感激していた。
そろそろ戻らないといけない、という優子を駅まで送る事になった。改札を抜ける優子を見送る。
「またな」
虎杖は屈託のない笑顔で優子に声をかけた。優子は精一杯の笑顔を見せて礼を述べ、頭を下げると後ろを振り返る事なく雑踏へ溶けていった。
「…本当にいいのか?せめて連絡先だけでも、」
「私とは交換したし、まぁ大丈夫でしょ」
4人は街を歩く。伏黒と釘崎が言葉を交わしている目の前では、虎杖がやや引き気味の芙蓉にミミズ人間の面白さと奥深さについて熱心に語っている。
「それより伏黒、私、漸く自分の気持ちに気付いたわ」
「あ?」
「私が彼氏を作るより先に、虎杖に彼女ができるのがなんかムカつく。…たぶん、アンタと芙蓉に関しての話を聞くとムカつくのもきっと同じ理由」
「あっそ」