灰の虎とガラスの獅子

【やってきたM/不穏すぎる気配】

 気分転換のつもりが、いつの間にかメッセンジャーボーイか。
 淡い紅色の液体が入った小瓶を見つめながら、俺は深い溜息を一つ吐き出す。これは、ビショップと言う男に押し付けられたバスオイルだ。
 いらないんだけどなぁ、こんな物。ってか、俺に薔薇の香りは似合わない。どう考えても、洗面所の肥やしになるのがオチだと思いながら、俺は彩塔さんの家の前に立つ。
 忘れないうちに、あのビショップとか名乗った男からの言葉を伝えておかないとな。それに確か「クイーン」ってのは、彩塔さん達ファンガイアの「お偉いさん」の一人のはずだし。
 ……いやまあ、「クイーン」って肩書きからして、偉いんであろう事は充分すぎるくらい理解できるんだが。
 そう言えば俺は、彼女の「ルーク」としての仕事を聞いた事がない。今までは聞こうとも思わなかったし、そもそも彼女を「ファンガイアのルーク」と言う肩書きではなく、「彩塔硝子」と言う一個人として見ていたんだから、当然と言えば当然か。
 それに正直、彼女の肩書きには興味もなかった。
 彼女は……風都ブックスと風都署の清掃のバイトをしていて、どこかちょっと抜けていて、その上お人好しで無用心な隣人。少なくとも、俺の中の認識はそうだ。
 ……いや、そう「だった」。
 しかし、先程のビショップと言う男に会って……そして言伝を頼まれて、俺は初めて彼女が「ファンガイアのルーク」であると認識したんだと思う。
 ルークの仕事はキングとクイーンの守護、か。
 彼女は、自分がファンガイアである事に誇りを持っている。それは多分、俺がこの風都の住人である事に誇りを持っているのと同じだろう。
 だから……きっと彼女は、「自分の仕事」を最優先にこなす。自分を労わると言う事を、全くせずに。
 そんな事を悶々と考えながら、俺は軽く彼女の部屋のチャイムを鳴らす。
 聞き慣れた音が響き、俺は室内から彼女が現れるのを待つ。だが……チャイムの余韻が消える直前、室内から派手な……強いて表現するなら、ガキンと言う金属のぶつかり合うような音が、断続的に耳に届いた。
 まるで、刃物と刃物をぶつけ合うかのようなその音。
 ……まさか、彩塔さん……井坂の襲撃にあってるんじゃないだろうな!?
 そんな嫌な予感が体を駆け抜け、気がつけば俺は部屋の扉を勢い良く叩いていた。
「彩塔さん!? 何かあったのか!?」
 近所の迷惑顧みず、ドォンと派手な音を立てて俺は扉を鳴らす。
 最初に井坂に逢った時、奴は彩塔さんにも目をつけている雰囲気だった。
 俺に挿していたアッシュメモリがぶっ壊れた以上、奴の狙いが俺から彼女に移ってもおかしくはない。彼女がそう簡単に井坂の手にかかるとは思えないが……
 そこまでの考えが浮かぶのに、十秒あるかないか程度。しかし、俺にとってはその数秒が永遠にも思える。
 どうか、無事でいてくれ。
 最終的に浮かんだ、祈りにも似た思いが頭を掠めた瞬間。扉は開き、中から住人……彩塔硝子が、息を整えながら、微かに紅潮した顔を見せた。
 まず、彼女の姿を見てほっとする。井坂の襲撃ではなかったと言う事と、彼女が無事だった事に。
 しかし、次に俺の視界に入ったのは……彼女の乱れに乱れた服装。いつもの彼女の格好は、ラフではあるがルーズではない。
 なのに、今は……シャツの首は伸びきっていて、彼女の肩が露わになっている。そのせいで彼女の下着の肩紐が目に飛び込む。おまけに、随分と汗だくになっているせいでシャツは微かに透け、肩紐から続く下着本体もうっすらと視界に入ってしまう。
 …………あ、薄紫。
 いやいやいやいや、何を冷静に観察しているんだよ俺! そうじゃない。そうじゃないだろう!? 考えるべきは、何で彼女がそんな格好なのか、だ。
 風呂上り……なら、もう少しマシな服を選ぶだろうし、髪だって櫛を通すだろう。なのに、こんな……まるで「脱がされている最中」みたいな格好とか……
 そこまで考えた時、俺の鼻に嗅ぎ慣れない臭いが届いた。
 普段の彼女からは考えられないくらいに強い、化粧品特有の粉臭さ。それを誤魔化すように、更にきつい薔薇とレモングラスの香水の香り。そして微かに……本当に微かにだが、男性特有の「男臭さ」もある。フェロモンと呼んだ方が良いかもしれない。
 その臭いが、彼女に移ったのだろうか。部屋の中からもその臭いが感じられるが、彼女からも微かに感じられる。
 その事実が、妙に腹立たしい。彼女が誰と付き合おうと俺には関係ない。俺と彼女は、ただの隣人だ。そう、例え彼女の部屋の中にいるであろう男に対し、殺意が沸々と沸きあがってくると言う自覚があっても、そこまで干渉すべきじゃない。ああそうさ。例え彼女が俺の知らない男といちゃついてようが関係ない。彼女もいい大人なんだ、「そう言う関係」の奴がいたっておかしくはないだろはっはっは。
 と、自分に言い聞かせ、俺は極力冷静に……しかし彼女からは目を背け、出来るだけいつも通りを装った声を上げた。
「頼まれた言伝を、って思って来たんだけど……ひょっとして俺、邪魔した!?」
「はい?」
「いや、凄ぇ髪が乱れてるし……それにその、服も……」
 何の事か分らないとでも言いたげな彼女の声に、ズキズキと痛む心で彼女の格好をそれとなく指摘する。今の彼女の格好を見て、「何もない」などと思う奴はいないだろう。
 その指摘で、彼女自身も自分の格好に気付いたのか。
 最初ははっとしたように、しかし次の瞬間にはかぁっと顔を真っ赤にした挙句、何かもごもごと口の中で言葉を形作り……しかし、それを声として出す事はなく、しょんぼりと俯いてしまった。
 あ、何だこの空気。この、「恋人の浮気現場に遭遇しちゃいました」的な妙な感じ!?
 いやいや、俺と彩塔さんはそんな関係じゃないから! 俺が彼女を責める理由もないし、彼女がそんな困る事でもない。
 でも、だからって、どう声をかければ良いんだこの状況!?
 そんな、何とも言い難い空気が流れはじめた、刹那。
 静かになったのを不審に思ったのか、部屋の奥……彩塔さんの背後から、一人の人物がひょっこりと顔を出した。
 明るい茶髪をポニーテールに結わえた、派手な服装の「女」。こちらもかなり汗をかいているが、それでも口元の真っ赤なルージュは落ちていない。仕草も、どこか妖艶さを感じさせる。
 鼻をくすぐる薔薇とレモングラスの香水の香りに混じって、汗で流れたのであろう化粧の粉っぽい臭い。そしてそこに混じる男性フェロモンの微かな臭い。
 と言う事は……この、どう見ても夜の街で働いているねーちゃん風の「男」が、元凶と言う訳か。どう見ても女だし、女の仕草そのものだが……体臭と言うか、フェロモンと言うか、そう言った「自分の意志では操れない臭い」まではどうにも出来ない。
 何も知らない奴なら、十中八九彼を「女」と評し、声をかけるだろうと予測できる。
 もっとも……こんなに派手な人は、例え本物の女性であっても俺の趣味じゃないが。俺の理想は大和撫子だ。「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」と称されるような人。
 ああ、でも最近、その好みも変わってきたかもしれない。気が強くて少し世間様とずれてる、ボーイッシュな人も良い。
 などと思う俺を余所に、相手は値踏みするような視線を俺に投げかけつつ、するりと彩塔さんの腰に腕を回した。……まるで彼女が、自分の所有物であると見せ付けるかのように。
 ……腹立たしいな、この野郎。彩塔さん迷惑そうにしてるじゃないか。大体お前、何の権利があってそんな真似してやがる。
 思いながら、相手を睨みつけようとした瞬間。ひらひらと、手袋に覆われた彩塔さんの手が、俺の視界を過ぎった。
 まずい、俺、イライラが顔に出てたか? とか思いつつ、俺は相手の正体を問いかける。
「あの、彩塔さん。この人は……何?」
「あら、『何』とは失礼ね。せめて『誰』って言ってくれない? そもそも、あんたこそ何なのかしら? 硝子ちゃんの何よ」
「俺は、その……隣人だけど」
「あぁらやっだぁ~。なぁんだ、そうなの、『ただの』お隣さんねぇ~」
「……何でだろう、いちいちムカつくな」
 俺の質問に彩塔さんが口を開くよりも早く、男の方が敵意を含んだ声を放つ。
 まあ、最初に敵意を向けたのは俺の方だけど、その敵意を三倍くらいにして返されている気がする。
「とにかく、彩塔さんが嫌がってるみたいだから、離れてあげてもらえないかな? 化粧臭い『お兄さん』?」
「……なんだ、こっちが男だと気付いていたのか」
 「お兄さん」を強調して言ってやると、相手は心底つまらなそうに口を尖らせて言いながら、困惑気味の彩塔さんから手を離して俺の顔を睨みつける。少しだけ声が低くなったのは、恐らく「女」を装う必要がないと判断したからなのだろう。
 困惑気味に目を見開く彩塔さんが視界の端に入るが、正直今はそれどころではない。
 どこの誰だか知らないが、まさか女のフリして彩塔さんに近付いた挙句、油断した彼女に襲い掛かろうとしてたんじゃないだろうな? もしもそうなら男の風上にも置けない。捻り潰す。
 と、結構久し振りにかなり物騒な考えが脳裏を掠め、そして相手も同じような事を俺に対して思っているのか、今にも襲い掛かってきそうな目をこちらに向けた瞬間。
 それまでおろおろとしていた彩塔さんが、意を決したようにこちらを見上げた。
「あのっ!」
「ん?」
「……私、着替えても良いでしょうか? 流石にこの格好は……玄関に留まるには、あまりにも慎みがないので」
 意を決したように放たれたその言葉は、ある意味当たり前と言うか何と言うか。
 今の彼女の格好を見て、「慎みがない」とまでは言わないが……普段の彼女を知る者からすれば、確かに違和感はある。普段肌の露出の少ない彼女の事だ。現時点での格好はこの上なく恥ずかしいのかもしれない。
 そんな風に思う俺とは反対に、男の方はぱあっと目を輝かせ……
「あら、それじゃあ硝子ちゃん! アタシが持ってきた魔女っ子服を着て頂戴!」
「絶っっっ対に、着ません! とにかく……すぐに着替えますので、そこで待っていて下さい」
「え? ちょっと、硝子ちゃん!?」
 あっさりと提案を拒否された挙句、男は彩塔さんにぐいぐいと押し出され……直後バタンと勢い良くその扉は閉ざされてしまった。
 ……この男と二人きり、廊下に出された状態と言う訳なのだが。
「……アンタのせいで追い出されたじゃないの」
「俺のせいか?」
「当たり前でしょぉ? アンタが来なければ、もう少しで硝子ちゃんに、念願のセクシーバニーを着せられたって言うのに。勿論ウサ耳付きで」
 拗ねたような口調で言う男。だが、その言葉はちょっと聞き捨てならない。
 「念願」の「バニーガール」? しかも「ウサ耳付き」!?
「…………ば、バニーガール……っ!? レオタードだかタキシードだかを足して二で割ったようなあの服装。無論足元は網タイツ。黒い飾り気のないヒールもしくは真っ赤なヒールに爪先にウサギの尻尾のようなフワフワがついているのならなお良し!」
「あら、アンタ意外に話が分るわね。首元用の赤いチョーカーつけて、あの子は肌が白いから、ちょっとラメを鎖骨辺りに散らして、オプションでワイングラスを乗せた銀盆を持たせれば、もはやあの子の色気に死角はないわっ!」
 想像した事を思わず口に出してしまった事が災い……いや、幸いしたのだろうか。
 相手も俺の妄想に乗っかるように、さらに彼女へオプションをつけていく。
 成程、確かにそれなら彼女の色気に死角はない。さっきの感じや、前に斉藤から見せられた写真から想像しても、間違いなく彼女は顔を真っ赤にして恥ずかしそうに睨んでくれる事だろう。そこがまた萌える!
 ……って、いやいや待て待て。危うく想像で暴走する所だったがよくよく考えれば今のって結構問題発言じゃないのか?
「あんたの言葉には大いに同意するが、そもそも何でそんな物を着せようとしてるんだよ。いや、魔女っ子と言いバニーと言い、ナイスチョイスだとは思うけど」
「アタシの趣味よっ!」
 さっきのバニー話で盛り上がった事により、僅かにだが相手の警戒が緩んだらしい。相手はしっかりと俺の眼を見て、その上きっぱりと言い切った。
 ……あれ? 趣味? そう言えば少し前に、斉藤の奴が何か言っていたような……
――実は次男の方が、硝子ちゃんにかなりきわどい服を着せる趣味を持っておりまして――
――ああ、そう言えば近い内に件のカマが来るとか言ってましたねぇ――
 …………まさか。
 斉藤の言葉がぽんぽんと思い出され、俺はもう一度相手を見やる。
 そうだと分れば、あんなに彩塔さんに対して馴れ馴れしい事に説明がつくし、彼女の家に普通に上がり込んでいた事も理解出来る。
「あんた……ひょっとして、彩塔さんの、二番目のお兄さん?」
「……ふぅん……アタシの事を知ってるって事は、アンタが帝虎の言っていた……」
 どうやら、あっちも俺の事を斉藤から聞いていたらしい。すっと目を細め、今までの敵意の混じった目付きから、値踏みするような目付きに変わり、俺の顔をじろじろと見やる。
 ……うわぁ、何だろ、さっきとは違う意味で嫌な感じがする。何だ、品定めされているような……?
「何だ、帝虎に聞いていたよりも、随分良い男じゃない。……外見をきちんと整えてないのは減点だけど、それさえマトモなら及第点をあげても良いわね」
 放っとけ。
 と、声に出すよりも先に。彩塔さんがドアを開け……俺達は彼女の部屋の中へと招かれたのである。

「あの、ところで灰猫さん。先程仰っていた『言伝』とは?」
 ことん、と俺の眼前に湯飲みとお茶を出しながら、彩塔さんがそう問いかけたのは、部屋に招かれてから五分後。
 その間、改めて俺と化粧男……もとい、彩塔斗李さんは互いに自己紹介をしていたのだが……彩塔さんが台所でお湯を沸かしているのを良い事に、話が弾む弾む。
 第一印象がお互い最悪だっただけに、当初は何とも言い難い空気が流れていたが、彼が持ってきたと言う服を見せてもらってからは随分と話が弾んだ。
 どうやら「女性に着せたい服」と言う点において、彼とは話が合うようだ。今回はバニーに魔女っ子、女教師、ナースに紫のチャイナなどなど、脚線美を強調するような服から、体型ではなく顔立ちの愛らしさで着こなすような服まで盛り沢山だった。
 まあ、それはともかく。
 知らないと言うのは幸せな事だ。俺と斗李さんが「彩塔硝子に色んな服を着せる会」を結成した事など全く気付いていないらしい彼女は、意気投合している俺達を見てほっとした様子を見せ、茶と一緒に話を促した。
 危ない。危うく斗李さんとの話で、本来の目的を忘れる所だった。
「ああ……実はさ、その……ビショップとか言う奴から頼まれて」
 げふぉっ!
 どう切り出そうか悩んだが、ここは素直かつ単刀直入に言うべきだろうと判断したのが過ちだったらしい。
 湯飲みに口をつけていた彩塔さんと斗李さんの二人が、同時に湯飲みの中で噎せ返った。
 そりゃあそうか。確か壮絶に不仲なんだっけ、彩塔さんとあのビショップとか言う男。
「……大丈夫か、彩塔さん?」
「だ、大丈夫です。……すみません。続けて下さい」
 まだ少しケホケホと噎せながらも、彼女は俺の話を促す。
「えーっと確か……『クイーンの力を受け継ぐ者がこの街にいるから、彩塔さんはルークの仕事を全うしろ』……みたいな感じで」
 そう言うと同時に。ぴしっと言う幻聴が聞こえ、その場の空気が固まったような錯覚がした。
 彩塔さんはぎょっと大きく目を見開き、湯飲みを持っている手がぴたりと止まっているし、斗李さんもぽかんと口を開け、やっぱり硬直している。
 コチコチと時計の秒針が一定の間隔で時を刻む音だけが、この空間に響く。
 ……俺、何かまずい事言ったか……?
「あの……彩塔さん?」
「はっ!? すみません灰猫さん。ちょっと今、頭があの男の言葉を理解するという行為を拒否しました」
 そこまで嫌われてるのか、あの牧師。
 思いながらも、俺は案外冷静に言葉を吐き出している彩塔さんに驚く。
 理解を拒否した、とは言っているが……本当はどうだろうか。
 既に彼女の目は今までにも何度か見かけている「戦士の目」であり、見つめている物もここではないどこか。幻の「クイーン」の姿を捉えているのか、右手はきつく拳を握っている。
「そうですか……この街に、クイーンが……」
 小さく呟かれた言葉には、何故だろうか。妙な使命感と……そして微かな哀しみが混じっているように聞こえた。
 彩塔さんは、クイーンと呼ばれている存在とも、何らかの因縁があるのだろうか。
 いや、そりゃあお偉いさん仲間なんだから、多少の縁はあるだろうけど……
「ねぇ弓君」
「何ですか? つか、女のシナを作って擦り寄らないで下さいよ」
「……本当に失礼な子ね。まぁ良いわ。アタシ、ビショップを探しているの。あいつ、どこにいるのかしら?」
「ああ……風都博物館近くの教会にいましたけど」
 彩塔さんにどう声をかけていいのか分らず困っている俺に、助け舟のつもりなのか斗李さんが問いかけた。問いかけ方に若干の気持ち悪さを感じるが、それを言ったら多分殺されるのでやめておこう。うん。
 それに、隠す事でもないので、素直に答えると……斗李さんはふむ、と小さく頷き、すっくと立ち上がった。
「何ですか斗李、もうお帰りに?」
「あら、だってアタシは元々ビショップを探していた訳だし、居場所が見つかったんならそこに向かうのが筋じゃない。という訳で硝子ちゃん、次に来る時は絶対にバニー着せるからね」
「その時は是非、俺も手伝いますから」
 反射的に返した俺に対し、彩塔さんの何とも言えぬ鋭い視線を感じるが、そこは軽く無視し、俺と斗李さんは無言で握手を交わす。
 そして……彼の人物は、軽やかな笑い声と、薔薇の香りを残して、この部屋から去っていったのであった。
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