──ぐるぐる──

あの下等生物の好意はまぁ最初から気づいてはいたわ。
綾波からもさんざん言われてたし、本人にも真正面から誓われてしまったし。
でも、みんなもわたしを必要としている？わたしがあいつの光？なんなのよ、これじゃあ救世主か何かみたいじゃない！！
…べつに、人助けは悪くないわよ、昔も少しだけ下等生物に手を貸してあげたりもしたけど…あれは鉄血の意志であって私の意思じゃないし…
…思えば、なぜわたしはここに来たのだろう。着任しないこともできたはず、それでも、わたしがここに来たのは…
……あの目、羨望のような、縋るような、高揚感を持った目でわたしを見ていた。
嫌な気はしない、むしろいい気分だった。
……わたしは、彼のことが……？