Welcome to dream
ドレスに着替えて
What's your name?
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一年五組と掲げられた教室。黒板にはクラスメイトの名前が頭順に書かれているがどうやら席は自由の様だ。まだ誰もいないガランとした教室で1人、ノアは荒く息をしていた。
菅原孝支
三年生
バレー部
鴉
妖
自分が知り得る情報が頭の中でグルグルと目まぐるしく駆け巡る。昇降口からこの教室まで全速力で走って来たノアは、状況を整理する様に深呼吸を一つ、二つと重ねていく。
ぶつかった相手は三年生で、名前は菅原孝支...さんで、彼は人間じゃなくて鴉の妖怪で、男子バレー部に勧誘されて、そしてほぼ確実的にバレてしまった。自分がエサであることに。
「 最っ悪だ 」
匂いはお香袋で隠されているはず。破魔矢の御守りも退魔札も持って家を出た。目当てになるであろう瞳はまじないが掛かっている筈だ。しかしバレてしまった。彼に、菅原孝支という妖に。呆気なく知られてしまった。
入学早々先が思いやられる状況に頭を抱える。
初めから、朝起きた時からやり直せないだろうかと馬鹿みたいな事を考えながらノアは適当な席に座った。窓から見える空は腹が立つ程青く広がっている。
そんなノアを襲う未来は、果たしてどちらへ転がるのか。静かに押し寄せる闇に彼女はまだ気づいていない。