心臓の上に呪いが咲いた

いつだってきみは――を見てくれない。
いつだってきみは遠くを見つめている。
その視界に入りたくて、きみの視界に入るすべてのモノたちを排除してもまだ足りず。
何かに急かされるようにその細く白い首に手をかけたなら、微笑むきみ。
何故?と首を傾げれば、はらりと生暖かいモノが頬を伝ってきみの頬に落ちた。
同時にバキリと音がする。


愛してる。


ただ、それだけだった筈なのに。


これは、呪い。
永遠のように感じる程に続いた悲劇であり喜劇。
子は親の躯を見て何を思うか。
ひとりの少女が呪いの因果を絶ち切ろうとするまでの。
これは永い、長い、物語。
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