乙女ゲ+百合ゲ

「また負けた…」
「残念でしたわね、ミューズ。では今日はこちらをお召しになってくださいませ!」
「……はい」

メイド×ご主人様

「本日のコンセプトは『可憐なメイドと身分違いの恋に落ちる五光』ですわ!」
「またスカートが短い…それに胸元が開きすぎ…」
(みこと君…似合うが目のやり場に困るな)
「蛟、ミューズを引き寄せて!」
「出来ません」
「もう!ならミューズ、蛟の膝にしなだれる様に頭を乗せてくださいませ!」
「無理です!」
「ミューズもですの!?…これではわたくしの望む図が出来ませんわ…」
「あの、百歳さん」
「あら。どうなさいまして、ミューズ?」
「百歳さんの望む図って、どんな図なんですか?」
「それは勿論、ミューズと蛟が仲良く寄り添う図ですわ!手を取り合うもよし、腕を組むもよし、キスをするもよし、です!」
「っ!?」
「私と蛟さんが…む、無理です絶対無理!」
(……全否定……)
「ミューズ、蛟が凹んでしまいましてよ」
「え?」
「百歳様、もうよろしいでしょうか?」
「まだよ!蛟、ミューズを抱きしめて!」
「出来ません」
「そう…なら仕方ありませんわね。ミューズ、お覚悟を!(ドンッ)」
「きゃっ!」
「危ない!(ガシッ)」
「あ、ありがとうございます、蛟さん」
「いや…」

パシャッ

「うふ、いい画が撮れましたわ~!」
「「!?」」
「お互いを見つめ合い、今にもキスしそうな雰囲気…あぁ、素敵!」
「っ失礼!!」
「あっ、蛟さん!?」

ダダダダダッ

「もう、またですの?蛟ったら本当、心配になるくらいに初心ですわね」

蛟の逃走にて撮影会終了。


「また負けた…」
「残念でしたわね、ミューズ。では今日はこちらをお召しになってくださいませ!」
「……はい」

ナース×医師

「本日のコンセプトは『魅惑のナースを手籠めにしようとする五光』ですわ!」
「スカート短いしピチピチでしゃがんだら見えちゃいそう…」
「ミューズ、手をどけてくださいまし」
「ちょっと待ってください!…よし」
「あら、それではせっかくのガーターベルトが見えませんわ(ぐいっ)」
「あっ!」
「これでOKですわ!」
「うう…(恥ずかしい)」
「……」
「蛟、ミューズのナース姿はいかがでして?」
「は、その……目のやり場に困るかと……」
「あらあら、蛟ったらお顔が真っ赤ですわよ。ふふ、ナース姿のミューズに魅了されてしまいましたのね」
「っ!」
「も、百歳さん!」
「うふふ、ごめんあそばせ。では撮影を始めますわ。ミューズ、そのベッドに座ってくださいまし」
「はい」
「では蛟、ミューズを押し倒して!」
「出来ません!そのような事をしては…みこと君が穢れてしまいます」
「そんな…蛟さん。私は蛟さんになら何をされても穢れたりしません」
「み、みこと君…」
「なら平気ですわね。蛟、やりなさい」
「う」
「蛟」
「……嫌だと感じたら、押し退けてくれ」
「っ…(蛟さんがすごく近い!)」
「いいですわ!すごくいいですわよ!!」
「「……」」
「ああ、ミューズったらお顔を赤くして…なんてお可愛らしいの!」
「百歳さん…まだ、ですか?」
「っ!(みこと君の息が…)」
「そうですわね…最後に一枚、キスしてるものが欲しいのですけど」
「「無理です!」」
「はあ…分かりましたわ」
「「ほっ」」
「この構図で我慢しますわ。はい、よろしくてよ」
「はぁ…(恥ずかしかった)」
「ふぅ…(みこと君の芳香が離れない)」
「うふふ。お二人共、お互いのことで頭が一杯みたいですわね」

百歳が満足したので撮影会終了。

「また負けた…」
「残念でしたわね、ミューズ。では今日はこちらをお召しになってくださいませ!」
「……はい」

セーラー×教師

「本日のコンセプトは『女生徒と禁断の恋に落ちる教師な五光』ですわ!」
「今日は普通の制服なんですね」
「ええ。うふふ、ミューズはセーラー服もお似合いですわね」
「あ、ありがとうございます」
「……」
「では蛟、そこに座って」
「はい」
「そしてミューズ、蛟の上に跨がってくださいませ」
「無理です!」
「…と言うと思っていましたので、妥協して座るだけでよろしいですわ。さ、座ってくださいまし」
「す、座るって、どう座ればいいんですか…?」
「あら。それは」

スッ

トンッ

グイッ

「こうですわ!」
「も、百歳さんっ!(蛟さんの膝の上に横座りで座らされただけじゃなくスカートを太ももまで捲り上げられて、あ、脚が…!)」
「っ!(みこと君の生足が…!!)」
「キャー!ミューズの貴重な生足ですわ!」
「うぅ…(恥ずかしい…)」
「百歳様、みこと君を辱めるのはお止め下さい」
「あら。蛟はミューズの生足が見たくはございませんの?」
「そうは言ってな……そういう話ではありませ
「そうですわよね!やっぱり見たいですわよね!!蛟ったら照れていたのねまったくもう初心なのですから!」
「ち、違
「言い訳などしなくていいのです!ほら蛟、せっかくの機会なのですから撫でたらよいのではなくて?」
「な、なな撫でるなどとそんな健全ではない事を自分はしません!」
「まあ!ミューズの太ももに触れたくはございませんの!?」
「そうは言っていません!……は!!」
「み、蛟さん?」
「っ違う!今のは言葉の文であって君の柔肌に触れたいと言った訳ではない!断じてない!」
「は、はい!(そこまで否定されるとちょっと悲しいかも…)」
「蛟。ちょっと言い方がミューズに失礼でしてよ」
「!…すまない、みこと君。自分は少し取り乱してしまったようだ」
「いえ…」
「その…自分は君に触れたくないわけではないし、むしろ触れたいと思っている」
「!」
「だが、許可もなく触れることはないから安心してくれたまえ」
「蛟さん…私はもっと、蛟さんに触れられたいです…」
「!みこと君…」
「だから、その……」
「いや、それ以上言わなくていい。みこと君…君に、触れても良いだろうか?」
「…はい」



「……わたくし、完全に蚊帳の外ですわね…」

二人の世界で百歳が疎外感ひしひし。
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